ヌメさん座談会 レポと雑感
先日都内某所にて、ヌメさん主催の座談会に参加してきました。いち参加者としての目線で会の流れと感想を綴りたいと思います。後半は質問に答える形で私の考えを綴ってます。
当日記録したメモを頼りに書いてますので、座談会内容すべてを記載しているわけではないことをご了承ください。
- [レポ]1.事前アンケート
- 2.当日、都内某所で集合
- 3.会議室入場~座談会開始まで
- 4.座談会開始、ヌメさんの挨拶
- 5.ヌメさんへの誹謗中傷・批判に対する姿勢
- 6.弁護士関連・炎上対策
- 7.ナマモノ・半ナマルール、二次創作の謎ルール、他
- 8.相撲
- [雑感]座談会の感想と考察 ~質問箱を添えて~
- Q.座談会にて得たものはある?
- Q.ルールについてはどんな議論になった?
- Q.座談会中、ツイッターで参加者の煽りツイートのようなものを…
- Q.実況タグってなに?どういう意図?
- Q.ナマモノルール、半ナマルール(nmmn/hnnmルール)の議題はどこにいったの?
- 1.参加者は、ヌメさんの発言をnmmnだと捉えていない説。
- 2.「ルール」についての議論、意見のすり合わせをするんじゃなかったの?
- 3.あなたはナマモノ・半ナマルール、nmmn/hnnmルールについてどう思ってるの?
- Q.参加者に俳優ファンや特定のキャラのファンは居た?その人達が納得できる内容だった?
- Q.「意見」や「批判」は「誹謗中傷」に含まれるのか?
- Q.結局ヌメさんは悪いのか?悪くないのか?
- 「大人な解決方法ではない」「大人な対応を願う」とはどうすることか。
- [追記]とはいえ最初のヌメさんの態度がなってないよ
[レポ]1.事前アンケート
参加者全員に事前アンケートが実施されました。座談会への参加申請後に頒布され、開催日の10日位前までに回答期限が設けられていました。
- 二部の個人面談を希望するか否か
- 当日話し合いたいテーマや質問について
(この回答を元に座談会のテーマを進めていく旨記載) - 【ジョーク質問】相撲に参加するか否か
「相撲」の文字に目を疑いました。が、相撲が座談会の盛り上がりをバーストするとはこの時まだ想像もできませんでした。
2.当日、都内某所で集合
某駅の指定された場所に全員集合→スタッフの方に名簿確認→某場所に引導される、の流れでした。
大規模オフ会等に参加された方は実感されたことあると思いますが、30人以上の女性が駅の一部に固まってると明らかに異質な感じで、お互い見知らぬ人でも「これ、多分同じ場所に行く人だな」と感じました。見知らぬ人同士か知り合いかは存じませんが恐る恐る会話をし始める人達も見かけました。
3.会議室入場~座談会開始まで
入場時にツイッターアイコン&アカウント名が記載された名札を配られ、各々が胸につけて着席しました。
入場時にロー●チケ風チケットをランダムに取り、そこに記載された座席番号に座る形でした。
貸会議室内の椅子は前向きに7~8席×5列くらいに並んだ状態。後方には三脚にセットされたビデオカメラがありました。前面には司会者用壇とホワイトボード、前面中央のスクリーンには画面いっぱいの「ヌメさんへの誹謗中傷(消えろ、まだ生きてるの?等、細かくは覚えていませんが)のツイートのスクショ群」が映し出されてました。
司会者兼スタッフの方が、参加者達の身分証確認&参加費と「参加者の署名をした『座談会出席承諾書』」の回収を一人ずつに行いました。
座談会出席承諾書の内容
カッコ内は私が補足したもの。
- 了承事項
・私(参加者自身)は座談会にて行われた会話の録音・録画をしないこと
・(主催に)座談会会場の対話内容を撮影・録音されること - 撮影された映像・録音された音声が本承諾書の範囲内で使用される限り。一切の異議申し立てをしないことの了解
- 座談会で知り得た情報について、事実と異なる情報の流布が見られた場合、予告なく撮影録音データをネット上で公開する可能性、または主催と私(参加者自身)の双方立ち会いのもと事実確認の場を設け、必要な場合には訂正文を掲載することを承諾すること
- 上記に記載されてない事項に関しては、主催と協議の上円満解決することを承諾する
上記の承諾の条件として、主催と参加者双方の連絡をする場合を除いては一切の目的に「個人情報」を利用しない旨の記載付きで、自分の氏名住所電話番号の記入をしました。座談会承諾書は同じものを主催に1通提出、控えで1通いただきました。承諾書内には主催の連絡先(メールアドレスと電話番号)が記載されてました。
