保育士「車内確認不十分」 福岡、5歳男児死亡
福岡県中間市の双葉保育園に通う倉掛冬生(とうま)ちゃん(5)が29日夕に送迎バス内で意識不明の状態で見つかり、死亡した問題で、運転していた40代の女性園長と一緒に園児を降ろす作業に当たった女性保育士が県警に「車内を十分に確認しなかった」と話していることが31日、捜査関係者への取材で分かった。
2人は作業中、バスの中で泣いていた別の園児をあやしていたことが既に判明。園長も県警に「(冬生ちゃんの降車を)確認したわけではない」と説明しており、冬生ちゃんを降ろし忘れた疑いがある。冬生ちゃんの死因は熱中症だった。
県警は、園が当日、園児の出欠確認や点呼をしていなかったことが冬生ちゃんの不在に気付けなかった要因になったとみている。31日、業務上過失致死容疑でバス内を現場検証した。
園長は「(冬生ちゃんを)乗せた認識はあるが、降りたと思っていた」と県警に説明。市の聞き取りで、担任は「欠席」との認識だったが、家族に確認の連絡はしていなかった。
園関係者によると、園では以前から連絡なく欠席した場合でも、電話などで保護者に直接確認することはなかった。
県警によると、冬生ちゃんを乗せたバスは29日午前8時半ごろ、園に到着。施錠された車内に閉じ込められたとみられ、午後5時15分ごろに発見された。死亡推定時刻は午後1時ごろで、死因は熱中症だった。〔共同〕