電通や組織委の圧力に屈さず筋を通したMIKIKO氏
彼女の仕事仲間が語る。
「業界では引く手あまたのMIKIKO氏ですが、彼女の仕事にはCMの振付も少なくない。単純に今後の仕事だけを考えれば、電通に楯突くのは得策ではありません。しかしスタッフやキャストらのために、筋を通すことを選んだのです」
コメントを出すと知った組織委の武藤敏郎事務総長(77)も、その内容を相当気にしていたという。
「武藤氏は昨年11月9日、MIKIKO氏の辞任届を受け取った人物。会見では『MIKIKOさんから話すのが筋』と語っていましたが、中身が不安だったのでしょう」(組織委関係者)
それでも電通や組織委の圧力に屈さず、自らの言葉で伝えることを選んだMIKIKO氏。渦中の彼女は、どのような人物なのか。
逃げ恥“恋ダンス”の振り付けも手掛けた
「ダンサー出身で、地元・広島のアクターズスクールの講師をしながら、MAXのバックダンサーをしていた時期もありました。広島のスクールで出会ったのが、小学生だったPerfumeの3人。スクール内ユニットのPerfumeが05年にデビューして人気を博すと、“MIKIKO先生”の愛称で親しまれるようになりました。仕事には真摯で厳しい人ですが、普段は穏やかな女性です」(音楽関係者)
MIKIKO氏自身も海外に活躍の場を広げ、14年にはレディー・ガガのコンサートにも参加。そんな彼女が16年に手掛けたのが、TBS系ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の“恋ダンス”だった。主題歌に乗せ、新垣結衣や星野源らがダンスを踊る姿は、お茶の間の話題をさらう。
「あの振り付けは元々、主題歌のMVでプロのダンサーが踊るために作られたもので、難易度が高いんです。新垣は『ダンスは得意じゃない』と言いつつ、MIKIKO氏の指導ビデオを見ながら自主練に励んでいました」(TBS局員)
MIKIKO氏が新垣らのために指導用のビデオを撮影したのは、リオデジャネイロ。リオ五輪の閉会式で、日本への引き継ぎセレモニーの演出チームに、彼女も名を連ねていたのだ。
「安倍晋三首相(当時)がマリオに扮したセレモニーは森氏から高い評価を受け、彼女が東京大会の演出チームに参加するきっかけとなった。MIKIKO氏も『リオに関わった人間としての責任がある』と意気込んでいました」(MIKIKO氏の知人)