これは単純に言えば、「参加者は勝手に録音録画することを禁止する」「参加者はデマを流すことを禁止する、流した場合は事実確認をした上で必要な場合は訂正文を公開する」の承諾書ということになります。
4.座談会開始、ヌメさんの挨拶
会議室に入った時からずっと、前方の赤い椅子に堂々と座っている着物姿の女性がいました。
(誰なんだろう?ずっと黙ってるけどこの人がヌメさんなのかな…?)と思っていました。
参加費と承諾書の回収が全て終わり、駅から案内してくれたスタッフの方も会場に戻ってきたのでいよいよ着物の女性が喋りだすのかと待ってました。
その時、そのスタッフが前方正面に立ち、バサッとコートを脱ぎマイクを持ち「私がヌメです!」と自己紹介。
会場笑い。
着物の方はもう一人のスタッフの方でした(ホワイトボードに要点を書く係をされた)。
まずはじめに、ヌメさんからのご挨拶。
「(座談会をやれよ!と言う)煽りが凄いので、開催しました。」
ここで会場内小さな拍手
座談会の流れとしては、参加者が事前アンケートに挙げた質問(を主催者側がプリントしてきてくれたので、それ参加者自身が読み上げる)にヌメさんが答える形式です。
中盤以降は予定されていた質問とは別に質問が出たり、参加者から自身の体験や意見を言うべく手を挙げる方も増え、かなり活発な意見交換の場になりました。
事前アンケートに寄せられた話題は大きく分けて以下の3つに分かれました。
- ヌメさんへの誹謗中傷・批判に対する姿勢や行動
- 弁護士関連
- ナマモノ・半ナマ・二次創作について
時系列に沿ってレポを書こうと思いましたが、話題があっちこっちに飛ぶので分類別に記載します。
5.ヌメさんへの誹謗中傷・批判に対する姿勢
どうして誹謗中傷や批判に抵抗し続けられたのか?
参加者:オタク女子や腐女子はもっと自由になったほうが良いと考えてます。ヌメさんはどうやって誹謗中傷に対して抵抗し続けられたのですか?
ヌメさん:
- ルール(ナマモノ・半ナマに限らずオタクの暗黙ルールすべてに言えると解釈)が曖昧、誰かが勝手に決めているもの。
- 自分自身が配慮して(ルールを)決めるのは良いけど、他人に強制して良いものではない。
-
元々特定の二次元カップリング好きの人に対してバッシングが強かった。よく「隠れてください!騒がないでください!」って言われていた。
- なので、最初はツイッターの鍵垢を作成して、見えないようにミュの感想などを呟いていた。
- ミュージカルの制作陣が「これはファンが喜ぶんじゃないか」と思って提案した演出に対して「それ凄い良かったです!」と喜びのメッセージを表明したいのに鍵垢なので勿論見えない。一方で「それは腐女子に媚びた演出では?」という批判はオープンアカウントで表明され続けている。
- クローズドな場で呟くのは発言者にとって安全である。しかし、上記の(歪な)状況を変えることはできない。
- その状況を変えたいと思い、同作品ミュージカルの再演からはオープンな場で「あの演出が良かった!」「制作陣が提案したそのアイデアが良かった!」ということを表明し続けた。
- また、駄目だなと思ってることに対して声を上げないのは「なにも起こってない」のと同じ。
- 炎上される(され続ける)のが怖くて黙ってるのは、炎上を加担する人たちに対して「成功体験」を与えているもの。(それを放置すると、次またどこかで放火が起きる)
参加者:なぜ、誹謗中傷の対応を頑張れたの?モチベーションはどうやって保てたのでしょうか?
ヌメさん:
- 信頼できる理解者や友人が居たから頑張れた。
- 正直体調は崩した。誹謗中傷のツイートを見ると具合が悪くなる。
- なぜ頑張れたかというと、嫌なものは嫌と思える性格に育ったから。
誹謗中傷していた人の年齢は?
参加者:差し支えなければ教えて下さい。
ヌメさん:ツイッター等ネット上で誹謗中傷していたのは殆どが10代、高校生~大学生位の子でした。
弁護士に相談し、裁判や示談にまで及んだ件数は非公開でしたが(最中もあるため)、話を聞く限りでは2~3件程度ではありません。
参加者の方には「自分も高校生の頃、ドラマ内でのカップリング名がネット上で盛り上がってるのが嫌で、ネット上で個人を叩いたことがある」「同じドラマ作品で誹謗中傷を受けたことがある」という方がいました。
どうすれば「認知の歪み」を持った人の歪みを直せますか?
