東京オリンピックのソフトボールで金メダルを獲得した、名古屋市出身の後藤選手が4日、河村たかし市長を表敬訪問した際、市長が金メダルをかじり、苦情や批判が殺到しています。

 表敬訪問では、その後も河村市長は「旦那いらないか」「恋愛禁止か」などの質問をしていました。当時の会話について詳細をまとめました。

 金メダルをかじったことが「非常識」などとして、市には苦情の電話やメールが寄せられたほか、アスリートからも批判の声があがっています。

 河村市長は5日、謝罪しましたが、「旦那いらないか」「恋愛禁止か」といった発言がセクハラにあたるのではないかという記者の質問に対しては「セクハラの認識は全くなかった。リラックスさせるためにフレンドリーに言った」などと説明しました。

【4日の表敬訪問での市長と後藤選手の会話詳細】

河村市長:

「でかいな。やっぱり。テレビで見るのと大分違うな。おめでとうございます」

後藤選手:

「日頃よりたくさんのサポートありがとうございます。今回初めてオリンピックに出場させて頂いたんですけど、無事に金メダルを持って帰ってくることができました。すごく私は名古屋が大好きなので、実家、地元に金メダルを持ち帰ることができて本当に良かったなと思います。いつもありがとうございます」

河村市長:

「純金かね?違う?」

後藤選手:

「違うみたいで。銅は本物みたいなんですけど。金と銀は純金ではなくてという感じですね」

河村市長:

「金箔は貼ってある?でかいわ、本当に。びっくりした」

後藤選手:

「(金メダル)持ちますか?」

河村市長:

「持たしてちょ。せっかくなので、かけてちょうだい。重たいね、本当に。これ、重たいですよ。こうやって…な?」(この後メダルをかじる)

河村市長:

「本当に重たいですわ。おめでとうございます。名古屋の人間では初めてじゃないか?」

後藤選手:

「初めて取らせてもらい...」

河村市長:

「焼酎飲むのなら、わしも金メダルもらえるけど。ハイボールか。いや、えらいもんだ。中々でかいし、結構なことでございます。ご苦労様でした。名古屋は初めてじゃないかと、過去じゃない?多分。ゴールドメダリスト。わしもハイボール飲みながら夜、テレビを見ておりましたけど、6連続三振だったっけ?あれはどういうもんだね?」

後藤選手:

「正直、私も奇跡に近いといっていいようなプレーだったかなと思っています」

河村市長:

「体つきはもう1人の、昔からおるピッチャーの」

後藤選手:

「上野さんがやっぱりガッチリされています」

河村市長:

「体は割と黒人に見えるけど、こうやって見えるとでかいでね。あれだけのスピードボールを投げられるでね。変化球の方かね?スピードボールの方かね?」

後藤選手:

「私はスピードボールですね」

河村市長:

「あんたはスピードボール。あんたって言ってはいかんね」

後藤選手:

「大丈夫です」

河村市長:

「ゴールドメダリストに。中々、打てんの。わしも大学1年生の時は硬式野球部におったでね。神宮球場の入場行進はやってますけど、ソフトボールの連中と試合したことがあるんですわ。やっぱり本当に打てんわな。すごいスピードで。必ず緩い球が一発はくるで、それだけ狙っていけという風に言われて、緩い球を狙っていると一応、当てることはできるけども、スピードボールは全然当たらんかった記憶がありますけど。大変、どえらい、かわいいお嬢さんだからびっくりしましたけど」

河村市長:

「住んどるところも日比野にあるわけ?」

後藤選手:

「実家は名古屋なんですけど、今住んでいるのは豊田市です。寮で住んでいます」

河村市長:

「寮で合宿みたいな恰好で?かっこええでね。女のソフトボールやっとるやつは、中学生でもみんななんとなく色が黒くて、結構、ポニーテールが多いでしょ」

後藤選手:

「最近、やっぱりポニーテールが人気だったりするんで、増えてきたりはしました」

河村市長:

「ポニーテールの女のソフトボールやっている連中はかっこええんですよ、本当に。中々、元気そうで、未来がありそうで、感じがええじゃないですか。是非、立派になって頂いて、ええ旦那をもらって。旦那はええか?恋愛禁止かね?」

後藤選手:

「・・・」

所属チームの部長:

「そんなことはありませんので」

河村市長:

「SKEとかにしゃべると、禁止だって言われて。また広がるようにするといいわね。専用球場を名古屋でという声もあったんですけど、男のソフトボールチームから言われとったけどね。裾野が広がるように、やっぱり中学校の部活か?裾野広げるんやったらということかね?どうやってやったらいいか知らんけどよ。応援しますんで、立派になってちょうだい。人間悪いやつもおるで気を付けてな。本当に。ろくでもないやつもおる。女のソフトだとプロはどうなるんだ?プロのリーグはないもんな」

河村市長:

「受験勉強なんかどうでもええで、ソフトボールをやりゃあええがね。本当はそうならないかん。びっくりしました。テレビのたくましい雰囲気と、えらいキュートな雰囲気と」

河村市長:(感謝状と金一封を渡す)

「いくら入っているか分からんけど、税金ですので、俺の金じゃないので、税金だで。背が高いな、本当に」

後藤選手:

「174センチあります」

河村市長:

「俺と同じだで。かっこええな、本当に。一遍、スローイングのフォームでもやってみるかね。左だったろ、あんた。せっかくやで。投げる時に足でもちょっと当てるんかね?」

後藤選手:

「当てますね。こすらすというか、ちょっと当てる感じ。いいですか?」

河村市長:

「やってちょ。ベリーグッド、ベリーグッド」

後藤選手:

「打つ方はあんまりやっていないので。これから練習します」

河村市長:

「昔はダウンスイングと言われたもんだけど、最近、大谷君でもそうだけど、アッパースイングみたいな感じで?」

後藤選手:

「野球とソフトで違う所もあったりするんですけど、大谷君に憧れて真似する人も増えていると思います」

河村市長:

「ものすごいスピードでとにかくね。投げる方のスピードは出るけど、打つ方のスピードを中日も出すとええわいって言っとるんだわ。ドラゴンズ負けてばっかだもんで」

後藤選手:

「頑張ってもらいたい」

河村市長:

「大谷を見ていると、振る時のバットの回転がものすごいスピードだもんな。本当にでかいし、かっこええわ。ソフトのほかの連中も相当、背がでかいということか、皆」

後藤選手:

「大きい方はすごく大きいですね」

河村市長:

「ええですね、ワイルドさが。な?素晴らしい。元気な女の子は最高だわ。女の子と言えんか。アップに耐えられるかな」