「芸術を生むために日々努力をしている人に感謝します。僕は芸術なしでは生きられない」(S・ソダーバーグ監督、アカデミー賞受賞式にて)
「人間性への信頼を失ってはならない。人間性とは大海のようなものである。ほんの少し汚れても海全体が汚れることはない」(ガンジー)
「私は祖国を愛している。だが、祖国を愛せと言われたら、私は遠慮なく祖国から出ていく」(チャールズ・チャップリン)
「後世に残るこの世界最大の悲劇は、悪しき人の暴言や暴力ではなく、善意の人の沈黙と無関心だ」(マーティン・L・キングJr)
「私は貴方の意見には反対だ。しかし、貴方がそれを言う権利を、私は命にかけて守る」(ヴォルテール/S・G・タレンタイア)


米首都ワシントンDC 2013.12
文芸ジャンキー・パラダイス
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激筆『世界音楽家巡礼記』を11/18に刊行しました!
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文芸ジャンキー・パラダイス(文ジャン)へようこそッ!!
このサイトは映画、文学、音楽、マンガ、絵画等あらゆる芸術ジャンルと偉人たちの『お墓』情報を、ド根性文芸研究家カジポン・マルコ・残月(53)が、
鬼神の如く全世界へ紹介する、愛と狂気と執念の電脳空間!旅&墓関連の掲載画像は怒涛の1万枚、総コーナー数は100ヶ以上、容量25ギガ!
うっかり足を踏み入れたのも何かの縁、この文芸天国にトコトンつきあってもらいましょう。そう、毒を喰らわば皿まで!ビバ、アート・サンダー!!
この世は芸術であふれ返っている!人間に他者への共感力があるからだ。芸術は人類が分かりあえる証拠!人間は国籍や文化が違っても、相違点より
共通点の方がはるかに多い
。常にこれを胸の中に。他人と自分の中に“違うところ”を見るのが「戦争」、“同じところ”を見るのが「芸術」!
芸術は難しくない!敷居を少しでも低くして全人類が親しめるものにすることが、このHPの主旨ッス!


(名言救命ロープ) (恩人墓巡礼) 日本人/外国人 (徒然日記) (ジョジョ総目次) Twitter/フェイスブック/インスタ/ダウンロードして使ってネ♪育児blog (お絵描き) (掲示板)


毎日更新・人類恩人カレンダー(食前に彼らを讃える杯を!)※記号説明&年間分※1872年以前は旧暦
8月 11日 1892吉川英治生(文)1900三遊亭圓朝命(落)1956ジャクソン・ポロック命(画)、1963吉田戦車生(マ)、
1919アンドリュー・カーネギー命(実)、1991ヘルムート・ヴァルヒャ命(C)、1996ラファエル・クーベリック命(C)
1965三上真司生(G)、2014ロビン・ウィリアムズ命(役)、クラウド・ストライフ@FF7生
8月 12日 1955トーマス・マン命(文)1827ウィリアム・ブレイク命(版)、1956吉田秋生生(マ)、
1848ジョージ・スチーブンソン命(科)、1982ヘンリー・フォンダ命(役)、1964イアン・フレミング命(文)、
1881セシル・B・デミル生(監)1928ヤナーチェク命(C)1988バスキア命(画)、1992中上健次命(文)、
1992ジョン・ケージ命(C)、1952チェン・カイコー生(監)、1970吉岡秀隆生(役)、2014ローレン・バコール命(役)、
1968アッシュ・リンクス@BANANA FISH生

〔おすすめ番組表〕★番組はイチオシ ※過去の番組 ※YouTube ※アマゾン ※musictonic ※翻訳 ※海外 ※映画 ※サーチナ ※乗り換え ※東京新聞 ※地図 ※首相動静 ※護憲運動 ※画像検索
【8月11日のおすすめ番組】 【8月12日のおすすめ番組】
●5時BSプレミアム『クラシック倶楽部 アラカルト ウィーン少年合唱団/ジャン・チャクムル』…ハイライト。
●8時NHK『おかえりモネ(63)風を切って進め』…上京した百音は気象予報士として働き始める。
●8時NHKBS1『キャッチ!世界のトップニュース』…各国の放送局が伝える注目ニュースをピックアップ。
●10時29分BSプレミアム『昭和の選択 立憲政治を守れ!犬養毅 “憲政の神様”の闘い』…立憲政治を守る戦い。
●13時BSプレミアム映画『ローマの休日』…オードリー・ヘプバーンの初主演作。ローマを舞台に、お姫様と新聞記者のロマンチックな恋を描く。監督は名匠ウィリアム・ワイラー。
★16時57分BSプレミアム『NHKスペシャル/三千万年の旅 列島誕生ジオ・ジャパン』…2017年以来のシリーズの見せ場を 1本に凝縮。絶景と最新科学に基づくタイムトラベルCGで描く日本列島全史の決定版。
●19時NHKBS1『アウシュビッツ 死者たちの告白』…同胞をガス室へ誘導する役割や死体処理などを担ったユダヤ人特殊部隊「ゾン ダーコマンド」のメンバーが残したメモ。“裏切り者”と呼ばれた男たちの真実。
●19時57分NHK『世界!オモシロ学者のスゴ動画祭2』…生き物たちの知られざる生態から、奇天烈な珍実験まで。
●20時BSプレミアム『英雄たちの選択/伊藤vs.大隈 “日本”を決めた政変の真相』…「明治十四年の政変」の謎。
●21時BSプレミアム『シャーロック・ホームズの冒険(1)ボヘミアの醜聞』…ジェレミー・ブレットが演じたホームズ。
●23時15分BSプレミアム『浮世絵EDO-LIFE 福袋選/怖~い! 見た~い! 江戸のお化け』…浮世絵にはお化けがいっぱい。「妖怪大変身」など、江戸のお化け事情に迫る。
●23時45分BSプレミアム『シリーズ深読み読書会 井上靖“敦煌”』…シルクロードブームの先駆けとなった歴史ロマン。
●26時NHK『国際報道2021 大統領選挙の混乱から1年 弾圧強まるベラルーシ』…容赦ない弾圧の嵐。
●8時NHK『おかえりモネ(64)風を切って進め』…上京した百音は気象予報士として働き始める。
●8時NHKBS1『キャッチ!世界のトップニュース』…各国の放送局が伝える注目ニュースをピックアップ。
●10時29分BSプレミアム『昭和の選択/開戦を回避せよ!~近衞文麿・日米交渉の挫折』…開戦を回避すべく直前まで日米交渉に奔走した首相・近衞文麿。しかし、日独伊三国同盟を軸にアメリカを威圧するという外相・松岡洋右の反論にあらがえずこれを放棄。国際情勢を見誤り、絶好の機会を逃してしまう。外交敗戦の真相に迫る。
●21時BSプレミアム『ダークサイドミステリー 本当にあった!?日本史怪事件ファイル』…妖怪・幻獣・ひかりもの。
●22時Eテレ『クラシックTV アニメ音楽界の神様 神前暁と語る劇伴音楽の魅力』…傑作アニメの劇伴を神前暁が解説。
●23時45分BSプレミアム『劇画怪談』…怪談と劇画が重なり合った新しい恐怖。漫画は丸尾末広、萩原一至、児嶋都。
●26時28分NHK『国際報道2021 投票めぐり深刻化するアメリカ社会の分断』…アメリカの分断の実相を伝える。








【8月13日のおすすめ番組】
【8月14日のおすすめ番組】
●5時BSプレミアム『クラシック倶楽部 ベルリンRIAS室内合唱団 演奏会』…バッハ、ブルックナーの宗教合唱曲。
●8時NHK『おかえりモネ(65)風を切って進め』…上京した百音は気象予報士として働き始める。
●8時NHKBS1『キャッチ!世界のトップニュース』…各国の放送局が伝える注目ニュースをピックアップ。
●10時29分BSプレミアム『昭和の選択▽戦争の時代 天気予報は誰のものか?』…日本気象学の父・岡田武松の葛藤。
●13時BSプレミアム映画『アラスカ魂』…ゴールドラッシュのアラスカ。ヘンリー・ハサウェイ監督の痛快娯楽西部劇。
★17時22分テレビ大阪『お墓から見たニッポンseason4(2)光秀の娘ガラシャ』…管理人出演!お墓文化の歴史がわかる!
●19時半NHK『チコちゃんに叱られる!真夏のエキゾチッコ・ジャパ~ンSP』…「ネクタイ」「消せるボールペン」ほか。
★22時NHK『終戦ドラマ しかたなかったと言うてはいかんのです』…太平洋戦争末期、帝国大学医学部の医師たちによって捕虜への実験手術が行われ、8人の命が奪われた。命を救うはずの医師が犯した恐ろしい罪とその裏に隠された真実。
●22時Eテレ『思考ガチャ! 推しに全てをささげてしまうのはナゼ?』…なぜ「推し」に全てをささげてしまうのか。生物学・日本近世文学・認知心理学・宇宙物理学と全く異なる研究者たちが分析。
●24時55分NHKBS1『独裁者ヒトラー 演説の魔力』…25年間の演説150万語のデータを分析。民衆を熱狂させたトリックを解明。
●5時BSプレミアム『クラシック倶楽部 
●8時NHK『おかえりモネ(66)風を切って進め』…上京した百音は気象予報士として働き始める。
●8時NHKBS1『キャッチ!世界のトップニュース』…各国の放送局が伝える注目ニュースをピックアップ。

3日おきに更新・人生の名言(救命ロープ)
兵役を指名された人の2%が戦争拒否を声明すれば、政府は無力となります。なぜなら、
どの国もその2%を越える人を収容する刑務所のスペースがないからです(アインシュタイン)科学者

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※日記の〔今日の良かった〕は当日トップの話題のみが対象です(元旦開始)

●8月11日…〔今日の良かった〕感染拡大で賛否のなか閉幕した東京五輪。不透明な予算や人事、浮き彫りになった数々の問題点は後日検証するとして、まずは当大会で起きた良い変化や心に残った5つのエピソードに触れたい。選手のメンタルを大切にする真の意味でアスリート・ファーストとなる動きも出てきたし、国家を背負う呪縛から解放された選手の姿もあった。

(1)体操女子の米国代表シモーン・バイルス選手(24)が「メンタル面の不調」を理由に大会連覇がかかっていた個人総合を欠場した際、批判よりも擁護する声が圧倒的に多かった。バイルス選手は世界選手権では2013~19年、男女を通じて史上最多となる計25個のメダルを獲得し、東京五輪でもメダルラッシュが期待されていたが、「頭で考えていることと体が一致しない」と苦しみ、体が思うように動かせなくなる精神状態に陥った。
そして「私がこれまで成し遂げたことや体操選手であることよりも、私の存在自体が大切なものであると気づいたのです」と途中欠場。米チームの仲間は「金メダルどうこうじゃないんです」と決断を受け入れた(のちにバイルス選手は五輪中に叔母急死の報を受けていたことが明らかに)。
ニューヨーク・タイムズの論評「彼女たちは超人ではない。こうあってほしいと期待する権利など私たちにはない」。

(2)紛争や迫害により故郷を追われたアスリートは五輪出場の夢を断たれてきたが、前回のリオ五輪で「難民選手団」が初結成され、そのときは4カ国(シリア、コンゴ、エチオピア、南スーダン)10人が参加できた。今回はより広く門戸が開かれ、アフガニスタン、イラン、エリトリア、カメルーン、ベネズエラ出身者などが加わり、約3倍の11カ国29選手が晴れ舞台で競技に参加した。(むろん、本質的には世界が平和になって難民選手団が存在しない世の中がベスト)
印象に残ったのは柔道混合団体戦。母国も言語も異なる6人が肩を組んで円陣を作った。
コンゴのミセンガ選手「僕ら難民が五輪に出たいと言ったら、昔はバカにされた。まだまだ難民には人権がない。自分たちが夢を与える存在になりたい」。
シリアのマルディニ選手「私のストーリーを通じて、スポーツは人生を救うきっかけにもなるのだと多くの人に知ってもらえたら」。

客席から応援するバイルス選手 円陣を組む難民選手団

(3)体操女子のドイツチームがビキニカットのレオタードに代わり、足首までの脚全体を覆うボディースーツ「ユニタード」を着用して競技。ドイツ体操連盟は「スポーツを性の対象とすることに対する抗議声明」とした。ここでも時代が動いた。
ドイツ代表ザイツ選手「何を快適と感じるかの問題だ。誰もが何を着るかを自分で決めるべきだと示したかった」「普通のレオタードはもう着ないというわけではない。その日その日で、自分たちの感情や希望によって決める」。
フォス選手「コーチ陣も強く支持してくれた。どんな場合でも一番自信を持って、快適でいられるようにと。単純にこの方が気分がいいしずっと快適」。
※東京五輪開会式と同じ頃に、ビーチハンドボール欧州選手権に出場したノルウェーの女子チームが、規定の「幅10センチまでのビキニ」「脚の上部に向かって斜めにカットされたフィット感のあるもの」を履かず、短パンで試合に臨んだ。ハンドボール連盟はこれを「不適切な服装」と問題視、罰金1500ユーロ(約20万円)を科した。この処分に米歌手ピンクさんが怒りと共感のツイート「ユニフォームに関するとても性差別的なルールに抗議したノルウェー女子ビーチハンドボールチームを、とても誇らしく思う」「欧州ハンドボール連盟こそ、性差別で罰金を受けるべき。女子チームのみんな、お見事。喜んで皆さんの罰金を代わりに払いますよ。その調子」


ユニタードのドイツチーム ノルウェーチーム

(4)五輪女子サッカーでも歴史的出来事が起きた。オリンピック憲章第50条は「競技会場などでは、いかなる種類のデモンストレーションも、 あるいは政治的、 宗教的、 人種的プロパガンダも許可されない」としている。かつてキング牧師暗殺の半年後に開催された1968年のメキシコ大会では、黒人差別への抗議として表彰台で拳を突き上げた2名の米黒人選手、金メダルのトミー・スミス、銅メダルのジョン・カーロス両選手(陸上男子200m)が、「人種的な宣伝活動をした」と糾弾され、米国選手団から追放された。それから半世紀、IOCは大会直前に「人や国を標的としたものではなく、他の選手の妨害行為でない意思表示は可能」と発表。これを受けて、東京大会では女子サッカーのイギリス、日本、アメリカ、スウェーデン、カナダなどのチームが、人種差別に抗議を表してキックオフ前に片ひざをつき、五輪史上に残る光景となった。
カナダ代表シンクレア選手「カナダには先住民のコミュニティーが存在している。私たちの場を活用する重要な瞬間だと思った」
日本代表の熊谷紗希・主将「日本の選手たちにとっても、人種差別について考えるきっかけになった。英国の選手たちのアクションに対してのリスペクトという意味で、私たちもやろうと決めた」




1968メキシコ 2021東京

(5)爽やかな感動に包まれたのが、スケートボード女子パーク決勝。岡本碧優選手は世界ランク1位の実力者で、予選から難易度の高い大技を連発し1位通過で決勝に進んだ。そして決勝では女子で初めて大技「540バリアル」を成功。その後、表彰台だけが彼女の目的なら、無難にレベルを下げた技で挑めば良かった。でも、岡本選手は自身にしかできないような大技に挑戦し続け転倒、結果的に4位に終わった。
競技後、悔し泣きをする岡本選手に他の選手たちが駆け寄って抱きしめ、彼女のチャレンジ精神と健闘を讃えて肩に担ぎ上げた。岡本選手は照れた笑顔になった。
---他の競技でも試合後に握手を交わすシーンはたくさんあったけど、スケボー女子選手の仲の良さは際立っており、競技中にライバルの成功を自分のことのように喜ぶ姿が何度も流れた。国家を背負う悲壮感はなく、純粋に友人の演技にエールを送っていたことに、すごく良いものを見た気がした。“平和の祭典”ここにあり。


岡本選手に駆け寄って… 彼女をリスペクト!

//ときに、話題の五輪陸上400mリレー、ドイツチームのジョジョ立ちには仰天でした。最初は偶然それっぽいポージングをしたのかと思ったら、別の選手もジョナサン立ちをやったし、キラークイーンっぽいのもやった。 これはもう、「ジョジョ立ちを五輪の正式競技に」の熱烈アピールとしか思えない!(^^)
ドイツ人だけにシュトロハイムもニッコリ

※ジョジョフィギュアと一緒に記念撮影
なんか、スタンドみたいになった!(笑)
キラークイーン!?


//8月1日、2日、5日、8日、9日の日記を加筆しました。

●8月10日…〔今日の良かった〕昨日、長崎平和祈念式典で田上富久市長が読み上げた平和宣言が良かったので一部をメモ。

「人類が核兵器の惨禍を体験してから76年目の今年、私たちは、核兵器をめぐる新しい地平に立っています。今年1月、人類史上初めて「全面的に核兵器は違法」と明記した国際法、核兵器禁止条約が発効したのです。
この生まれたての条約を世界の共通ルールに育て、核兵器のない世界を実現していくためのプロセスがこれから始まります。来年開催予定の第1回締約国会議は、その出発点となります。
一方で、核兵器による危険性はますます高まっています。核不拡散条約(NPT)で核軍縮の義務を負っているはずの核保有国は、英国が核弾頭数の増加を公然と発表するなど、核兵器への依存を強めています。また、核兵器を高性能のものに置き 換えたり、新しいタイプの核兵器を開発したりする競争も進めています。
この相反する二つの動きを、核兵器のない世界に続く一つの道にするためには、各国の指導者たちの核軍縮への意志と、対話による信頼醸成、そしてそれを後押しする市民社会の声が必要です。
日本政府と国会議員に訴えます。
核兵器による惨禍を最もよく知るわが国だからこそ、第1回締約国会議にオブザーバーとして参加し、核兵器禁止条約を育てるための道を探ってください。日本政府は、条約に記された核実験などの被害者への援助について、どの国よりも貢献で きるはずです。そして、一日も早く核兵器禁止条約に署名し、批准することを求めます」
「核保有国と核の傘の下にいる国々のリーダーに訴えます。
国を守るために核兵器は必要だとする「核抑止」の考え方のもとで、世界はむしろ危険性を増している、という現実を直視すべきです。次のNPT再検討会議で世界の核軍縮を実質的に進展させること、そのためにも、まず米露がさらなる核兵器削 減へ踏み出すことを求めます」
「長崎を最後の被爆地に」。この言葉を、長崎から世界中の皆さんに届けます。広島が「最初の被爆地」という事実によって永遠に歴史に記されるとすれば、長崎が「最後の被爆地」として歴史に刻まれ続けるかどうかは、私たちがつくっていく 未来によって決まります。この言葉に込められているのは、「世界中の誰にも、二度と、同じ体験をさせない」という被爆者の変わらぬ決意であり、核兵器禁止条約に込められた明確な目標であり、私たち一人一人が持ち続けるべき希望なので す。この言葉を世界の皆さんと共有し、今年から始まる被爆100年に向けた次の25年を、核兵器のない世界に向かう確かな道にしていきましょう」

//本日18時10分BSプレミアム、約40年前の伝説のドキュメンタリー『NHK特集 私は日本のスパイだった~秘密諜報員ベラスコ』放送!戦時中の日本の諜報活動の実態に迫った傑作。米国で開発中の原爆について日本に警告を発し続けたが、日本の上層部はその情報を無視。原爆は投下された。番組ラストの数分間、老スパイの悲哀が胸に突き刺さります。芸術祭テレビドキュメンタリー部門大賞ほか各賞を受賞。予告編

●8月9日…〔今日の良かった〕音楽之友社のYouTube企画、拙書『世界音楽家巡礼記』のコラボイベントとして行った、世界の音楽家の墓巡礼トークがアップされました!墓巡礼のきっかけ、夏に訪れたい水辺の音楽家の墓所、海外の墓マイラーとの出会い、日本と海外のお墓文化の違い等々。お楽しみいただければ幸いです♪
https://youtu.be/l7daE3WDsys (27分)
※放送後、いつでも視聴可能になりました!

 

//昨日のジョジョ 6部アニメイベント(57分)はめっちゃ楽しかった!徐倫役ファイルーズあいさんの怒濤のジョジョ愛に圧倒された。30秒に1回はジョジョ名言(セリフ)がナチュラルに会話に入っている。徹底的に原作を読み込んでいるし、とんでもなく頭の回転が速い。
音響監督さんも熱い。あいさん「(シーン的に)小声って、どれくらい小声にすればいいんでしょうね?」音響監督「ジョジョに小声はありません」。
放送はNetflixが12月から、地上波が翌1月からスタートとのこと!
6部の新PV(2分10秒)

●8月8日…〔今日の良かった〕五輪閉会式で「もっと外国人選手も知っている曲を演奏すればいいのに」と思っていたときにベートーヴェン「第九」が演奏され、キタッ!となった。どの国の選手も知っている一曲が人類にあるのは胸熱。もう世界国歌。そして次回開催国フランスからの映像、エッフェエル塔とトリコロール(三色旗)の壮大なスケールのコラボに見入った!

  うおおおおおお

//今日の読売日曜版(関西)に明日9日13時からテレビ大阪で放送される『お墓から見たニッポン・season4』の紹介文が掲載されています!
〔追記〕YouTube公式にアップされました!これで関西以外の方でも視聴できます!
『season4(1)信長の妹お市の方』(番組後半は庶民の墓「海とともに生きてきた人々」)
https://youtu.be/Pr-AvSusb9w (23分)

 
※写真の僕は飛脚役で“hakazon”の配達をしています(^^)

●8月7日…小6という小学生最後の夏にもかかわらず、コロナ禍で子どもたちのキャンプは中止、花火大会もプールもなし、友だちともあまり遊べず、ちょっと寂しげなウチの子。
でも、もうすぐ12歳だから、字幕スーパーの映画、3時間クラスの映画、人間の内面を描いた作品も、フルに鑑賞できるようになったので、連日映画まつりです。
従来のディズニーやアベンジャーズではなく、七人の侍、エデンの東、ジョーズ、アマデウス、フォレスト・ガンプ、ゴッドファーザー、ラストサムライ、ワイルドバンチ、北北西に進路を取れ、大脱走など、この夏は往年の傑作をたくさん鑑賞。
映画はある意味、“人生の旅”なので、彼の心の糧(かて)になってくれるでしょう。

『フォレスト・ガンプ』を鑑賞後、父子でこんな会話をしました。
この作品には主人公フォレストの母親が語った、とても有名な以下のセリフ(遺言)があります。
「人生は箱入りのチョコと同じ。何が出るかは、お楽しみ」
鑑賞後。
ふう(子)「卓球の天才になるシーンとか、エビの漁師になって大もうけするとことか、面白いシーンがいっぱいあった!」
僕「お母さんのチョコレートのセリフ、意味がわかった?」
ふう「好き嫌いせずに食べろってこと?」
僕「う~ん、ちょっと違う。アメリカのチョコの詰め合わせって、いろんな味が入ってるやつが多くて、食べてみないとわからへんねん。人生も同じで、甘いチョコ、ほろ苦いチョコ、ちょっと酸っぱいチョコ、いろいろある。どれが欠けてもダ メで、全部入って、はじめて人生になる。ふうは味の分からないチョコがあっても食べる?」
ふう「僕は食べないと思う。魚味のチョコがあったら最悪だし…」
僕「フォレストのお母さんが素晴らしいのは、味が分からないことを怖がるのではなく、“何が出るかは、お楽しみ”って言ってること。お楽しみ、やで(笑)」
ふう「そういう風に考えたら、なんか勇気が出てくるね」
こんな感じで、映画を1本観る度に、語り合ったことを育児ブログにアップしています。

 

※『ジョーズ』で突然海面に現れた鮫に「うひゃあ!」と、おったまげている彼。漫画みたいな反応!(笑)ただ、ほんとにやばいシーンは目隠ししました。船長のあのシーンとか…。

●8月6日…〔今日の良かった〕核兵器禁止条約発効後、初めて迎える「原爆の日」。今朝の広島の平和記念式典、松井市長の平和宣言の言葉が直球でよかった。「人々を無差別に殺害する核兵器との共存はありえない」「(日本政府は核兵器禁止条約に署名していないため)被爆者の思いを誠実に受け止めて一刻も早く条約の締約国となるとともに、第1回締約国会議に参加し各国の信頼回復と核兵器に頼らない安全保障への道筋を描ける環境を生み出してほしい」。松井市長は核保有国と非保有国の橋渡し役をしっかりと果たすよう国に求めた。

//一方の菅首相。もしかしたら、菅首相はすごく緊張するタイプの人なのかもしれない。そんなことまで心配になる内容だった。冒頭から広島市を「ひろまし」、原爆を「げんぱつ」と読み、ハラハラしてたんですが、その後、原稿を1ページ読み飛ばし、字幕と合わなくなり、NHKが字幕を消すというハプニング。
抜け落ちた部分は、「わが国は核兵器の非人道性をどの国よりもよく理解する唯一の戦争被爆国であり、『核兵器のない世界』の実現に向けた努力を着実に積み重ねていくことが重要です」とのこと。
間違いは誰にでもある。でも、「ひろまし」は自分がどこにいるのか考えれば勘違いしようがないものだし、「唯一の戦争被爆国」「核兵器のない世界の実現」などの言い忘れも、日本の総理として最重要ポイントと理解していれば「あれ?」となるはず。う~む。

●8月5日…〔今日の良かった〕空手の「型」で金メダル(女子)をとったサンドラ・サンチェス選手(39)の演技が、空気を裂くような迫力で圧巻だった。息をのんで見ていた。夜の五輪特集はカット版を流していたので、あれはノーカットで多くの人に紹介してほしい。日本発、琉球発の空手を、ここまで極めた外国人選手がいるというのも感慨深かった。

//五輪開会式の歌舞伎とジャズの共演で感じた違和感、評論家佐々木敦さんの言葉がしっくりきた。ほんとコレ。
「市川海老蔵さんと、上原ひろみさんの共演場面。歌舞伎座で待っていたという設定の海老蔵さんが登場し、その横で海外でも人気のあるジャズピアニストの上原さんが共演する。両者の「突き合わせ」は、あまりにも単純で、暴力的とさえ感じました。お互いの良さも完全に消していると思いますし、あれを見て聴いて「異質のものが同時にあって素晴らしいな」と思う人ってほとんどいないんじゃないでしょうか。演出側の意図や狙いがあまりにも見え見えで、ど うにも単純に感じられる場面が非常に多かったと思うんですね」