参加者からの質問に会場全体から「あ~(落胆)」の声が。これは全員が知りたいし、他人が何とかする方法があればこの会も開かれなかったでしょう。
6.弁護士関連・炎上対策
弁護士関連はオフレコが多いので抽象的に箇条書きで。
- 誹謗中傷をネット上で受けたら早く相談に行ったほうが良い。
- 1日でも早いほうが良い。
- (こんな内容で相談して良いのかな、と悩んでも)ツイートの内容を見せてどれを訴えるに値するのか弁護士に見てもらうのも良い。
- 名前を完全に伏せた誹謗中傷でも、前後の文脈で判断する場合もある。
7.ナマモノ・半ナマルール、二次創作の謎ルール、他
以下は時系列バラバラに、参加者が率先して意見された内容を記載します。
- 元々二次創作はグレーゾーン(著作権関係で言えば黒ですが、「公式」からお目溢しをもらってグレーという立ち位置、現在は。)だけど、怖がりながら創作するって…どう?
- 公序良俗に反しないのであれば良いんじゃないか。
- 実際公式が一番大事にしているのは「売上」で、二次創作が公式の売上を妨げなければ良い。
アルスラーンの作者がBLの同人禁止のツイートと話題→後日訂正した話
話題に上ったのは一瞬でしたが、気になったので少し調べました。
- 『アルスラーン戦記』二次創作規定を修正 著作権者の思いとは (2015年4月13日) - エキサイトニュース
- 最初は「同性愛表現の禁止」の記載だった。
- その後訂正。「過激な性描写(異性間、同性間を問わず)を含まない二次創作はみとめる」の文言に変更。
- つまり、「公式側」も「同性愛を理由」にした二次創作の制限はできない。同性愛差別に繋がると考えを改めている。
少し前に話題に上っていたのは知っていましたが、その後どのように終結されたかまでは知りませんでした。それにしても「公式がBL同人禁止と言った」から「過激な性描写じゃなければ二次創作は認める」と解釈が大きく変わってます。
「公式凸するぞ」の脅し行為の効果
「公式凸するぞ」の脅し行為に「効果はない」と表明し続ける必要性の話。
ヌメさん:某事務所や某企業等に凸するぞ、凸したぞ、とメッセージを頂きましたが、その後どうなりました?
- 公式凸するぞ、という脅し文句は、二次創作者を度々脅かしている。
- 「公式凸するぞ」と言われたアカウントを見て、周囲の同志も怯えてツイッターのアカウントの鍵かけ、Pixiv等での作品を非公開にするなど、言われた本人のみならずジャンル全体にも影響がある。
- 実際に凸したかどうかの事実は置いておいて、言われた本人を見せしめとして扱い、孤立を促している。
- 被害者は孤立しやすくなる。
- 炎上から半年近く経過しているが、ヌメさん本人に「公式」から何か連絡等は入っていない。また、事務所・企業から何かアナウンスもなかった。
- 公式凸するぞの脅しには、毅然とした態度をするしかない。
- 「何も起こらない」という事実の証明をするしかない。脅し文句になんの効果もなかったという事を分かってもらうしかない。
公式崇拝、やめよ?
- 同人誌即売会で10スペース以下のジャンルの話
- その中の1サークルが公式原画マンの人で普通に同人誌の頒布をし合う
- 擬人化漫画の同人作品→商業化→ミュージカル化
- 作者本人の同人ネタが舞台の題材になることも
- 「公式」が絶対だと崇拝する人もいるけど、「公式」や作者が対応や主張を間違いを犯すこともある。
- 「女性向けじゃない」を連呼する、「このキャストだったら原作を知らない女性ファンだってたくさん来るでしょうに,ここまで重くしますか!?」と謎のdisりPSYCHO-PASS VVのゲネプロレポート
- アニメやゲーム以外の、ネット上で炎上した企業広告等を見れば、「公式」でも間違いを犯すことがあると分かる。
- 今時代が大きく変わっている。その過渡期なのではないか?
