Leica M (typ240), 1.4/50 Summilux @Onomichi, Hiroshima (Summer 2020)
昨年3月頭のWeekly Ochiaiにて落合陽一氏と予想したとおり、"Withコロナ"状態が今も国内、国外ともに続いている。
"手なり"で考える限り、来年オリンピックが当初期待していた形でできる可能性は低い。(略)早ければ年始にはなにか(ワクチンが)生まれてくるだろう。ワクチンは当然のことながら社会の免疫獲得*1を劇的に加速する。とは言え、これが10億単位で量産され、世界中の人が打ち終えるのには少くとも数年はかかるだろう。経済的な主要国の50%までをターゲットにしても、現実的な楽観シナリオでも1-2年はかかるというのが普通の見立てではないだろうか。
したがって、我々は当面、(感染爆発を極力抑止し、特効薬、ワクチン開発とその展開に最善を尽くす前提で)この疫病と共存的に生きていくしかないというのが現実的なシナリオと言える。僕らは再び、70-80年前に戻ったのであり、ある種の慎重さと生命力が何よりも問われる時代に舞い戻ったということができる。
(略)つまり僕らはパンデミックのタネの一連(series of pandemic seeds)にさらされ続ける可能性がそれなりにあり、そうすると今の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が去ってもなにか新しい伝染病との戦いが色々と続く可能性があることを心づもりしておくべきだということになる。これがWithコロナ(SARS-CoV-2に限らず)時代を生きることになる、とその時、僕が即座に発言した背景だ。
(相当に端折ったので全文は昨年4月頭の以下のエントリを直接ご覧頂ければと思う。)
そろそろ全体を見た話が聞きたい2 - ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Between Neuroscience and Marketing
むかしからの読者諸兄姉であれば御存知の通り、本ブログではあまり一過性的な内容を書かないようにしてきたが、Covid対応に関し、いま手を打たなければ相当長期に渡ってダメージが残ると思われる局面だと思うので、いくつかの点と点をつないだ話ができたらと思う。
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まずシェアしたいのは、全世界的に広まりつつあるデルタ株、B.1.617.2. variant、のことだ。
- このインド発祥のSARS-CoV-2の突然変異体は米国CDC*2によれば通常の風邪やインフルエンザよりも感染力が高く、麻疹(一人から10人以上伝染る)、水疱瘡(一人から8-9人伝染る)並みの可能性がある。現在の米国での感染発生の8割以上がデルタによるもの。都内でも7/15段階で約半分(49%)、7月末で80%、8月後半までにほぼ全てがデルタになる見込み。
- デルタであってもワクチンは有効。すでにデルタが8割の米国であっても、米国全体で入院患者の97%がワクチンを打っていない人。ワクチン接種者が重症になるケースはないわけではないが極めて稀。
- シニアだけがかかるわけではない。ワクチンを打っていない人は5-12歳の子供*3も含めて相当高いリスクに晒されている。
- ワクチンを打たずに入院してきた患者の多くが、自分がワクチンを打たなかったことを後悔している。
- 局所的なアウトブレイク(outbreak:突発的で抑え込めない感染症の爆発)につながる可能性も十分ある。
- 中南米のラムダしかり、全世界的にワクチンを打った人が大半にならない限り、さらなる変異体が現れる可能性は相当にある。すなわち、今後の変異体の発生に備え、ブースター的接種体制も準備が必要
(以下のYale Medicine, UC Davis Health, CNN、NHKの記事による)
- 5 Things To Know About the Delta Variant > News > Yale Medicine
- Delta variant: 8 things you should know | Coronavirus | UC Davis Health
- CDC document warns Delta variant appears to spread as easily as chicken pox and cause more severe infection - CNNPolitics
- 前週比1.7倍に急増 デルタ株など すでに都内の半数近くか | NHK
参考)世界のワクチンを打ってる度合いの分布(2021/8/3現在)。WHO Coronavirus (COVID-19) Dashboardによる。明らかにアフリカ、中東、東南アジアで低く、これらの国々に相当の人口(アフリカだけでざっくり11-12億)がいることを考えると、デルタがインドから生まれたように、相当の変異体がこれらの地区から発生することが想定される。
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次にシェアしたいのは、横浜聖マリアンナ病院救急 若竹春明先生からの情報だ。若竹先生は昨年当初からコロナと戦ってきた救急救命医のお一人。
関東都心部の第5波、本当にやばい状況です。すでに救急現場は、収容を10~20件断られ、受入先がみつからない状況が多く発生してきています。これは、第一波の状況に近い状態です(第一波は、100件以上断られ、県をまたいで来る症例もよくありました)。ですが、今は当時よりも遙かに悪い状況と判断しています。
理由は以下です。
①現在の感染者は 若い基礎疾患のない世代の感染者が殆ど。この世代は、医療提供をFullに行う(つまり人工呼吸器・ECMO 人工心肺など)ことから、緩和中心の終末期対応になることは殆どない。
②中等症→重症化の率・速度ともに多い。(デルタ株の脅威?)
