佐賀県内の市町の議長と、知事ら県幹部が行政課題について意見交換した懇話会=佐賀市のホテルマリターレ創世佐賀

 佐賀県内20市町の議長と山口祥義知事ら県幹部による恒例の懇話会が3日、佐賀市で開かれた。九州新幹線長崎ルート新鳥栖-武雄温泉を巡り、嬉野市議会がフル規格での整備が必要と提案したのに対し、山口知事は「(国土交通省との)『幅広い協議』の中で、さまざまな可能性を探りながらやっていくので信頼してほしい」と答えた。

 嬉野市議会の田中政司議長は「西九州発展を考えた場合、フル規格を前提に国と交渉してほしい」と要望した。県の山下宗人地域交流部長は「県の将来に大きく影響し、多面的な議論が必要で、短期間で方向性が決められる簡単なものではない」と話した。

 武雄市議会の山口昌宏議長は、2022年秋の武雄温泉-長崎の開業に向け、乗客に武雄市で降りてもらえるまちづくりに関し、県の支援を求めた。山口知事は「武雄は佐世保方面と長崎方面の結節点になる。移住促進や宿泊の誘客など新幹線の整備効果を最大限生かす努力に全力を挙げる」とした。(栗林賢)