/そして“復興五輪”の欺瞞について、社会学者の吉見俊哉・東大大学院情報学環教授が指摘。
「2013年に開催権を獲得する際に使われた『復興五輪』という言葉には深刻なうそが含まれていました。それは、震災の被災地は東北なのに、東京で開催するという点です。首都圏の1都3県は総人口3600万人を抱える世界最大の都市圏です。日本の資本の半分近く、情報や知的活動の大半が集中しているのに、さらに五輪のために資源を投下してインフラ整備を進めた。東北の復興という目的とは完全に矛盾していました。被災地の人々は『復興五輪』というスローガンはだしに使われただけ、と見抜いています。本当に東北の復興を目指すなら、東京への集中を逆に抑えるべきでした」

●8月4日…〔今日の良かった〕先日、世界遺産委員会が「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」をユネスコの世界自然遺産に登録すると決定!世界的に希少な固有種や絶滅危惧種が多く、豊かな生物多様性を守るため に重要な地域であることが評価されたとのこと。

//五輪の取材で訪日した海外の記者が、コンビニアイスのチョコモナカジャンボ(森永)を食べて絶賛している件、あのパリパリ感といい、ハマるのは納得(笑)。

//名古屋の河村市長(72歳)が表敬訪問にきた女子ソフトボール選手(20歳)の金メダルを、いきなり思いっきり噛んだことに絶句。
・コロナ禍
・他人の金メダル
・若い女子選手のもの
・無許可
すべてにおいてアウトです。今回コロナのせいで表彰式でさえ自分でメダルを取ってかけているのに、唾液をつけるなど言語道断。組織委が新しいメダルと交換してあげて良いレベル。
柔道男子60キロ級で金メダルを獲得した高藤直寿選手のツイート「え…動画見たけど、『カンッ』て歯が当たる音、なってるし。自分の金メダルでも傷つかないように優しく扱ってるのに 怒らない後藤選手の心の広さ凄すぎ 俺だったら泣く」

●8月3日…〔今日の良かった〕テレビ大阪YouTube企画『墓マイラー・カジポンの墓イイ話 (8)南太平洋の孤島にある絶景の墓へ』を公開!
ゴッホの画家仲間ゴーギャンは世界の果てのような南海の島に眠っています。
https://youtu.be/PI3dzt5ByR0 (約9分)

 

●8月2日…〔今日の良かった〕第74回カンヌ国際映画祭で「ドライブ・マイ・カー」の濱口竜介監督と共同脚本の大江崇允(たかまさ)さんが脚本賞を受賞!日本作品の脚本賞は史上初。
濱口監督は昨年のベネチアで共同脚本を手がけた黒沢清監督「スパイの妻」が監督賞、今年のベルリンで「偶然と想像」が審査員大賞を受賞し、直近の3大映画祭で主要賞に関わる快挙となった。
「ドライブ・マイ・カー」は村上春樹さんの短編小説が原作で西島秀俊さんが主演。国際映画批評家連盟賞も受賞。8月20日公開。
最高賞パルムドールはジュリア・デュクルノー監督(仏)の「チタン」で女性監督の受賞は史上2人目。また、寡作で知られるレオス・カラックス監督が約10年ぶりの新作『アネット』で監督賞に輝いた。

//世界3大映画祭の一つ、ベネチア国際映画祭(9月)の参加作が発表され、斬新な作品を集めたオリゾンティ部門に湯浅政明監督のアニメ「犬王(いぬおう)」が選ばれた。本作は古川日出男さんの「平家物語 犬王の巻」を原作に、室町時代に 人々を熱狂させた実在の能楽師・犬王と、その相棒である琵琶法師・友魚の友情を描くミュージカル・アニメーション。キャラクター原案は松本大洋先生!湯浅監督「室町時代にロックな演奏で歌唱で舞で、自分の生き方を貫き、宿命的な奈落か ら駆け上がって行った2人。映画は見てるだけで胸が熱く、(気分が)あがるものになるはずです」。めっちゃ楽しみです。2022年初夏公開。 予告編

//出版大手KADOKAWAの夏野剛社長がネットテレビで、子供の運動会や発表会が無観客なのに五輪だけ観客を入れたら不公平感が出てしまうとの意見に対し、「クソなピアノの発表会なんかどうでもいい。それを一緒にするアホな国民感情に今年は選挙があるからのらざるを得ない」と発言。夏野社長は東京五輪組織委の参与。アホとかクソとかいう言葉を、国民に向かって言うのか…。

●8月1日…〔今日の良かった〕菅政権になって、もしかして初めて政府に拍手を送ったかも。広島への原爆投下後に「黒い雨」を浴びた84人全員を被爆者と認めた広島高裁判決について、菅首相が先月26日、「上告はしない。多くの方が高齢者、病気をお持ちの方もいる。速やかに 救済させていただくべきだという考え方に至った」と発表。もともと安倍前政権が、地裁で国が敗訴した後、非情にも上告した本件。高裁で再び敗訴した後も政府内では「上告しかない」との声が大勢だったという。
汚染された水や野菜を飲食したりする「内部被曝」について、これまで国側は「内部被曝したとしても放射線量は低く、健康被害は認められない」と主張してきた。だが、高裁判決は、空気中の放射性物質を吸ったり、内部被曝によって健康被害 を受ける可能性を指摘した。官邸関係者「衆院選が近く、批判を招きかねない上告は難しかったという事情もある」。
※広島への原爆投下後に降った放射能を帯びた「黒い雨」は、爆心地の北西方向の「東西15キロ、南北29キロ」で降り、うち「東西11キロ、南北19キロ」が大雨地域とされた。国は大雨地域を援護対象区域とし、特例として健康診断を無料で受け られる「第一種健康診断受診者証」を出し、がんなどにかかれば被爆者健康手帳を交付している。ただ、区域外でも健康被害を訴える人がいるため、広島県・市が調査を実施。より広い範囲で降ったとして、国に援護対象区域の拡大を求めてきた。
※とはいえ、長崎の「黒い雨」訴訟には言及されておらず、広島だけが救済対象になっている。長崎にも同様の認定を!

●7月31日…〔今日の良かった〕村上春樹さんが新刊『古くて素敵なクラシック・レコードたち』(アマゾン)を書き下ろしたとのこと!取り上げられたのは約100枚のレコード。どんなラインナップなのか楽しみ過ぎる!5秒で注文した。
村上さん「僕がこの本で一番言いたかったのは、「自分の耳を信じてほしい」ということです。これが歴史的名盤だとか、この演奏家が偉大だとか、そういう情報はいまの時代にはいっぱいある。でも、そういうのはやっぱり自分の耳で決めなくちゃいけないことなんです。自分で決めるってのは、ものすごく骨の折れる作業です。でも、それをやらなければ、音楽を聴く意味はないんじゃないかと思うんですよね」。

//テレビで五輪の感動的な映像の上に、東京のコロナ新規感染者が1日4千人を初めて超えたことを示すテロップが入る。ジョージ・オーウェル『1984』の“二重思考”を試されているようだ。

●7月30日…〔今日の良かった〕テレビ大阪YouTube企画『墓マイラー・カジポンの墓イイ話 (7)恐怖体験 ドラキュラの墓で何が?』を本日公開!
現代のルーマニアにいたのは…(汗)
https://youtu.be/FWDxfT8zvgs (約8分)

  強烈な納涼サムネイルですね(笑)

●7月29日…〔今日の良かった〕テレビ大阪『お墓から見たニッポン・シーズン4』 の放映日が迫ってきました!各回前半のテーマは「戦国の時代に翻弄された女たち」、後半の庶民の墓のテーマは「海とともに生きてきた人々」です。僕自身、海沿いの庶民の墓の歴史はとても勉強になりました!
8/9(祝)  13時(1)信長の妹お市の方
8/13(金) 17時22分(2)光秀の娘ガラシャ
8/20(金) 17時22分(3)秀吉の側室淀殿
【番組ホームページ】
https://www.tv-osaka.co.jp/sp/ohaka_nippon/

●7月28日…〔今日の良かった〕水泳の大橋悠依(ゆい)選手が、日本競泳女子で史上初の2冠を達成!3日前に女子400m個人メドレーで金に輝いた大橋選手は、今日の女子200m個人メドレーでも優勝。大橋選手「既に金メダルを獲っていたので、今日はあまり緊張せず、自己ベストを出せれば良いと思って泳ぎました」。リラックスしていたので実力を発揮できたんだ!

//テレビの五輪番組ではあまり伝えられないけど、柔道男子73キロ級でアルジェリアのフェティ・ヌリーン選手が試合を棄権した。勝ち進めばイスラエルの選手と戦う可能性があったため。
ヌリーン選手「パレスチナの兄弟に対するイスラエルの占領を非難する。1回戦に勝つとイスラエル人と当たる。だから、これ以上続けられなかった。これは、僕とコーチの判断だ。私たちは決して、イスラエル国旗の前では戦いません」「五輪出場のため努力してきたが、パレスチナ問題は全てに優先される」。
コーチ「抽選に恵まれなかった。われわれは素晴らしい決定をした」。
東京五輪はヌリーン選手にとって初めての五輪だった。少しでも世界の目が悲惨なパレスチナ問題に向くことを願ってやまない。
 
画像は2回戦で不戦勝となったイスラエルの選手が、無人の畳に向かって一礼している場面。当選手の考えは分からないけど、イスラエル人の中にも強引な占領政策に反対する人はいる。「スポーツと政治は関係ない」という言葉だけで 割り切れないというか、「スポーツのためにも平和が必要」と強く感じた。

//新型コロナ、東京過去最多の3177人。3千人の大台を超えた。

●7月27日…〔今日の良かった〕テレビ大阪YouTube企画『墓マイラー・カジポンの墓イイ話 (6)船でしかたどり着けない墓』を本日公開!
陸地から墓所に行けず、一度も乗ったことがないカヌーが目の前に…(汗)
https://youtu.be/fJ2orFML8T4 (7分間)

  ライフジャケットなし!

//昨日で「やまゆり園」の悲劇から5年。植松聖死刑囚(31)が入所者19人を刃物で殺害し、職員を含む26人に重軽傷を負わせた未曾有の事件。でもテレビは五輪一色で、この事件を掘り下げた番組はない。近々、この件について当日記に想いを綴ります。

●7月26日…〔今日の良かった〕この五輪期間ほど、「24時間全番組録画」機能が真価を発揮したことはない。ニュース番組でハイライトだけ見ていると、なんだかサクッとメダルをとっているように見えるけど、今日見たのはすべてが死闘だった。
・スケボー女子~13歳の西矢椛(もみじ)選手が日本人最年少で金、銅の中山選手も16歳。解説担当の瀬尻稜氏(24)のフランクな語調「はんぱねー!」「やべー!」「鬼やばいっす」も話題に。中でもボードが吸い付くように回転したプレイでは「『ビッタビタ』はめてましたね」、アグレッシブな選手には「練習でもひとりだけ『ゴン攻め』してた」。ストリートから生まれた競技と伝わる。っていうか、手すりジャンプを失敗した時には、多くの選手が骨折してもおかしくないほど豪快に転倒しており、スケボー選手はめっさ勇気あると思った。
・柔道(78kg)~大野選手が2大会連続で金。勝利に笑顔なしの理由は「負けた相手が目の前で落ち込んでいるのに、はしゃぐわけにいかない」。
・体操団体~ロシア・中国・日本が超大接戦で、日本が3位から逆転の銀。
・卓球混合ダブルス~初めて日本人が五輪卓球で金!鬼ツヨの中国ペアを相手に、水谷・伊藤ペアがゲームカウント4-3で激戦を制し、歴史を動かした。

ここまで日本勢の活躍を書いたけど、実はもらい泣きしかけたのは、体操団体のロシア・チーム。ロシアはドーピング違反で国として出場できず、「ロシア五輪委員会(ROC)」という身分で特別に参加している。勝利しても、ロシア国旗を掲揚できないし、国歌も流せない。出場選手は自分と無関係なところで起きた大規模なドーピング事件のとばっちりを受けた形だ。
金メダルが決まった瞬間、選手たちは泣き崩れ、そのままうずくまってしまった。表彰式では、国旗のかわりにロシア五輪委員会の旗が掲揚され、国歌のかわりにチャイコフスキー(1840-1893)のピアノ協奏曲第1番が流れた。チャイコフスキー!クラシック・ファンは激感動。チャイコフスキーも他界約130年後にスポーツの祭典で自分のピアノ協奏曲が流れるなど夢にも思わなかっただろう。曲が流れているときに、表彰台の右端の選手が涙をぬぐい、隣の選手が肩をそっと揉んであげていたのが心に残った。

//一方、こういう現実も。今日の東京都の新規感染者数は、先週の月曜日の「2倍」となる1429人であり、これは月曜日として過去最高。これ、どうなっていくのか…。

//大規模接種センターで2回目のワクチン(モデルナ)を打った。噂通り、1回目よりも痛かった。明日以降の副反応が小さなものでありますように。

●7月25日…〔今日の良かった〕五輪史上初、「兄妹」で同日金メダルに輝いた阿部一二三 (ひふみ)&詩(うた)選手。 兄が勇一郎、弟が一二三、妹が詩(四)、名前が繋がってて「おお~っ」ってなった。“兄妹健(すこ)やかに”という印象。

表彰台の選手に「おめでとう!」という気持ちと、行政・組織委に「それはアカンやろ」という気持ちは両立すると思う。

●7月24日…〔今日の良かった〕昨夜の五輪開会式、2013年の傑作大河ドラマ『八重の桜』のBGMが、国旗掲揚の前にずっと流れていた!同大河は東北へのエールを込めて制作された幕末・会津を舞台にした作品。
使用された楽曲「輝かしい未来へのエール」(2分56秒)は暖かい日だまりのような優しい旋律。テーマ曲ではなく挿入曲であるため、コアな大河ファンでないと気づくのは難しく、場内説明で「八重の桜の曲」と一言ほしかった。ゲーム音楽の話題も大事だけど、復興五輪の象徴となる選曲が、なんかこう、スルーされているような…。
この〔輝かしい未来へのエール〕は超重要シーンで流れる曲。第26話で会津城の落城時に会津藩士たちが「生まれ変わるときは、また会津で」と別れの言葉をかける場面、第35話で八重が弟の戦没地(戊辰戦争跡)を訪れ大地を触り、「土は温けえ」と泣く場面など。大河ドラマ史上に輝く名曲です。
「生まれ変わるときは、また会津で」 「土は温けえ」

開会式、楽しげな入場式・ドローン地球儀・ピクトグラム再現はとてもよかった。旗手が八村塁選手、ラストランナーが大坂選手というのも多様性の象徴になった。
一方、23時を過ぎてバッハ氏と橋下氏のスピーチが合計20分あったのはNG!組織委員会が1人3分以内と言っておくべき。あれでヘトヘトに。そして、陛下の開会宣言の途中から、「あっ」と慌てるように菅首相と小池知事が立ち上がったのが、モロに映ったのもやばい。前回の東京五輪(昭和天皇)では着席したままだったといい、それならば、どっちに統一するか決めておかないと…。
全体のコンセプトが見えない一貫性のない演出は、混迷する日本の縮図となった。

〔五輪開閉会式予算〕
2008 北京五輪   110億円
2012 ロンドン五輪  47億円
2016 リオ五輪     4億円
2020 東京五輪   165億円

//今夜23時からBSプレミアムで『サイモン&ガーファンクル・コンサート イン・セントラルパーク NY1981』を放送!サイモン&ガーファンクルがNYで行った歴史的コンサート。デジタルリマスター映像でオンエア。夕暮れ時の「スカボロー・フェア」「サウンド・オブ・サイレンス」は必聴です!

●7月23日…〔今日の良かった〕テレビ大阪YouTube企画『墓マイラー・カジポンの墓イイ話(5)悲劇 別人の墓に!?』を本日公開。まだネットがない時代、はるばる海外まで行ったものの…トホホな墓マイラー“あるある”話です。(^^;)
https://youtu.be/iM6ce_PEGvI (約6分)

  残り5回!

●7月22日…〔今日の良かった〕ダッシュしてお友だちとハグ、この30秒の短い動画(Twitter)に故ネルソン・マンデラ南ア大統領の次の言葉を思い出しました。
「生まれながらに肌の色のせいで他者を憎む者などいない。人は憎むことを覚える。ならば、愛することを学べるはずだ。なぜなら、愛というものは人の心にとって、ずっと自然なことだから」。
人種差別撤廃を訴え逮捕されたマンデラ氏が、27年間の獄中生活でたどり着いた想い。

  Twitterより

●7月20日…〔今日の良かった〕テレビ大阪YouTube企画『墓マイラー・カジポンの墓イイ話』第4回は試練につぐ試練が待ち構えていた、あの発明王の墓参りです!ドラえもんの“苦労みそ”をなめた状態でした(汗)
https://youtu.be/IPsmUjgMxDo (8分)

 

●7月19日…〔今日の良かった〕日本学術会議の会員に推薦されながら、菅義偉首相によって6名が任命拒否された問題が報道されてから9カ月。排除された東大教授で歴史学者の加藤陽子さんのインタビューが、問題点を分かりやすく説明していた。
「日本学術会議法は、会議の推薦に基づいて首相が会員を任命すると定めています。この首相の任命権については1983年に中曽根内閣が答弁しており、首相が持つのはあくまで形式的な任命権であって会議の推薦が尊重される、との法解釈が確定していました」
「しかし今回の菅首相による拒否は、会議の推薦を首相が拒絶できるという新しい法解釈に立っています。つまり政府の解釈が変更されているのです。解釈変更が必要になった場合には政府は国会で『どういう情勢変化があったから変更が必要になったのか』を説明する義務があるはずです。けれど菅首相は説明していません」
「任命拒否問題の本質は、政府が法を改正せずに、必要な説明をしないまま解釈変更を行った点にあり、それは集団的自衛権の問題や検察庁幹部の定年延長問題とも地続きであること。私が国民の前でそれを説明することができる人間であったことが、不都合だったのではないでしょうか」
いまだ何の説明もないままであり、6名の任命を政府に強く求めたい。

●7月18日…〔今日の良かった〕近畿と東海も梅雨明け!過去最長62日間もの長~い梅雨でした。

//五輪開会式音楽担当者の過去のいじめ加害問題。あまりにも内容が凄惨すぎて、「もう昔のことだから」で済むレベルじゃないし、非道な障がい者いじめは五輪憲章やパラリンピックを冒涜するもの。
この件で「昔のこと」と擁護している人は、それが典型的な加害者視点だと自覚してないように見える。いじめられた側は、「昔のこと」がフラッシュバックになって、長年苦しんでいる人が多い。簡単には過去にならないし、中にはフラッシュバックから逃れるために自死を選ぶ人もいる。「もう昔のことだから」という言葉自体が二次加害になることを、ちゃんとメディアが指摘しないと。

加害者側は「じゃあどうすればいいんだ」「もう謝ったじゃないか」となるかもしれない。それは個々のケースが異なるため、加害者が自身で考え、答えを見出すしかない。過去のことで吊し上げろと言っているのではなく、「自死に至ることもあるいじめを、“昔のこと”、なんてソフトな言葉にまとめてはいけない」ということなんです。

●7月17日…〔今日の良かった〕鎌倉時代の日本を体験できた傑作ゲーム『ゴースト・オブ・ツシマ』、追加シナリオ発表が嬉しすぎる!ダウンロードできる8月20日が待ち遠しい。今度は対馬を出て玄界灘の壱岐島(いきのしま)へ!

//バイデン政権になってから死刑執行が止まっている。国際人権団体「アムネスティ・インターナショナル」によると、死刑制度をなくした国は世界で108カ国、10年以上執行していない国を含めると、144カ国、実に世界の4分の3にも上る。
日本の世論調査では死刑を容認する割合は8割を超えている。一方、先進国でつくる経済協力開発機構(OECD)の38カ国で死刑制度が残るのは米国、日本、韓国だけ。そして韓国は20年以上執行していない。このまま米国も執行を停止すると、先進国でただ日本だけが死刑を続けることに。

凶悪犯には「命で償わせる」という気持ちは当然と思うし、僕だって身内が酷い目にあったらそう思うだろう。一方で、裁判官も人間であり、冤罪をゼロにできないこと、そして通り魔事件で「誰かを殺して死刑になりたかった」という自分勝手な犯行動機を聞く度に、死刑がなければそんな理由もなくなるのかと考えたり。

●7月16日…〔今日の良かった〕テレビ大阪YouTube企画『墓マイラー・カジポンの墓イイ話』第3回は檻の中に入った珍しいお墓です。こんなお墓は、世界中探してもないです!
https://www.youtube.com/watch?v=tJ89d-WhiS4 (6分)

  このビックリ顔(笑)

●7月15日…〔今日の良かった〕コスト面での原発の優位性が公的に消えた。経済産業省が、9年後(2030年)には「太陽光の方が原発よりコストが低くなる」と試算を発表。これは歴史的変化だ。これまで政府や大手電力会社は原発の安さを強調してきた。だが、過酷事故などを想定した対策工事が必要になり、2015年の試算より1基あたり1369億円増加。また、事故時の賠償や廃炉費用なども、前回の9.1兆円から15.7兆円に増えた。
使用済み燃料を再処理する日本原燃の「六ケ所再処理工場」(青森県)の総事業費も前回の12.6兆円から約14.4兆円となった。原発から出る高レベル放射性廃棄物(核ゴミ)の処理費用についても3.1兆円と試算。
一方、太陽光や風力は技術革新や量産効果で価格低下が確実。損得のソロバンの上でも、再生可能エネルギーの導入が進みそう。原発が経済性に優れているという根拠はなくなった。

//超クライマックスのジョジョ第8部『ジョジョリオン』、連載のウルトラジャンプは明日16日(金)発売。いつもは19日なので要注意。まったく先の展開が予想できず、金曜に読めると思うとそわそわしまくり。完全に浮き足立っています。

●7月14日…〔今日の良かった〕先日の大河『青天を衝け (22)篤太夫、パリへ』、幕末に主人公が初めて欧州へ渡航&パリ万博を訪れるエピソードを、コロナ禍のなか完璧に表現していてビックリ!
CGや合成で実際の映像を加工しているとのこと。150年前のパリを渡欧使節団と一緒に体験でき胸熱でした!製作チームの方、ロマンをありがとう。
※再放送は17日(土)13時5分から
  凱旋門の上!

●7月13日…〔今日の良かった〕テレビ大阪YouTube企画『墓マイラー・カジポンの墓イイ話』の第2回は、スヌーピーの生みの親、チャールズ・シュルツさん(1922-2000)の墓巡礼!21年前のこの米国西海岸の旅は実に波瀾万丈、初めて本物の留置場を体験(!?)することになりました。いったい何が起きたのか、笑い話なので気軽にご視聴下さい!
https://www.youtube.com/watch?v=sie11gGdix8 (8分)

 

 
シュルツさんの墓前のベンチには連載最終回の作者の言葉「チャーリー・ブラウン、スヌーピー、ライナス、ルーシー…彼らを忘れることができない…(HOW CAN I EVER FORGET THEM)」が刻まれています。
墓参者はこのベンチに座ってシュルツさんとゆっくり時間を過ごします。

//ホームランダービー、あんなに大変なものだったとは。

●7月12日…〔今日の良かった〕話題の『ゴジラVSコング』、これから観に行く人は絶対に4DXがお薦めです!4DX版はUSJ超えのアトラクション・ムービーでした!アベンジャーズ、DCヒーロー、これまで4DXでいろいろ楽しんできましたが、『ゴジラVSコング』は過去最高に座席が“大暴れ”します。本気でしっかり両手で肘置きを掴んでいないと振り落とされます。場内にお子さんの「わ~!(椅子から)落ちる~!」という声が響いていましたが、ほんと容赦なかったです。前列のお客さんはポップコーンが大噴火していました(笑)
海を舞台に戦うシーンでは、「おいおいおい!」と言うほど何度も水を浴びたので、シャツもズボンも水を含んでしっとり。映画なのか遊園地の急流滑りなのか。すべてのアクション映画を過去にする4DX体験、特別料金を払う価値あります!
※ストーリーは荒唐無稽でツッコミどころ満載ですが、ゴジラとキングコングの戦いがそもそもぶっ飛びすぎた設定なので、まったく問題ないです!(爆)
※前作のキングギドラ映画は怪獣の巨大さが伝わらない夜の戦いばかり&演出もワンパターンで失望しましたが、今回は前作の失敗を克服しています!