- 病病連携での搬送も困難:重症化をみれる病院が少ない
- 病院負担が色々な意味で非常に大きい(あくまで副次的ですが、医療政策の問題もあり、このようなケースは病院経営も逼迫させられる。 経営難がつきまとうと、現実問題として患者連携が滞る。)
③一般市民への情報拡散が十分に伝わらない
- オリンピックなどの情報が優先されている
- 緊急事態宣言が国民に意味をなさない状況になっている
④受入病床数が、当時と比べて殆ど大差ない可能性
- コロナの現場で働く医療従事者は増えておらず(減っている?)、実質的な稼働ベッドは少ない
- 人々の流れがある以上、通常救急も減らない
おそらく、①の理由で医療トリアージという概念すらもないのではと考えます。入院できるのは早く感染した方順になっているという恐ろしい状態です。誤った情報もあるかもしれませんが、少しでも皆様の日常活動のお役に立つことが出来ればと考え、あえて発信します。
これらを総合するとデルタ株はどうもこれまでのCovidとは相当に異質だということがわかる。そもそも感染力が相当に高く、本当に麻疹(はしか)と同レベルということであれば物理的に接していない近くの人から空気感染している可能性すらそれなりにある。また悪化へのスピードが通常想定されているこれまでのCovid19よりはるかに早い。
千葉県熊谷知事からの発信を見ても中等症がかなりの勢いで増えていることがわかる。専門医の友人によると「中等症Ⅱはネーザルハイフロー療法のような重症に区分されてもおかしくない患者が含まれており、今後も感染者の急増に伴い、増加が続くことが懸念されます」とのことだ。
なお、直近で医療現場の友人から聞いているのは
「デルタ陽性100人の母数で肺炎20、治療抵抗性に重症レスピに至る5です。もし、治療できなければ20がそのまま重症になる可能性があります。この数字は発症後の現場から見える数字の推移です。ノーワクチン成人のデータは疫学的に数字がないので急ぎ国内で多施設からの疫学調査を実施すべきと思います」
ということだ。
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次は昨日8/3に流れたニュースだ。
アストラ製ワクチン、緊急事態の6都府県に優先配分(産経新聞) - Yahoo!ニュース
空気感染の恐れすら考えうるというデルタ株の感染力を考えると、これまでのように接触感染を前提とするのではなく、少なくとも地域ごとの感染者密度に加え、人口密度で傾斜配分するのが筋であり英断と言える。巨大な培養器であり、変異体の発生源ともなりうる都市圏でのウイルス拡大を鎮圧しない限り、地方も安心できないということもある。
では社会全体としてどれほどのワクチン接種率が必要なのか。これは当然のことながらウイルスの感染力で決まる。もし本当にCDCのいうとおり麻疹並みだったらどの程度必要だったのか、それについてはある歴史的なデータがある。
米国における対はしかのワクチン接種による集団免疫形成事例だが、この感染力の場合、鎮火には6割、事実上の鎮圧には9割必要だったことがわかる。
measles cases in the USA between 1938 and 2019
by Julius Senegal (27 April 2020)
ということでまずは少なくとも6割、最終的には9割を目指すべきだということが言える。
65歳以上(3,635万)の85%がすでに打っており、この層ではすでに新規感染者、重症者ともに激減したことを考えると(後述のデータを参照*4)、65歳以上で1度は打った人は3,090万人と推計される。一方、この記事に国民(12,555万人)のうち1度は打ったのが5,116万人とある。
差分2,026万(=5,116-3,090)は、現在の感染者の中心である65歳未満人口(8,900万人)全体の23%に過ぎない。ここでもワクチン接種済み80%を達成するには約5,100万 to goだ。
大切なことは一回でもいいから、大半の人がとにかく打つこと。一度打てば完全な丸腰ではなくなり、相当(7-8割かそれ以上)の感染防御は期待できる。もちろん二度目は打つ。ただ一回目を相当量の人が打つことを最優先する。これが正しい鎮圧のアプローチのはずだ。
抜粋引用
- According to a document the company submitted to the FDA, the Moderna vaccine can provide 80.2% protection after one dose, compared to 95.6% after the second (in people aged 18 to 65 – it's 86.4% in those over 65).
