今月の建設市況と今後の見通し
コロナに影響を受けたと思われる記事の抜粋
全国に広がる新型コロナウイルス第二波の最中、「GO TO…」とか「コロナ差別」とか、様々な新語が飛び交っていますね。もちろん、建築業界もコロナ禍の影響を受けており、関連する記事もいくつか出ていました。たとえば、
- オフィス縮小について4割の会社が検討
- アクリル板や塩ビシート:飛沫防止で出荷2桁増。価格は横ばい
- 設備投資減少の見通し(1都3県の20年度、9年ぶり)
- アルミ在庫の増加。原油安で生産コストが下がり生産が前年並みの一方で日米欧の自動車減産で需要の低下などによる
- 住宅向け集成材7年ぶりの安値。競合材(米松製材品など)と値下げ競争のため
- スーパーゼネコン4社、5年ぶりの低収益。純利益33%減
- 地方百貨店、相次ぐ閉鎖。中心街に巨大「空き家」
- デジタル投資15.8%増。設備投資は1.2%減
- 都、テラス席に経費助成。設置規制緩和受け後押し
- 9月の鋼材価格を据え置き
- BHP(豪英資源大手会社:鉄の原料の鉄鉱石などを生産)、中国頼みの危うさ
など※全て「日経新聞」(7/21~8/19)の記事から抜粋
私が気づいた記事を並べてみました。寂しい印象の記事が多いですが、ワクチンや治癒薬の早期開発を期待して、少しでも早くコロナ前の状態に戻りたいですね。
さて、下記に先月のコスト状況をお伝えします。
1.資材、建築費指数の傾向
鉄鋼系の主な資材は先月まで下降傾向でしたが、今月は横ばい傾向に転じました。
RC系資材は先月に引き続き、横ばい傾向です。
建築費指数はS造およびRC造とも先月まで下降傾向でしたが、今月は横ばい傾向に転じました。
2.都市間格差の傾向
今回はS造のオフィス、ホテル、店舗をピックアップしています。
札幌はこれまでどの用途も上昇傾向でしたが、ついにホテルにおいて東京を超して一番高い傾向になりました。
低い傾向(90以下)にあるのはこれまでと変わらずどの用途も「金沢、新潟、高松」の3都市です。
資材、建築費指数の推移(鉄鋼系)
推移傾向
現状維持
●建築費指数 東京 事務所 S 建築
現状維持
- ●異形棒鋼16ミリ 東京
- ●山形鋼6×50ミリ 東京
- ●H形鋼5.5×8×200×100ミリ 東京
- ●熱延鋼板1.6ミリ 東京
下降
- ●鉄スクラップ H2 東京
資材、建築費指数の推移(RC系)
推移傾向
現状維持
●建築費指数 東京 事務所 S 建築
現状維持
- ●セメント バラ 東京
- ●人工軽量コンクリート 180キロ強度 東京
- ●普通合板Ⅱ類 4ミリ 東京
- ●生コンクリート 建築 180キロ強度 東京
鉄骨造 オフィスの建築費都市間格差指数の推移
- 東京
- 名古屋
- 大阪
- 広島
- 高松
- 福岡
- 金沢
- 新潟
- 仙台
- 札幌
指数比較(今月)
- 金沢、新潟、高松 < 仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 < 東京、札幌
鉄骨造 ホテルの建築費都市間格差指数の推移
- 東京
- 名古屋
- 大阪
- 広島
- 高松
- 福岡
- 金沢
- 新潟
- 仙台
- 札幌
指数比較(今月)
- 金沢、新潟、高松 < 仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 < 東京、札幌
鉄骨造 店舗の建築費都市間格差指数の推移
- 東京
- 名古屋
- 大阪
- 広島
- 高松
- 福岡
- 金沢
- 新潟
- 仙台
- 札幌
指数比較(今月)
- 金沢、新潟、高松 < 仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 < 東京、札幌