- BL描写に批判する=同性愛差別に繋がる危険性
- 「公式」にただ盲信するのではなく、自分の頭で考えてみようという話。
どこかでどこかの「中の人」をやっている参加者達の声
以下は参加者の方で、どこかでどこかの「中の人」をやっていた・近しいものに関わっていた数人の方の声です。
- 公式といえども利益追求の会社組織の人間達。
- 組織内で古い考え方の人も居れば新しい考え方の人も居る。
- 二次創作や感想など自由な発信を恐れないでほしい。
- ツイッターで盛り上げてくれることが大事。
- 二次創作でも盛り上がって欲しい。
8.相撲
参加者の中から希望の人のみで相撲を執り行いました。8~9人くらい。
3時間程話し合いが続き、差し入れおやつを頂く休憩タイムもあり、笑いあり涙あり(特に書いてませんでしたが、ヌメさんの最後の挨拶の際で、ご本人含めて参加者の何名かは泣いていらっしゃいました)で会場が1つになった所での相撲だったため、しんみりモードから一気にお祭りモードに変わりました。
座談会に実際誰も来なかった時のための余興にやろうと言ったか言わなかったかつまりは冗談だったものが、土俵の縄あり行司ありの大歓声…。
私は1回戦目にて3秒位で押し出しで敗退しました。
[雑感]座談会の感想と考察 ~質問箱を添えて~
ツイッターや質問箱にて座談会の質問を募集しました。一部の質問はこちらでの回答とさせていただきます。
Q.座談会にて得たものはある?
- 誹謗中傷にあってる(あってた)人は想像よりも多くて身近。
- 誹謗中傷に対しては毅然とした態度を取り続けること。誹謗中傷するような人に成功体験を与えてはいけない。
- 自身が叩かれてなくても誹謗中傷を受けてなくても、声を出し続ける事が大事。
参加者の中で誹謗中傷や批判やバッシングを受けた人は割といました。警察や弁護士に相談したことがある人もいました。私自身ニコ動で動画を投稿したり若干の二次創作を行ったことはありますが誹謗中傷を受けた経験はありません。恋愛感情を扱う二次創作者に経験者が多いのかもと感じました。
誹謗中傷やバッシングを受けている身近な人が居た場合、一番良くない事は傍観を貫くことだと感じました。
Q.ルールについてはどんな議論になった?
個々のハマってる(ハマってた)ジャンルの話や経験や立場を元に話し合いました。
議論と言うと「対立があり、根拠を主張し合う」イメージがありますが、そういったことはありませんでした。
主観ではありますが「色んな立場の皆で決めた訳でもない、同人誌即売会や同人誌委託頒布業者にも禁止されていない、定義も曖昧、意見や思想の異なる人を脅す理由で利用するような、そんな暗黙のルール」に対して懐疑的に捉えてる人が多かった印象です。
Q.座談会中、ツイッターで参加者の煽りツイートのようなものを…
座談会のタグを使用した実況やその後のレポでのお約束は「発言者本人がオフレコを希望した内容については公表しない」「座談会で知り得た情報について、事実と異なる情報を流布した場合は、事実確認の場を設け、必要な場合は訂正文を載せる」位です。
「煽りツイートを主催や他の参加者は許すのか」とのご意見でしょうが、個人のツイートは発言者本人の責任なので、主催や他の参加者の許諾は不必要だと考えます。不必要なのでツイートする前に「こんなツイートするよ〜」「やっちゃえ〜」「え〜やめなよ〜」みたいなやり取り自体ありません。
ツイッターでは以上までの返答でしたが、少し追記します。
「発言の許可」と文字を並べると、この方は座談会にいる人達を一括にし、一つの団体や組織のように見えているのではないかと感じました。集団の意味では合っているのですが、全員が同じ意志を持ち全員が同意見で仲間…という訳ではありません。
座談会に参加して分かったのは「本当に当たり前だけど」ツイッターのアイコンと文字列の向こうには、様々な年齢・職業・人生経験・趣味嗜好がある、普通の人間が個々に存在するということです。
Q.実況タグってなに?どういう意図?
ツイッターでの実況タグ #ヌメ座談会1201
座談会中「レポを上げる際、どこまでオフレコにするか」の話になった際、「ある程度ツイッターでリアタイ実況してOK」と急遽決まり、その際に主催者側が作りました。
「参加者の声を参加してない人達に見てもらいたい」といったような理由からです。
Q.ナマモノルール、半ナマルール(nmmn/hnnmルール)の議題はどこにいったの?
