教えて!ヨミドック
医療・健康・介護のニュース・解説
カラオケを安全に楽しむには?
換気・消毒・マスク徹底
Q カラオケに行きたいな。でも新型コロナウイルスの感染が怖い。カラオケ店は、クラスター(感染集団)が発生しやすいんでしょ?
ヨミドック カラオケ店は、〈1〉カラオケボックス〈2〉カラオケ喫茶、スナック型――の2種類があります。北海道で4~6月に「昼カラオケ」で複数のクラスターが発生しましたが、いずれもスナック型でした。
カラオケボックスは換気機能が高く、1時間に10回ほど空気が入れ替わります。スナック型は窓やドアを開ける必要があります。
Q スナック型は危ないの?
ヨ 業界団体はスナック型に、1時間に2回換気するように呼びかけています。近所迷惑にならないように、その間は歌も音楽もストップです。
Q 寒くなったけど、お客さんも我慢だね。ほかには?
ヨ ドアノブやマイク、リモコンなどの消毒の徹底や1回に受け入れる客の人数を半分に減らすなどです。きちんと対策を取っている店には、業界団体のステッカーが貼ってあります。現在、5000店舗ほどあります。お客さんも気を付けることがありますよ。
Q 何をすればいいの?
ヨ 体調が悪い時はカラオケに出かけないこと。マイクは共用しない。人との間隔は2メートル以上、そして歌う時もマスクを着けてくださいね。
Q マスクで歌うの?
ヨ マスク内に空間を確保する中敷きの「マスクスペーサー」を使うと、歌いやすいですよ。それと、滞在時間は短めに。北海道の「昼カラオケクラスター」では、PCR検査で陽性だった人の平均滞在時間は3・1時間で、陰性の人は同2・1時間でした。
Q よし、気を付けつつ、久しぶりに行ってみるか。
ヨ カラオケには様々な健康効果があることがわかってきました。歌うことで唾液の分泌が促進されますし、物をかむ力が鍛えられ、もちろんストレスも軽減されます。
仲間と楽しみながら歌うことは社会参加を促すことになり、加齢で心身の調子が崩れる高齢者の「フレイル(虚弱)」の予防にもつながると期待されています。一緒に歌うのではなく、手拍子や振り付けで盛り上げるのがお勧めです。
(竹井陽平/取材協力=朝田隆・東京医科歯科大客員教授、山口亮・札幌市保健所感染症担当部長)
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