今月の建設市況と今後の見通し

鉄鋼系建設資材は、ものにより上昇、RC系は引き続き一服、建築費指数は緩やかに増加傾向

甲子園では猛暑に負けない熱闘が繰り広げられていますが、“リアル”スポーツに負けずeスポーツにも注目が集まっています。今月インドネシアで開催される「第18回アジア競技大会 ジャカルタ・パレンバン」のデモンストレーション競技として、eスポーツ競技が行われることとなっており、来年の茨城国体にあわせてeスポーツ大会が開催されることも決定しています。スポーツビジネスへの影響も今後増大していくことになるでしょう。

さて、今月の建設資材の動向ですが、鉄鋼系は、H形鋼や熱延鋼板は上がっていますが、異形棒鋼、山形鋼、鉄スクラップは先月から変わらず、RC系も先月から動きなく、引き続き一服といった状態です。鉄鋼系の価格は、主原料（鉄鉱石・原料炭）の価格に左右されますが、世界的に中国の需要により変動する状況にあるため、米中貿易戦争の影響等による中国経済の動向に要注目です。RC系は、ガソリン価格の高値が続いているため、輸送コストが上昇しており、その価格転嫁が起こりえる状況です。

建築費指数は、鉄骨造オフィス、RC造オフィスともに微増しています。東京都内の大型案件の着工が続いており、今後も引き続き緩やかに増加傾向で推移するものと思われます。

次に、都市間における建築費の差を、東京を100とした都市間格差指数によりお示しします。今月は鉄骨造のオフィス、ホテル、店舗をピックアップしました。この３ヵ月では、東京に対して他都市の格差指数の多くが下がっており、東京の一極集中が浮き彫りとなっています。