 

●7月11日…〔今日の良かった〕本日、民間宇宙旅行を目指す米企業ヴァージン・ギャラクティックが飛行機型の宇宙船「スペースシップ2」のテスト飛行に成功、宇宙旅行が本格化。スペースシップ2は母船につるされた状態で米ニューメキシコ州の宇宙港を飛び立ち、約1時間後に母船から高度約1万5千メートルで切り離され、ロケットエンジンに点火して上昇。数分で高度86キロに達し、宇宙空間へ。数分後、グライダーのように下降し滑走路に着陸した。
乗船したヴァージン創業者ブランソン氏「宇宙から見えたのは、すばらしく暗い空。信じられない青色。新しい宇宙の時代の幕開けだ」。同社は1席25万ドル(約2700万円)で搭乗券を販売しており、すでに60カ国以上の約600人が予約済み。うち約20人は日本人という。
母船切り離し型は、打ち上げロケット型よりも安全なイメージ。僕が元気なうちに値段が100分の1ま(27万)で下がって欲しい。

//大阪東部、今日からセミが鳴き始めました。夏、来たる。

●7月10日…〔今日の良かった〕先日、化学研究所と富士通が共同開発したスーパーコンピューター「富岳(ふがく)」がスパコンの計算性能を競う4つの世界ランキングで1位に。これで昨年の6月と11月に続き、3期連続で4冠を達成した。4冠の内訳は
・高速計算を安定して実行できる総合的な性能
・物理現象をコンピューターでシミュレーションする際の処理性能
・人工知能(AI)の開発で使う計算
・道路網などネットワークで表現される現象やビッグデータの解析性能
このように「富岳」は幅広い用途で威力を示した。中でも高速計算の性能は1位の「富岳」が44京2010兆回、2位の米国・オークリッジ国立研究所「サミット」が14京8600兆回と圧倒している。
ちなみに、3位は米ローレンスリバモア国立研究所の「シエラ」、4位は中国・無錫スパコンセンターの「神威太湖之光」、5位は米ローレンスバークレー国立研究所の「パールムッター」。
この「富岳」の性能を存分に活かした国になってほしい。

//立憲・共産は現在約70の小選挙区で競合している。秋の衆院選で共倒れしないために共闘は不可欠。そこで共産党は、政権枠組みの合意から、党綱領の「日米安保破棄」を外すという。その柔軟さを評価したい。あとは党名を…。全体主義のイメージが強すぎて、その党名では過半数をとれないと思う。

●7月9日…テレビ大阪『お墓から見たニッポン』のスピンオフ企画で、初めてYouTube番組が実現!
これから毎週火曜・金曜の午後に、とっておきの墓マイラー巡礼秘話
『墓マイラー・カジポンの墓イイ話』を公開します!
初回は墓マイラーの覚醒編です。次回もお楽しみに!(全10回予定)
※7分なのでお気楽に!そして可能であれば、企画が打ち切りにならないよう、いいねボタンを押していただければ…!嗚呼!(^^;)
https://www.youtube.com/watch?v=i8fZpofF6yo

 

●7月8日…〔今日の良かった〕大谷選手が32号ホームラン!松井選手を17年ぶりに抜き、日本選手最多となる新記録!しかもまだ開幕3カ月のシーズン途中。どこまで記録が伸びるのだろう。

//本日午前、名古屋で『表現の不自由展・その後』(7/6-7/11)の展示会場、市施設「市民ギャラリー栄」で郵便物の開封時に爆竹が破裂する事件があった。周囲に黒い粉が散乱したという。名古屋市は「安全上の観点」から、企画展会期末の11日まで施設を臨時休館すると決定。封筒は同ギャラリー宛てで、不自由展中止を求める内容の文書が添えられており、事実上、市はテロに屈したことになる。市担当者「非常に心苦しい。2日間は開催できた。警備も十分に対応した」。
河村たかし市長「(妨害を受けての休館は)あしき前例にはならない。脅しではなく市民に具体的に危害が加えられた。漫然と続けていいのか。市は施設を管理する務めがあり、ストップするのは安全確保のために当然だ」。
あしき前例にならない?今頃犯人は、多くの人が開催に向け準備・尽力した展覧会を爆竹一つで終了させることができ、高笑いしているだろう。欧州なら警察を大量投入してでも展覧会を続行できるようにしたはず。河村市長は爆竹ひとつで白旗をあげた情けない人物として記憶される。
横大道(よこだいどう)聡・慶応大大学院教授(憲法学)「脅迫で表現の場を奪うことは言語道断だ。名古屋市はこれで展示を終わらせていいのか。公共施設の使用拒否は、明らかに差し迫った危険の発生が具体的に予見される場合に限られるという最高裁の判例がある。安全確保を理由に不許可にすれば、反対派に事実上の「拒否権」を与えることになるからだ。表現の自由を守るためにも、市には最大限の努力をしてほしかった」。

※この展覧会がいわゆる“反日的”というのは誤解であると、過去に何度も書いてきた。表現の自由は憲法第21条の規定で、公権力を批判する自由を保障するの。この展示は多数派に撤去された作品を集めた企画であり、第21条について考えを深めていくもの。
・『遠近を抱えてPart2』…「天皇の写真を燃やした!」と大騒ぎになった作品だが、これは1986年に作者が自身の半生を振り返った際の「内面風景」として、天皇の写真をコラージュしたもの。これを右翼が攻撃し、富山県立近代美術館が図録を焼却処分した。燃やしたのは展覧会でも作者でもなく、富山県立近代化美術館であり、燃やさせたのは右翼。「表現の不自由展」はその不自由な事例を再現し、展示したもの(ただ、最後に燃えかすの灰を踏む描写は、僕はやり過ぎと感じた)。
・『平和の少女像』…少女像について賛否を問うことが展示の目的ではない。2012年、実際に少女像が東京都美術館で撤去された事例があり、今回の「表現の不自由展」のテーマに沿って展示された。この像のタイトルを「慰安婦像」と誤解している人がいるが、「平和の少女像」であり、戦争の犠牲となったすべての女性を象徴するもの。
・『時代の肖像 絶滅危惧種 idiot JAPONICA 円墳』…戦後70年を過ぎてもアメリカの属国という現状を嘆く作品。おごそかにしめ縄を結んだ日本人の墓なのに、外見ばかり立派で、肝心のお墓の中は遺品もなく空っぽ。かわりに入っているのはアメリカ国旗というもの。作者の中垣克久氏は、“日本人は死んだらアメリカ人になれるとでも思っているのか”、という絶望的な怒りと皮肉が込められている。ちなみに上部にかけられた寄せ書き入りの日章旗は、中垣氏の親族(母方)が海軍兵学校の途中で終戦を迎え、友人同士で寄せ書きしたものであり、ネット上の「特攻隊員の寄せ書き」というのはデマ。

//梅雨とはいえ、あまりに雨ばかり…。青空が見たい。

●7月7日…〔今日の良かった〕現代史検証の第一人者の1人、御厨貴・東大名誉教授の新聞インタビュー(5日朝日)が鋭かった。

記者「戦後で言えば佐藤栄作、中曽根康弘、小泉純一郎の各首相が長期政権を築きました。安倍政権との違いはどこにありますか」
御厨「佐藤さんは人材を作りました。安倍さんをはじめとして最近の人材の作り方は、自分に敵する議員は全部駄目で、自分の味方になる議員だけを応援する。一方、佐藤さんは三木武夫であり、中曽根であり、自分と肌合いが合わない人でも、とにかく政権を担いうる政治家をたくさん作っておかねばならない、との思いで種をまきました。自分の後をかなり先々まで考えていました」
「中曽根さんは国鉄民営化などの内政でも、外交でもじっとしないで、いつも何か動いていました。これは安倍さんも似ている。でも、中曽根さんは『戦後政治の総決算』という明確な目標があって、それを実現するために着実に物事を進めていきました。そこが安倍さんと違います」
記者「安倍さんも憲法改正を中心とした「戦後レジームからの脱却」という目標があったのではないでしょうか」
御厨「その目標は未来を向いているようで過去が投影されているスローガンですから、国民には受けなかった。それに安倍さんも何をやりたかったのか、突き詰めて考えていなかったのではないでしょうか。だから、目標達成に向かって一つ一つ実績を積み重ねられなかったのです」
「だから憲法改正も、改正手続きを定めた96条改正から始まってコロコロ変わって最後は9条に戻った。『なんで最初に言わなかったのか』と国民は思います。政権最終盤は彼は憲法の問題をやる気がなかったのではないか。やる気がないから『この国をどうするか』という考えが見えてきません。手段もなく、目標もなくなった。ただ、選挙には勝って勢いはあるから『やってる感』政治で、政権後半はやり通したように見えます」
記者「政権後半に安倍首相が動かそうとしたのは、憲法改正、北方領土、北朝鮮の拉致問題の三つでした。政権のレガシー(遺産)を作ろうとしたという指摘もありました」
御厨「だが、どれ一つとっても大変な課題です。昔は『一内閣一課題』と言われ、佐藤内閣は沖縄返還で精いっぱい。北方領土は明治の初めからの問題で、そんなことを途中から取り組んでも難しい。あれが駄目ならこれがいい、なんてのは通じません。そんな風になったのは、安倍さんの政治に対するおごりが原因だと思います。簡単に何でもできると思っていたが、やってみたらできなかったってことでしょう」
記者「長期政権の後半は森友、加計、桜を見る会といった問題が相次ぎました」
御厨「強い野党がいなくなったことが大きいのでしょう。そんな状況で『疑惑なんて、いちいち説明しなくてもいい』という省略主義が出てきました。半分は野党が悪いとも言えます。対抗する勢力がなければ国会で楽に採決して、選挙でも勝てる。安倍さんは選挙第一で、選挙で勝てば何でもいいとなりました。説明しなくても勝ってしまう。勝てばますます説明しなくなる。国会でみんなに納得してもらって政策を実行する必要がなくなり、国会の重みが消えました」
「安倍さんの『やっている感』政治の意味は、説明しない政治でした。彼がよく言うのは『民主党政権は経済をちょっと動かすことすらできなかった。私は1センチでも2センチでも動かす』と。動かしている幅が小さかろうと、何かに手をつけて、とにかく前向きにやっているだけで、民主党政権より、ましだろうと見せる。説明しないでも、やっている感じを出せばいいということだった」
記者「官僚の忖度(そんたく)も問題になりました」
御厨「他の政治家や官僚も『安倍さんがああいう風に説明しないならそれでいいか』と努力しなくなってしまった
何も批判されない権力は危ないのです。そのことを一番分かっているのは権力者。だから、これまでの首相は自戒しながら権力を使いました。しかし、安倍さんはそうは考えなかった。『野党が滅びるならそれでいい。与党だけで 全部やればいい』と考えたのでしょう。自民党が大政翼賛会的になりました」
記者「安倍首相は後継者を育てなかったように見えます」
御厨「安倍さんは後継者を作る気がありませんでした。安倍さんは『永遠の今』。自分が首相をやっていることが大事だった。『安倍さんの後も安倍さん』と言われて続け、とてもうれしかったはずです」
記者「安倍政権を継承するとした菅義偉首相はどう評価しますか」
御厨「菅さんは人事権と命令権で政治をやろうとしています。彼は『反対者は飛ばす』って言う。意見なんて何も聴く気はないようです。人事権を使って『俺の言うことを聞け』というだけです。これが暗さを生んでいる。彼は頑固な中小企業のオヤジの感覚で政治をやっています」

●7月6日…〔今日の良かった〕2017年に顔と名前を出して自らの性被害を訴えたジャーナリスト伊藤詩織さんが、自身に対するデマ・ツイートをめぐって、東大大学院の特任准教授だった大澤昇平氏を訴えた裁判で勝訴。東京地裁は本日、大澤氏に33万円の賠償と投稿の削除を命じた。
大澤氏は昨年「伊藤詩織って偽名じゃねーか!」とツイート。伊藤さんと同姓同名の通称を使う外国人の破産手続きが始まったことを記載した官報の画像も添付した。この外国人はまったくの別人で、伊藤さんは裁判で、このツイートに対する名誉毀損を訴えた。大澤氏は「男にとって敵でしかないわ」とも。判決後の伊藤さん「言葉が誰かを追い詰めてしまうことが伝わってほしい」。
…正直、勝訴したのは良かったんだけど、33万円という金額は安すぎる。これではデマ投稿への抑止力にならない。伊藤さんが請求した110万円の満額が認められるべきだった。米国なら1千万でもおかしくない事例だ。

//カンヌ映画祭が2年ぶりに開幕!今年は中止にならなくて良かった!

●7月5日…〔今日の良かった〕伝説のプログレ・バンド、「キング・クリムゾン」の日本公演が決定!東京・名古屋は11月、大阪は12月にライヴ。

●7月4日…〔今日の良かった〕今日の東京都議会選挙、いずれの勢力も単独で過半数はとれず。今回はこれで良かったと思う。政策を話し合って一致点を見出していけば良い。
結果を前回と比較すると、立憲と自民は7議席ずつ増やしている。これが国政に反映されると面白い政局になる。公明と維新はプラスマイナスゼロ。共産はプラス1だった。秋の衆院選がどうなるのか楽しみ。

しっかし、れいわ新選組にとって議席ゼロは衝撃的と思う。お膝元の東京でこの結果。やはり、都知事選で山本太郎氏が後出しジャンケンで宇都宮氏の対立候補となったのが大きいと思う。あれで一定数の支持者が離れていったし、今も“しこり”は残っている。

とはいえ、立憲も世論調査でさほど支持率は上がっておらず、枝野氏がトップにいる限り大きな飛躍は難しい。リベラル全体のことを考えると、辻元清美氏を党首にして山本太郎が立憲に入党して大暴れする方が、活力が生まれて良い。辻元氏はネット上ではアンチだらけだけど、懐の広さとユーモアがもっと広く知られると、アンチも減っていくと思う。辻元氏と山本氏が一緒に街宣車に乗ってる光景が見たい。

●7月3日…〔今日の良かった〕ガンダム『閃光のハサウェイ』、小学生まで大人料金という特別料金システムは何なの、とも思ったけど、映像クオリティがめっさ高かったので満足。っていうか、ハサウェイ3部作がこの第1部だけで終わると大変なので、原作者・富野さんへの“お布施”として4DXで鑑賞、家族3人で約9千円(ギャース!)。どうか第2部製作費の足しにして下され!富野さんはもう80歳、ほんと原作者が元気なうちに、サンライズと村瀬修功監督には急いで作ってもらわないと(汗)
※中学生のときに観て感動した富野監督の『イデオン』のお礼を、自分の中で、その後も40年ずっとしてる。

//熱海の土石流、恐ろしい光景にただただ戦慄。どうしてこんなことに…。

●7月2日…〔今日の良かった〕昨日挙行された中国共産党結党100年の記念演説に対する、今朝の朝日の社説「誰のための統治なのか」が良かった。習近平氏は、結党時に五十数人だった党員が9500万人になったことを誇るが、社説は手厳しい。
「人権と自由を制限し、民主的に指導者を選ぶ手段も与えない体制が、長期安定を見通せないのは当然だ。ところが習氏は自らに権力をさらに集中させようとしている。来年の党大会では定年制のルールを覆しての続投の臆測もささやかれる。平和的な権力移行の仕組みを崩し、香港や新疆で弾圧し、ことさら外国の脅威をあおる。その遠景には列強から屈辱を受けた近代史があるとはいえ、今ほど強大化した中国が内向きな強権政治に走るのは危うい。 もはや共産党にとっては政権維持が統治の目的なのではないか。習氏はきのう「中国人民の幸福を求める」のが党創設からの使命だと述べた。ならば改めて、結党の志に戻るべきだ」。

ネット上には朝日を中国の手先のように吹聴する書き込みが少なくない。そういう人は、社説を読んでいないのだろう。

●7月1日…〔今日の良かった〕先日の『NHKラジオ深夜便~世界偉人伝//全米墓巡礼バスの旅』の聴き逃し配信(無料)がアップされました!
お金もなく、英語力が中学一年生2学期レベルの僕が、どうして一ヶ月でアメリカを一周できたのか、「アメリカ・長距離バス利用の鉄則五箇条」を紹介。
こちらのリンク先の開始4分からになります。NHKアナの方との、噛み合ったり、噛み合わなかったりの楽しい15分です、お楽しみあれ!※配信期限は7/6(火)の夜まで

  

//仕事が重なり、とびとびの更新になっていた6月中旬以降の日記を整理、“今日の良かった”も全部書きました!

●6月30日…〔今日の良かった〕「高級衣料品は生活必需品ではない」という小池知事の言葉に対する、高級婦人服ファッションデザイナーの研壁宣男(すりかべのりお)氏の意見を思わずメモ。
「安価な服なら生活必需品なのか。考えてみれば、心を豊かにする(文化など)ありとあらゆるものは不要不急になってしまう。でも、不要不急の文化は心にとって生活必需品です」。
僕はドイツの閣僚が、音楽や絵画などアートを「心のライフライン」と表現していたのを思い出した。

//今月中旬、CMや歌謡曲、アニメソングなど、生涯に6000曲以上を手がけた作詞・作曲家で、「寺内貫太郎一家」など俳優としても知られる小林亜星(あせい)さんが5月30日に88歳で他界していたことが明かされた。生み出された楽曲は下記の通り多岐にわたり、豊かな才能に改めて驚く。哀悼の意を表します。
以下、70年代、80年代に青春時代を送った人には懐かしいアニソンがいっぱい。

北の宿から都はるみ※日本レコード大賞
ガッチャマンの歌(『ガッチャマン』OPテーマ)子門真人
魔法使いサリーのうた(『魔法使いサリー』OPテーマ)
ひみつのアッコちゃん (『ひみつのアッコちゃん』OPテーマ)
ユカイツーカイ怪物くん (『怪物くん』OPテーマ)野沢雅子
コン・バトラーVのテーマ (『超電磁ロボ コン・バトラーV』OPテーマ)水木一郎
テッカマンの歌(『宇宙の騎士テッカマン』OPテーマ)水木一郎
ドロロンえん魔くん(『ドロロンえん魔くん』OPテーマ)中山千夏
花の子ルンルン (『花の子ルンルン』OPテーマ)堀江美都子
がんばれ!宇宙の戦士 (『宇宙大帝ゴッドシグマ』OPテーマ)ささきいさお
ターンAターン(『∀ガンダム』OPテーマ)西城秀樹!
にんげんっていいな(『まんが日本昔ばなし』EDテーマ)
イエ・イエ (レナウンCM)
ワンサカ娘 (レナウンCM)
あなたとコンビに、ファミリーマート (ファミリーマートCM)
全優石(全国優良石材店)『我が心の全優石』『全優石節』
https://www.youtube.com/watch?v=O_g-J3ZdWEY ※CMがありました(^^)
日立の樹 (日立グループCM♪この木なんの木)

//大谷選手が敵地ヤンキー・スタジアムで2打席連続ホームラン(27、28号)を叩き込み、本塁打王争いでメジャー単独トップに躍り出た!28号の弾丸ライナーはお客さんがダイレクトキャッチ、その瞬間の周囲の反応が千差万別で面白い。両手で頭を抱え込んでいる人、片手をおでこに当てて驚嘆している人、まるでマンガのよう!

 

●6月29日…〔今日の良かった〕飲酒運転トラックの暴走など痛ましい事故が続くなか、少しでも事故を減らすべく、今月だけで3つの大きな変化が。
(1)新車にバックカメラなどの設置義務化へ。後退する車両によって高齢者や子どもなどが事故に遭うケースが相次いでおり、国土交通省は「バックカメラ」や、超音波で障害物を検知する「ソナー」のような検知システムなどの装 置を新車に設置することをメーカーに義務づける方針を固めた。近く規定を改正し、来年5月以降の新型車から順次適用する。2015年に徳島で視覚障害者が後退するダンプカーにはねられ、盲導犬と一緒に命を落とした事故が契機の一 つとなった。後退時の死傷事故は昨年1万6400件。
(2)運転記録装置、新車搭載を義務化へ。国土交通省は、自動車のアクセルとブレーキがどう操作されたかを1秒以下の単位で記録する装置「イベント・データ・レコーダー(EDR)」を、2022年7月から新車に搭載するよう に義務づける検討に入っており、今秋にも道路運送車両法の関連規定を改正する。車の暴走事故の際、運転ミスと車の不具合のどちらが原因か検証しやすくなり、暴走事故の検証に活用できる。19年に池袋で乗用車が暴走して母子2人が死亡した事故の裁判ではEDRの記録が証拠として提出されている。
(3)スピード違反が“事実上”なくなる装置「ISA(自動速度制御装置)」が義務化へ。交通死亡事故の30%は速度超過が原因。ISAは車内モニターの表示で「現在の制限速度を知らせる」「速度超過を警告する」「設定速度を超えない、もしくはその速度を維持するようにする」「条件付きの制限速度や標識のない制限速度を正確に認識する」というもの。将来的に実質的なスピードリミッターになるとみられ、欧州では“来年”からISAを乗用車、バス、トラックなどすべての新型車で装着を義務化する。いずれ日本にも導入されるだろう。スピード違反が激減し“あおり運転”も一気に解消される可能性がある。

●6月28日…〔今日の良かった〕29日23時5分すぎから『ラジオ深夜便』(NHKラジオ第一放送)に出演し、「世界お墓偉人伝」にて約15分間、墓マイラー・トークをします!
いつもはお墓と偉人の人生を紹介していますが、コロナの影響で自由に旅行できない状態が長く続いているため、今回は「墓巡礼の旅」そのものについて紹介します。
とりあげるのは21年前(2000年)の全米一周巡礼。お金もなく、英語力が中学一年生2学期レベルの私が一ヶ月でアメリカを一周できたのは、格安の長距離バスをトコトン利用しまくったからです。
西海岸から東海岸までの往路で宿に泊まったのは2回だけ、復路では宿を「一度も使わず」横断しました。お墓→バス→お墓→バス→お墓→バス…今思えば控え目に言って狂気じみた旅なんですが、多くの親切な方のお陰で無事に墓参を果た し帰国することができました。今夜の「米国長距離バス利用の鉄則五箇条」をお楽しみに!

  

※手元にラジオがない方はネットラジオ『らじるらじる』で聴取可能です。後日、無料の聴き逃し配信もあります。

●6月27日…〔今日の良かった〕ミュージシャンの斉藤和義さんいわく「ツイッターなどでの罵詈雑言は明らかにひどくなっている。ネット上で自分が見たくてチョイスした情報ばかりに触れる中で、誰もが自分が真ん中だと思っている。でも冷静に、色んな意見があることに目を向けないといけない」「『音楽に政治を持ち込むな』という言説があるが、生活やくらしと政治はつながっている。自分は完全なフィクションの歌は作れないから、生活の話を歌う。その延長線上に政治が入ってくるのはごく自然なこと。むしろ避けるほう が不自然だと思う」。
斉藤さんがコロナ禍の日本を歌った楽曲『2020 DIARY』(8分35秒)を聴き、メジャーのミュージシャンがこういう内容を歌う姿に勇気がわく。
「♪真面目な顔で誇らしげに マスクを二枚配る人」「イライラ募らせた人は鬱憤をネットにぶちまけて 相変わらずの汚い言葉で それぞれの正義を振りかざす」「臆測ばかりのワイドショー 無闇に不安を煽る」と歌うけれど、決して怒りに満ちた曲ではなく、「辛(つら)いことの後には いいことあるはずさ 昔からそう言うだろ」「冷静に、寛大に」と肩の力を抜いて呼びかける歌。良い曲です。

●6月26日…〔今日の良かった〕映画製作会社のスターサンズが日本芸術文化振興会に勝訴!同振興会は映画『宮本から君へ』の助成金1千万円を、出演者(ピエール瀧が脇役で登場)の薬物乱用を理由に「公益性の観点」から不交付を決定した。映画を製作したスターサンズは決定の取り消しを求めて提訴、東京地裁は21日、決定を取り消す判決を言い渡した。
日本芸術文化振興会は文部科学省(文化庁)所管の独立行政法人。実は 『宮本から君へ』の公開3カ月前にスターサンズは官邸(当時安倍政権)の腐敗、言論弾圧をテーマにした映画『新聞記者』を製作・公開しており、この助成金不交付はスターサンズに対する報復かつ同業者への見せしめではないかと いう声もあった。
判決は「(過去に)芸術団体が社会の無理解や政治的圧力によって自由な表現活動を妨げられることがあった」という歴史的経緯を踏まえ、芸文振の助成は「芸術団体の自主性に配慮し、専門家の評価は尊重することが求 められる」とした。そして「援助は創作性・芸術性の高さに着目して行われ」、薬物犯罪の当事者らに「利益を与えることを直ちに意味するものではない」とした。その上で、「(不支給決定は)裁量権を逸脱または乱用した処分だ」「表現活動を妨げる恐れがある」と結論付けた。
※昨日の日記に書いた『パンケーキを毒味する』もスターサンズの映画だった!この会社、腹をくくってる。

●6月25日…〔今日の良かった〕ドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』のエンディング曲のロングバージョン(約5分)がYouTubeに公開された!松たか子さんと多数のヒップホップ歌手のコラボで、バックコーラスには松田龍平さん、角田晃広さん、岡田将生さんが入ってます!