- For the Oxford-AstraZeneca vaccine, things are a bit different. In a paper published in January, the authors explain that the vaccine offers protection of 64.1% after at least one standard dose. This compares to 70.4% if you've had two full doses, or – oddly – 90% in people who have had one half dose followed by one full dose.
- Pfizer-BioNTech: According to Pfizer data published in December 2020, the Pfizer-BioNTech vaccine is roughly 52% effective after the first dose. (注:抗体形成前のday12まで入れた値) The second estimate comes from the UK's Vaccine Committee, the JCVI, who decided to calculate the efficacy of the vaccine differently. (略) they only looked at days 15-21. Using this method, the efficacy of the vaccine jumps up to 89%(DeepLによる参考翻訳は本エントリの最後に掲載)
気になっているのは美容室、小売、飲食店などの実質的なエッセンシャルワーカー。すでに彼らが守られていないことの大きなダメージが顕在化している。病院・クリニックの保護はすでに済んでおり、あらゆる対人店舗の店員を全部守るべきだ。
次の8/2付のリリースは百貨店トップの伊勢丹だから検知し、ちゃんと公表されたのであり、この影に数十倍では効かない同様の事例があると推定される。
伊勢丹新宿店 新型コロナウイルス感染者発生のお知らせ | 伊勢丹 新宿店 | 三越伊勢丹店舗情報
これを合わせて、デルタ株の感染力の強さ、重症への進展の速さを踏まえれば、高校野球を含め、当面すべてのスポーツイベント、集客イベントはオリンピックに準じる対応、すなわちワクチン接種済み and/or 直前のPCR陰性をセットにして初めて出場可とするべき局面かと思う。(最低でもワクチン1回)
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第三にシェアしておきたいのは、東京都モニタリング資料7/29 versionのいくつかのデータだ*5。
第56回東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議資料による
Covid感染者(検査陽性者)は急増。母数を1,400万都民とすると7月末段階で860人に一人以上が検査陽性者。検査を受けていない隠れ陽性者が同数はいると思うと400-500人に一人は陽性と推測される。この伸びのベクトルを踏まえるとすでに300人に一人かそれ以上を想定すべき。検査陽性者の多くは自宅療養。
第56回東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議資料による
10代、20代を中心とする現役層が新規陽性者の大半。7割が自宅もしくは職場で感染。これは相当に啓蒙が必要だ。若い人は自分たちは関係ないと思っているかもしれないが、そうではない。むしろ逆に若いほどうつる(人生の短さによる免疫経験値の低さと行動量の両方の理由だろう)。しかも家や職場、学校、出歩く施設でだ。
第56回東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議資料による
落ち着いていた重傷者の伸びが強い上昇局面に突入。重症者中のシニア層は急減、6月末から伸びは50代以下が中心。30代、20代の人はすでにそれなりにいる。実際30代前半の友人でも中等症で数週間入院した友人もいる。自分の家族や周りの人の命を守るために若者層も(できれば自然感染ではなくワクチンによる)Covid19に対する免疫を形成することが望ましい。
(東京都の実資料には相当多くのデータが入っているので一読がおすすめ。)
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これらの情報の上でシェアしたいのは、内閣官房で専門家の先生方の協力で進むCovid19の予測の最新情報だ。これまでも第三、第四、そして今の第五波まで実に的確に予測されてきており、これこそ意思決定の中心にあるべき情報の一つと言える。
