現在一部フロアだけ営業している西神中央駅百貨店ビル(旧そごう西神店)について、建物を所有する神戸市は来年4月に全館オープンすると発表した。コロナ禍を踏まえて当初の予定より5カ月先延ばしする。「日常にある上質な生活拠点」をリニューアルコンセプトとし、近くのショッピングセンター「プレンティ」とすみ分けを図る。
百貨店ビルは6階建て、延べ約3万平方メートル。旧そごう西神店が昨年8月に閉店し、同12月から1階食品売り場と5階飲食フロアの一部などを「西神中央駅ショッピングセンター」として営業している。来館者は1カ月20万~25万人。
建物の運営事業者は、大手商社の双日(東京)に正式決定した。2階は生活・服飾雑貨やファッション、コスメといったテナントが入り、3階はライフスタイル雑貨や家具などを扱う大型店舗、4階はカフェ機能を備えた書店などが入る見通しという。主要テナントやイメージパースは今年9月末ごろに公表予定。
当初は11月の全館オープンを予定していたが、コロナ禍の影響が続き、入居予定テナントとの調整などで来年4月に延期された。
西神中央駅周辺は、神戸市が再開発に力を入れるエリアの一つで、周辺では、来年2月に西区役所新庁舎が、同9月ごろには文化・芸術ホールと新しい西図書館の複合型施設がそれぞれオープンする予定だ。(長谷部崇)