//菅首相に迫った政治バラエティ映画『パンケーキを毒味する』(7月30日公開)の試写会が6月23日にあり、その翌日にツイッターの公式アカウントが理由なく凍結された。予告編(1分)を見ると、アカデミー賞に輝いた社会派監督マイケル・ムーアのテイストや、権力をおちょくったサウスパークの雰囲気もあり、日本では珍しい趣向の映画。問答無用のアカウント凍結は、逆に興味が出て観たくなり、むしろ宣伝効果があると思う。

//中国政府に批判的な論調で知られる香港の新聞「リンゴ日報」が、国家安全維持法に違反したとして警察に資金が凍結されたことなどを受けて、24日の朝刊を最後に発行停止に追い込まれた。「リンゴ日報」は香港における“言論の自由”を象徴する最後の砦だった。なんてこった。ある市民が「香港はもう変わってしまった。少しの反対意見も許されない」と肩を落としていたのが印象に残る。習近平の強権ぶりのえげつなさよ。

//ワクチン注射から3日が経ち、やっと左腕が真上まであがるようになった。ホッ。

●6月24日…〔今日の良かった〕これで政府もコロナ対策にいっそう力を入れてくるのではないだろうか。本日、宮内庁長官が「天皇陛下が、五輪の開催が感染拡大に繋がらないかご懸念されているように私は感じている」と会見で語った。長官の立場上、独断でこんな重要な推察を語れるわけがなく(下手をしたら更迭)、陛下の許可を得たうえでのものと考えるのが当然。政府は「宮内庁長官が自分の考えを勝手に言った」と、まるで長官を悪者のように言っているけど、その言い草を陛下はどう思われているか。

象徴天皇制に詳しい名古屋大学大学院の河西秀哉准教授
「陛下の思いを伝える、ギリギリの方法だった。実質的に、宮内庁長官が天皇のことを『拝察している』と言ったら、天皇の意思。そういう言葉(拝察)を使うことで、和らげているということ。天皇と宮内庁長官がきちんと相談をして、こういうふうに発表してい いという、ある種、お墨付きをもらっているからこそ、長官は自信を持って発言していると思う」

●6月23日…〔今日の良かった〕「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」(安倍首相/当時)、この言葉をきっかけに、上司から「森友学園をめぐる公文書を改ざんせよ」と命じられ、財務省近財の赤木俊夫さんが自ら命を断って3年。自死の前に「改ざん過程のすべてを記録した」と語った全518ページの通称「赤木ファイル」が、赤木夫人の開示要求から1年を経て、ようやく開示された!
これで財務省の内部調査でわからなかった、なぜ佐川理財局長(当時)が改ざんを現場に強要したのか、その「動機」となる手掛かりが見つかることを祈っている。実際に改ざんさせられた赤木さんが自死する一方、それを命じた佐川理財局長は国税庁長官に出世している。
公文書改ざんという民主主義の根幹を揺るがす行為に、財務省はどうして手を染めたのか。担当部局以外の幹部や首相官邸は、本当に何も知らなかったのか。官邸が佐川氏を栄転させた理由はなんなのか。それを明らかにすることが赤木さん無念を晴らす供養となる。

/それにしても各報道番組、赤木ファイルの公開をトップニュースにせず、小池知事の疲労を延々と伝えるの、どうなんだろう。あのファイルは赤木さんの命そのものなのに。

//「世界で日本だけ」の夫婦同姓。今日の最高裁判決で、夫婦同姓の一択が憲法違反になるかと思いきや、まさか合憲判断。日本以外の世界のように、夫婦別姓が選べるようになるまで、あと何年かかるんだろう。ちなみに、同姓か別姓かを選べる国はアメリカ、イギリス、ドイツ、ロシアなど。一方、フランスや韓国、中国などは「原則別姓」。イタリアやトルコは、夫婦の姓を合わせる「結合姓」。

//ワクチン接種から一夜明け、熱は36.3度だけど、左腕は水平どころか斜め45度が限界(汗)。

●6月22日…〔今日の良かった〕大阪の大規模接種センターでモデルナのワクチンを打ってもらった。まずは1回目。
〔追記〕ワクチン注射そのものは全く痛くなかったけれど、4時間ほどすると、左腕が重く&痛くて、水平まで持ち上げられず。直後は平熱だったけど、こちらも4時間後にいったん37度を少し越え、その後また平熱に。友人いわく「多少熱が出た方が、ワクチン効いている証拠みたいだよ」。
明日の朝には腕が自由に動くといいな。2回目の接種は7月26日に決定。

●6月21日…〔今日の良かった〕18日、東京高裁でオレオレ詐欺をやった暴力団に制裁。暴力団住吉会のトップらが傘下の組員が関わった特殊詐欺の被害者ら52人に対し、被害額を約3500万円上回る計約6億5200万円を和解金として支払った。暴力団側と被害者の和解は初めて。原告側代理人は今回の和解について(1)早く確実に被害救済できる(2)暴力団の資金源に打撃を与える(3)特殊詐欺の抑止につながる、と評価。現在、稲川会や山口組のトップに対しても、被害者らが賠償を求めて訴訟を起こしており、良い前例となった。そもそも弱いものイジメをする暴力団がいまだに存在していること自体が問題なんだけど。

●6月20日…〔今日の良かった〕大谷翔平選手の異次元
・6月15日アスレティックス戦:18号本塁打
・6月16日アスレティックス戦:19号本塁打&盗塁
・6月17日タイガース戦:(ピッチャー)3勝目/6回1失点(打者)四球出塁×2
・6月18日タイガース戦:20&21号本塁打
・6月19日タイガース戦:22号本塁打
・6月20日タイガース戦:23号本塁打 ←NEW!両リーグトップ・タイ
6日間に6本のホームランを放ち、先発投手として白星って、もう凄すぎてマンガの世界ですね。

アメリカの実況&解説
「ピッチャー大谷が他のどのピッチャーより有利なのはバッター大谷との対戦がないことだ」
「オールスターなのにピッチャー大谷対バッター大谷が見れないのは真のオールスターとは言えない」

●6月19日…〔今日の良かった〕司法がきちんと働いた。「法務大臣」を務めた河井克行被告が過去最大規模の選挙買収を行い実刑判決が下された。2019年の参院選広島選挙区では、当時、自民現職の溝手顕正・元国家公安委員長の立候補が決まっていた。ところが、溝手氏はかつて安倍氏を「過去の人」などと批判した経緯があり、当時の安倍首相と菅官房長官は「溝手氏を落とすため」(閣僚経験者)、克行被告の妻で新人の案里氏=公職選挙法違反(買収)の罪で有罪確定=を擁立。官邸は案里氏側に溝手氏の10倍にあたる1億5千万円を提供し、激しい戦いの末、案里氏は当選し、溝手氏は落選した。
1億5千万円の資金提供が買収の原資になったとの指摘に対し、自民党は提供の経緯や使途について具体的な説明をしておらず、党幹部による責任の押し付け合いが起きている。克行被告は「安倍総理から」と言ってお金を渡したケースもあったという。
安倍政権を引き継いだ菅政権では、収賄罪で在宅起訴された吉川貴盛元農林水産相や、公職選挙法違反罪で略式起訴された菅原一秀前経済産業相ら、元自民党議員で議員辞職に追い込まれた事例はこの半年で4人にのぼる。

●6月18日…〔今日の良かった〕最新版のジェンダーギャップ(男女格差)指数の政治分野で、日本は156カ国中147位と大きく出遅れ、男女均等の理想は遠い。そんな中、政治分野の男女格差の解消をめざす「改正候補者男女均等法」が成立した。同法では、女性の候補者・議員へのセクハラ・マタハラ被害が、政治家を志すうえでの大きな壁になっているとして、政党や国、自治体に防止策を求め、研修の実施や相談体制の整備といった施策を取るよう明記した。
…ただし、僕が以前から訴えている、男女の候補者数を「均等」にするための女性候補者の割合の数値目標設定、クオータ制の導入は残念ながら見送られた。クオータ制を採用すると、現職の男性国会議員が大量に失職する(候補になれない) ためだろうけど、この流れは今や世界の本流であり、とっとと日本もそうすべき。

●6月17日…〔今日の良かった〕今のところ、まったく縁が無い話だけど、民間人でもお金さえあれば宇宙に行ける時代が到来。米国の宇宙開発ベンチャー企業「ブルーオリジン」が、初めての有人宇宙飛行の権利をオークション形式で売りに出し、2800万ドル=約30億円で落札された。オークションの売り上げは、子どもたちの科学教育を支援する基金に寄付されるとのこと。打ち上げから着陸までの時間は11分間で、無重力状態を体験できるのは3分間。打ち上げは来月20日だからもうすぐ。11分30億円かぁああ。

●6月16日…〔今日の良かった〕先日の大河『青天を衝け』、幕末の大河ドラマで軽く描写されるか、存在がまったくスルーされることの多かった水戸「天狗党」にスポットが当たったのは良かった。おそらく、天狗党の動向がしっかり描かれたのは、1998年の大河ドラマ『徳川慶喜』以来じゃないだろうか。
尊皇攘夷の急進派だった彼ら。降伏したにもかかわらず、352人が敦賀で斬首されるという悲惨すぎる最期を迎えた。思想や方法には賛否あれど、憂国の想いから決起したのは確かであり、彼らのことをまったく知らない日本人が増えているいま、こうして大河で天狗党を取り上げることは、ひとつの供養になると思う。合掌。

●6月15日…〔今日の良かった〕「人生に失敗はあったって、失敗した人生なんてないと思います」。松たか子さんのロマンティックコメディ『大豆田とわ子と三人の元夫』最終回(全10話)を見終えて、良い作品だったなぁとしみじみ。見終わった感想を一言で言うと「そして人生は続く」。
3人の元夫を演じるのは松田龍平さん、角田晃広さん、岡田将生さん。脚本がとても丁寧で、人を見つめる視点が優しい。主人公に対するナレーションのツッコミがウィットに富んでてユーモア満載、音楽も素晴らしく、なんというか作り手の作品愛があふれていた。個性的な声の伊藤沙莉さんが「今週の出来事を今から詳しく伝えます」とナレーションで伝えて毎回スタートし、いつもワクワク。

本作はキャラの立った登場人物ばかりなんだけど、ずっと見ていたいと思った人物が3人。
・大豆田とわ子(松たか子)…不器用でしょっちゅうドアに挟まれたり、自転車を倒したり、穴ぼこに落ちたりしてるんだけど、根が真面目で思いやりにあふれ、自然と応援したくなるというか、彼女が笑っているとこっちも嬉しくなる。第2話で寝起きに鏡を見て「いい寝癖が出来た!」と喜んで、娘に寝癖を自慢気に見せるシーンがほんと好き。ENJOY EVERYTHING。普通、寝癖は「あちゃ~」なのに、嬉しそうにしている様子は新鮮だった。一方、自分の中に心棒があるというか、いろんなことに線引きができて、イケメンを見ても動ずることなく「ふ~ん」って感じで、タフさもある。元夫の3人全員が、離婚後も彼女を大切に想っているという設定に、十分に説得力を感じる人物造形だった。他人がお膳立てしてくれて実現した夢は、“夢が叶ったとはいわない”という感性を持つ、そんな大豆田とわ子。
「いい寝癖できた」と朝からご機嫌 かっこいい店員を見てふ~んって感じ

・田中八作(松田龍平)…なんなのだろう、八作が画面に映るだけで何かが治癒されるのは。彼はいつも穏やかで何も押し付けて来ない。ときに無口な人間は“何を考えてるのかわからない”と周囲を不安にさせるけど、彼のように物腰が柔らかいと、こうも人を落ち着せるのか。言葉少なさ=聞き上手ということがすごくよくわかった。八作は良い人オーラで意図せずモテまくり、第4話ではわざとモテないように、女性の前で鼻をほじったり、テーブルの上に脱いだ靴下を置いたりするんだけど、その無理に頑張ってる感に噴き出した。八作の友人いわく「オーガニックなホスト」。とにかく、限りなく優しくて繊細で一途な人物。たぶん、八作は人生で一度も他人を怒鳴ったことがない。八作が街角をトボトボと歩いている背中を見ているだけで、なんか涙腺に来てしまうのは、年のせいかな。

八作の背中。第9話のEDが特にいい これでもモテる

・綿来かごめ(市川実日子)…初登場したときの台詞が「1回、土、食べてみるといいよ。人生変わるよ」。かごめは周囲から不思議ちゃんと思われているけど、めっちゃ、まっとうな人。祖母の遺産の3億円を全額児童施設に寄付して、40歳で漫画家を目指している。第4話でかごめの印象的なセリフが2つあった。
「ただただ、ただただ、恋愛が邪魔。女と男の関係が面倒くさいの。私の人生にはいらないの。そういう考えがね、寂しいことは知ってるよ。実際、たまに寂しい。でもやっぱり、ただただそれが私なんだよ」
「じゃんけんで、一番弱いのが何か知ってる?じゃんけんで一番弱いのは、じゃんけんのルールが分からない人。私には、ルールがわからないの。会社員も出来ない。要領が悪いっていってバイトもクビになる。みんなが当たり前にできてることができない。私から見たら全員、山だよ。山、山、山、山。山に囲まれてるの」
かごめがジャンケンに例えている「社会のルール」。時々、僕も墓マイラー話をした後にそれとなく「さっき、浮いてたよ」と指摘されて、「うわ、浮いてた…でもルールが分からない」と感じる瞬間があり、かごめの言葉が刺さった。
恋愛が素敵でも私には邪魔 私にはルールがわからないの

このドラマは毎回のようにメモしたくなる台詞や考え方がでてきて、見終わる度に「充電完了」モードに。(^^)
第5話の会話「これまでの離婚はすべてパラレルワールドでの出来事だと思ってます」「ですよね、こっちの世界では関係ないですよね!」
第6話の手作りギョーザに「ココ」と「ルル」と名前をつける爆笑エピソードや、元夫たちが元妻の寛大さに気づき「彼女はそこを怒らなかった」となるくだり。
第7話で高校生になる娘が祖父母の家で暮らすことになった時の「ママがちゃんと育ててくれたから、自立しようと思ったんだよ。大丈夫」。
同じく第7話。数学オタク(オダギリ・ジョー)の熱弁を聞いた後の「自分の好きな事を話すかたのお話は、わからなくても面白いです」。さらに同話には「(人生のルールとして)亡くなった人を不幸と思ってはいけない」という重要な台詞もあった。
第8話には子どもを抱きしめるだけで何かが解決するシーンがある。
第9話は特に神回で名セリフのオンパレード。
「人の孤独を埋めるのは愛されることじゃないよ、愛することだよ」
「手に入ったものに自分を合わせるより、手に入らないものを眺めている方が楽しい」
「独りでも幸せになれると思うんだよね。無理かな?」「ははっ、全然余裕でなれるでしょ。なれる、なれる」
「夫婦なんて強いとこじゃなくて、弱いとこで繋がっているもの」
最終話で主人公が小学3年の時に書いた(習字の)書き初めを見つけ、それが「一匹オオカミ」だったことに「迷ってきたようで一本道だったんだね」。そして初恋の人とのドタバタ・エピソードの後に言われた「30年前のお菓子(初恋の人)がまだ食べられると思ってたのかな」。



「人生に失敗はあっても」の続き 人生のルール

これらの台詞は、良いと感じた台詞のほんの一部で、他にもいっぱいある。そして見る人によって刺さる言葉も変わってくるだろう。いろいろ書いたけど、ストーリーの核心部分は書いていないので(ネタバレなし)、再放送やDVDで鑑賞する機会があれば、ぜひ大豆田ワールドを体験されることをお薦めします。
元夫ボーリングがシュールすぎる!
ドラマ史上に残る迷シーンです(笑)
俳優さんたちが素で楽しんでいるのが
伝わってきて、何度も見返してしまった

ちなみに、僕の両親も離婚している。母は「顔も見たくない」と言っていたので、このドラマのように離婚後の友情なんて、到底不可能なケースが多いと思う(汗)。実際、新聞にはDV元夫がストーカー化して悲惨な事件を起こすなど、良き友人になれなかった例が跡を絶たない…。その意味で、3人の元夫とご飯を食べたり、ボーリングできるほど良好な間柄になれた本作は“ファンタジー”に近いものがある。とはいえ、こういう人間関係が不可能という訳じゃない。欧州の映画は離婚後の友情を扱った作品が多い。いまや日本では3組に1組が離婚しており、離婚はけっして珍しいことではないので、脚本の坂元裕二氏は“次の段階に進んだ元夫婦を見てほしい”と思って書いたのかもしれない。このドラマは元夫3人の間に、目に見えない男の友情があったのも良かった。

 
エンディング曲のこの朝日がドラマを象徴してる気がする。“きっと今日は良い1日になるよ”的な優しさがあった。全10話、良い時間を過ごすことができ、すべての番組スタッフに感謝。
※このコラムを書いてから最終回の視聴率が5.7%と知って絶句。にゃにぃいいいい!?

●6月14日…〔今日の良かった〕クイーンのファンの方、17日(木)午前10時25分Eテレ『クラシックTV クイーンとクラシック~オペラの香りを添えて』(再)の録画をお薦めします!番組の最後にスタジオでオペラ歌手の錦織(にしきおり)健さんが「ドント・ストップ・ミー・ナウ」を熱唱、これがめちゃくちゃ良かったんです!クイーンの曲はカヴァーしようとしても、フレディの圧倒的な声量が出せず、別の曲に聴こえしまうことが多々あります。ところが!オペラ歌手の錦織健さんは、フレディが乗り移ったかのような声量で、そしてシャウト込みで、とんでもない熱さで歌いあげました!クイーンのカヴァーを聴いてテレビの前で落涙したのは初めてです。錦織健さん、もっとクイーンを歌ってほしい!

 

●6月13日…〔今日の良かった〕塩野義製薬の手代木(てしろぎ)社長が、臨床試験中のコロナ・ワクチンについて、早ければ今年中に1000万人分以上を量産できると発表。ついに来た!実現すれば、初の純国産ワクチンだ。同社長「量産体制の整備は順調に進んでいる。 なるべく早く提供できるように努力していきたい」。 ほんと、信頼できる国産ワクチンを待ってます!

●6月12日…〔今日の良かった〕男性が育児休業を取りやすくすることなどを目指した「改正育児・介護休業法」が今月成立した。
「改正育児・介護休業法」で改善されるのは次の点。
・男性も育休を取得しやすくするため、分割取得が可能に。具体的には、出産日から8週間の間に、4週間の育休(2回に分けても可)を取得できる。
・育休を言い出しにくい空気を解消するため、企業の方から育休取得の意向を確認することが義務化。
・育休は現在「1カ月前」の申請が必要だが、これを「2週間前」に変更。
・「働いて1年未満の非正規雇用」も育休を取得できる。※現行法は「1年以上」働いていないと育休を取れない。
・従業員が1001人以上の大企業は、男性の育休取得率の公表が義務付けられる(2023年4月~)。
ついに日本でも「男が休むなよ」という風土が変わっていく、その元年となってほしい。

〔参考〕日本の男性の育休取得率は1割未満の6.16%(2018年)。一方、スウェーデンの男性育休取得率は8割弱もある。スウェーデンではパートナーが2人で合計480日の育休を取得することができ、そのうち、相手に譲ることのできない日数 が90日あり、この制度のおかげで男性の育休取得率が増加した。育休の480日のうち、96日は子どもが12歳になるまで取得できるため、10歳になった子どもと3カ月の旅に出ることも可能だ。また、480日のうち390日は給与の80%が保証され、残りの90日は定額給付となり、こうした経済的な保証も育休の後押しに。さらには、子どもが8歳になるまで労働時間 を75%まで短縮できる短時間勤務制度などもある。いいとこは真似していこう。

//1793年の開館以来、228年の歴史を持つルーブル美術館に初めて女性の館長が就任する。今年の9月、現在オルセー美術館長のローランス・デカールさん(54)が後任となる。デカールさん「我々は(コロナ禍という)難しい時代を生きており、自分たちがどこにいるのかをやや見失いつつある。長い時間軸で物事をみる視点が今こそ必要だ」。

●6月11日…〔今日の良かった〕先日27日、ドイツのベルリンで「宗教の名の下で行われてきたあらゆる残虐行為とは対照的な、平和的共存のモデル」とするべく、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教がひとつ屋根の下に集う世界初の合同礼拝所「ハウス・オブ・ワン」(ひとつの家)の起工式が行われた。施設内には、教会、モスク、ユダヤのシナゴーグが別々に作られ、中央には共有スペースを設置。そのスペースでは、それぞれの宗教やお互いについて一緒に学べ、無神論者にも開放されるという。以下は3人の発起人の言葉。
グレゴール・ホーベルク牧師「かつてベルリン最古の教会(13世紀の聖ペテロ教会)があった場所に、精神的な空間となるものを作りたい」
イスラム教指導者(イマーム)のカディル・サンチ師「様々な宗教や文化の間での意識的な対話を促進するようなプロジェクトにしたい。子どもたちには、多様性が普通である未来を持ってもらいたい」
ユダヤ教指導者(ラビ)のベン-チョリン師人「ベルリンはかつて、ユダヤ人の根絶が計画された都市。そこに世界で初めて3つの宗教の礼拝所が建設される。ベルリンは“傷と奇跡の都市”だ」
竣工は2025年、建築費は4700万ユーロ(約63億円)。そのうちドイツ政府が2000万ユーロ(約27億円)、ベルリン州政府が1000万ユーロ(約13億円)を提供し、個人の寄付で900万ユーロ(約12億円)が集まった。残りの800万ユーロ (約10億円)は、引き続き寄付を求めていく予定という。
「各宗教が多様性の価値を認め、平和的に共に過ごす場所」って、本当に素晴らしいコンセプトだし、なんとか機会を作って自分も訪れたいです。

●6月10日…〔今日の良かった〕悪質ペット業者排除を目的に、生後56日以下の子犬や子猫の販売を原則禁止する「8週齢規制」を定めた改正動物愛護法が6月1日に施行された。幼いほうが売れ行きやコスト面で優位である一方、早い段階で親元から離すと、餌を食べなかったり、ほえ癖やかみ癖がついたりするなどの問題行動も多くなる。ペットをめぐる環境の改善に期待。今後、マイクロチップ装着の義務化、業者の飼育数制限(従業員1人当たりの飼育数制限)、ケージの広さなど管理方法を具体的な数値で示した環境省令が段階的に施行されていくとのこと。今後、ペット価格は必然的に上昇するだろうけど、それが本来の適正価格なんだと思う。

●6月9日…〔今日の良かった〕ミャンマーでは国軍がクーデターで権力を握って以来、民主化を求める市民の犠牲者が5月中旬に800人を超えた。弾圧の嵐が吹き荒れるなか、サッカーW杯アジア2次予選の日本対ミャンマー戦(5/28)で、国歌斉唱の際にミャンマーの副ゴールキーパー・ピエリアンアウン選手(27)が、国軍への抵抗を示す「3本指」を掲げた。指には《WE NEED JUSTIDE(私たちには正義が必要だ)》と書かれている。今や軍の前で3本指を挙げただけで銃撃されるのに、国 の代表選手がテレビ中継のカメラの前で、しかも文字を書いて行動を起こすとは。真に命がけの行動であり、その勇気に胸を揺さぶられた。

3本指を示したのはチームでピエリアンアウン選手ただ一人。彼は日本のメディアからの取材に「来日前に決断していた」 「今ミャンマーには正義も公正もない。国際社会には、私たちを助けてほしい」「不安定なミャンマーの現状を、世界に知ってもらいたかった」と。
そして、後悔はないかという質問にこう答えた。「後悔していない。3本指を立てた意味、そして私たちの国軍への抗議の気持ちを多くの人に知ってもらえたと思う。私はそれで満足です」「自分がやったことには責任を持つ。3本指を見せる覚悟を、自分で決めたからだ」。こんな人が、世界にいる。


軍に抗議の三本指。ミャンマー国歌が流れている間、
うつむいていた選手が数人いたのも印象的だった
「WE NEED
JUSTIDE」

●6月8日…〔今日の良かった〕アフガニスタンで農業用水路を建設し、約1万6500ヘクタール(甲子園球場約4300個分)の荒野を農地に変えるも、2019年末に銃撃で亡くなった中村哲医師。今年2月末、中村さんを追悼する記念碑が、用水路の取水堰(ぜき)のモデルとなった筑後川の「山田堰」(福岡県朝倉市山田)に完成したと のこと。そのニュースを今日になって知った。山田堰は江戸時代に築かれ、急流に耐えられるように斜めに堰を築くなどの工夫が凝らされ、まだ現役。石碑は二基あり、一方には中村さんの肖像と「濁流に沃野夢見る河童かな」の句が彫られ、もう一基には中村さんが好んだ言葉「照一隅」を刻んだという。コロナ後に九州を訪れた際、是非訪れたいです。
   画像:朝日デジタル
※朝倉ライオンズクラブが創立60周年記念事業として設置。同クラブ会長「ここを訪れる人に中村さんの功績を知ってもらい、山田堰を眺めながら中村さんとの時を過ごしてほしい」。
墓所や史跡を巡っていると、よくライオンズクラブが故人の銅像を建てたり、ゆかりの地を整備して案内板を建てたりしています。史跡にたどり着けず迷ったときに、同クラブの看板で「ここか!」と分かったことも多々あり。行政の手が届いていない部分で、偉人の顕彰活動を頑張っておられ、歴史ファンには有難い存在です。
中村さんを支援していたペシャワール会の村上会長「末永く中村先生の存在を感じられる場所ができたのは大きな支え」。中村さんの妻・尚子さん「主人にとって朝倉は幸運の地だった。かんがい事業の技術を習得できる貴重な場所だった」。

//2年連続で天安門事件追悼集会が開けなくなるなど、中共政府の大きな波にのまれつつある香港。香港で民主化運動を続けてきたミュージシャンのデニス・ホーさんの言葉をメモ。「今の行動はすぐ何かが出来るわけではないけど、誰かが必ず見ていて、それに影響されて次の活動に繋がると信じている」。

//オリンピック直前なのに、JOC(日本五輪委員会)の経理部長が駅のホームから投身した衝撃的な事件が起き(7日午前)、なぜ五輪のお金の流れをすべて知る経理部長が自殺に追い込まれたのか、五輪委員会は真相を究明する義務がある。また、民放では報道しているのに、NHKは事件を黙殺し国民に伝えようとしない(当日夜のニュースで1秒も流れず)。その民放でもニュース原稿を読んでいる途中に動物の話題に変わってしまう(20秒)など、あまりに闇過ぎる。
JOCの山下泰裕会長「ご遺族は警察が〝自殺〟と認定していることに納得しておりません。事故死ではないかと思われている」と。遺族によれば故人は普段と変わらない雰囲気で、家族仲も非常に良かったという。

●6月7日…〔今日の良かった〕デンマークの玩具メーカー「レゴ社」が、人種や性の多様性をテーマにした商品を初めて発売するとのこと。色・髪型が異なる11体のフィギュアセットで、「性の多様性を象徴する虹色」「人種の多様性を尊重する黒・茶色」「トランスジェンダーへ敬意を表すピンク・白色など」を使用しているとのこと。セットのデザイナーで自身も性的マイノリティーのマシュー・アシュトンさん「あらゆる年齢・ジェンダーの人を受け入れたいという気持ちを示すものです」。

  

  

ちなみにレゴ社は「戦争を子どものおもちゃにしない」というポリシーがあり、ブロックをセットで買うと緑色だけ数が少ない。理由は緑が多いと戦車や戦闘機を作ってしまうため。(レゴのスターウォーズ・シリーズはグレー色だからグレー)

//国会の会期が6月16日に迫り、「性的少数者への理解増進を図る法案(LGBT法案)」と、先進国最下位の女性議員数を増やすためセクハラ・マタハラ(妊娠・出産をめぐる嫌がらせ)の防止策を行政に求める「候補者男女均等法改正 案」が、時間切れを理由に採決見送りになりそうだ。どこまでこの国の政治家は後ろ向きなのか。

「性的指向と性自認の多様性を受け入れる寛容な社会の実現」という法案は、あくまでも自治体の努力義務にすぎず、性的少数者の切望してきた差別禁止規定でもなく、罰則もない。そんなゆるゆるの法案ですら、自民党内保守派は 「行き過ぎた運動や訴訟に発展する」と反発。
山谷えり子元拉致問題担当相は「女子陸上競技に参加してメダルを取るとか、馬鹿げたことが起きている」と言うが、スポーツの問題は競技規則で対応すべきもので法案とは無関係。
簗和生(やなかずお)元国土交通政務官は、性的少数者の存在を「生物学上、種の保存に背く」と言い放った。人は種の保存のために生きているのではない。子を持つかどうかは個人の生き方に関わる問題で、国が命令するものじゃな い。簗議員(栃木3区)の暴言は、かつての杉田水脈議員の「(同性カップルは)子供を作らない、つまり『生産性』がない。そこに税金を投入することが果たしていいのかどうか」を思い出させる。

