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2007.05.05

悲しき自然史博物館

毎回、帰省のときはETC割引を利用するために、早朝3時に自宅を出ています。
その時間に東京を出ると岩手には9時前に到着するんですが、今回の目的地仙台には朝8時前に着いちゃいました。
朝マックなんかしちゃってから、割と早い時間から開いていた博物館に寄ることにしました。

宮城県庁にほど近い自然史博物館は、小規模ながら、東北地方の自然史をメインに古生物の変遷を展示しているということです。
恐竜大好きしのぶさんとしては、これははずせないでしょう、ってことで、さっそく入ってみたんですが。

どうやらこの博物館、昭和51年に一新して以来、展示物の更新をしてないようです。
こんな懐かしいもの(笑)を見つけてしまいました。
シャキーンと直立したアロサウルスの骨格標本です。

右下にいるのはヤザワくん?

今はね、恐竜はこんな風に立たないの。
この姿勢が今のトレンドなのよ。

(写真は2005年恐竜博のティラノサウルス)
んでも、昔はみんなこういう立ち方してましたよね。

そしてもうひとつ。
恐竜の系統樹というタイトルのパネル。

まあ、いろいろツッコミどころはあるんですが、とりあえずタイラノザウルスってのはティラノサウルスのことみたいです。
あ、でもこれはTyrannosaurusをローマ字読みしただけで決して間違ってる訳じゃないんですよ。
イグアノドンも、トラコドンも、みーんな二本足ですっくと立ってますね~。
そして、今は存在しない恐竜ブロンドザウルス(現アパトサウルス)も元気にしてます。

いえいえ、この展示物が悪いと言ってる訳じゃありません(いや、充分言ってるような・・・)。
古生物学って日々変化してるものだから、常に最新情報を採用するのは難しいでしょうしね。
ただ、ブロントザウルスはもうやめた方が良いんじゃないかなあ。
この展示物を監修した人たちはどこに行っちゃったんだろう?

ということを、博物館の受付の人に言おうかと思ったんですが、学芸員ぽい雰囲気ではなかったのでやめておきました。

オマケ:それでも美しい仙台の街路樹

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恐竜・生き物」カテゴリの記事

コメント

たしかに、、ただこういう『発見されるもの』ジャンルは更新が早いし、古いものはもしかしたらとんでもない間違いである可能性もなきにしもあらずなので変えていかなくてはね。
それを思うと大英博物館とかすごいですよね、、
あ、関係者の数も多いのか、、

投稿: みら | 2007.05.05 11:17

 ステゴさんも、しっかり猫背ですね。「ブロンドザウルス」って金髪竜?

投稿: 南郷力丸 | 2007.05.05 23:10

>みらさん
多少なりとも文献が残っている近代史でさえ
どんどん新しい定説が出てきてるんですもん、
石や土だけで判断する古生物は、本当に難しいですよね。
ティラノサウルスがどういう歩き方をしていたのか、
実際に見た人は誰もいないわけだから
なんとなく「言ったもん勝ち」みたいなとこもありますしね(笑)。
現時点で定説と言われているものが
半年も経てば180度変わっていたりして。

まさにこの分野も日進月歩という感じで
大英博物館にしてもスミソニアンにしても追いつくのも難しいようですよ。
今では「この説が全て」と言うよりも
「この説と、この説がある」というように
どっちに転んでも良いような記述も増えてきたように思います。


>南郷さん
ブロンドザウルスって何よ?(と、一人ツッコミする前にやられてしまった)
四足歩行する恐竜たちの足の付き方も懐かしいです。
ワニのように、肩から真横に腕が伸びてたりしてね。

投稿: しのぶ | 2007.05.06 01:59

地方の自然史博物館って、こんなことがあるんですね~。

大阪にも長居公園に自然史博物館があって恐竜の展示物もあるらしい… という話をキャッチしたので、いつか行ってみようと目論んでいるのですが。こんなシャキーンとしてたら嫌だなぁ (^^;

(検索してみた)

アロサウルスの標本、や、やっぱりシャキーンとしてるもようです…。これは直接行って確かめねば(笑)

投稿: sumi | 2007.05.06 16:31

>sumiさん
いえいえ、東京だって怪しいもんですよ~(笑)。
企画展とかだったら旬の情報を取り入れてるでしょうけど
常設ものはそう頻繁に更新できないでしょうしね。
ただ、こういう恐竜ものを展示している上野の博物館は
ついこないだ新装開店したばかりなので、
さすがに最新のものを紹介してるだろうと。
それでもこれも、数年経ったら「もう古い」になっちゃうんでしょうね~。

