今月の建設市況と今後の見通し
鋼材価格に要注意
明けましておめでとうございます。
新年早々に緊急事態宣言が再発令されて我慢の日々が続いていますが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか?
辛いコロナ禍の下、鋼材上昇の記事が日経新聞に載っていました。
アジアや米国で鋼材価格が高騰しているとのこと。中国の増産で鉄鉱石や原料炭の価格が上昇し、日本より高値で取引されているようです。日本では20年度上期に一度休止した高炉も再び立ち上げて対応しているようです(1月13日付け日経新聞より要約)。また1月19日の日経新聞では、H形鋼を1万円/トン 値上げする、という記事がありました。昨年の7月から2万3千円/トン 値上げしているとのこと。
鉄鋼業界が値上げを浸透させるために新聞などに取り上げてもらっているので鋼材に関する記事が目に付くと思われますが、グローバル経済に大きく左右される業界なので今後も注視していきましょう。
さて、下記に先月のコスト状況をお伝えします。
1.資材、建築費指数の傾向
鉄鋼系資材は一部、上昇傾向ですが、多くは先月に引き続き横ばい傾向です。
RC系資材は先月に引き続き横ばい傾向です。
建築費指数はS造、RC造とも先月に引き続き減少傾向です。
2.都市間格差の傾向
今回はS造の工場、物流、倉庫をピックアップしています。
どの用途も東京を100とした場合、上昇しているのが特徴的な傾向です。
低い傾向(90以下)にあるのは変わらずどの用途も「金沢、新潟、高松」の3都市です。
資材、建築費指数の推移(鉄鋼系)
推移傾向
現状維持
●建築費指数 東京 事務所 S 建築
現状維持
- ●山形鋼6×50ミリ 東京
- ●H形鋼5.5×8×200×100ミリ 東京
- ●熱延鋼板1.6ミリ 東京
上昇
- ●異形棒鋼16ミリ 東京
- ●鉄スクラップ H2 東京
資材、建築費指数の推移(RC系)
推移傾向
現状維持
●建築費指数 東京 事務所 S 建築
現状維持
- ●セメント バラ 東京
- ●人工軽量コンクリート 180キロ強度 東京
- ●普通合板Ⅱ類 4ミリ 東京
- ●生コンクリート 建築 180キロ強度 東京
S造 工場の建築費都市間格差指数の推移
- 東京
- 名古屋
- 大阪
- 広島
- 高松
- 福岡
- 金沢
- 新潟
- 仙台
- 札幌
指数比較(今月)
- 金沢、新潟、高松 < 仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 < 札幌、東京
S造 物流の建築費都市間格差指数の推移
- 東京
- 名古屋
- 大阪
- 広島
- 高松
- 福岡
- 金沢
- 新潟
- 仙台
- 札幌
指数比較(今月)
- 金沢、新潟、高松 < 仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 < 札幌、東京
S造 倉庫の建築費都市間格差指数の推移
- 東京
- 名古屋
- 大阪
- 広島
- 高松
- 福岡
- 金沢
- 新潟
- 仙台
- 札幌
指数比較(今月)
- 金沢、新潟、高松 < 仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 < 札幌、東京