簗氏や山谷氏をはじめ、政治家からこうした人権感覚が疑われる発言が続くこと自体、同法成立の必要性を証明している。LGBT法案は何の強制力を持たなくとも、現実社会で苦しむ当事者にとっては一歩前進になる。五輪憲章は「性的指向による差別」を禁じており、 反対派の言動は五輪ホスト国としてあまりに情けない。
性的少数者に関連する政策情報を発信するfair代表理事の松岡宗嗣氏「(簗議員の)発言の謝罪も撤回もなし、法案の提出もなしでは、あまりに不条理。当事者の命を軽んじていると言っても過言ではない」。

※僕は稲田朋美元防衛大臣と歴史認識問題で真反対の立場だけど、LGBT法案を懸命に通そうとしている姿勢はリスペクトしている。稲田氏は法案反対派について「(権利を尊重しすぎると)『その時だけ女』が女性用トイレや女湯に 入ってくる」と言う。これは誤解に基づく考え方で、トランスジェンダー女性の悩みを完全に無視している。性別への違和感は持続的なものだ。性自認に沿った施設の利用も、学校や職場と話し合い慎重に決められている。自民党が寛 容で多様性を重んじる保守政党だというなら、この法案は今国会で成立させねばならない。LGBTの方々の人権を尊重し、誰も取り残さない社会をつくる。世界から尊敬される国を目指したい」。完全同意です。2019年に、稲田 氏は「ひとり親」の所得税を軽くする「寡婦控除」について、未婚のひとり親も対象に加えるよう税制改正を主導し、また夫婦別姓を容認したことから、党内保守系議員から「伝統的な家族観を壊す」と批判を受け、「神道政治連盟」 の議員懇談会事務局長を更迭された。稲田氏「保守の本質は多様性と寛容です」。

他に注目した自民議員の発言は、「選択的夫婦別氏(姓)制度を早期に実現する議員連盟」の会長・浜田靖一議員の「(賛成派の若手のための)弾よけになって、というのならやるよ」「どうして(反対派は)そんなに自分の言ってい ることが正しいって思えるのか不思議なんだよな。全部に100点満点の答えがあるわけじゃない。なのに、なんで言い切れるんだろうな」
古屋圭司・元国家公安委員会委員長「(反対派議員たちが席を立って帰っていくことに)みんなね、自分の意見をいうだけじゃなくて、最後までいて人の意見を聞いて、ちゃんと議論の行く末まで見届けなさいよ」

//成人女性が未成年という設定のもとSNSへ登録すると、どういったことが起こるかを検証したチェコのドキュメンタリー『SNS 少女たちの10日間』が話題になっている。12歳という設定で友達を募集をしたところ、10日間で2458人ものオオカミ=成人男性がコンタクトし、卑劣な誘いを仕掛けてきた。判断力が成熟していない未成年に対する、大人たちの容赦ない欲望が露わになり、この映画でコンタクトしてきた複数の人間が逮捕された。(予告編だけでも学校で見せるべきかも)

日本の刑法は「13歳未満」との性行為を禁じているけど、携帯電話やSNSの普及で未成年者の性被害も深刻化しており、立憲民主党は「性交同意年齢」を“16歳未満”へ引き上げるよう党内で議論。ところが、同党の本多平直議員(56/比例北海道)が「50歳近くの自分が14歳の子と性交したら、たとえ同意があっても捕まることになる。それはおかしい」と引き上げに反対し大問題に。
会議に参加していた阪大大学院の島岡まな教授(刑法)いわく「発言を聞いて絶句した。(中学生との性行為は)性的搾取にあたるから、犯罪となり得ると示すことが大事だ」。枝野立憲代表の対応を注視。

●6月6日…〔今日の良かった〕先日、バイデン米大統領はアジア系住民への嫌がらせや暴力などヘイトクライム(憎悪犯罪)の対策を強化する法案「新型コロナウイルス・ヘイトクライム法」に署名、同法が成立した。
米国ではコロナ感染拡大に伴い、アジア系住民に対する暴力や差別が激増(昨年3月から一年で6600件以上)。バイデン氏は署名にあたり「このパンデミックの間、(多くのアジア系住民が)攻撃され、非難され、嫌がらせを受けている。道を歩くだけで恐れながら生活している。沈黙 は共犯だ。我々は声を上げ、行動しなければいけない。我々は憎しみや偏見を止めることを約束する」と演説した。
新法では司法長官に対し、司法省内にヘイトクライムの担当官を任命することや、憎悪犯罪に対応する州・自治体の警察組織への支援強化を規定。また、新型コロナに絡む人種差別的な表現の使用を抑制するガイドライン作成も盛り込まれた。

//神戸地裁がニコニコ動画を運営するドワンゴ社に差別動画の削除を命じる決定。部落差別動画の削除を命じる仮処分は全国初。昨年11月、兵庫県の同和地区を撮影した動画がネットに投稿され、同地区に至る道順を説明、字幕で「貧民窟のイメージがあるが、どの家も立派な作りである」などと偏見に満ちた説明をし、地域名や個人名が特定できるようにしていた。ニコニコ動画のほかにも、同様の動画が「ユーチューブ」(グーグル社)と「ライブドアブログ」(LINE社)に投稿され、閲覧可能な状態となっていた。
投稿に気付いた地元自治会が市に相談。自治会はサイト管理者にそれぞれ削除を要請したが、放置されたため「差別が助長された」として、昨秋3社を相手取り、削除を求める仮処分を申し立てた。酒井隆明・丹波篠山市長「動画を見て驚きと怒りを感じた。表現の自由があっても差別は許されない」。
結果、グーグル社とLINE社は自主的に動画を削除。一方、ドワンゴ社は「投稿動画の内容を確認したが、任意では削除しない」と争う姿勢を示した。

最終的に地裁の仮処分命令が出されてニコニコ動画も削除されたけど、YouTube@グーグルとLINEは地裁に命令される前に削除したのに、動画の内容を確認したうえで「削除しない」と争ったドワンゴ社は、差別をエンターテインメントとでも考えているのか?
ドワンゴ社は麻生元首相の甥・麻生巌氏が取締役になったり、安倍前首相が独占会見でニコ動を愛用するなど、非常に保守勢力と親和性が高い。裁判で争ってまで差別に荷担する企業体質はほんと変えた方が良い。もう2021年だ。

●6月5日…〔今日の良かった〕先月27日の日記で触れた化粧品DHC吉田会長の在日コリアン差別発言。半年間、同社は公式ページにヘイト文書(サントリーをチョントリーと侮蔑等)を掲げていたけど、ついに発言を撤回し、サイトから削除された。これまでいくら非難されても、その声を無視し続けていたDHC会長。今回、削除の決定打となったのは流通大手イオンから取引停止にされかけたことだ。
イオンは「吉田会長の発言はイオンの人権基本方針とは相いれない」とDHCに警告。
その結果、DHCは「人権に関わる不適切な内容が掲載されていた非を認め、発言を撤回する」「今後、同様の行為を繰り返さない」とイオンに伝達した。文書の撤回を確認したイオンはDHCとの取引継続を発表。もしイオンが取引停止にすれば、他企業も差別会社とは契約を見合わせることになり、DHCは抜き差しならない事態に陥るところだった。

ただ、削除されたこと事態は良かったんだけど、DHCが「相手を選んで謝っている」のがホント卑怯というか、弱い相手だと謝らず、強い相手には頭を下げるって、なんなのそれって思う。
またDHCは、あくまでもイオンだけに撤回文書を送っており、会社としての公式声明はないままだ。それゆえ、茨城県下妻市は今年度のDHCとの健康関連事業を中止した。
下妻の菊池博市長「市の人権尊重に関する取り組みに沿うものではなく、大変遺憾」「問題となっていた文章は削除されたが、企業としての公式な見解は表明されていない」「今後、企業としての公式見解が出され、その内容が包括連携協定のパートナーとして容認できるものでない限り、協定継続は大変難しい」。さいたま市も「一連の文書について、DHC側からの説明が十分ではなかった」ことを理由に、同社商品をふるさと納税の返礼品から取り消したという。

//コロナの水際対策、入国後の待機者は1日300人が連絡つかずとのこと、そんなので本当に大丈夫なのかな。

●6月4日…〔今日の良かった〕2020年度に鑑賞した映画レビューの邦画編・後編です!

【邦画編~後編】(10点満点)

アルキメデスの大戦(千点)…映画の冒頭、いきなり戦艦大和の最後の戦いが描かれ、大和は轟沈する。その戦闘中、大和の乗組員が米軍機を撃墜し喜ぶシーンがある。米軍機のパイロットがパラシュートで脱出して着水すると、すかさず救助の飛行艇が降り立ち、パイロットを引き揚げて去って行く。片や日本軍は神風特攻。兵の命に対する扱いが国によって真逆であり、米兵救助の様子を甲板から茫然で見ている大和乗組員の表情は、この映画の忘れられないカットとなった。数学で戦争を止めようとした天才数学者を菅田将暉が熱演、「大和」建造費の矛盾を暴き出す過程はスリリング。本作の田中泯の台詞「日本人は負け方を知らない」もインパクトがあった。日清、日露と勝ってしまったため、人々は敗戦を受け止められない。そこから、なぜ「大和」という名の象徴的な戦艦を建造するのか明かされていく。フィクションと分かっていても、このエピソードは胸に響くものがあり、見たこともない反戦映画に満点(10点)どころか千点を献上したい。
米軍機を撃墜し「当たった!」と
喜ぶ大和の乗組員たち
素早くパラシュートで脱出
する米軍パイロット
パイロットが着水すると1分もしない
うちに他の米軍機がやってきて救助



命と引き換えの神風特攻と、脱出兵を
すぐに助ける米国との、「兵士の命の重み」
の違いを目の当たりにして絶句する大和
乗組員たち。ほんの数分のシーンだけど、
あの戦争を象徴する凄いカットだ

翔んで埼玉(8)…日本アカデミー賞でのあまりの高評価に鑑賞、実際面白かった。二階堂ふみ演じる百美が愛すべきキャラすぎる。川を挟んで埼玉と千葉がにらみ合う合戦シーンの有名人対決に爆笑。麗(GACKT)が草加せんべいの踏み絵をさせられるシーンも尖っていた。秘境の群馬もツボ。東京が巨悪なのはお約束として、神奈川が悪の手先というのも、北関東の県視点でニヤリ。
予告編がシュールすぎ&ぶっ飛んでます!(笑)

花筐(8)…大林監督が癌と闘病しながら完成させた内省的な作品。赤色と青色が強調され、コラージュ風の映像を多用、大林監督にしか撮れない独自の映像美。「青春が戦争の消耗品だなんてまっぴらだ」という台詞が印象的だった。

真田十勇士(8)…中村勘九郎の猿飛佐助、松坂桃李の霧隠才蔵、ハマリ役だった。どんでん返しも面白かった。

時をかける少女(8)…1983年の作品。原田知世を世に出した、芸術性が高いアイドル映画。クライマックスのコマ割り風の映像による革新的な映像に見入った。ただ、吾朗ちゃんが可哀想。トイレでラベンダーの香りの芳香剤を嗅ぐとこの映画を思い出す。

セーラー服と機関銃(7)…アイドル映画なのにめっちゃ死者が出るストーリーで驚いた。「カ・イ・カ・ン」の射撃シーンでは飛び散ったガラス片で、薬師丸さんは怪我をしたとか。ラストのスカートふわりは望遠レンズの隠し撮りと知って驚いた。 1981年の作品。

ねらわれた学園(5)…指先ビーム炸裂!大林宣彦が監督し、松任谷由美が「守ってあげたい」を提供、当時大人気の薬師丸ひろ子が組んで、こんなトンデモ映画ができるとは!サイケデリックな光が飛び交う中、金星人の峰岸徹が上半身裸になると、お腹には巨大な眼が描かれていて目を疑った。本作はアイドル映画の原点となり、半年後に『セーラー服と機関銃』が公開。

赤穂城断絶(8)…忠臣蔵映画では珍しく、討ち入り後の切腹までを描いており貴重な作品。しかも最後に四十七士の墓所が映り「時代と共に人の心も変ったが、今もなお香華を手向ける人が絶えない」とのナレーション付き。墓マイラーとして嬉しかった。大石内蔵助役は萬屋錦之介。 1978年の作。

日本沈没(8)…1973年の作品。様々な国に日本人を難民として受け入れるよう交渉する過程がリアル。 「このまま何もせんほうがええ」という言葉は、感情に訴えるものがある。

新幹線大爆破(9)… 1975年の作品。フランスでも大ヒットした日本発アクションパニック映画の最高傑作。速度を80㎞より落とすと爆発するひかり109号をめぐり様々な人生が交錯。高倉健演じる爆破犯一味が突きつけられた下請け零細企業の悲哀、博多駅の人命と新幹線の人命を天秤にかけねばならない国鉄側の苦悩なども描かれ、見応えのある2時間半だった。この作品の「一定の速度以下になると爆発する」というアイデアは後世のサスペンス・アクション映画に大きな影響を与えた。

●6月4日…〔今日の良かった〕2020年度に鑑賞した映画レビューの邦画編・前編です!

【邦画編~前編】(10点満点)

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(8)…興行収入が歴代トップの400億円超えを達成。 テレビシリーズの延長にある劇場版なのに、“これまでのあらすじ”をいっさいせず、いきなり本編が始まる潔さ。
圧巻の作画とエモーショナルな音楽を、大スクリーンで楽しめて満足。炭治郎の底抜けに無垢な優しさと、何度でも自刃する勇気に脱帽。炭治郎の内面を覗いた敵が戦わずして戦意を喪失するエピソードが良い。そして柱の剣士・煉獄杏寿郎の鋼鉄の精神力!鬼になれば致命傷の傷が治るのに、煉獄は鬼から勧誘されても即断で拒否。人間のままそのときを迎える覚悟を示した。人間の命は有限であっても、その想いは無限に伝えられるという描き方が感動的だった。
一方、「鬼滅の刃」という作品は、“鬼はもともと人間であり個々の鬼には物語がある”というものが最大の見どころだったのに、本作の「夢を見せる鬼」は、あまり過去が語られなかった。そこを描けていればさらに高得点だった。とにもかくにも、煉獄杏寿郎に尽きる。彼がすべてを持っていった。弱いのは鬼だ

ドラえもん のび太の新恐竜(8)…予告編を見たときに「また恐竜の話?」「もう恐竜モノはいい」と思ったが、子どもに付き添うため劇場へ。結果、観に行って良かった!恐竜を絶滅させた隕石が落下する「当日」を描いていた作品は、ハリウッドの実写を含めてこれまで見た記憶がない。さすが「連載50周年記念作品」と名打つだけあってスケールがでかい。多くのドラえもん映画は、テレビ鑑賞で十分と思うけど、この「新恐竜」は大きなスクリーンでないと臨場感が出ない。恐竜は鳥類に進化して生き残ったという最近の学説が反映され、滑空する翼竜と、羽ばたいて空を飛ぶ始祖鳥の区別をつけていた。特別ゲストの声を聴いて胸熱。

STAND BY ME ドラえもん 2(7)…のび太の優柔不断はシャレにならないレベルだけど、未来のしずかちゃんのケタ外れの寛容さに7点献上。

男はつらいよ お帰り 寅さん(9)…シリーズ第50作の寅さんは泣けた。何に?優しさに!!寅さんは徹底して弱者の味方。徹頭徹尾、人生にもがき、心で泣いてる人の味方。現代のイライラ、ピリピリした日本社会にマジで寅さん的思考が必要っす…。なぜ今の時代に山田洋次監督が回想シーンを多用してまで、あえて本作を作ったのか言葉でなく心で理解できた。
この最新作で、寅さんは長旅に出ていることになっている。でも、“いつものような”旅ではないことを観客は分かっている。従来なら寅さんが映画の途中でふらっと『とらや』に帰ってくるけど、渥美清さんが1996年に年に亡くなっているため、どれだけさくらと一緒に“お兄ちゃん”を待っても帰宅しないことを知っている。決して帰ることのない人を待ち続けている状態の方が、旅先で死んだという展開にするよりも、いっそう“寅さんロス”の寂しさがこみ上げてきた。
今回、大画面で観て改めて感じたのは、回想で登場する歴代マドンナを演じられた女優さんの美しさと、太地喜和子さんなど既に他界された複数の女優さんと再会できた懐かしさ。吉永小百合さん(当時27歳)が銀幕に映った瞬間、観客が息を呑むというか、場内の空気が明らかに変わったのを感じた(これは妻も同意見なのでほんとそう思う。妻いわく「しかも吉永さんがすごいのは今も美しいこと」)。
劇中、「こんなとき伯父さん(寅さん)ならこう言うよ」と、寅さんならどう考えるかと観客が想いを馳せるシーンがある。架空の人物なのに、観客はみんな寅さんの過去の言動を思い出し、実在した人物のような感覚で、「ああ、寅さんならそう言うだろうな」って涙ぐんでいた。これこそシリーズ50本の力であり、単発作品とはまったく違う映画体験だった。
最後はエンディングの歌で劇場全体の涙腺が決壊。そして歌が終わるタイミングで場内の照明が点くので困った。点灯が早すぎる!(汗)

カツベン!(8)…大正時代の無声映画の活動弁士を主人公にした周防正行監督のドタバタ喜劇。主役の成田凌の名口調は、本職の活動弁士のように聴かせるものがあった。昇り調子の黒島結菜も良い演技。人気のある活動弁士はスターのようにモテモテで、映画館が引き抜き合戦をしているとか、当時の映写室の様子とか、映画ファンには好奇心がそそられるネタが満載だった。
※外国には活動弁士が存在せず、日本だけの文化。厳密な意味で日本にはサイレントの時代がほとんどなく、黎明期からトーキーだった。

蜜蜂と遠雷(8)…ピアノ演奏コンクールを詩的な映像で綴った作品。4人のピアニストはライバルではあるが互いを敵対視しておらず、他人の演奏に刺激を受けて大急ぎでピアノに向かい連弾をしたりする。僕は他の天才型の3人ではなく、「生活者の音楽」を追求していた松坂桃李に感情移入。

キングダム(7)…邦画としては頑張ってスケール感を出していた。山﨑賢人のシン、吉沢亮のセイ、長澤まさみの楊端和、橋本環奈のテンはベストキャスティング。大沢たかおも意外に王騎将軍が似合っていた。

決算!忠臣蔵(3)…忠臣蔵の映画なのに討ち入りのシーンがないどころか、吉良上野介まで出てこないってどういうこっちゃ!ずっこけまくり。ガッカリにもほどがある。だけどそれ以外は楽しかったし役者も良かったので3点つけておく。

君の膵臓をたべたい(8)…2018年のアニメ版。まったく予備知識なしで鑑賞、スプラッター的なホラーコメディと誤解していた。そして後半が衝撃的過ぎた。最後まで闘病の物語になると思っていたから、あんな結末になるとは想像だにせず。思わず「えっ!?」と声をあげてしまった。

アシュラ(9)…平安時代末期の飢饉の村に生きる孤児の物語を超絶クオリティでアニメ化。最初から最後まで地獄のような飢饉描写が続き、人肉を食らって生き延びる主人公に絶句。「生まれてこない方がよかったんだぁ!こんな苦しいところに生みやがって!」と泣き叫ぶアシュラに、僧侶が自分の腕を切って「食え」と差し出すシーンが凄すぎた。この悲惨な世界にあって、時折垣間見える人間の善意に心を揺さぶられた。声優野沢雅子さんの熱演を特筆したい。2012年の作品。

●6月3日…〔今日の良かった〕2020年度鑑賞の映画レビューを3日連続でアップ完了、引き続き日本映画編をまとめています。ときに!4月と5月だけで映画(テレビ)を17本見ているのですが、すべて子どもと一緒に見ているため、気がつけば感想はほとんど育児ブログに。(^^;)
本来なら、映画レビューも随時ここにアップしたいところですが、既に時事ニュース関係だけでテンコ盛りになっており、もうこの日記スペースに収まらなくなっています。
子どもと見ているのは『ブルース・ブラザーズ』『ある日どこかで』『キャスト・アウェイ』『グーニーズ』『スタンド・バイ・ミー』などですが、オスカーに輝いた新作『ソウルフル・ワールド』などもあります。思いがけない質問に答えながら鑑賞していると、昔観た作品でも新たな発見があったり面白いですね。
育児ブログ(映画レビューのラッシュが始まるのは本年4/18の『シャーロック・ホームズ』からです)

//いま観たいのは田中泯と柳楽優弥がW主演で絵師・葛飾北斎を演じた『HOKUSAI』と、DVDが今月下旬にリリースされる『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』です。後者は上映時間がなんと4時間2分!公開時の2倍あり、もはや新作ですね(笑)

●6月2日…〔今日の良かった〕2020年度に鑑賞した映画レビュー(洋画編)の続き。この後編は昔の映画がメインです。

【洋画編~後編】(10点満点)

続・夕陽のガンマン/地獄の決斗(10)…1966年の作品。モリコーネの名曲「黄金のエクスタシー」(3分21秒)が流れるなか、墓地を駆けずり回るトゥーコのカットが印象的。隠し財産20万ドルを巡って、男どもが互いに出し抜こうと画策。3人が三角形になっ て決闘するシーンに痺れた。3人は卑怯な奴、悪い奴、善い奴だが、イーストウッドも十分に悪党なので善い奴はいないと思う(笑)

ウエスタン(10+α!)…1968年の作品。素晴らしかった!レオーネ監督の西部劇の大傑作。名作と聞いていたけど、約3時間もあるため、なかなか手が出なかった。音楽を担当したエンニオ・モリコーネの訃報を受けて、テーマ曲が有名なこの映画をついに観る決心をして鑑賞開始。
冒頭、人相の悪い3人のアウトローがひなびた駅舎に登場し“ふむふむ、この3人の物語か”と思っていたら、台詞がないまま10分以上が経過、汽車が到着すると急展開の銃撃戦、“あれ?3人とも…”。次に西部の農場が映り、ある開拓者一家が 新しい母親を迎える準備をしている。“おお、このファミリーが主役なのか。子どもたちもいて賑やかだ”。その数分後、“嘘だろ…子どもたちまで…”。さらに、「アメリカの良心」のような役柄を演じてきたヘンリー・フォンダが、どクズの悪党で困惑。
続いて汽車からクラウディア・カルディナーレが降りると、待ってましたのテーマ曲が流れた。そして分かった、この作品は1人の主人公のドラマではなく、一時代の群像劇なのだと。
西部の広い荒野と同じように、ゆっくりと物語が進み、前半に意味不明だった事柄は、徐々に明らかにされていく。中でも、ブロンソン扮する“ハーモニカ”の復讐の理由が分かったときはカタルシスに近いものがあった。
165分の長尺を退屈に感じないばかりか、間の持たせ方が抜群にうまく、いつまでもこの空間に身を浸したい気持ちにさせた。暑くて、埃っぽく、男臭い世界に魅了された。映画のエンドロールでは、ひとりの男の夢が成就したロングカットを、僕は万感の思いで見ていた。主人公はいないと前述したけど、約3時間ある作品の、序盤で死んでしまった男が主人公なのかもしれない。それはそれで凄い映画だ。本人がいないのに映画の残り5分の4を支配しているのだ から。
『ウエスタン』メインテーマ@神曲!(3分42秒)この美曲が西部劇のBGMすっよ!?

人生の特等席(8)…先立った妻の墓前で“You're My Sunshine”をイーストウッドが歌うシーンが最高。父と娘は互いに距離を感じていても、野球の話題になるとオタクぶりを発揮して呼吸がドンピシャになるのが面白い。

コンティジョン(8)…コロナ禍がなければ存在すら知らなかった2011年の映画。感染症と戦うWHO職員、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)職員、初期感染者の遺族らが、それぞれ立場からパンデミックと向き合う。医療は崩壊、清掃業者が訪れず街がゴミ だらけ、葬儀も不可能など、様々な状況がリアルに描写されている。パルトロウ、ウィンスレットというオスカー女優が簡単に世を去って行くことで、ウイルスの危険性が伝わってきた。

マーガレット・サッチャー鉄の女の涙(6)…保守的なイギリス政界で、女性議員あること、庶民の生まれということが、いかに大変ということか分かった…が、組合運動つぶしに積極的だったりやはりサッチャーはマッチョすぎる。リベラルのメリル・ストリープがサッチャー役というキャスティングも話題に。

ゾンビランド(8)…全米「ゾンビ映画史上№1ヒット」のおバカなゾンビ系コメディ。ウディ・ハレルソン、エマ・ストーン、ジェシー・アイゼンバーグという名優が集まり、さらにビル・マーレイまで加わって、この珍奇な怪作が爆誕した。タフガイのハレルソンが大好きなお菓子(うまい棒みたいなやつ)を探して全米をさ迷っているシュールさ。姉妹に何度だまされても助けてあげる男どもが愛おしい。

バルジ大作戦(7)…米軍の砲弾をカキン!と跳ね返しながら森から出て来る戦車軍団に興奮。CGでなく実写であり、よくあれだけ戦車を集めたと思う(500両とも)。あとから分かったけど、冬季のベルギーが舞台なのに雪のないスペインでロケしたり、シャーマン戦車をキングタイガーという設定で使うなど、何でもありだったようだ。でも、それに気づかず楽しんだので個人的には高得点。1965年作品

プレデター(6)…公開から30年を経てついに鑑賞。なるほど、ジャングル版の『エイリアン』だったのか。ただし、武器を持たない者は攻撃しない点で、はるかにエイリアンより話せる奴。侵略ではなくただの狩りを楽しむために地 球を訪れているのが面白い。ハンティングを楽しむ人間は、熊やシカにとっちゃプレデターだ。

ベストキッド(7)…コロナ禍の巣ごもりで鑑賞。メインと思っていた空手の試合はどれも短時間、もっと見たかったな。「鶴の型」は真似したくなる(笑)。悪役の若者が負けてトロフィーを手渡すシーンは爽やかだった。っていうかミヤギ師匠(沖縄出身のハワイ移民)のキャラ設定に驚いた!第二次世界大戦のヨーロッパ戦線で、最も多くの勲章を受けた日系人部隊442連隊の生き残りとは。この部隊は死傷率31%、「名誉戦傷戦闘団」として知られている。さらにミヤギは、日系人収容所で妻子を出産合併症で亡くすという悲しい過去を背負っている。これらの背景から、いっきにミヤギという人物に深味が出た。

(邦画編もアップします!)