まず、ナマモノルール(nmmnルール)についてどんな話題が出たか。
座談会に限って言えば、特には出てません。
全く出ていないと断言してしまうと若干語弊があるので、「特には」と付けます。
なぜ出なかったのか?ここからの話は私の想像100%です。
1.参加者は、ヌメさんの発言をnmmnだと捉えていない説。
すべてはここに戻ります。note.com
参加者の殆どの方はヌメさんがツイッター等でどんな発言をしてきたのか見ており、数万字に及ぶnoteの記事に目を通していると思います。
読んだ上で「ヌメさんはナマモノ(nmmn)に関しては話題にしてないのではないか?」と判断し、座談会に参加されたのではないでしょうか。
であれば、ナマモノルール(nmmnルール)の話題の優先順位は自然と低くなります。
私は「ヌメさんの発言はナマモノ(nmmn)の話はしていない」と判断してます。
2.「ルール」についての議論、意見のすり合わせをするんじゃなかったの?
私自身は当初そのつもりで挑みました。特に「定義も根拠も曖昧で、今なお存続する理由が不明な暗黙の」半ナマルール(hnnmルール)とやらに異議を唱えるべく。
しかし、ルールの「内容」についてすり合わせすることはありませんでした。なぜでしょうか。
そもそも内容どうこう以前にルールの「在り方」について懐疑的な人が多かったからではないでしょうか。
座談会では当該作品以外の作品についての話題もいくつか上りました。その際(定義も曖昧な薄ぼんやりとした暗黙の)○○ルール自体が成立しない事を暗に主張されていました。
その時に私は「ここではもう異議を唱える必要性はないんだ」と感じました。
3.あなたはナマモノ・半ナマルール、nmmn/hnnmルールについてどう思ってるの?
まず、ルールの内容ではなく、ルールの在り方について考えを述べます。
みなさんはいつ・どんな形でこの暗黙のルールを知りましたか?インターネットが殆どかと思いますが具体的には?ツイッターでしょうか、ピクシブ百科事典でしょうか、ググって最初のページにあった誰かの書いたブログでしょうか?
それぞれの定義は明確でしょうか?誰を守るためのルールでしょうか?
それは法律やスポーツのルールのような「定められた正しさ」でしょうか?
みなさんが等しく明確に「これが定義だ」と断定できるものでしょうか?
私は少なくとも「交通ルールのように皆が当たり前に守るもの、破れば罰せられるような」ルールとは到底思えません。というかルールの定義に当てはまりません。
個々の考え方で個人が「配慮」することは、個人の自由だと思っています。
ただ、「配慮」と称して価値観を押し付け、他人の言動を制限することは断じて許しません。
ナマモノに関しては実在人物の名誉毀損に関わる創作です。とはいえ「配慮」するかどうかは個人の自由なので、「どう隠れるか」を他人に強制すべきではないと思います。実際コミケではアイドルから芸人まで多岐に渡る実在人物の同人誌が普通に売られています。*1ツイッター等で二次創作を「誰かに知られたくないのなら」伏せ字などで対処した方がベターかと思います。が、自分自身、趣味として関わっていないのでこれ以上の言及はしません。
有料記事部分では一次ソースのある話題もあるので興味のある方は是非。
記事内では「内輪で隠れ方を巡って”学級会”を繰り返してるのは滑稽だ」と揶揄されてます。それだけ「隠れる行為そのもの」は形骸化しており、あくまで「隠れてますよのポーズ」のためだけに存在しているものに変化してます。
現在半ナマ(hnnm)と呼ばれている諸ジャンルに関しては、定義そのものに異議を唱えます。以下はググって上位に表示されるページより引用。
二次創作同人ジャンルの一つ。テレビドラマや映画といった実写作品を扱ったもの。舞台なども含む。「半分ナマモノ」で半生(半ナマ)。二次元と三次元の間で「2.5次元」とも言う。ナマモノは実在の人物を扱ったもの、半生は実在の人物が演じている作品を扱ったもの、という違いがある。危険性についてはほぼ同じなため、隠れるマナーも同じ。それについてはナマモノの記事を参照。
半ナマは、実在する人物の会話や交流などをキャラクターに落とし込んで妄想や二次創作をする、という感じです。ナマモノも半ナマも実在する人物の演技や言動が関わっていますが、該当の人物そのもので妄想・二次創作をしているのか、最終的には二次元のキャラクターに落とし込んでいるのかという違いがあるのかな、と私は捉えています。
「半ナマ(hnnm)」とは「実写ドラマや舞台等の登場人物の関係性(主に性愛にまつわる)についての妄想・創作」と定義します。
