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元検事の見解は……

 また、内部資料によれば10月2日の会食には平井大臣のほか<内閣官房2名>が、12月4日の会食には<向井様>が同席したと見られる。官報などで確認する限り、平井氏に関連する内閣官房の部局で<向井>姓は、IT総合戦略室の向井治紀室長代理だけ。向井氏は、平井大臣から「NECを干す」などと指示を受けた人物だ。 

 元東京地検特捜部検事の若狭勝弁護士が解説する。

「会食の場で大臣の職務権限に絡む話が少しでも出ていれば、業者側から具体的なお願い事をしていなくても、単純収賄罪に該当する可能性があります。実際に起訴されるかどうかは接待の回数や金額で決まりますが、大臣の場合、職務権限が多岐にわたる。事業の発注などもその一つです」

内部資料には〈平井卓也大臣〉の名が

 NTTに事実関係の確認を求めたところ、以下の回答があった。

「個別の会食についてのお答えは差し控えさせていただきます。ただし、個別の会食の席上で、具体的なビジネスに関する話題を持ち出すことはありません。(平井氏への接待は)今後はルールを遵守していく」

 平井氏にも会食の目的や負担額などについて尋ねたところ、事務所を通じて主に以下の回答があった。

「個別の事案についてお答えするのは控えさせていただきますが、大臣在職中に行われる場合には、大臣規範に則った対応をしています。国民の皆様から疑念を招くような会食や会合などに応じたことはありません」

最高ランクの個室「ピオニー」

 官僚への接待では、国家公務員倫理規程に、利害関係者との1万円を超える会食は届け出が必要と定められている。向井氏に事実確認を求めたが、期日までに回答はなかった。

 五輪アプリを巡っては、平井氏が「完全に干す」「死んでも発注しない」などと発言したNECが実際に契約から外れている。NTTから接待を受けたことで事業の契約に影響を及ぼすことはなかったか、平井氏には透明性のある説明が求められそうだ。

 6月16日(水)16時配信の「週刊文春 電子版」及び6月17日(木)発売の「週刊文春」では、平井氏がNTTから受けたとされる8回に及ぶ接待の詳細のほか、五輪アプリの公示期間が短かった背景などを詳報している。

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