//ニューヨーク市、本日ついにコロナ感染の死者ゼロに!昨年はあんなに酷いコロナ禍に襲われていたのに、ワクチンはやっぱすごいです。そのニュースに驚いていたら、なんとイギリスは全国で死者がゼロに。あのイギリスが!

●6月1日…〔今日の良かった〕2020年度に鑑賞した映画レビュー(洋画編)の続きです。この中編は、5年前までの作品が対象です。

【洋画編~中編】(10点満点)

グリーン・ブック(9)…あの『ボヘミアン・ラプソディ』を破ってアカデミー作品賞を受賞したロードムービー。時代は黒人差別が根強く残る1960年代。繊細な心を持つ孤独な黒人ピアニストと、粗野なイタリア系白人運転手がアメリカ南部を8週間の演奏旅行。当初は性格の違いからギクシャクする2人が、手紙の代筆など様々な出来事を経て次第に友情が育まれていく。人種差別が大きな問題になっている昨今、この映画の存在意義は大きい。場末の酒場で弾くショパンが素晴らしく、ピアニストを演じたマハーシャラ・アリはアカデミー助演男優賞を受賞!また、やんちゃな若者グループを腕っ節で追い散らしたヴィゴ・モーテンセンもかっこいい。警察に拘留された彼らを助けた電話の相手が特大級の大物で痛快 だった。

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(9)…ニクソン政権下におけるジャーナリズムVS国家権力を描いたスピルバーグの傑作。トム・ハンクスがワシントン・ポスト編集長に成りきっていた。当時は珍しかった女性の企業トップとして、周囲の偏見と戦ったメリル・ストリープ(ワシントン・ポスト発行人の役)も見事。彼らは逮捕覚悟でベトナム戦争の泥沼化を暴いた極秘文書ペンタゴン・ペーパーズを掲載しようとする。権力に取り込まれ、政治家の虚偽答弁をそのまま流すような、どこぞの国の全メディア関係者が見るべき映画。社会派作品でありながらスリリングな娯楽要素も取り入れ、観る者を退屈させないスピルバーグはさすが。

サウルの息子(10)…アウシュヴィッツ強制収容所には、特種な任務をやらされるユダヤ人部隊(ゾンダーコマンド)がいた。彼らは同じユダヤ人仲間をガス室に案内し、扉をしっかりと閉め、凄絶な阿鼻叫喚を背中に感じながら衣類から貴金属を回収し、時間をおいてガス室に入って遺骸を引きずり出し、次の“お客”に備えて吐瀉物や排泄物を綺麗に洗い流す。遺骸は燃やされ、遺灰を川に捨てる、これを毎日延々と行う。考えうる限りの最悪の地獄だ。この映画は彼らの任務を手持ちカメラで後方から撮影しており、観客もアウシュヴィッツにいる感覚に陥る。真正面から遺骸を写さず、時折、画面の片隅に肌色の“山”を見せて、そこに言語を絶する暴力の被害者がいる気配を感じさせる。正気を保つために、それを見ないようにしているのに、時々目の端に見えてしまう…そんな印象だ。冒頭、ナチス将校がガス室で死にきれなかった子どもの鼻と口を無表情で淡々と押さえる場面があり、僕は少しトラウマになった。主人公はその可哀想な少年を、自分の息子として弔い埋葬しようと奔走する。衝撃的だが、映画史に欠かせぬ重要作品であることは間違いない。

ROMA/ローマ(8)…1970年代のメキシコを舞台にしたアルフォンソ・キュアロン監督の半自伝的作品。あの無責任な恋人(男)に怒髪天。映画の役柄と分かっていても、女性に対する仕打ち、学生運動を暴力で弾圧した民兵、見たくもない陰部全開ダンスのトリプルコンボで「いい加減にせんか」と説教したく。この映画を思い出すとき、感動的だった海辺のシーンと、水たまりに反射した飛行機と、あちこちに散らばる犬のフンがワンセットで甦る。嗚呼、どうか家政婦のクレオが幸福な人生を歩めますように。
※メイキングを見て、クレオが赤ん坊の運命を撮影本番まで知らされず(医師役だけが台本を知っている)、アドリブのナマのリアクションと知った。それであんなに胸に迫ったんだ…。
※Netflix映画の長所は、都会のミニシアターでしか上映されないような本作が、家庭で鑑賞できることだ。

運び屋(8)…アメリカ最大の麻薬密売組織の運び屋となった90歳の男の実話がベース。イーストウッドが無事に“仕事”を終えるようハラハラしながら見守る一方、“これ、やったらアカン仕事やん”と困惑する自分がいた。監視役のチンピラが次第に イーストウッドを思いやるのが良い。一緒に美味いもの(プルドポークサンド)を食べるのは重要だね。イーストウッドの枯れた演技を堪能。

1987、ある闘いの真実(1億点)…ソウル五輪の頃に韓国が軍政から民政に移行したことは知っていたけど、ほんの30数年前に、圧政と戦うため隣国でこんな苛烈な命がけの抵抗があったのかと画面に見入った。光州事件を描いた『タクシー運転手』、軍政打倒を描いた本作『1987、ある闘いの真実』、リンクする2本の韓国映画で、人間の自由を求めるエネルギーに圧倒された。同胞の犠牲のうえに勝ち取った民主主義のこの重みよ。
舞台は全斗煥・軍事独裁政権下の韓国。1987年1月14日、学生運動家(ソウル大学の生徒会長)の朴鍾哲(パク・ジョンチョル)が治安本部の取り調べ中に21歳で拷問死する。取調官5名が手足を掴み、水責めで窒息させた。警察は証拠隠滅のため遺体を火葬しようとし、また「持病による心臓発作」と発表したが、検死に関わった医師が新聞記者に遺体の状態をリーク、拷問疑惑が大きく報道される。以降、事件をもみ消そうとする警察と、真相に迫ろうとする人々のギリギリの攻防が続く(映画には描かれていないが、翌月の全国追悼集会では釜山デモを主導した弁護士時代の盧武鉉(ノ・ムヒョン/41歳)と文在寅(ムン・ジェイン/34歳)を含む798人が警察に連行されている)。
その後もソウルを中心に抗議デモが行われ、6月9日に「拷問致死隠蔽糾弾及び憲法改正国民大会」の決起集会デモに延世大学の李韓烈(イ・ハンニョル)が参加する。光州出身の李韓烈は、軍が市民を虐殺した光州事件(1980)の時にまだ14歳であり、何も行動しなかった。だが同学年に死んだ子もいて、彼はその墓前で自身を恥じ「お前の仇は討つ」と誓う。そして7年後に朴鍾哲の拷問死をきっかけに始まった民主化運動で先頭に立った。目の前は武装した戦闘警察。そして…。
韓国の人々が、なぜ大統領の汚職に烈火の如く怒るのか、この映画でよくわかった。「選挙権を得るために、民主化運動でどれだけ市民の血が流れたと思っているのか。命がけで手に入れた選挙権なのだ。皆が選んだのになぜ汚職するのか!」と。
予告編、実話だけに緊迫感が伝わってくる(1分46秒)

【以下ネタバレ、というか史実】ソウルにて負傷した仲間を救出時に、戦闘警察が発射した催涙弾の破片を頭部に受け、李韓烈は意識不明のまま7月5日に死亡する(享年20)。朴鍾哲の拷問死と李韓烈の被弾事件は民主化運動の起爆剤となり、国民の怒りは頂点に達した。李韓烈は国民葬となり160万人が参列。 翌年にソウルオリンピックの開催を控えていたため、全斗煥軍政は学生デモでオリンピックが吹き飛ぶことを恐れ、後継指名を受けた盧泰愚が「民主化宣言」を発表し、ついに独裁者は退陣した。僕は2019年に李韓烈君の墓(光州市)と、彼が被弾した延世大学・正門前のメモリアルを訪れ手を合わせていたので、余計に感情移入して1億点という異次元の点数に。ちなみに、本作で女子学生を演じていたキム・テリが、傑作韓流ドラマ『ミスター・サンシャイン』のヒロインに大抜擢されている。

//全仏オープンの会見キャンセルについて、大坂なおみ選手が丁寧にうつ病のつらさを説明すると、「なぜそれをキャンセル前に言わなかったんだ」とする意見をチラホラ見かけるんですが、告白することが苦しかったり、アスリートがそれを明かすことの勇気を考えないのかな…。

●5月31日…〔今日の良かった〕例年は年末年始のタイミングでその年に鑑賞した映画のレビューをまとめて日記にアップしているのですが、2020年度分は「『今日の良かった』がネタ切れになったとき用に、“保険”として残しておこう」とストックしていました。そしたらどうですか、もう6月になってしまいます!これは半年間、世間に良かったことが途切れなかったという意味で嬉しい誤算なんですが、これ以上ストックしておくと完全にアップするタイミングを失ってしまうので、3日間にわけて掲載します。昨年はコロナ禍という特殊状況下になってしまったため、旧作やNetflix、アマゾンプライムの作品も多いです。

【洋画編~前編】(10点満点)

ジョジョ・ラビット(10)…最高のラストシーンに満点を献上!主人公はドイツ人の少年。あだ名はラビット(臆病者)、ヒトラーが脳内友達という10歳のジョジョ。ナチスの洗脳教育でユダヤ人を嫌うも、母がかくまったユダヤ人少女を好きになってしまう。その移りゆく感情の巧みな描き方に引き込まれた。彼女のために書く手紙のエピソードが良い。ユーモアが散りばめられたドラマだけど、第3帝国滅亡の日の市街戦は凄絶。ジョジョの母親を演じたスカーレット・ヨハンソンが圧倒的存在感。意志が強く愛情深い母親は、赤い靴と共に心の内に。この映画を観た人とダンス・シーンの素晴らしさを語り合いたい。
予告編(2分19秒)未見の方、予告編いいです!

パラサイト 半地下の家族(8)…カンヌ映画祭パルムドール受賞&アジア映画初どころか外国語映画として初めてのアカデミー作品賞受賞、本当におめでとう!貧富の格差という社会問題を描きながらも、笑いとサスペンスの極上のエンターテインメント作品に仕上げたポン・ジュノ監督の手腕に敬服。ユーモラスかつ凄惨なブラックコメディであり、誰1人、後半の展開を読めた人はいないと思う。それにしても、豪雨で水没した貧しい町のあの息苦しさよ。どんなに身分を偽っても、衣服や身体に染み付いた半地下のジメジメした匂いは取れず、物語はそれを巧みに扱っていた。富豪たちの鈍感さは暴力の域に達しており反発を覚えたが、一方でお人好しの社長夫人、トラウマを持つ少年のことを考えると胸が痛む。この作品が世界で大ヒットしたということは、それだけ格差社会の深刻さが共通の問題になっており、世界が病んでいるということ。
未来の映画ファンがこの作品を観て「こんな時代が終わって良かったな」と語り合えていますように。ポン・ジュノ監督の今後の作品が楽しみ。※諦観した妹を演じた人がオスカー授賞式で見せた笑顔に、なんだかホッとした自分がいた。

スターウォーズ スカイウォーカーの夜明け(9※大甘点)…主人公レイの正体に仰天し“まさか”とのけぞった。そしてここまで小者感があったカイロ・レンが、一気に心を掴んでいった!エンディングロール、暗闇に響き渡るスターウォーズの名旋律を聴きながら「大ボリュームでこのエンドタイトルが聴けるのもこれが最後か」としみじみ聴き入った。1977年、小学4年生のとき母に連れられて大阪梅田のOS劇場シネラマスクリーンで旧第1作(EP4)を観たときのことを思い出し、このシリーズと歩んだ42年を噛みしめ、妻子に悟られないよう落涙。ありがとう、すべての制作スタッフさん!タトゥイーンの双子の太陽がいつまでも瞼の裏に。

アイリッシュマン(9)…マフィアの栄枯盛衰を描いたスコセッシ渾身の大長編。3時間半もあるのに、デ・ニーロ、パチーノ、ペシの名演により緊張の糸が切れることはなかった。マフィアを美化することなく、カネと裏切りの世界を描く。新たな登場人物が現れる度にテロップで死因が表示され、惨めな最後を伝える。驚いたのは撮影技術。30歳頃のデ・ニーロを特殊メイクと思っていたら、CG処理で若返らせているとのこと、なんと特殊メイク不要の時代になりましたか!

2分の1の魔法(9)…愛する人、それが家族であれ恋人であれ、先立たれるのは本当につらいこと。だけど、残された者同士で力を合わせて壁を乗り越えていくしかない。その現実を描いているのが本作の素晴らしさであり、この作品を世に出したいという作り手の思いが伝わってきた。亡き父を復活させるクライマックスは良い意味で予想を裏切られ、思わず“そうきたか!”と小膝をポン。

TENET テネット(9)…ノーラン監督の待望の新作『テネット』、大混乱しつつも凄い映画であったと圧倒された。“逆行する時間の中を進む”という新しい映像体験に興奮。タイムマシンで一気に過去に行くのではなく、ビデオの巻き戻し状態の世界に放り込まれる。「時間逆行」の中の戦いは見たことがない映像の連続。時間を逆行する人間、時間を順行する人間が同時に画面に出ているため、個々の人物の動きを常に把握する必要あり。そして、説明不足のまま次のシーンに進むので、頭の中で再構成しながら観ないといけない(汗)。よくこんな頭がショートしそうな映画を作ったと、ノーラン監督に脱帽。ニールは本当に良い奴。

野性の呼び声(7)…コロナ禍で映画館が一時的に閉館する直前、最後に鑑賞した新作映画。犬ぞりでアラスカの大雪原を疾走するシーンが素晴らしかった。世捨て人を演じたハリソン・フォードも好演。原作は米国の作家ジャック・ロンドンの冒険小説(6度目の映画化!)。

ハーレイ・クインの華麗なる覚醒(8)…はっちゃけたハーレイ・クインを中心に、年齢も性格も人種も異なる5人の女性が手を組み、どクズな男どもをフルボッコに!敵ボスが小者など、ストーリーの薄さはご愛嬌。5人の掛け合いは笑いも多く痛快だった。主演のマーゴット・ロビー、「グッドナイト」と書かれた愛用のバットが似合いすぎる。
予告編、このブッ飛んだ感じがGOOD

ミッドウェイ(2019版)(8)…日米開戦時に20歳だった人はいま99歳。戦争を体験した世代が世を去りつつあるいま、日米の大規模海戦を文字だけでは具体的にイメージできない。こうして製作費120億円をかけ映像化してくれたおかげで、現実に起きたことだと改めて理解しやすくなる。『ミッドウェイ』は真珠湾、ドゥーリトル空襲、マーシャル諸島、駆逐艦VS潜水艦、ミッドウェイ決戦、すべてを2時間で見られるうえ、音響が抜群にいい。この映画をテレビの小さな画面で見れば「ゲームのCG画面じゃん」となるかもだけど、劇場では圧巻の大音響でCGと実写の壁を突き破った。なんせ低音の爆音が腹にくる。対空射撃の雨嵐の中、上空から炎上する爆撃機や爆弾が一緒に落ちてくる映像は戦慄の臨場感、空母の乗組員と一緒に僕も息を呑んで見上げていた。
この海戦、戦果だけをみれば米軍の圧勝だけど、決して楽勝だったわけではなく、出撃した米軍航空機の半数が未帰還であり、急降下爆撃の緊張感はかなりのもの。
かつてのハリウッド映画なら日本人は倒すべき不気味な敵として描かれていたけど、山本五十六(豊川悦司)、山口多聞(浅野忠信)のことをちゃんと描こうとする意志が見えた。映画の最後に「米国・日本の両兵士に捧ぐ」とあったのもグッときた。
映画とはいえ約80年前の太平洋上の総力戦の真っ只中に立った体験は実に貴重。※ヤフー映画の低評価に関しては当てにならないとつくづく思った。

キャッツ(5)…個性あふれる様々な猫が次々に登場し、最終的に「猫はあなたがた(人間)に似ている」と観客に語りかけ、僕らに多様性の素晴らしさを気づかせてくれる名作…のはずだった。序盤のゴキブリを食べるシーンで生理的な不快感がいきなりマックス、おえええええ。最後の気球も、あの演出で観客に通じるのだろうか。どうしてこうなった。
米国のワースト映画の祭典『第40回ゴールデンラズベリー賞(ラジー賞)』に最多9部門ノミネートされ、最低作品賞、最低監督賞、最低脚本賞など6部門を制す。

1917 命をかけた伝令(7)…強烈な映画体験だった。全編ワンカットでカメラが切り替わらず、凄まじい没入感!観客は第一次世界大戦の戦場(1917年の仏独戦線)を伝令となって疑似体験。塹壕から出て砲弾の跡を進み、むごたらしい味方の屍を乗り越え、敵陣の後方へと抜けて、野山を越え、川を越え、焦土の町を越え、友軍を探す。唯一、時間が“とぶ”のは、主人公が気絶しているときだけという、リアルタイムならではの緊張感。ただし、エピソードは広がらず物足りなさもあり。もっと面白く出来たはずで、もったいない。

アナと雪の女王2(7)…前作からの期待値が高すぎた。もっとユーモアいっぱいの話が観たかったなぁ。っていうか、「自分ガンバレ」「私ガンバレ」ソングばかりで、なんか強迫観念で窒息しそうになった。とはいえ、クリストフの80年代MTV風の歌は世代的にどストライクだったし、鑑賞後しばらくして「未知の旅へ~」を聴くと、中盤からの盛り上がりがだんだんクセになって結局ハマった。パート3が作られたらもちろん観に行く。
ターミネーター:ニューフェイト(8)…賛否あるけど僕は大いに楽しめた。サラ・コナー(リンダ・ハミルトン、28年ぶり63歳)がお婆ちゃんになってもバズーカ砲ぶっ放して頑張ってる、その姿を見られただけで胸熱だった。

フォードVSフェラーリ(8)…1966年のル・マン24時間レースをめぐる実話。破天荒な天才ドライバー、ケン・マイルズを演じたクリスチャン・ベールの、常に何かに挑み、闘志をたたえた瞳が心に残る。レース・シーンはテレビで観てもかなりの迫力、これは劇場で観るべきだった。※フェラーリは常勝ゆえに打ち倒すべき巨大な敵として描かれていたけど、心情的には札束で人を殴るような大企業フォードより、芸術家肌のフェラーリを応援したくなる。しかもフォード側(マット・デイモン)のピットはフェラーリ陣営をけっこう妨害していたし(汗)

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(8)…タランティーノが手がけた最も心優しい作品。落ち目の俳優を演じたディカプリオ(1974生/公開時45歳)と、専属スタントマン役のブラッド・ピット(1963生/同56歳)のやり取りは息がピッタリ。実年齢で11歳離れているけど、ずっと前からの親友に見える。NGを連発してションボリするディカプリオを、8歳の子役が慰めるシーンが良い。一方、元撮影所をアジトにするカルト信者(マンソンファミリー)たちの不気味さよ。1969年のシャロン・テート殺害事件を知っているだけに、後半になるにつれ胃がキリキリ。そしてあの神展開。ハリウッドの多くの映画人がタランティーノに喝采を送ったのもわかる。※それにしてもブラピ、屋根の上でアンテナを直しているだけで、なんであんなカッコええのん!?

シャザム!(8)…マーベル系ヒーローに対して生真面目な印象のあるDC系ヒーロー。その中にあって、ギャグ満載の楽しい英雄が誕生した。中身が子どものまま大人のスーパーヒーローに変身したシャザムは、当初は力を上手く扱えず失敗ばかり。クライマックスはめっちゃ熱い展開になり、面白さが数倍跳ね上がった!サプライズのゲストもいて、続編が楽しみ過ぎる。(後編に続く)

●5月31日…〔今日の良かった〕先日FM放送で語った『墓巡礼・感謝の旅』が某YouTubeにアップされたことを謹んでここにご報告いたします。移動中などにお楽しみいただければ幸いです。

『FM放送 墓マイラー・トーク “感謝を伝える旅”(2021.5.16)』
https://www.youtube.com/watch?v=zfKU7c84xjM (23分)

※リクエスト曲、ルイ・アームストロングの『この素晴らしき世界』は歌詞もメロディーもたまらないです。彼はこの歌をベトナムに出征する若い兵士たちの前で歌いました。

『この素晴らしき世界』
♪緑の木々に赤いバラが見える それは人々のために花開く
僕はしみじみ思うんだ なんて素晴らしい世界かと
青い空や白い雲を眺める僕
明るく喜びに満ちた昼 暗く神聖な夜
そして僕はしみじみ思うんだ なんて素晴らしい世界なのかと
七色の虹が空に美しく映え 行き交う人々の顔を染めている
友人たちが握手をして「ご機嫌いかが」と挨拶する姿が見える
彼らは心から言うのさ アイ・ラヴ・ユーと
赤ん坊が泣いているのが聴こえる
あの子たちが大きくなって
僕よりずっと沢山のことを学ぶだろう
思わず感動してしまう
なんと素晴らしい世界じゃないか
そうさ 僕はしみじみ思うんだ
嗚呼 この世はなんと素晴らしい世界なのかと!
※“赤ん坊たちは、自分たちの世代よりずっと沢山のことを学んでくれるだろう”というのは、時代を考えると、僕にはとても深い歌詞に聞こえます。

//映画『ブレード・ランナー』のBGMを雨の音とミックスした音源(YouTube)、ええなぁ。

●5月29日…国内利用者3300万人の「インスタグラム」と、同じく2600万人の「フェイスブック」では、以前から利用者の間で投稿の反応が気になる、いわゆる“いいね疲れ”が広がっており、27日からインスタで「いいね!」の数を表示させない機能を導入、近日フェイスブックもこれに続くという。しかも画期的なのは、他人の投稿に対する「いいね!」の数まで見えなくできるとのこと。素晴らしい。

様々な人物を墓巡礼しているうちにたどり着いたのは、人は自分のできる範囲で頑張って生きており、人と人を比較などできないということ。唯一比較していいのは、今日の自分と過去の自分だけ。たとえば、先月の自分や5年前の自分など。だから、自分や他人の「いいね」に振り回されないよう、非表示にできるというのはナイスアイデアだと思う。

//絵本「はらぺこあおむし」(1969)で知られる米国の絵本作家エリック・カールさんが23日に他界。享年91。ティッシュ紙や指を使って描く柔らかな画風が人気を集め70作品以上を残した。「はらぺこあおむし」は妹さんのために描かれ、おなかをすかせたアオムシが、いろんなものを食べ続け、最後は色鮮やかなチョウチョになる話。同書は70以上の言語に翻訳され、5500万部のベストセラーとなった。
エリック・カール「この本は希望の本だ。子どもたちには希望 が必要だ。取るに足らない小さなアオムシは美しいチョウとなり、世界に羽ばたいていく」。
ちなみに初版本は、穴あきの仕掛けやページの幅がまちまちであるため、米国内で印刷・製本してくれる会社が見つからず、なんと日本で印刷されたという。日本語版は国内の翻訳絵本で最も売れてた絵本となった(現在430万部)。

●5月28日…〔今日の良かった〕先週、北海道と北東北(青森、岩手、秋田)に広がる1万年前の縄文遺跡群がユネスコ『世界文化遺産』に登録するよう勧告された!紀元前の遺跡としては国内初。
今回選ばれた遺跡群の中で、墓マイラーとして是非行ってみたいのが、秋田県北部の鹿角市の大湯環状列石(おおゆかんじょうれっせき)。配石の下から副葬品をともなう土坑が見つかっており、大規模な共同墓地ということがわかっている。
この遺跡には直径46mという日本最大のストーンサークルがあり、2つの遺構の組石は48基と44基、大きな石は8キロ離れた川から運んだもの。古代人の死者に対する想いを感じる。環状列石中心部から遺跡の日時計中心部を見た方向が夏至の日に太陽が沈む方向になっており、コロナ禍が去ればぜひ夏至に訪れたい!
千歳市郊外のキウス遺跡にも興味を惹かれる。ドーナツ状の盛り土の中に14カ所の墓が設けられた北海道固有の集団墓といい、外径は74メートルに達するとのこと。
「北の縄文CLUB」大宮トシ子会長のコメント「縄文時代は自然と共存し、争いのない平和な生活を1万年以上も営んでいた。現代の私たちが見習うべき点が多い」。

【北海道と北東北の縄文遺跡群】
北海道
・函館市(垣ノ島遺跡、大船遺跡)
・千歳市(キウス周堤墓群)
・伊達市(北黄金貝塚)
・洞爺湖町(入江貝塚、高砂貝塚)
・森町(鷲ノ木遺跡)
青森県(三内丸山遺跡)
・青森市(小牧野遺跡)
・弘前市(大森勝山遺跡)
・八戸市(是川石器時代遺跡、長七谷地貝塚)
・つがる市(田小屋野貝塚、亀ヶ岡石器時代遺跡)
・外ヶ浜町(大平山元遺跡)
・七戸町(二ツ森貝塚)
岩手県
・一戸町(御所野遺跡)
秋田県
・鹿角市(大湯環状列石)
・北秋田市(伊勢堂岱遺跡)

●5月27日…〔今日の良かった〕ようやく地方自治体やメディアが化粧品大手DHCの人種差別にNOを宣言し始めた。問題発覚から半年、あまりに遅い動きだけど、少し胸をなで下ろしています。
コトの発端はDHCの吉田嘉明会長(80)が昨年11月、在日コリアンに対する差別的な文章を会長名でWEBに公開したこと。

