『CLANNAD』の伝説的原画家が衝撃の告白… 悲壮感漂うツイートに「悲しくなった」(C)PIXTA
『AIR』や『CLANNAD』、『リトルバスターズ』といった2000年代の美少女ゲームで活躍した伝説的原画家・樋上いたるが、8月2日に自身のツイッターを更新。突如「Keyに戻りたい」という衝撃的な告白を行い、ネットユーザーをざわつかせている。
樋上は10年以上にわたってゲーム会社『ビジュアルアーツ』に所属し、人気ブランド「Key」の作品で原画を担当。とくに「AIR」や『Kanon』にて描かれた、大きな目と小さな鼻という特徴的な絵柄は〝いたる絵〟と呼ばれ、ファンの間で親しまれてきた。
やがてツイッター上で「Key」への不信感を匂わせるようになり、2016年にはフリーに転身。しかしその後は「Key」時代のような活躍を見せることができず、2020年に樋上がキャラクターデザインと原画を担当したゲーム『幻想牢獄のカレイドスコープ』もそれほど話題にならなかったようだ。
そんな樋上だったが、どのような心境の変化があったのか、突如として《keyに戻りたい… 騙されて出てきたものの外は息のしづらい世界だった》《VAからは拒否されてるのであり得ないけど》というツイートを投稿(現在は削除済み)。
悲壮感を漂わせるつぶやきに、往年のファンからは《樋上いたるのTwitter見て悲しくなったよ》《いたるサン、やっぱりKeyに戻りたいのね…》《強く生きてほしい》《色々と思うことはあるけど、樋上いたるの画集を持っている身としては現在の状況は悲しいね》などと同情の声が続出している。
画風が現代にそぐわない? オタクからは厳しい評価
「Key」時代には、作品の人気も相まって高い評価を受けていた樋上。だが、以前から絵柄がまったく変わっていないため、流行の絵柄から乖離しているという見方もある。このところ手掛けたイラストには、《うーん、完全に時代に取り残されたって感じ》《1990年代の絵持ってこられてもポカーンですよ》《判子絵、絵が古い》などと、厳しい意見が寄せられることも多い。
そもそもイラストレーターや原画家といった職業は、漫画家などのように自分1人でコンテンツを生み出す仕事ではない。そのため絵の魅力1本で戦わなければならず、時代のニーズに合ったイラストを描き続けなければ、あっという間に仕事がなくなってしまう。端的に言えば、賞味期限が短い職業なのだ。
とはいえ、時代の流れに合わせるだけが生存戦略ではない。オタクコンテンツをかじった人なら誰もが一度は目にした〝あの絵柄〟には、やはり付加価値があると言えるだろう。また、樋上は配信サイト『Twitch』にてお絵かき配信を行うなど、再起のためにさまざまな努力を行っている模様。ぜひともかつての輝きを取り戻し、往年のファンの期待に応えてほしい。
文=大上賢一
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Kostiantyn Postumitenko / PIXTA
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