徳島県出身で現在は蒲田のワンルームに住む、国内線勤務の契約客室乗務員です。お給料も決して高くはなく、「貯蓄から投資の時代へ」と言われる中、株式投資に興味を持っています。投資のプロが運用する株式投資信託の購入を考えているのですが、いまひとつ選び方がわかりません。個人的には、カリスマ・ファンドマネージャーが運用するアクティブ型ファンドに強く惹かれます。やはり、その道の専門家にお任せしようか…、と。その際、どんな点に注意して選んだら良いでしょうか? 安全で得する方法を教えてください。(32歳・女性)
はみ出し銀行マン・横田の答え
前編ではちょっとアレなファンドマネージャー&アナリストの実態をご紹介したが、今回はその続きだ。
ご質問者の「カリスマ・ファンドマネージャー」という言葉は、現在よりむしろ、10年近く前に流行った。実際そういう思い上がった勘違い野郎がたくさんいたっけなあ。
ある有名ファンド・マネージャーは、ネットバブル(1999~2000年)の頃、大活躍した。名前を聞けば、「ああ、あの人か」と記憶している方も多いだろう。
投資スタンスはとにかく何でもいいから、中小型銘柄、新興銘柄を買いまくること。とくに光通信あたりには入れ込んでいた。
で、彼のおバカなところは、当時の光通信を、ほんとうに優良企業と思い込んでいたところだ。単なるケータイの販売屋を「半永久的に利益が約束された画期的なビジ ネスモデル」と褒めちぎっていたんだからどうしょうもない。
ご存じのように、光通信はその直後、化けの皮がはがれ、ほとんど経営破綻に近い状態にまで陥った。株価も暴落し、彼が運用していたファンドも当然、見るも哀れなボロボロの成績に…。
ところが、しょせんファンドマネージャーみたいな連中にとって、動かしているのは人のカネだ。自分のカネじゃない。運用成績が下がろうが、どうしようが、自分の腹が痛むわけじゃない。
FMの人事評価とは?
さらに困ったことに、彼らの人事評価は、その運用成績で決まらない。どれだけ多く客のカネを集めたか、という預かり資産残高で決まる。
おかげでくだんのカリスマ・ファンドマネージャーさんも、預かり資産残高だけは伸びていたもんだから、ちゃっかり別の外資系運用会社へ、高額の年俸でスカウトされた。あれほど客に迷惑をかけまくり、財産を消失させたにもかかわらず、一切責任を問われることなしに、だ。