今月の建設市況と今後の見通し
令和になっても変わらず高止まり
GW大型連休では一息付けましたでしょうか?
私は5/4に、人生で初めて一般参賀に家族で行ってきました。4時間待ちという状況でしたが皇居内の新緑や施設を間近に触れることができたので写真を撮りまくりました。ただ、14万人以上という人の多さには閉口しました。私のような軽い気持ちで「良い機会だから行ってみよう」という方が多かったのかなと思いますが、その中でも各国から旅行で来られた外国人の方が目につき、日本人としてちょっと嬉しかったです。
さて、今月の建設資材の動向ですが、鉄鋼系資材、RC系資材とも横ばいです。ここ最近、資材は安定しています。
しかし工事を控えている方たちは、高力ボルト入手の厳しさが続いていますので、気を付けて下さい。
建築費指数については前月までS造・RC造とも横ばいでしたが、今月は上昇しています。
企業の設備投資は建設市況の動向を意識はしているものの、しばらくは続くかもしれませんね。
資材、建築費指数の推移(鉄鋼系)
推移傾向
上昇
●建築費指数 東京 事務所 S 建築
現状維持
- ●異形棒鋼16ミリ 東京
- ●山形鋼6×50ミリ 東京
- ●熱延鋼板1.6ミリ 東京
- ●H形鋼5.5×8×200×100ミリ 東京
下降
- ●鉄スクラップ H2 東京
資材、建築費指数の推移(RC系)
推移傾向
上昇
●建築費指数 東京 事務所 RC 建築
現状維持
- ●セメント バラ 東京
- ●人工軽量コンクリート 180キロ強度 東京
- ●普通合板Ⅱ類 4ミリ 東京
- ●生コンクリート 建築 180キロ強度 東京
次に、都市間における建築費の差を、東京を100とした都市間格差指数によりお示しします。
今月はS造のオフィス、ホテル、店舗をピックアップしています。
傾向はかわらず、東京が一番高く、低い傾向(90以下)にあるのはどの用途も「金沢、新潟、高松」の3都市です。
また、先月からの変化として、どの用途も上昇傾向にあるのは福岡です。
鉄骨造 オフィスの建築費都市間格差指数の推移
- 東京
- 名古屋
- 大阪
- 広島
- 高松
- 福岡
- 金沢
- 新潟
- 仙台
- 札幌
指数比較(今月)
- 金沢、新潟、高松 < 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 < 東京
鉄骨造 ホテルの建築費都市間格差指数の推移
- 東京
- 名古屋
- 大阪
- 広島
- 高松
- 福岡
- 金沢
- 新潟
- 仙台
- 札幌
指数比較(今月)
- 金沢、新潟、高松 < 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 < 東京
鉄骨造 店舗の建築費都市間格差指数の推移
- 東京
- 名古屋
- 大阪
- 広島
- 高松
- 福岡
- 金沢
- 新潟
- 仙台
- 札幌
指数比較(今月)
- 金沢、新潟、高松 < 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 < 東京
今回はS造のオフィス、ホテル、店舗をピックアップしています。
前回から減少傾向の都市が多いですが、大阪、福岡は微増傾向にあるのが特徴ですね。
低い傾向(90以下)にあるのは変わらずどの用途も「金沢、新潟、高松」の3都市です。
株式会社山下PMC
事業創造推進本部 第一部 部長
鴨下 清(かもした・きよし)
大学院では、テンセングリティ構造や展開構造物について研究。山下PMCに入社し、大規模研究施設のCM業務を担当。現在は、基本計画~竣工・引渡しまでワンストップでプロジェクトを推進する案件を多数担当。特に、性能発注方式を活用したマネジメント経験が豊富。