以下は慶應義塾大学 理工学部の栗原聡先生の7/27付けで発表された予測からの抜粋だが、ほとんど人流が戻ってしまった今の社会のまま行けば、数週間以内に感染爆発が起きることが示唆されている。
(栗原聡「SNSと報道データに基づく⼈の⾏動モデルの提案と感染シミュレーション #4」より)
重症者数については、デルタ株の重症化割合がアルファ株と同じとした場合なので、上述の新規事実に基づくと、これよりも悪化することはほぼ確実。(栗原先生によるフルセットの発表資料は以下)
このトレンドに現在の新規感染者数をかぶせると、このまま行けば毎日東京だけで万単位の感染者が発生しかねないということであり、ワクチン接種が8割まで進むまでに最悪人口の5-10%程度(全国で600-1,200万人)の感染が起きる可能性があると予測しうる。ワクチン接種との競争になるが、重症化割合を5%としても30~60万人規模だ*6。
これらの人は、そもそも中等症までに抑え込み、発生を最小化する必要があることは言うまでもないが、重症化に至った場合は、病院に収容し適切な対応をできなければ高い可能性で死を迎えることになる。
ちなみに現時点で重症者のうち最も深刻な段階であるECMO装着数の推移は以下の通り。東京だけを見ると装着数がほぼ垂直的に増えていることがわかる。まだ余力があるとは言え、現在の急増トレンドでいつまで持つかは相当に微妙だ。
(NPO法人日本ECMOnet COVID-19 重症患者状況の集計による)
現在、日本で用意されているコロナ病床は厚労省調べによると36,590床、重症者用の病床が5,300足らずに過ぎない。病床の総数が160万、クリニック10万を除いても150万あることを考えると残念と言わざるを得ない状況だ。高度医療が集中する国 12.6万、公的 31.1万、社会保険 1.55万の病床の多くは他の深刻なものに使わざるを得ないことはもちろんわかるが、それにしてもだ。
これを受けて、次のニュースにある通り重症患者以外は本当に入院できず自宅療養を求められるというニュースがながれているが、急激に悪化して、場合によってはかつて武漢から流れてきた動画のように、突然なくなる人が次々に出ることは十分に有り得る。そのなくなる方々は40-50代の働き盛りが中心であり、シングルマザー、シングルファザーの方々は全くワクチンが打てていない人が多いだろうことはほぼ自明だ。このままコロナ孤児が大量に発生するということはどうしても避けなければいけない。
上述の救命医の友人に聞いたところ
「ベッドがないから自宅にいなさい、は真逆のメッセージであり、ベッドを大幅に作って辛かったら受診、CTとって肺炎あったら入院 重症になる前に点滴治療する、これが死亡を減らす為にやるべき事」
「肺炎ができたら入院。必要なハードは酸素配管のあるベッド。そこで標準治療である点滴のデカドロンとレムデシビル、内服のオルミエントを使う。その治療を受けられれば大半は挿管はしのげる。ただし治療の開始が早期である必要性がある。そこまでやって重症に入る人は、レスピがなければ静かに看取る。それを覚悟する。肺炎ができたらすべからく入院させて標準治療を受けるベッドがあれば、かなり救われると思います」
デルタに関しては、病院受診を待てる症例と待ってはならない症例があり。この区別はct取らないと区別できない。10日とか自宅で待てるということはデルタでは通用しない。すなわち状態の悪化が疑われる、サチュレーション低下、頻呼吸が出現するケースは全員を一度受診させることが必要。待ってはならないケースではその数日後に死を迎えることになる それくらいに速い。真の中等症以外を見られるだけの中等症病床が必要
との回答だったが、まさにそのとおりだろう。
このベッドが生み出せない背後には、コロナ医療従事者に対する手当の極端な薄さがあるということをかねがね関係者から耳にしている。以下に、僕がこれまで聞いたコメントをいくつかそのまま貼り付ける。
コロナの今の枠組みでは、規制の元での病床でのみられる。管理者の気概次第。そして管理者が病床を開ける為には医者以上に看護師のコミットが必要。40病床の中等症を開ける為に日夜のシフトを考えると20-30人とかが必要。自ら手上げしてやりたいという看護師は既にやってる。看護師が集まれば、管理者が病棟を開けることはそれほど難しくはない。
コロナを見てる病院で実際に減給くらってます。看護師も医者も。それが現実です。ワクチン業務にインセンティブをはっきりつけたので、(現場は)燃え尽きまくってます。看護師のコロナ業務に補償と見合うだけのインセンティブは効くと思います
ワクチン接種には10倍のインセンティブをつけてます。問診や注射に。そこに集めたい理由もよくわかりますが、それに見合うように病棟コロナ真の業務には相応につけることが求められると思います
病院診療の本当の意味での実働は医師ではなく、看護師です。そこを納得させられるメッセージが全く聞こえてこない
では何が必要なのかについてヒアリングしたコメントが以下だ。