>>大阪にも長居公園に自然史博物館があって恐竜の展示物もあるらしい…

お、大阪市立自然史博物館ですなっ。
私も今見てみましたが、うんうん、シャキーンしてますねっ(笑)。
まあ、こういうのもご愛敬、でしょうか。
んでも博物館って、ヘタな学芸員より詳しい人たちも訪れるから
厳しいツッコミも入るんでしょうね(笑)。

投稿: しのぶ | 2007.05.06 18:13

三日前にスミソニアンの自然史博物館を見てきたばかりのワタシが来ましたよっと♪

うーん、恐竜の立ち方ですかぁ…。
あそこには骨格の標本だけでなくジオラマもいくつもありまして、それこそ何十年も更新してなさげな感じですが、たしかにシャキーンと立っておられたような気が(笑)
なんの知識もないワタシはひたすらへぇへぇへぇと感心して眺めていたんですが(汗)、観る人がみれば突っ込みどころの多い展示だったのかもしれません…。

近いうちワタシのブログに写真をアップしときますので、ぜひご鑑定くださいまし…。

投稿: とんがりやま | 2007.05.06 20:53

>とんがりやまさん
おおお!本場で本物を見てきたとんがりやまさんだっ!!!
うーむ、やっぱり聖地スミソニアンでもシャキーンでしたか~(笑)。
壁紙集の中にあったジオラマを見て「むむっ?」とは思ったんですが(笑)。
それでも日本の博物館に比べたら、ボリュームの違いは圧倒的だと思いますよ~。

人間って、実はいろんなことを知っているようで
自分の住んでる地球のことさえほとんど分かってないんですよね。
宇宙よりも深海の方がよっぽど謎だらけだったりして。
たった1億年前のことさえサッパリ分からなくて常に定説が変化しているし、
博物館の方も、次々出てくる新説に合わせるのも難しいんでしょうねえ。

ちょっと前まで恐竜は完全に絶滅した言われてたけど
今は一部の恐竜は生き残って鳥に進化した、というのが通説になってます。
骨の構造や成分から、これはほぼ間違いない事実のようですが、
スミソニアンでは恐竜はどういう立ち位置になってるのか、
ちょっぴり気になるところですね~。

自然史博物館の写真、楽しみにしてますねっ。

投稿: しのぶ | 2007.05.06 23:40

復活~。
うむ、確かに子供の頃恐竜は立ってたね。ジュラシックパークで動く恐竜を見て、ううむこんな前傾なのか、と軽く衝撃を受けたもんだね。新しめの画像を見慣れるとここの展示は確かにアレ?な感じはするね。
研究が進んだ成果とはいえ、化石は全部横たわったもののわけで、この立ち体型の発想の推移は何が根拠なんだろう、100文字以内で教えてプリーズ。
俺の読みとしては、あと20年もするとディノサウロイドがティラノサウルスにまたがってる絵が出てくると見た。

連休後半、子供達さすがに周囲の空気を読めたのかすごくいい子にしてたので、次男に欲しがってたプテラノドンの4Dパズル買ってやったよ(ヤザワJrみたいな組み立てるやつね)。長男は・・電王(^_^;

投稿: 三尉 | 2007.05.07 07:54

>三尉
そうそう!私もジュラシック・パークで
ティラノザウルスが自動車を追いかけるのを見て
「やっぱそうでなきゃいかんっ!そのまま踏みつぶせっ!」と思ったよ~。
それなのに、屍体を漁るとか言い出したバカはどこのどいつだっ!(涙)

>>この立ち体型の発想の推移は何が根拠なんだろう、100文字以内で教えてプリーズ。

えっ!100文字は難しい~~~(笑)。

「前肢が短いので二足歩行。二足歩行する動物で一番馴染みがある、直立して歩く人間に似せた。が、あの巨体で直立は無理があるので、尻尾を引きずって歩かせた。」

という流れから、あの姿勢になったのかなあと。
まあ、最初に恐竜の想像図を描いた人が、
なんとなく直立させちゃった(笑)のが始まり、というのもあるかもね~。

去年の恐竜博で、小型恐竜同士が戦ってる姿を再現させた骨格標本を覚えてる?
あれなんかは、ちょっと前の古生物学者にとっては衝撃もので
恐竜は爬虫類と同じ冷血動物だから、
あんな俊敏な動きはしないと思われてたのよね。
だけど、今は競争馬のように疾走する恐竜もいるでしょ。
ジュラシック・パークでは、ベロキラプトルが建物内に侵入して
扉の向こうを覗くシーンがあったんだけど、
あの場面で、ラプトルが息を吐くとガラスが曇ったのね。
これは、明らかに温血動物の性質であって
これにも多くの古生物学者がぶっとんだようです。