DHCは公式サイトに「サントリーのCMに起用されているタレントはどういうわけかほぼ全員コリアン系日本人です。 そのためネットではチョントリーと揶揄されているようです。DHCは起用タレントを始め、すべてが純粋な日本人です」と“声明”を発表。背景には昨年前期の売上げでサントリーに敗れ、DHCが業界ナンバーワンの座から落ちてしまったことがあります。ライバルの“サントリー憎し”から、製品の優劣とは全く関係のない人種差別を持ち出したのです。ちなみにDHCは2009年に東方神起とコラボして商品を展開してます。
この声明には「(サントリーの方がサプリは高いのに)消費者の一部は、はっきり言ってバカですから、値段が高ければそれだけ中身もいいのではないかと思ってせっせと買っているようです」と、消費者を嘲笑した文章もあり、本来はこの時点で社会全体で問題にすべきものでした。
ツイッターでは一部でDHC不買運動が展開されたものの、声明が削除されるどころか、その後もヘイトまみれの文章が繰り返しアップされました。
以下、本来なら文字を伏せて転載するべき内容ですが、ハッキリ書かないと深刻さが伝わらないため、そのまま紹介します(小文字にしておきますので、ヘイトがつらい方は読み飛ばして下さい)。
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(“日本は朝鮮系に乗っ取られる、例えばフジテレビ系は元会長の日枝久(ひえだひさし)が君臨し、配下に同じ朝鮮系を入社させている”とした後)代表取締役会長CEO宮内正喜、代表取締役社長金光修、子会社フジテレビ社長遠藤龍之介…彼らの特徴ある名前は隠しようがありませんね。ネットで後頭部を確かめておいてください。彼らはみんな日枝の言いなりです。日枝は在日で、そのことはネットで周知の事実です。こんな男が、どんどん韓流ドラマを輸入して日本を浸食していく。日本の役人は彼に、なんと旭日大綬章を叙勲させているのです。狂っていると思いませんか。
立憲民主党、日弁連の弁護士、NHK、朝日新聞、東京新聞、週刊文春は特に悪質であり、彼らは日本の敵です。自分たちが朝鮮系の日本人なので、大和民族が大嫌いです。(略)コリアン系の好む名前は金田とか金本とか金光とか山本とか、中村とか、林とか、安田とか、岩本とか、宮内とか、松本とか、皆さんもご存じのとおりですが、わたしのような半ば専門家から見るとコリアン系の好む何百の名前が頭にインプットされており、名前を見ただけで一目瞭然なのです。外見は、小さい目、チョンと粘土を顔にくっつけたような低い鼻、奥に引き締まった小さな口、高い頬骨、張ったえら、突き出た下あごでそれとわかりますが、整形が可能なところなので決定打は後頭部の絶壁です。それでもって私は判断しているです。」
(カジポン注:山本姓は名字ランキング7位、中村姓は8位、両者だけで200万人を超え、在日コリアン全体の約3倍に達します。「名前がインプット」という表現、本当に怖いです)

「私は多様性という言葉を最も嫌っています。この美しい歴史ある日本に、グローバリズム、多様性、同性結婚、ジェンダーフリー、夫婦別姓など全く似合いません。(カジポン注:あまりにショッキングな言葉に思わずのけぞりました。DHC商品の購買層は主に女性と思うのですが…)
何かというと多様性・多様性と口にする政治家の野田聖子、私の最も嫌いな政治家です。日本人(大和民族)は少々見栄えは悪いですが、こんなに性格の美しい民族は先進国の中では断然世界一です。東大・早稲田等にはコリアン系が多いので、コリアン系は頭が良いのではないかと 思っている単純思考の人が中にはいますが、これは大間違いです。朝鮮系の帰化人は日本の一流大学さえ出れば就職は自由自在だということを熟知しています。だから、子供の時から親を引きずり込んで猛勉強をするのです。日本は東大・京大さえ出ればトコロテン式に官庁や大企業に自動的に就職できることから、一家総がかりでそこに向かいます。ダメな場合は早稲田に行って新聞社やテレビ局を狙います。結果的に今や日本の中枢はコリアン系で占められているのです。頭の善し悪しではなく勉強の量が違うのです。本来は大和民族の方がずっと頭はよいのです。」

「NHKは幹部・アナウ ンサー・社員のほとんどがコリアン系である。出演者についても、学者・芸能人・スポーツ選手の多くがコリアン系であり、ひどいことに偶然を装った街角のインタビューさえコリアン系を選んでいる。予めリストアップしているのである。特徴のある名前とつき出たあご、 引きしまった小さな口元、何よりも後頭部の絶壁ですぐに見分けがつく。(略)NHKは朝鮮半島の悪口は絶対に言わない。これは同族だから当然のことだが、親分の中国にも何も言えない。」
(カジポン注:NHKが気合いの入った「天安門事件」のドキュメントを昨年放送したことを吉田会長は知らないのでしょう。朝鮮半島についても政権側の汚職や不正について普通に報道しています)

「小生のことをマスコミは人種差別主義者だと言うが、人種差別というのは本来マジョリティ(多数派)がマイノリティ(少数派)に対して言う言動を指すのであって、今や日本におけるコリアン系はマイノリティどころか日本の中枢をほとんど牛耳っている大マジョリティである。毎日ものすごい数で帰化人が誕生している。数だけの同族でマジョリティではなく、彼らは東大・京大・一橋・早稲田を出ていることから政界・財界・法曹界・マスコミ界という日本の中枢すべてを牛耳っている大マジョリティである。
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これらは吉田会長の名義でDHCの公式サイトに掲載されているため、会社としての意見ということになります。
最後の“見分け方”など、まるでナチスがユダヤ人狩りをしたときの文言を聞いているようです。一応、吉田会長はフォローとして「(私は)日本を貶めることしか考えていないコリアン系日本人の反日主義者が大嫌いなだけで、本国の韓国人が嫌いなわけでも、日本に帰化しておとなしく感謝しながら暮らしている在日の人たちが嫌いなわけでもありません。むしろ人の好い人たちもいっぱいいます。私はミスコーリアとも付き合ったことがあります」と語ってはいるのですが、他の文面が苛烈すぎてフォローになっていません。それに「帰化しておとなしく感謝しながら暮らしている在日の人たち」という表現も無意識に相手を下位とするニュアンスが含まれています。日本人に対しては「おとなしく感謝しながら暮らせ」とは言わないわけですから。

吉田会長は在日コリアンを「今や大マジョリティ」と呼んでいますが、日本の人口は1億2500万人であり、そのうち在日コリアンは82万人しかいません。わずか0.7%であり、1%にも届きません。その0.7%が「政界・財界・法曹 界・マスコミ界という日本の中枢すべてを牛耳っている」というのです。普通に考えて、民主国家において0.7%が99.3%を支配するなど不可能です。真実というなら、その支配の結果が世界有数の経済大国であり、むしろ在日コリアンの有能さを示していることになります。「東大・京大・一橋・早稲田を出ている在日コリアンは多いが、猛勉強しているだけ」というのも、事実上、日本人を馬鹿にした言葉に…。

吉田会長は「日本人は世界一性格が美しい民族」と主張していますが、そういう人が「サントリーは純粋な日本人をCMに使っていない」と蔑むような言説をとったり、おおらかなはずの大和民族が「多様性という言葉が最も嫌い」という矛盾を感じます。
今年4月に上川陽子法相は「企業にはむしろ率先してヘイトスピーチを含めたあらゆる差別・偏見をなくして、人権に配慮した行動をとるということについて考えて、深く行動していくことが大事」と答弁しており、これが日本政府の方針です。普通の企業はコンプライア ンス(社会規範・企業倫理の遵守)というものがあるのですが、50年間ワンマン体制でDHCを経営してきた吉田会長に対して、社内で誰も異論を挟めず、自浄能力を発揮できないでいます。そのようなDHCとついに訣別する動きが出てきました。

全国21市町が災害時のサプリメント供給などで連携協定をDHCと締結していますが、高知県南国市は市議会で「会社として差別を扇動する明確な悪意がある」と協定見直しを求める声が出て、4月に解消を申し入れました。熊本県合志(こう し)市も協定凍結をDHCに伝え、市担当者いわく「文章は人種差別にあたる。何も対応しないままでは、会長のメッセージを容認していると捉えられかねず、市民の理解も得られないと判断した。人権尊重を推進する自治体として容認できるものではない」とのこと。
文面の削除を求めた高知県宿毛(すくも)市にはDHCから「修正した」と連絡があり、「チョントリー」と書いた1本目の文章は消えたものの、いまだ差別的な内容が残っているとして協定を解消する方針といいます。
残る18市町に関しては「検討中」が7市町(北海道長沼町、宮城県石巻市、千葉県横芝光町、神奈川県松田町、茨城県下妻市、鹿児島県南九州市、同鹿屋市)。「見直す予定はない」は9市町(岩手県二戸市、茨城県守谷市、同行方市、静 岡県伊東市、同御殿場市、同小山町、佐賀県唐津市、同みやき町、熊本県長洲町)。「回答を控える」が2町(茨城県境町、鹿児島県長島町)。

吉田会長の最新の声明によると、「日本の中枢がコリアン系で占められているのは非常に危険」と主張した新聞折り込み広告やテレビCMを流そうとしたものの、読売IS、サンケイアイ、毎日折込の3社に折込を拒否され、日本テレビにはスポットCMの申し込みを「民族差別会社の広告は受けられない」と拒否されたといいます。吉田会長は「私がブログに書いた文章が朝鮮民族に対しての差別的表現になるというのである」などと不満を吐露。

この件でBuzzFeed Newsは業界関係者に取材しており、日テレがDHCからの数千万円という広告費用を捨てたとし、次の関係者の言葉を紹介しています。「日本テレビの営業幹部は『金銭よりも守るべきものがある』と判断したようです」 「今回は在日コリアンに関する差別でしたが、これがどこの国を対象にしたものであろうが、日テレの判断は同じだったと思います。テレビという公共性の高いメディアだからこそ、大金を積まれたとしても毅然と立ち向かうことは大切な役割なのではないでしょうか」。完全同意です。

DHCは民放各局でテレビCMを打っている大口のスポンサーであるため、この問題はテレビでほぼスルーされています。しかしDHC会長が発する中傷メッセージは、社会が決して許容してはならないもの。朝日・毎日といっ たリベラル寄りはともかく、読売・産経といった保守サイドのメディアが毅然とDHCの差別広告を拒否したことに希望を感じます。

僕は2019年に韓国を墓巡礼で訪れ、各地で優しい笑顔に触れました。当時、日韓関係は冷え込んでいましたが、現地で感じたのは、「反安倍」である人でも「反日」ではないということです。ソウルの北外れにある刑務所歴史館は多数 の政治犯が日本の官憲に処刑された場所ですが、歴史館でもらった小冊子には、一言も「日本は謝罪せよ!」なる文言はありません。また、独立記念館の入口には『過去の不幸な歴史の加害者を許すことは出来ますが、これらは決して 忘れてはならないことです。日帝占領期の歴史を展示することは、過去の苦痛を記憶することだけが目的ではなく、共に発展的な未来を目指そうという意思の表れなのです』と刻まれています。
韓国人にとって日本は大人気の旅行先であり、歴史認識が異なるからといって、日本人をひとくくりにしたり、日本人だからこう考えるに違いないと思い込むことを、慎重に避けている印象を受けました。本邦もそうありたいものです。

差別はどの時代にも、どの社会にもあります。ですが、ここまでヘイトを前面に出した企業は、欧米では存続できません。私たちはもう少し差別主義に敏感になった方がいいと思います。多様性を尊重したオリンピックを開催しようとする国で、DHCのような言動が容認されていることをもっと深刻に受け止める必要があるのではないでしょうか。

〔重要〕吉田会長が声明文を取りさげないのは、「反日勢力から日本を守るという使命感」からであり、そういう人に「憎悪を煽るな」「差別をしてはいけない」と言っても、耳を傾けてもらえないばかりか、激憤に繋がります。ただひとつの方法は歴史認識の「誤解」をとくしかありません。あまりにも日本には、相手側から見た歴史を知るという機会が少なすぎます。
そう思って10年前に『近代史年表~日本と韓国・朝鮮編』を書きあげたので、もし吉田会長と同じ価値観を持っているかたがおられましたら、「今まで韓国は反日と思っていたけど、見方が変わった」となるかもなので、ご一読いただけると幸いです。

※米国アマゾンは人種差別的な顧客への対応が称賛されています。同社は"BLM(黒人の命は大切だ)運動"を支持、そのことを批判する下品な言葉や中傷に満ちたメールが複数届いた際、アマゾンCEOのベゾス氏は、内容の公開に踏み切りました。当該メールに「お前とのビジネスは終わりだ」とあったため、「デイブ、君のような顧客をぼくは喜んで失う」と回答。ベゾス氏「こうしたヘイト(憎悪)は、影に身を潜めていることを許されるべきでない。目に見えるようにす ることが重要だ。これはこうした問題の1つの例に過ぎない」。

※DHCがかかわった問題は今回が初めてではありません。DHCテレビジョンが制作し、TOKYO MXで放送されていた「ニュース女子」は、沖縄基地問題を扱った際に、実際には反対派当事者へ取材を行っていないのに、「日当を得て活動している 疑いがある」「現場に出動した救急車を止めた」と未確認デマを報じ、出演者が反対派を批判。放送倫理・番組向上機構(BPO)は番組に「重大な放送倫理違反があった」と指摘し、人種差別と人権侵害を認定、放送終了となりました。

※DHCの子会社・DHCテレビジョンが製作している『真相深入り!虎ノ門ニュース』では2019年に出演者が「平和の少女像」に対して「私が現代アートと紹介しながら性器を見せても構わないか」と侮辱、DHCの韓国法人が謝罪しています。 韓国でDHCのCMに出ていた女優チョン・ユミは違約金を払ってまで同社との契約を破棄しました。

※NIKEが日本の差別問題を映像化した際に、保守界は「日本に差別なんてない!」「偏見だ!」と大きく反発しました。DHCはNIKEの正しさを世界中に証明したことに。乙武洋匡さん「NIKEのCMに対して『日本に差別なんてない!』と怒り狂ってた 人々にほら、こうして差別主義者はいるよ、と身をもって残念な事実を知らしめていくDHCのアグレッシブさよ」。

※在日コリアンで作家の柳美里さん「日本を代表する化粧品、健康食品会社『DHC』の代表取締役が、公に在日コリアンに対する差別発言を繰り返して許容されている。この日本社会の現実を、海外メディアの方に、是非、知ってほしい」

※DHCの利益は減少傾向にあり、2013年をピークに2018年時点で4割減少しています。

※昨年末、DHCのサクラ投稿問題を文春が告発。吉田会長は社員に対して、サクラとして自社商品のクチコミをネットに投稿するよう指示し、貢献度によって愛社精神を評価、社員を格付けしています。投稿内容は同社に寄せられた葉書の感想ですが、勝手に別人が成りすまして投稿し、しかもそこに金銭の報酬が発生しており、これもコンプライアンスを問われるものです。

※僕はDHCやアパホテルなど、いわゆるネット右翼系の経営者は、ある意味カネのためにヘイトを振りまくビジネス右翼にカモにされた犠牲者だと思っています。それゆえ、必要なのは非難と制裁ではなく、精神面の心の医療となります。日本をめちゃくちゃにしたのは、0.7%の在日コリアンではなく、正社員を非正規に入れ替え、公開できないようなピンハネ率で給与を中抜きしている人材派遣制度であり、中級と下級がいがみ合っている姿をのんびり眺めている上級という社会構造を作ってしまったことにあると考えます。
 
日本だけが賃下げという異常な状況

  断トツで日本

●5月26日…〔今日の良かった〕米国の元国防長官が核兵器禁止条約を支持。核兵器を史上初めて違法とし、今年1月に発効した核禁条約は、現在50数カ国が批准しているものの、わが日本はアメリカの顔色を伺って条約に不参加。広島・長崎の被爆者団体から政府 へ抗議の声があがるなか、今月ウィリアム・ペリー元国防長官が「同条約は核兵器保有を不道徳としており、支持する」と発言。核大国の元国防トップの言葉は重みがある。
ペリー元国防長官「核保有国は核不拡散条約(NPT)で誠実な軍縮交渉が義務づけられているが、米露はその義務とは反対に、核兵器の近代化を進め強化している。米国は核禁条約に加わらなくても、その存在を尊重すべきだ」「日本は核兵器に反感を示す一方、米国の核の傘を受け入れており、発言が偽善的にとられる可能性がある」。ペリー氏は国防長官時代(クリントン政権)に、「核の先制不使用」宣言を検討したが同盟国の反対などで見送られたという。「日本政府の代表は反対し、米国は宣言すべきでないと述べた。間違った姿勢だったと思う」。
その後、オバマ政権でも先制不使用宣言を検討したが、再び日本などから反対され断念。
米国は(1)大陸間弾道ミサイル(ICBM)(2)潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)(3)戦略爆撃機による「核の三本柱」の近代化を進めている。ペリー氏は、ICBMは「危険で不必要であり退役させるべきだ」と主張。理由として、地上の発射場所が固定され攻撃を受けやすい点、敵から攻撃があったとの誤警報で数分で発射できる点、サイバー攻撃で誤警報のリスクがさらに高まって いる点を指摘。その上で、「バイデン大統領は、核兵器の目的を“抑止力に限る”とする宣言に意欲を示している。米国が主導し、ロシアが続けば、世界はより安全になる」と期待を示した。

/上記の話題でサイバー攻撃の懸念に触れているけど、これは「量子コンピューター」の登場で想像以上に深刻になっている。量子コンピューターは、既存のスーパーコンピューターがゴミになるような高速計算機。科学誌サイエンスに発表された論文によると、中国は76の光子を用いた量子コンピューターのプロトタイプ「九章」を構築、従来のスパコンが6億年かかる計算を200秒で成功させたという。事実なら異次元すぎる。一方、米国でもIBM社が2年後に高性能量子コンピューターを完 成させる予定だ。
何万年単位の時間がかかる計算を短時間でこなす桁違いの能力は、ビットコインなど金融会社の暗号も、政府機関の暗号も、ネット社会を支える現在の暗号をほとんど解読してしまう。核兵器発射のパスワードなど軍事機密まで解読されかねず「デジタル分野の核兵器」とも言われている。それゆえ、解読不可能な「量子暗号」の開発が必須であり、米中は自国での技術確立を急いでいる。

本気で世界の安全を考えるなら、量子コンピューターを独裁国や狂信的グループが手にする前に、核兵器と原発はなくしておかないといけない(大袈裟ではなく)。その2つに何かあると、人類史を終わらせかねないからだ。もはや社会はネットなしに成り立たなくなっており、暗号解読を禁止する国際的な枠組みを作るまで、量子コンピューターの開発を本当はストップするべきなのかも…。杞憂であることを願う。

●5月25日…〔今日の良かった〕医療統計の第一人者、新潟大学の岡田正彦名誉教授の新聞コメントがわかりやすかった。「中国の武漢では、無症状の人や軽症の人のための施設をたくさん作りました。そして本当に重症の人だけを相応の病院に送った。そういった病院はたくさんあるわけではないので、そこには全国から応援の医師、看護師が駆けつけた。そういったバックアップをしっかり作ったために医療がほぼ破綻しないですみました。日本でも、無症状の人や軽症の人を収容する施設を作る必要があったんです。それなのに、現在まで動いてこなかったために、軽症の人まで入院させてしまったり、一方、病院に入れず自宅待機するしかなくなり、結果的に自宅で亡くなるということが起こった。医療機関がどうこうという話ではなくて、バックアップの発想が日本になかったということです」
※ちなみに、厚労省は2007年に「ワクチン産業ビジョン」をまとめて国産ワクチン開発体制の再構築をうたったものの失速。政府も企業もお金を出し渋り、感染症対策の最前線に立つ保健所や国立感染症研究所の人員はむしろ減らされたという。

/先日の仏紙「リベラシオン」の特派員記事にも共感。以下に要約します。
「日本政府は、PCR検査数を増やすこともなく、ワクチンの提供を急ぐこともなく、医療体制を強化することもなく、必要な資金援助をすることもなく、1年以上もウイルスの蔓延を放置している。オリンピック期間中、3万人の選手団とその関係者へのPCR検査が毎日予定されているが、現在、東京都の人口1400万人に対し、1日のPCR検査の数が1万件を超えることはほとんどない。1人が4年に1度接種できる程度の割合に過ぎない。東京で1日3万回の検査が可能なのであれば、なぜ住人には提供しないのか。無料でPCR検査を受けるには処方箋が必要であり、自分の希望で受けるには検査に最大250ユーロ(約3万3000円)も払わなければならない。さらに、1億2700万人の国民がいるなか、抗原検査は1日5000件にも満たない」。問題点が浮き彫りに。

●5月24日…〔今日の良かった〕「いかなる政府もミャンマー国軍に一発の銃弾も売るべきではない」「ミャンマー国軍が平和的なデモを暴力で弾圧することに対し、安保理は懸念を表明するだけであり、これは見て見ぬふりをしてその場を去るのと同じである」。2月に始まったミャンマー国軍の市民弾圧は今も続き、800人近くの市民が軍に殺害され約4千人が拘束されている。だが、中国とロシアが国軍と親しいため、国連安保理は動きが鈍い。そこで先日、世界200以上の非政府団体が安保理国に冒頭のように声明で訴えた。
「国連安保理が軍事政権への武器禁輸を協議さえしないことは、安保理がミャンマーの人びとに対して負う責任の著しい放棄である」「武器禁輸措置はミャンマーの人びとをこれ以上の残虐行為から守り、国際法を犯しても罪に問われていない状態を終わらせるための世界的な取り組みの目玉となるだろう」。
明確で力強いメッセージだ。ミャンマーに対する主な武器輸出国は、中国、ロシア、ウクライナ、インド。イスラエルは2017年、韓国はクーデター後に停止したという。国際社会は武器禁輸の他にも、軍政と国軍所有の複合企業の幹部の資産凍結を行うべきだし、制裁決議を協議しようとしない安保理は、行動を求める世界各地からの呼びかけを集団で無視していることになる。声明を受けて、国連が機能しますように。

●5月23日…〔今日の良かった〕自ら命を絶ったプロレスラー木村花さん(当時22)がSNS上で中傷されたとして、母・響子さんが長野県の男性を訴えていた裁判で、19日に約130万円の支払いが命じられた。この判決が、匿名の影に隠れた中傷行為の抑制に繋がってほしい。
その男性はツイッター上で「あんたの死でみんな幸せになったよ、ありがとう」「地獄に落ちなよ」などと投稿。響子さんはほかの発信者についても提訴するという。響子さん「誹謗中傷は一生治らない心の傷を負う。NPO法人を立ち上げ相談窓口を作るなどして、中傷に苦しむ人を救いたい」。

//劇場版『鬼滅の刃』が米国に続いてフランスでも公開週の観客動員トップで凄い!って書こうと思ったら、国内でも史上初の400億円超えを達成したでござる。ほんと異次元すぎる!

//高須院長が主導した愛知県大村知事のリコール運動疑惑、関係者の逮捕と家宅捜査で次々と新事実が。高須サイドで偽造された嘘の署名はなんと70万筆もあったとのこと。そして期限までに指印を押す作業が間に合わず(高須の秘書まで参加したのに)、43万筆だけ提出したことが判明。
佐賀県にて極右「日本会議」が所有するビルでバイトに偽造署名させ、その作業を業者に2回発注した費用は実に1500万円。そんな大金、誰がどこから出したんだろ(と言っておく)。愛知県警を全力で応援。民放はいつまで高須のCMを流すのだろうね。

●5月22日…〔今日の良かった〕5月10日から始まったイスラエルとハマス(パレスチナ)が停戦に同意できたのは良かった。でも、この12日間で、パレスチナ側の犠牲は子ども66人を含む243人。約2000人が負傷し8万人が住む家を失った。また、イスラエル側も12が死亡した。
発端はイスラエルによる不当な東エルサレム占領。パレスチナ人の強制立ち退きが続き、イスラエルへの怒りが軍事衝突につながった。パレスチナ側ハマスはロケット弾を発射し、それに報復するイスラエル軍の空爆へ拡大した。なぜもっと早くに停戦がなされなかったのか。米国が露骨にイスラエルの味方をしたからだ。国連安保理は12日間に4度も双方に停戦を求める声明を出そうとしたが、アメリカ・バイデン政権がことごとく反対して最後まで一致した意見を述べることができなかった。
停戦要求に反対した理事国は、15カ国の中でアメリカただ一国だけだ。紛争10日目、沈黙を続ける安保理に憤った国が緊急会合を要請。総会議長(トルコ出身)は、「安保理は、目の前の悲劇についていまだに統一見解を示すことすらできていない」と怒った。

僕はこの件でバイデン氏に大きく失望した。バイデンはイスラエルにベッタリのトランプと違い、就任1カ月後までイスラエルのネタニヤフ首相と電話会談せず、対イラン政策でも核合意復帰の是非をめぐって意見が割れていた。イスラエルに物が言える大統領ではと期待した。なのにこの体たらく…。
アメリカ・ファーストをやめて国際協調を重視すると言っていたのは嘘だったのか。中国のウイグル弾圧はダメ、イスラエルのパレスチナ弾圧はOKというダブルスタンダードは通らない。こんなんじゃ中国やロシアの人権問題を批判しても説得力がない。米国は「水面下の交渉」を強調してきたが、結局、停戦を仲介したのはエジプト政府だった。

※バイデンが人権や民主主義を掲げているだけに、今回は米民主党内からも抗議の声が出ている。オカシオコルテス下院議員は演説で「バイデン氏らはイスラエルに自衛の権利があると言っているが、パレスチナ人には自衛の権利はないのか」と訴え、ツイッターにイスラエル軍による空爆の動画を投稿し、「これが米国の支持のもとで行われていることだ。バイデン政権は人権のために闘うという主張をどうやって信用させるのか」と批判した。

※1948年にイスラエルが建国されると、土地を追われた約70万人のアラブ系がパレスチナ難民となった。イスラエル国内にとどまったのは約16万人。現在、イスラエル国内のアラブ系住民は約195万人で人口の2割を占める。

●5月21日…〔今日の良かった〕新垣結衣さん(32)と星野源さん(40)の結婚、ガッキーファンからは「星野源なら許す」、星野ファンからは「ガッキーなら許す」と双方のファンから祝福されているのが素晴らしいですね。おめでとうございます!