- コロナ業務に専属で従事する看護師に各病院で設定されてる時間給に加えて給与を国が約束する
- コロナワクチン業務と同等の金額が望ましい
- それにより看護師がコロナ病床を担当することを受け入れる可能性
- 30病床を開けるための看護師が集れば、次に医師の合意、管理者が承認する流れ
- 病院につけても薄まる、不採算部門の赤字補填。たとえば大幅に患者の減ってる診療科
政策担当者の方々には是非、可及的速やかにご検討いただけたらと思う。
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以上をまとめると
- 当面(ここからの1-2ヶ月)のCovid19との戦いは、インフル以上に感染力が高く、悪化のスピードが早いデルタ株が中心、、空気感染に近い備えが必要であり、中等症以上の患者の自宅療養にそもそも適していない
- 行動抑制は重要であるが、感染拡大、重症者(そして死者)拡大抑制に本質的に効くのはワクチン接種
- デルタの感染力を考えると最低人口の6割、可能であれば9割のワクチン接種(免疫形成)を目標とすべき(8割程度がまずは目安)
- 若い人× 家庭&職場が現在の感染拡大の中心。現役層こそ早期の免疫形成が重要
- ワクチン接種は一回だけでも相当の意味がある。とにかくまずは一回目を打つ人(完全な丸腰ではない人)が大半になることが重要
- デルタ株の感染性の高さを鑑みれば、これまでのように接触感染を前提とするのをやめ、現在の感染者密度に加え、人口密度で荷重してワクチンを打つことが望ましい
- ワクチンによる抑制が間に合わない場合、ここから数週間のうちに感染の急拡大が起き、40-50代を中心に相当の重症者が発生する
- ここから数週間以内に起きる感染の急拡大に向け、対応病床の確保を一気に進めるべき、、病床不足による被害者急増リスクを回避
- 病床拡大の鍵は、命を張ってCovid19業務に従事している現場の戦士というべき看護師、医療スタッフ、、彼らに十全の給与、待遇を約束すべき
- あらゆる大型イベントは当面、無観客としても、登壇者のワクチン接種 and/or PCR陰性による確認を前提とするのが望ましい
- 今後の変異体の発生、ブースター的接種の必要性に鑑み、半年か一年ごとに1億人に接種ができる医療体制に組み替える必要がある
コロナ医療の最前線で戦われている方々、ワクチン接種に携わる方々、病院と在宅の振り分けに尽力される保健師の方々、感染予測、またアジャイルな行政対応を進めていらっしゃる数多くの国政、自治体行政の皆様には本当に心から感謝したい。
このウェブの片隅の一つのブログエントリが、少しでもマシな未来につながる足しとなることを願いつつ。
ps1. 投稿後、あるブログ読者の方から次のコメントを頂いた。
保健師についても是非触れてほしいです。保健所で実務をこなす保健師がいなければ病院と在宅の振り分けもできす、濃厚接触者も把握できない。自宅療養の中等症患者への支援までのしかかってくるとパンクします。
たしかに、ホテル患者や自宅患者の搬送に同乗されるなど、保健所の労働は極めて負担の多いことは見聞きしており、かなり過酷な職場になってしまっていると思われる。これからの患者の爆増の中ではとりわけ心配だ。ここは、どんどん業務を引き取ったり、外の民間の力が借りられるところでもあると思われ、様々に打ち手も考えうる。こちらも政策担当者の方々には是非ご検討スコープに加えていただけたらと思う。
ps2. よく見ると昨年4月に整理したことと多く重なる上、当時(16ヶ月前!)に掲げた課題は上記を含め、まだまだ対応できていないことが多い。Pandemic-readyな社会の構築に向け、中長期的な仕込みも仕込んでいかねばです。
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DeepLによる機械翻訳
- 同社がFDAに提出した文書によると、Modernaワクチンは1回の接種で80.2%の防御効果が得られるのに対し、2回目の接種では95.6%の防御効果が得られます(18歳から65歳までの人の場合、65歳以上では86.4%となります)
- オックスフォード・アストラゼネカ社のワクチンの場合、状況は少し異なります。1月に発表された論文によると、このワクチンは少なくとも標準的な1回の接種で64.1%の防御効果があると説明しています。これに対し、全量を2回接種した場合は70.4%、奇妙なことに半量を1回接種した後に全量を1回接種した場合は90%となります。
- ファイザー・バイオンテック 2020年12月に発表されたファイザーのデータによると、ファイザー・バイオンテックのワクチンは、1回目の接種でおよそ52%の効果があるとされています。(注:抗体形成前のday12まで入れた値)2つ目の推定値は、英国のワクチン委員会(JCVI)によるもので、彼らはワクチンの有効性を異なる方法で計算することにしました。この方法では、ワクチンの有効性は89%にまで跳ね上がります。