ピクシブ百科事典を国語辞書や六法全書のように権威あるものとして捉えてる人が居ましたら、それは大学のレポートをWikipediaで作成するような行為なので、お勧めはしません。分かりやすく言い換えると、信憑性50%程度です。
他のページは似たりよったりな答えに見えますが、明確な定義は誰も分かっちゃいません。
半ナマを「ナマモノと同じくらいデリケートに扱うべき」という謎ルールは、実在人物と創作物の登場人物を一括にするなんてあまりに雑な解釈では?と否定的に考えます。
このツイートは一見もっともらしい感じで主張してますが、全体的にツッコミ所のある内容だと感じます。そもそも「公式設定だからファンアートに近い、捏造設定だから二次創作で危険だ」の認識自体が間違いです。また、「公式や役者さんの目に止まったら…不快にさせるだけでは済まないことが起きるかもしれません」と脅かしておいて具体例が出ないのは悪質だと感じます。
役者がキャラクターを演じていた時、私はその「キャラクター」としてしか見てません。
役者がキャラクターについて話してくれてた時、私はそのキャラクターのネタを話す人としてしか見ていません。
舞台、映画、ドラマ、特撮等…役者本人の見た目で演じる「役(キャラクター)」は果たして「本人自身」なのでしょうか。
役者本人としてしか見られない人は、逆に返せば役(キャラクター)の性格や好みも「本人自身の中にあるもの」と捉えているのでしょうか、そうではないと思います。
とはいえ、「いやいや…役者本人が演じてる役はキャラクターと言えども役者本人でしょう」と、上記の価値観を否定する方も居るでしょう。そう感じるのと同じくらい、私は「そう」とは見えてないのです。
Q.参加者に俳優ファンや特定のキャラのファンは居た?その人達が納得できる内容だった?
まず、参加者に「俳優ファンや特定のキャラのファンは居たか」について。
参加者全員の趣味嗜好を把握したわけではないので、なんとも言えませんが、「(2.5次元舞台含め)舞台が好き」「(読む書く問わず)二次創作が好き」「アニメやゲームが好き」と様々なジャンルを複合的に好きな方が多い印象でした。
「舞台俳優だけが好き」「一次創作(原作)のみが好き」と言う人は少なかった…のではないでしょうか。(参加者の方で異論があれば訂正するのでご連絡ください)
私の趣味嗜好は、「マンガ・アニメ・少しゲームが好き」「BLが好き」「舞台が好き」「舞台俳優の推しが居る」「二次創作が好き。」「ナマモノ(nmmn)は現時点で趣味ではない」みたいな所でしょうか。当該俳優ファンでもありますし、当該キャラのファンでもあります。ヌメさんの好きなキャラは同作品の5本の指に入る程には好きです。
但し、「カップリング」の括りで言えば、私とヌメさんは近くて遠い存在です。
同カプの解釈違い…私が好むのは限りなく逆カプに近い同カプなので、ヌメさんのカップリング妄想・解釈の発言については薄~~~~目~~~~で見てます。(黙ってますが「いやその解釈ちげーし」「妻っていうのはあくまで『一歩後ろで支える』存在であるってだけで、お互いに支え支えられる立場だから精神的には妻×夫的なものだから、私としては寧ろ逆が正しいし」みたいな感情は常にあります。私が他人の価値観を否定し自分の価値観を押し付けるような人間であれば、炎上に加担する側になる可能性も否定できません。)
本題の「納得できる内容だったか」について。
これは「どんな価値観をもって舞台やドラマ等実在人物が演じる諸作品を見ているか」によって大きく変わると感じます。
映像作品や舞台作品は多くの人の手が加わって作り上げていきます。その中で「登場人物」を司る重要な要素になるのが、アニメであれば「声優」、ドラマ・映画や舞台であれば「俳優」となります。
「どんな価値観」には大きく分けて2パターンあります。
- 実在人物が演じている登場人物を「キャラクター」として見ているか。
- 登場人物を演じている「実在人物(俳優・声優)」として見ているか。
この2つのパターンは一つのものを全く正反対の目線で見ています。理解し合えても納得するのは難しいでしょう。
1の人は座談会で話を聞くまでもなく、ヌメさんのnoteを見た時点である程度の納得は得られていると思います。2の人は、言葉をどれだけ尽くしても価値観が違うので納得することは難しいでしょう。
私としては、様々な価値観が存在するのは当たり前なので「納得できない、理解も出来ない」ことがあっても構わない、仕方ないと感じます。
しかし、「納得できない」ものを、他人の時間や体力を消耗し尽くすまで説明を求めたり、違う価値観を押し付け強制する行為は間違っています。
Q.「意見」や「批判」は「誹謗中傷」に含まれるのか?