※星野さんが身長168cmと知って一気に親近感(ほぼ同じ)。今なら少し小柄くらいの印象でしょうが、僕の青春時代はバブル真っ只中で「三高(高身長・高学歴・高収入)」という言葉が流行り、「175cm以上必須」という強迫観念が男子にありました。僕は周囲に秘密で、雑誌広告の「一ヶ月で5cm背が伸びる薬(個人差あり)」を貴重なお小遣いで密かに買ったり、脚を伸ばす器械や、秘伝の「背が伸びる運動(体操)」が記された通販専用の怪しげな本を購入、すべて試すも効果がなく絶句。内面がスカスカで失恋したのを身長のせいにして絶望したものです。今の青少年は「小柄でも中身を磨けばガッキーと結婚できる」という可能性を眼の当たりにし、呪いから解放されたのでは(ちなみにガッキーは169cm)。そういえば、あの脚を伸ばす器械、どこに行ったんだろ。(^^;)

※墓マイラーとして小柄で良かったのは、貧乏旅行なので夜行列車は寝台に乗れず座席で睡眠、バスの使用率も多く、そういうときに隣席があいていれば工夫して横になれたこと。今でもレンタカーの後部座席で車中泊をするので小柄は便利。小型テントでも狭いと感じたことはありません。あと、これは僕の気のせいかもしれませんが、海外巡礼ではアジア人がまったくいない土地もあるのですが、小柄というだけで初対面の人の警戒モードが少し下がり、会話に入りやすい気がします。威圧感ないですもんね(笑)

〔参考〕小柄の偉人、著名人
【音楽関係】モーツァルト(163)、ベートーヴェン(162)、シューベルト(156)、ワーグナー(166)、マーラー(163)、ドビュッシー(160)、グリーグ(152)、ラヴェル(161)、サティ(167)、カラヤン(約160)、バーンスタイン(約160)
プリンス(157or160)、ボノ(168)、トム・ヨーク(166)、マイルス・デイビス(167)、チャーリー・パーカー(167)、ルイ・アームストロング(168)、西川貴教(161)
【俳優】チャップリン(165)、ブルース・リー(164)、マイケル・J・フォックス(163)、ダスティン・ホフマン(167)、アル・パチーノ(163or170)、ジェット・リー(165)、ダニー・デビート(147)、ウディ・アレン(160)、トム・クルーズ(170)、マーティン・スコセッシ(163)、ジョージ・ルーカス(168)、フランソワ・トリュフォー(168)
西田敏行(166)、星野源(168)、岡田准一(169)、濱田岳(160)、武田真治(165)
【思想家】ガンジー(165)、サルトル(153※孔子216)、レーニン(165)、カント(157)
【画家】ピカソ(163)、ロートレック(152)、ルノアール(168)、モディリアーニ(160)、岡本太郎(158)
【武人】曹操(155※関羽約210)、ナポレオン(168)、源義経(147※弁慶208)、秀吉(149※淀殿168、利休178)、家康(159※信長170)、石田三成(156)、伊達政宗(159)、上杉謙信(160)、武田信玄(153or162)、高杉晋作(158※西郷180)、勝海舟(158※龍馬173)、近藤勇(164※土方168)、徳川綱吉(124)、吉宗(155)、慶喜(157)、山本五十六(159)
【文学】ドストエフスキー(169)、バルザック(157)、夏目漱石(159)、石川啄木(159)、森鴎外(161)、中原中也(160)、島崎藤村(154)、有島武郎(160)、三島由紀夫(163※太宰173)、宮沢賢治(163)、谷崎潤一郎(155)、正岡子規(163)、芥川龍之介(167)、又吉直樹(164)
【政治家】チャーチル(167)、鄧小平(150)、フルシチョフ(160)、プーチン(168)、伊藤博文(154※リンカーン193)、 吉田茂(155)、田中角栄(164)
【危険人物】スターリン(163)、ムッソリーニ(169※ヒトラー175)
【その他】ガガーリン(157)、植村直己(162)、野口英世(153)、T・E・ロレンス(166)、タモリ(161)、ビートたけし(165)、高橋大輔(165)、舞の海(169)
なんかもう、夢中で調べました。

//神奈川の脱走した巨大アミメニシキヘビ、無事に捕獲されてよかった。まさか逃げたアパートの屋根裏に潜んだままだったとは。灯台下暗しですね。

●5月20日…〔今日の良かった〕先日の日記で触れた、「難民認定手続きのチャンスは事実上2回までに制限」「強制収容の期限なし」など問題点の多い入管法改正案について、政府・与党は今の国会の採決を見送り成立を断念、良かった!これでエリザベスさんの強制送還は当面なくなっ た。やっぱ声を上げるって大切だ。

//ダークファンタジー『ベルセルク』で知られる孤高の漫画家、三浦建太郎先生が54歳で急逝。大ショックです。緻密な魔物の描き込み、画面を埋め尽くす兵士の鎧が皆異なるなど圧巻の画力でした。台詞も刺さるものが多く、 他者の夢にすがらず己の足で立つ価値を胸に刻みました。「このままあいつの夢に埋もれるわけにはいかねえんだ。もうごめんなのさ。あいつの夢の中であいつを見上げているのは」。

そして連載コメントでは三浦先生の怒濤の漫画愛と、誠実なお人柄に触れました。
・考えてみれば今年はまだ2日しか休んでない(1993・春)
・「綿の国星」にまたはまった。学生時代、学ランで映画も見に行った(1994)
・7月で30歳。振りかえれば金太郎飴の様に漫画ばかり描いてたな(1996)
・2年間着信ゼロ。携帯解約しよ。まずしい人間関係が私を机に向かわせる原動力(2002)
・30代もあとわずか。マンガ以外何もないイビツな人生だがもう取り返しがつかないのでこのままGO!(2006)
・休載の間もずっと兵隊を描いてました(2007)

特に印象に残るのは、02年の新聞インタビュー記事。漫画家としての矜持が語られていました。
「Gペンで描いた線には、念がこもる気がする。熱が伝わるんです。そんな力をこめた絵を、描き手が「どうだ!」と差し出し、読み手が「待ってました!」とこたえる。そんなマンガが好きだし、自分でも描いていきたい」
三浦先生、人生の糧(かて)となる、豊かな読書体験を本当に有難うございました。
※32年を費やし40巻で未完となった『ベルセルク』。もしラストまでのプロットが残っているなら、何らかの形で公開してほしい…。

  台詞のパワーもすごかった!!!

//「古畑任三郎」「眠狂四郎」「パパはニュースキャスター」で知られる俳優・田村正和さんが心不全のため急逝。享年77。既に4月3日に他界されていたとのこと。哀悼の意を表します。※時代劇スターの故阪東妻三郎さんの三男 で、兄の故田村高廣さん、弟の田村亮さんは俳優。


 ※これ以前は『最新文芸情報バックナンバー』へ!


 
日本だけ労働者は涙目。富裕層にしか目を向けない保守政権ではこの構造を変えることは出来ない。固定化してしまっている。戦後1000兆円も借金を作ったうえに(同じ敗戦国のドイツは借金ゼロ)、少子化問題を放置、タックスヘイブンも野放し、過労死多発でもサービス残業を取り締まらない(独仏の労働者は残業なし、夏4週間・冬2週間の休み。日本も本気で変革のとき。

★YouTube『新型学問 はまる!ツボ学/ジョジョ立ち学』(12分)

//ルイ・アームストロングが歌いあげる『ホワット・ア・ワンダフル・ワールド』(2分15秒)を聴きまくり。この全てを包み込む優しい笑顔がたまらない。目を見てるだけでウルウルくる。歌詞も最高!『♪僕は緑の木々や赤いバラを見る/それは僕らのために花開く/僕はしみじみ思うんだ/なんて素晴らしい世界かと/僕は青い空や白い雲を眺める/明るく喜びに満ちた昼、暗く神聖な夜/そして僕はしみじみ思うんだ、なんて素晴らしい世界なのかと/七色の虹が空にかかり、行き交う人々の顔を染めている/僕は友人たちが「ご機嫌いかが」と挨拶しながら握手を交わす姿を見る/彼らは心から告げる「アイ・ラヴ・ユー」と/赤ん坊の泣き声が聞こえる。僕はあの子らが僕よりも多くのことを学び成長していくのを見守ろう/思わず感動してしまう/なんと素晴らしい世界じゃないか/そうさ、僕はしみじみ思うんだ/嗚呼、この世はなんて素晴らしい世界なのかと!」。2分チョイの短い曲なのに、胸がジワ~と温まり、歩き続ける力をくれる素晴らしい作品っすね。※影絵とのコラボAmazing Hand Shadow(2分21秒)も泣かせます!


●特選レポ&動画…命の環の話//普天間基地は国外へ//チェ・ゲバラ巡礼レポ//アフガン伊藤和也さんを悼む//暴力団について//2008 南極・スコット巡礼 //チベット問題について//障害者自立支援法の問題点//ボブ・マーリィ巡礼レポ//人体の免疫効果を調べている阪大の研究チームによると、「1日に8回以上笑うことでガンに対する免疫があがる」とのこと。

宇宙はこんなに美しく、
そして果てしなく広大!
究極の天体写真10選
をアップ!美の極致ッス


 

ミレーとゴッホの『種まく人』~負け戦が続いても、死後に実る麦の種を撒いたと信じて今日頑張る


【 各種リンク※クラシックは「ユング君」
PART1(71個) お笑いフラッシュ他(44個)
★2014年のお薦め展覧会&美術館リンク集

文芸ジャンキー版・東京探訪MAPを作成!
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(STOP THE HATE!! 国連本部前のオブジェ)
「科学と芸術は全世界に属する。それらの前には国境など消え失せてしまう」(ゲーテ)
「あなたが空しく生きた今日は、昨日死んでいった者が、あれほど生きたいと願った明日」(趙 昌仁)作家
「人間の先祖は本人の血族ばかりでなく、文学の内にも存在している」(オスカー・ワイルド)作家
「人を憎んでいる暇はない。わしにはそんな時間はない」(黒澤監督の映画『生きる』から)
「私は殺されることはあっても、負けることはない」(ヘミングウェイ)作家
「僕が最もウンザリするもの、それは無知による憎しみだ」(マイケル・J・フォックス)俳優
「船は港にいる時、最も安全であるが、それは船が作られた目的ではない」(パウロ・コエーリョ)作家





●サイトで自分の思いを語るということ
HPで意見を発表すると、自分の「間違った知識」や「一方的な思い込み」を指摘され、初めて誤りに気づけます。これは本当に有難いことです。勘違いしたまま一生を終えるところを、真実に気づくことが出来るからです。自分が独りよがりな誤った考え方をしていないかを確認する為にも、勇気を出して積極的に意見を発表していきますネ!!(*^v^*)
僕は過去の反省と愛国心は両立すると考えている。
むしろ、過ちを反省できぬ国なら情けなくて愛せない。


歴史認識問題に決着!…日本と韓国 /中国 /台湾 / 東南アジア / 米国
・昭和天皇かく語りき / 靖国問題 / 愛国心 
・二次加害者にならないために~日本人慰安婦の話(美輪明宏)と元日本軍慰安婦に関する正確な知識

・加害者としての日本軍 https://youtu.be/vh64udZTUTs (16分)
・南京大虐殺の証拠~当時の記録映像と生存者の確実な証言(32分40秒)
・「CGで再現された南京大虐殺」 https://youtu.be/QJ38Hg7Vdw8 (7分43秒)
・日本軍の記録に残る南京大虐殺(軍命令により実施) http://urx3.nu/ouPU (7分)

残業問題…日本には過労死するほど仕事があり、自殺するほど仕事がない。野党は小異を捨てリベラル大連合を作り、EU、北欧のように残業ゼロの社会を!EU、北欧に可能なら日本でも可能なはず。日本人に人間らしい生活を!
※一般市民が他人の財布からお金を盗めば、すぐ警察に捕まる。だけど、経営者が従業員の財布からお金を盗んでも処罰されない。これが「残業代未払い」。他国では許されない。

●『アイヌ、琉球は縄文系=本土は弥生人との混血』…国立遺伝学研究所(遺伝研)や東大などの研究チームが過去最大規模の細胞核DNA解析を行った結果、日本人を北海道のアイヌ、本土人、沖縄の琉球人の3集団に分けた場合、“本物の日本人”は縄文人に起源があるアイヌと琉球人が近く、本土人は中国大陸から朝鮮半島経由で渡来した弥生人と縄文人との混血(弥生人7~8割、縄文人2~3割の混血)と判明。国籍や人種にこだわる人はこれで冷静になるだろう。

「多くの人が、今度の戦争でだまされていたという。みながみな口を揃えてだまされていたという。(略)だますものだけでは戦争は起らない。だまされたものの罪は、ただ単にだまされたという事実そのものの中にあるのではなく、あんなにも造作なくだまされるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己の一切をゆだねるようになってしまっていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任などが悪の本体なのである。そして、このことはまた、同時にあのような専横と圧制を支配者にゆるした国民の奴隷根性とも密接につながるものである。「だまされていた」といって平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でもだまされるだろう。いや、現在でも既に別の嘘によって、騙され始めているに違いないのである」(伊丹万作/1946年8月「映画春秋・創刊号」)
民主主義は「最大多数の幸福を目指す」で思考が止まってはいけない。「最大多数の幸福によって救われない可能性のある少数派をいかに救うか」、そこまで考えるのが真の民主主義。

●『戦争絶滅受合法案』 (原案は第一次世界大戦の終結後、1928年にデンマークの冒険家フリッツ・ホルムが起草したもの。彼は詐欺師の悪党でもあり、皮肉屋ならではの妙案となっている)※長谷川如是閑の創作説もあるけど、ウィキに原文=1928年11/16発表があり、やはり本物のようだ。
戦争開始後、10時間以内に次の行動をとること。以下の者を順番に“最下級”の兵士として召集し、できるだけ早くこれを最前線に送り、敵の砲火の下で戦わせること。
1.国家元首。君主も大統領もこれに該当。ただし男子に限る。
2.国家元首の男性親族で16歳以上の者。
3.総理大臣、及び各国務大臣、並びに次官。
4.国会の男性議員。ただし戦争反対の投票をした者は除く。
5.キリスト教や仏教のほか、あらゆる宗教関係者の高僧で、公然と戦争に反対しなかった者。
付記.該当者の妻、娘、姉妹等は、戦争継続中、看護婦または使役婦として召集し、最も砲火が接近した野戦病院に勤務すること。
(後年の妙案)
※有権者の責任…戦争に賛成した議員を選んだ選挙区の有権者から順番に徴兵せよ。
※戦費について…戦費は戦争に賛成した議員の資産、及びその議員を選んだ選挙区の財政でまかなうべし。


●「もともと普通の人々は戦争したいと思っていない。運がよくてもせいぜい無傷で帰って来る位しかない戦争に、貧しい農民が命を賭けようと思うはずがない。だが、国の政策を決めるのは結局指導者であり、反対の声があろうがなかろうが、人々を指導者の望むようにするのは簡単だ。民主主義であろうと、ファシストの独裁であろうと、共産主義であろうとそれは同じだ。『我々の国が攻撃されている。愛国心のない反戦・平和主義者が国を危険にさらそうとしている』と非難しさえすればいい。この方法はすべての国で同じように上手くいく」(ヘルマン・ゲーリング)元ナチス最高幹部/秘密警察創設者
●「(終戦翌年に記す)多くの人が、今度の戦争で騙されていたという。みながみな、口を揃えて騙されてたという。私の知ってる範囲では、“俺が騙したのだ”と言った人間はまだ1人もいない。(略)“騙されていた”といって、平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でも騙されるだろう。いや、現在でもすでに別の嘘によって騙され始めているに違いないのである」(伊丹万作)※伊丹十三監督の父
●「最初にナチスが共産主義者を弾圧した時、不安に駆られたが、私は共産主義者でなかったので、何の行動も起こさなかった。次にナチスは社会主義者を弾圧した。私はさらに不安を感じたが、社会主義者ではなかったので何の抗議もしなかった。それからナチスは学校、新聞、ユダヤ人等をどんどん攻撃し、その度に私の不安は増したが、それでもまだ行動に出なかった。ある日、ついにナチスは教会を弾圧してきた。そして私は牧師だった。だから立ち上がって行動に出たが、その時はもうすべてが遅かった」(マルチン・ニーメラー牧師)
※結局のところ、武器に頼ろうとする弱虫より、他人を信じて武器を捨てる勇気を持つ人間に、全人類がなれるかどうかということ。たとえ非武装の結果、信じた相手に裏切られようと、僕は弱虫として死ぬより、勇気ある人間として死にたい。これは名誉やプライドの問題でもある。僕はどの戦争であろうと、「侵略」かどうかを決めるのは、「軍隊を送った側ではなく、送られた側」だと思ってマス。これは自虐的云々ではなく当たり前のこと。


「重要なのは行為そのものであり結果ではない。行為が実を結ぶかどうかは、生きているうちに分かるとは限らない。正しいと信ずることを行いなさい。結果がどう出るにせよ、何もしなければ何の結果もないのだ」(ガンジー)

「闇は闇を追い払えない。ただ光だけがそれをなし遂げる。憎しみはヘイトを駆逐できない。ただ愛だけがそれを叶える」(マーティン・L・キングJr

「生まれながらに肌の色のせいで他者を憎む者などいない。人は憎むことを覚える。ならば、愛することを学べるはずだ。なぜなら、愛というものは人の心にとって、ずっと自然なことだから」(ネルソン・マンデラ/獄中27年)


“時代に合わない”から憲法を変えるのではなく、憲法がうたう理想の方に時代を変えていかなくちゃならない。非戦を誓った憲法は国民が目指すべき旗。旗を降ろしたときに理想は遠ざかる。誇るべき旗!
※「人に無理強いされた憲法だと云うが、拙者は戦争はいたしません、というのはこの一条に限って全く世界一の憲法さ」(坂口安吾/作家1906-1955)

高畑勲監督(79)といえば『かぐや姫の物語』の他にも、戦争の悲劇を描いた『火垂るの墓』で知られている。監督は9歳の時に岡山で空襲に遭い、焼夷弾の中を家族とはぐれな がらも逃げのびた。東大卒業後、東映動画で「ハイジ」「三千里」などを演出し、宮崎駿さんとジブリを設立した。2015年の元旦、神奈川新聞に載った高畑監督の メッセージが素晴らしかったので以下に紹介。

→(高畑)原爆をテーマにした「はだしのゲン」もそうですが、日本では平和教育にアニメが用いられた。もちろん大きな意義があったが、こうした作品が反戦 につながり得るかというと、私は懐疑的です。攻め込まれてひどい目に遭った経験をいくら伝えても、これからの戦争を止める力にはなりにくいのではないか。
なぜか。為政者が次なる戦争を始める時は「そういう目に遭わないために戦争をするのだ」と言うに決まっているからです。自衛のための戦争だ、と。惨禍を繰り返したくないという切実な思いを利用し、感情に訴えかけてくる。
「戦争をしたとしても、あのような失敗はしない。われわれはもっと賢くやる。70年前とは時代が違う」とも言うでしょう。本当でしょうか。私たちは戦争中 の人と比べて進歩したでしょうか。3.11で安全神話が崩れた後の原発をめぐる為政者の対応をみても、そうは思えません。成り行きでずるずるいくだけで、 人々が仕方がないと諦めるところへいつの間にかもっていく。あの戦争の負け方と同じです。
再び戦争をしないためには、あの戦争がどのように進んでいったかを学ばなければならないと思うのです。私が戦争中のことをどれだけ知っているかと聞かれれば、大したことはない。でも、安倍晋三首相よりは知っています。
集団的自衛権の行使を認めるということは、海外では戦争ができない国だった日本が、どこでも戦争できるようになるということです。政府は「歯止めをかける」と言うが、あの戦争を知っている者にとっては信じられません。ひとたび戦争が始まれば歯止めなどかかるものではありません。そもそも 日本人は戦前から米国が好きだった。ジャズや野球、映画といった文化に親しんでいた。その国と戦争をするとは誰も思わなかった。やっても勝てないと思っていた。
ところが、真珠湾の奇襲作戦が成功して戦争になってしまったら、あとは日本が勝ってくれることだけを皆が願い始めた。それはそうでしょう。負けたら悲惨なことになるに決まっているんですから。
息子の兵役を逃れさせたり、戦争に反対して逮捕されたりした人もいたが、ごく少数。始まってから反対の声を上げるのは難しい。いやいや戦争に協力させられたのだと思っている人も多いけれど、大多数が戦勝を祝うちょうちん行列に進んで参加した。非国民という言葉は、一般人が自分たちに同調しない一般人に向けて使った言葉です。
「空気を読む」と若者が言うでしょう。私はこの言葉を聞いて絶望的な気持ちになります。私たち日本人は昔と全然変わっていないんじゃな いか、と。周りと協調することは良いことですが、この言葉は協調ではなくて同調を求めるものです。歩調を合わせることが絶対の価値になっている。
日本人は昔から意見の対立を好まない。皆を仲間内にして、和気あいあいとして争いを避ける。寄り合いも全員一致主義で、どうしても駄目なら村八分にする。 個を確立し、意見が異なっている人との違いを認め、その上でうまくやっていくという努力を好まない。議論を戦わせない。古くからあるこの体質によって日本 は泥沼の戦争に踏み込んでいったのです。私はこれを「ズルズル体質」と呼んでいますが、「空気を読む」なんて聞くと、これからもそうなる危うさを感じずに はいられません。
だからこそ憲法9条の存在が大事だと思うのです。これこそが「ズルズル体質」を食い止める最後の歯止めです。
戦後の平和をつくってきたものは何かといえば、9条です。基地の負担を押し付けられている沖縄の犠牲を忘れてはなりませんが、米国が戦争を繰り返す中、9条のおかげで日本人は戦争で命を落とすことも人の命を奪うこともなかった。政権の手足を縛ってきたのです。
これを完全にひっくり返すのが安倍政権です。それも憲法改正を国民に問うことなく、憲法解釈の変更という手法で、です。
隣国との対立が深まり、不穏になっているからといって不戦の理想の方を変えるのはどうかしています。9条を大事にしているということは、武力で解決するつ もりはない、というメッセージになる。東アジアに戦争の記憶が残る中、戦争をしないというスタンスはイニシアチブになるはずです。「普通の国」なんかにな る必要はない。ユニークな国であり続けるべきです。戦争ができる国になったら、必ず戦争をする国になってしまう。閣議決定で集団的自衛権の行使を認めることによって9条は突如、突破された。私たちはかつてない驚くべき危機に直面しているのではないでしょうか。
あの戦争を知っている人なら分かる。戦争が始まる前、つまり、いまが大事です。始めてしまえば、私たちは流されてしまう。だから小さな歯止めではなく、絶対的な歯止めが必要なのです。それが9条だった。「最小限の武力行使」「戦争をやるとしてもうまくコントロールしてやる」なんて、そんな能力を私たち日本人が持っていると思わない方がいい。安倍首相だけが特別無自覚というわけではないと思います。私たちはこの70年で基本的な体質が変わることはなかったのです。(神奈川新聞2015.1.1より)


奴隷は、奴隷の境遇に慣れ過ぎると、驚いた事に自分の足を繋いでいる鎖の自慢をお互いに始める。
どっちの鎖が光ってて重そうで高価か、などと。そして鎖に繋がれていない自由人を嘲笑さえする。
だが奴隷達を繋いでいるのは実は同じたった1本の鎖に過ぎない。そして奴隷はどこまでも奴隷に過ぎない。
過去の奴隷は、自由人が力によって征服され、やむなく奴隷に身を落とした。
彼らは、一部の甘やかされた特権者を除けば、奴隷になっても決してその精神の自由までをも譲り渡すことはなかった。
その血族の誇り、父祖の文明の偉大さを忘れず、隙あらば逃亡し、あるいは反乱を起こして、労働に鍛え抜かれた肉体によって、肥え太った主人を血祭りにあげた。
現代の奴隷は、自ら進んで奴隷の衣服を着、首に屈辱のヒモを巻き付ける。
そして、何より驚くべきことに、現代の奴隷は、自らが奴隷であることに気付いてすらいない。
それどころか彼らは、奴隷であることの中に自らの唯一の誇りを見い出しさえしている。
(リロイ・ジョーンズ 1968年、NYハーレムにて)
※ニュージャージー出身、1934年生。詩人、脚本家、小説家(イスラム名/アミリ・バラカ)

格差拡大・福祉削減路線の政治ではなく、所得再分配・社会福祉拡充路線の政治を切望!!

《最後に、これだけは言わせて欲しいッ!》
~他人と自分の中に“違うところ”を見るのが「戦争」、“同じところ”を見るのが「芸術」~

人間は国籍、人種、宗教など、自分と「違うもの」を理由に戦争するけど、芸術を味わうことは他人の中に自分と「同じもの」を見つけることだ。相手(作者)の気持ちに心を重ね共感した時、人は初めて“感動”できる。
僕は確信している、人類は絶対に分かり合えると。そうでなければ、こんなにも多くの作品が、時代や国境を越え残っているはずがない。ここまで世界が芸術で溢れ返っているはずがない。芸術の存在が、国家、民族、文化を越えて人々が分かり合うことが可能だと証明している!
芸術は生き続ける力をくれる。もう人生の選択肢がなくなった、行き詰まって打つ手がない、そう思ったときに文学や映画を通して違う価値観、別の生き方の存在を知ることはいくらでもある。僕は何度もそうやって救われてきた。
こんな時代だからこそ“あえて”叫びたい。この世界は断固生きるに価するとーッ!!

※やたらと「日本人は他民族と違う」と強調している人には「日本人は他民族と異なる部分が多い。ただし共通点はさらに多い」と付け加えて欲しい。
※愛国心とは他国を憎むことではなく、自国の文化を愛すること。
※言葉や口先だけの“人間は素晴らしい”では、僕は納得できない。僕だって“素晴らしい”という証拠が欲しいんです。だからこそ、手当たり次第に音楽を聴き、映画や絵画を見、文学を読み漁るのです。確かな証拠が欲しくて!そして「見つけた!」と思ったものを、このサイトで報告しているのです。


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著者近影
日テレ「笑ってコラえて!」 墓マイラー再現VTR(36分)
BSフジ「お墓プラネット」 東京お墓巡礼(43分)

NHK「ラジオ深夜便」 墓マイラートーク(48分)



Now is the time


「posteritati(ポステリターティ:後世に)」
17世紀生まれの作曲家コレッリの楽譜の表紙の言葉(ラテン語)






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