レンタルオーナー契約によるトラブルにご注意-元本保証、高配当と言われても、業者が破綻すれば、レンタル料も受け取れず、「元本」もほとんど戻りません-
*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。
全国の消費生活センター等には、業者から電話や訪問などで「元本保証で高利回り」などとあたかも“投資”や“出資”、“預金”かのように勧誘され、商品の売買契約と賃貸借(レンタル)契約等を同時にしたという消費者の相談が寄せられています。相談事例では、契約後、業者が突然破綻したため、約束どおりのレンタル料などの支払いがなくなり、支払ったお金(元本)も戻らなくなってしまったなどというトラブルが多くみられます。
こうした相談における契約内容をみると、消費者は、業者から商品を購入し、購入した商品を業者に一定期間レンタルするなどの契約(以下、レンタルオーナー契約)を結んでいます。購入した商品は消費者には引き渡されないまま、業者は、消費者が購入した商品を第三者に転貸するレンタル事業などで得られた収益の一部をレンタル料などの名目で消費者に支払うことになっています。また、中にはレンタル期間が経過した後に、購入した商品を業者が消費者から購入代金と同額で買い取る契約になっているものもあります(図)。
しかし、実際には、消費者はレンタル事業の実体や自身が購入した商品の存在などを確認することが困難であることが多く、事業の実体がなければ、いずれ業者が破綻し、約束どおりのレンタル料などは受け取れず、支払ったお金(元本)も戻らなくなってしまうリスクがあります。
レンタルオーナー契約でトラブルになっているケースでは、こうしたリスクを十分に理解しないまま契約をした高齢者も目立っていることから、同種の相談事例やアドバイスをまとめ、消費者へ情報提供します。
図 レンタルオーナー契約の仕組み
- 業者が電話などで「元本保証、高配当」などといって、あたかも投資や出資、預金かのように消費者を勧誘します。
- 消費者は、業者と商品の売買契約と購入した商品を貸し出す賃貸借契約を結びます。
- 消費者は、商品代金を業者に支払いますが、購入した商品は消費者には引き渡されないまま、商品を業者に貸し出します。
- 業者は、消費者の商品を第三者に転貸するレンタル事業を行うとしています。
- 業者は、レンタル事業から得た収益から、消費者に商品のレンタル料を支払うことになっています。
- 最終的には消費者の商品を買取り、消費者が購入した代金と同額を消費者に支払うというものもあります。
相談事例
- 【事例1】
- 「元本保証」と言われて契約をしたが、業者が破産した
- 【事例2】
- 「半年後には支払った分全額が戻る」と言われて次々に契約をしたが業者と連絡がとれなくなった
- 【事例3】
- 「元本分は必ず戻る」「ずっと利子のように入る」と勧誘され契約をしたが業者と連絡がとれなくなった
- 【事例4】
- 「レンタルオーナーになる投資をしないか」と言われ、契約をしたが、業者が破産した
相談事例にみる問題点
- 消費者にはレンタル事業の実体を確認することが困難である
- 事業の実体がなければ、いずれ業者が破綻し、支払ったお金(元本)も戻らないリスクがある
- 「元本保証」「高配当」「利子」などとあたかも投資や出資、預金の契約であるかのような勧誘をしている
- 二次被害に遭うおそれもある
消費者へのアドバイス
- 「元本保証」「高配当」などの勧誘はうのみにしないようにしましょう
- 事業の実体が確認できない場合や破綻リスクが理解できない場合は契約しないようにしましょう
- 二次被害に注意しましょう
- すぐに消費生活センターに相談しましょう
情報提供先
- 消費者庁 消費者政策課(法人番号5000012010024)
- 内閣府 消費者委員会事務局(法人番号2000012010019)
- 警察庁 生活安全局 生活経済対策管理官(法人番号8000012130001)
- 金融庁 総務企画局 政策課 金融サービス利用者相談室(法人番号 6000012010023)
本件連絡先 相談情報部
ご相談は、お住まいの自治体の消費生活センター等にお問い合わせください。
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