投稿: しのぶ | 2007.05.08 01:10

こんにちは。
恐竜ネタはわからないので、これまでスルーしてきました。

>イグアノドンも、トラコドンも、みーんな二本足ですっくと立ってますね~。
先日動物園で適当に撮った恐竜の像で、二本足ですっくと立ったイグアノドンが松葉杖をついていました。
http://mi84ta.cocolog-nifty.com/photos/zoo0705c/070512_314.html
http://mi84ta.cocolog-nifty.com/photos/zoo0705c/070512_315.html
転んだ拍子に重い体重を支えきれなくて、両腕を骨折したのでしょうか。

マジメな話、こういう(コンクリート?)像には鉄筋のような物を入れないのかな?

投稿: mi84ta | 2007.05.13 15:10

こんにちは。
>そして、今は存在しない恐竜ブロンドザウルス(現アパトサウルス)も元気にしてます。
Canonサイトでは、
http://cp.c-ij.com/japan/papercraft/science/apatosaurus.html
ブロントサウルスという恐竜が、後にアパトサウルスと成長段階が違うだけで同種とすべきことが判明

と書いてありました。

投稿: mi84ta | 2007.05.13 15:23

>mi84taさん
いやーん、頭になんかとまってる~~(笑)。
イグアノドンは、確かに2本足で立つこともできるみたいですが
それは犬や猫も一瞬だけなら2本足で立つようなもんで
基本的には四足歩行だったようですね。

>>マジメな話、こういう(コンクリート?)像には鉄筋のような物を入れないのかな?

安全面を考えたらやっぱ構造をしっかり作っておかないと危険ですよね(笑)。
それより何より、ちょっとした衝撃で転んじゃうという時点で
すでに「その態勢はありえない」と言えそうです。

>>ブロントサウルスという恐竜が、後にアパトサウルスと成長段階が違うだけで同種とすべきことが判明

うんうん、そうなんですよね~。
(金髪サウルスって何?って感じですが(汗)それは単なる書き間違いってことで・・・)
古生物って、数千万年の間にどうしても他の動物と骨が混ざり合ってしまって
実在しない動物ができちゃうこともよくあるそうです。
だから、以前はあった名前が今はもうない、というのは
とても良くあることなんですね~。

何年か前に日本に来た、世界最大のセイスモサウルスという恐竜も
今は「もしかしたらディプロドクスと同じやつかも知れない」と言われて
その存在が危ぶまれています。
例えばティラノサウルスの細い前足も
以前は「この巨体にこの手はなしだろう」と判断されて
後足が腕にくっついてたこともありました。
イグアノドンなんかは、もう何度も形が変わっていて
今と昔とでは全く面影が違います。

投稿: しのぶ | 2007.05.14 11:10

こんにちは。
>いやーん、頭になんかとまってる~~(笑)。
そちらに目が行きましたか。
たぶん、野生の↓こいつでしょう。
http://mi84ta.cocolog-nifty.com/photos/zoo0705c/070512_268.html
恐竜の像の隣には、フラミンゴたちのオリがあり、
http://mi84ta.cocolog-nifty.com/photos/zoo0705c/070512_253.html
そこには、野生の鳥たちが来るらしいので。
http://mi84ta.cocolog-nifty.com/photos/zoo0705c/070512_267.html

投稿: mi84ta | 2007.05.17 00:28

>mi84taさん
うわあ、サギだったんだ~(笑)。

動物園とかって餌を目当てに野生の動物もたくさん来るんですよね。
中には飼われてる動物を押しのけて餌を取っちゃう動物もいるらしく
動物園としてはちょっぴり困りものだそうですが、
客としてはいろんな生き物が見られて楽しいですよね。

ところで、あれから上野の科学博物館に行ったんですが
恐竜たちはみんな、正しい姿で立っていました(笑)。
んでも、それも数年経ったら「間違い」ということになりそうな予感・・・。

投稿: しのぶ | 2007.05.17 10:50

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