ヌメさんの「弁護士案件」に該当するツイートは「誹謗中傷」です。具体例はオフレコとなりますので、代わりに以下を私の考えを回答とします。
「意見」や「批判」は誹謗中傷ではありません。しかしそれは「根拠が伴っていること」が前提です。
根拠が伴っていないというのはどういうことか。
「嘘やデマを信じて発したもの」「想像の範囲を超えてない、事実ではないこと」「勘違い」「予想なのに断定している」「歪曲解釈している」等です。
ヌメさんへの批判や意見は殆どが「根拠が伴ってません」でした。
議論する・意見を交換するに値する意見もなかったわけではないと思います。が、ヌメさん自身の主張はnoteですべて語られており、それ以上の対話は必要ではないと思います。
Q.結局ヌメさんは悪いのか?悪くないのか?
「ヌメさんはルールに違反したから炎上したんでしょ?」
「何が正しいのかよくわからなくなってきた、誹謗中傷は良くないと思うけど、誰かを傷つける可能性があることも良くないと思う」
…と、ネットでいろんな意見や批判を見ると、良くわからなくなってしまいますよね。私も分かったり、時に分からなくなったり、それでも考え続けています。
ヌメさんは悪いのか?悪くありません。
ルールを違反する行為をしていたわけではありませんし、誰にも配慮しなければ良いと主張しているわけでもありません。
ではなぜ、悪くもないのに炎上をしたのか?
要因は、以下の4タイプの人が現れることで問題が複雑且つ大きくなってると考えます。
- 何でも良いからとにかく誰かを袋叩きにしたい人
- 価値観・思想の違いからとにかく反論したい人
- 既存のルールを盲信しており、ルールを守らない人を許せない真面目な人
- 真実・事実を確かめずにデマツイートをRTする人
4タイプの人とはなにか。
1は分かりやすくて、気に食わない奴を手当り次第叩きまくる人です。誹謗中傷デマなんでもござれ。非常に攻撃的で幼稚です。
2は「自分の価値観・思想と合わないものは悪、滅せよ」の過激派から「あなたの言ってる事が全てではありません。こんな価値観や思想もあります。分かってください」と多様性認めて派(こちらが一切否定していなくても発生する)まで。1人位のリプであれば対応は可能ですが、何人も何人も対話を求められると求められた方は非常に疲弊します。人によっては意思疎通が難しかったり誤読されることもあるので段々話が大きくなっていきます。
3は真面目な方ですが非常に厄介です。私の想像100%ですが、真面目な若い方に多いのではないかと思います。現在根拠がないものを「根拠がある」と信じ、誰が何のために決めたのか分からないものを「そういうものなのか…」と信じ、過去の違和感も忘れ、真面目にルールを守っている人。真面目にルールを守っている人から見れば、真面目にルールを守ってない人は「罰して良いもの」と判断します。だって学校でもそうだったから!と真剣に思ってるならば教育の賜物(嫌味です)ですが、よくよく自分の頭で考えて、自分の答えを導いてください。
4は非常にやっかいです。過去の私もそうでした。話題性・フォロワーの関心が高そうなツイートを内容をよく確かめもせずにRTする。それはつまりどういうことか、無責任に無自覚にデマや不確かな情報を世の中に広めているということです。挙げ句、事実かどうか分からないものに批判的なコメントを載せてしまう。RTする理由で一番多いのは「共感したかどうか」で、「信憑性の高さ」は重視していません。*2しかし、RT数が多いと内容の真偽は確かめずとも「真実」と錯覚してしまう人は多いと思います。
ツイート内容の真偽をよく確かめもせずRTする人は、今日から行動を改めて下さい。
4つの要因が繰り返し発生することで炎上は大きくなり、問題点も複数発生していきます。
そして、 好きなことを表現するのを、他人が咎める権利はどこにもありません。
「大人な解決方法ではない」「大人な対応を願う」とはどうすることか。
言いたい放題主張することは「大人の態度」ではない。
炎上を沈静化させる事が「大人な対応」だ。
これらの「大人」と指しているものが「真っ先に騒ぎを起こしたことそのものに謝罪をし、感情的にならず、口を閉ざして、傷付いたことを隠し、粛々と対応し、丁寧な言葉で丁寧に対応し、騒ぎが収まるのをじっと待つような人」であれば、そんな大人でいることが必ずしも正解ではありません。
黙っていれば、これから先もこういった状況は繰り返し発生し、誰もが標的になり傷つく可能性があります。
次は自分のフォロワーさんかもしれませんし、これを読んでいるあなたかもしれません。
標的にされることが怖くて、アカウントに鍵をかけたくなくても「皆鍵かけてるし、誰かに何か指摘されるかも…」と鍵をかける。
マシュマロ等の無記名式メッセージサービス(あえて匿名とは呼びません)の心無いメッセージに謝ったりしなくてはいけない。
過去から現在まで、二次創作(特にBL)の「隠れる、隠れない」の炎上の多くは「悪意ある誰かに燃やされる」所から始まってます。
炎上(昔は「荒らし」と呼んでました。)させられる。
↓
多くの創作者が怖がり隠れる。
↓
隠れた方が安全だから、と周囲に布教する。
↓
隠れるのが当たり前になり、なぜか「個人の配慮」からルールに変容する。
↓
「ルールを守らない人」を叩く理由にルールを利用する人が現れる。
↓
ルールを守る平和な世界(創作者が隠れる)が出来上がる。
上記の流れを見ると「悪い人」は誰になるでしょうか。
好きな表現をしている人ですか?
