小田急線の車内で10人が重軽傷を負った事件で逮捕された男が、東京・渋谷のスクランブル交差点の爆破を計画していたと供述していることがわかった。

車内で真っすぐ正面を見つめる、対馬悠介容疑者(36)。

6日、東京・世田谷区内を走行していた小田急線の車内で、20歳の女子大生を刃物で刺し、重傷を負わせた殺人未遂の疑いで逮捕され、乗客あわせて10人が重軽傷を負った。

犯行の数時間前、警察官と歩く対馬容疑者をとらえた映像。

対馬容疑者は新宿区内の食料品店で万引きをし、駆けつけた警察官による事情聴取を受け、自宅まで送られていた。

当初、対馬容疑者は、万引きを通報した女性店員の殺害を計画。

しかし、店が既に閉まっていたため、「電車だとみんな油断していて大量に殺せる」などという理由から、小田急線の車内に乗り込み、犯行に及んだとみられている。

また、電車内に残された対馬容疑者のバッグからは、Tシャツやズボンなどが見つかっていて、その後の警視庁の調べに対し、「逃走しやすくするために家で着替えを用意した」などと供述していることが新たにわかった。

さらに、動機については...。

対馬容疑者の供述「大学のサークル活動のときに女性から見下されたり、出会い系でデートしても断られたり、幸せな勝ち組の女性を見ると殺したくなる」

過去の経験から抱いた、女性に対するゆがんだ感情。

その後、「女性を殺してやりたいという感情が芽生えた」という。

対馬容疑者の供述「犯行は5~6年前から考えていた。幸せそうな人が歩いているから、渋谷スクランブル交差点を爆破しようと思った」

警視庁は、計画的な犯行とみて、動機などをくわしく調べている。