ルールを守らない人ですか?
誹謗中傷をしたり、人に何かを強制しようとする人ではないでしょうか。
黙ってじっとしていれば、誰も話題に出さなくなります。
誰がどう考えていたか、何と言っていたかんて「過ぎたこと」として気にしなくなります。
いずれ皆「見知らぬ他人が傷ついたこと」なんて忘れます。
ヌメさんは座談会で
「私が黙って隠れれば、叩いてきた人に『成功体験』を与える。そして次の標的を探すだけ。だから黙らないし、毅然とした態度でいる。そして私が誹謗中傷を受けた事をなかった事にしない。」
と言っていました。
私は自分自身を守るためにも表明し続けます。
何度も申しますが、個人の気持ちで配慮することは個人の自由だと思います。
他人に強制することが間違いだと考えてます。
[追記]とはいえ最初のヌメさんの態度がなってないよ
マシュマロに送られてきた ご感想を一部抜粋してます。
どういった状況でも「言葉を選んでお話ができる方」が大人ですよね。分かります、私もそんな人で居られるように努めたいですね。そんな大人な話について考えを述べます。
「(内容の良し悪しはこの際置いておいて)無記名メッセージで送られてきた『真摯で親切なお願い』に対して、ヌメさんの態度は悪かった、それは批判するに値する。」
上記のように批判する人は多いですね。荒らしとこういった批判が混ざって爆発的な話題になったんだと思います。
私自身その批判は一部正当だと認めます。
一方でトーンポリシング*3の指摘もします。
マシュマロ投稿者は勇気を持ってマシュマロを投げたんだと今なら分かります。ヌメさんが好きだからこそ悪意の目に見つからないでほしいと心配してくれたのかもしれません。
真摯で親切なお願いに、腹が立ってもとりあえず言われたまま従うのも有りだと思います。マシュマロに反対するにしても丁寧な言葉使いで説得または否定しても良かったかもしれません。波風が立たないように。そもそもマシュマロに対して無視しても良かった、それが一番楽だったかもしれません。
賛同者を集めるためだけなら、同情票が欲しいなら、万人に好かれるためなら、理由を最後まで見てもらいたいなら、話を最後まで聞いてほしいのならば、ヌメさんの返答は悪手だったと思います。
感情的に見える文章は、その分文章の中身の価値を差し引かれます、見る人に悪い印象与えます。悪手です。
しかしヌメさんは怒った。感情を顕にした。と、までは私は思いませんが…。
それくらい「見ず知らずの人と思われても仕方ない人が、他人の表現・発信を妨げるような要求をする」ことは、どれだけ真摯でも真剣だとしても、無礼で道理に反している、勝手わがままな要求だからです。
みんなに同意してもらいたくて、誰にでも好かれたくて、誰にでも良い印象を持たれたくてツイッターやってるわけでもマシュマロ返事してるわけでもありません。
そういった意味も込めて「言葉を選ぶ必要はない」「大人である必要はない」と思います。
また、トーンポリシングの指摘について。
主張の内容とは別に態度を批判することは論点のすり替えだと思います。
「なんか騒いでるしなんか皆の注意に聞かないしなんか怒ってるみたいだし…」というのは主張内容を考える前段階で躓いてるので、議論の必要性はありません。「批判ではなく好き嫌いの話」になるのであれば、上記が私の考えになります。
感想があればどうぞ。
以上
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