NICUで働いたとか言ったけど実際は3ヶ月でリタイアしました!メンタル激弱きりんたんです!!
NICU:新生児集中治療室
早産児や低出生体重児、生まれてすぐ何かの疾患がある赤ちゃんなどを集中的に治療する場所
きりんたんはもともと、赤ちゃんも子供も大好きです。小さくてかわいい。
でも世の中には「子供はどう接すればいいかわからなくて苦手…」「声がかん高くて頭痛くなる」なんて人も少なくないと思います。
子供苦手な人は子供好きな人に「子供が嫌いなんて人間としておかしい!」みたいな、お前そこまで言う??という批判をされたことがある人もいるのではないでしょうか。
「子供は愛すべき」という思想はちょっと強いですよね。
苦手なもんは苦手だ!!って割り切ってる人もいるとは思いますが…
今回はきりんたんの看護時代の経験を交えながら、「子供嫌い」についてまとめます。
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子供に好かれない
まず大前提なのですが、きりんたんはどうやら子供に好かれないタイプです。
きりんたんは子供のこと好きなんですけど…
きりんたんが通っていた看護学校は保育園実習もある学校でした。
きりんたんは0~1歳児、1~2歳児、2~3歳児のクラスに行くことに。
ダントツ人見知りする年代とは言え、まったくきりんたんは見向きされません。
話しかけても返事がない…
園庭ではクラスメイトが園児たちと駆けずり回っていて切なくなりますね。年長さんと比べても仕方ないけど。
きりんたんはこの実習でようやく気付いたんですけど、どうやら子供に合わせた話し方や振る舞いをするのがドヘタ。
このタイプの人多分世の中にいっぱいいますよね!!(必死)
話しながら自分を客観視して恥ずかしくなるというか。
子供に「なんだこいつきめえな…」と思われてそうで不安になるというか。
確かにこの気まずさを感じると「子供は苦手」と言いたくなるのが分かります。
小学生くらいになると子供が構ってくれるので楽
きりんたんは学童保育のアルバイト経験もあります。
小学生たちは本当に元気。
人見知りする子もだいぶ減って、何もしなくても勝手に寄ってきてくれて「ツイスターしよ!!」「やだ!おみせやさんごっこ!!」と両側から引っ張られます。
こうなってくると接し方が分からなくて苦手…という感情はだいぶ減りますね。
接し方が分からなくて保育園実習を不安がってた子は年長組に配置されて、実際に実習行ったらすごい楽しかったみたいです。
行く前後できりんたんとテンションが逆転。
なぜかNICUで働く
さてきりんたん、就職前の配属希望調査で「どこでもいい(意訳)」と書いたらまさかのNICU・GCU配属でした。
GCU:継続保育室
NICU(新生児集中治療室)で治療を受け少し回復・安定したもののまだ医療を必要とする子などをケアする場所
いやいやそんな特殊領域に新人配置することある?!って感じですが、それくらい看護師足りないんですね。
しかし小児科志望ですらないのに、ゆくゆくは精神科に行きたいって書いたのに、なぜ…
保育園実習がダメダメすぎて記録をガチで書いて補完しようとしたら小児科だけめちゃ成績よくなったからだろうか。
…不服な感じで書きましたがやっぱり赤ちゃんが好きなきりんたん、満更ではありません。
今思うとぶん殴りたいな。
虚無になる
ちょっと考えればわかることなんですが、赤ちゃんは泣くことしかできません。
お腹がすいた、おむつが汚れてる、不安、痛い…
泣いてるだけで理由は教えてくれないので片っ端から確認していきます。
初めは受け持ち一人でしたが、3人くらいに増えたあたりからメンタルに異変が…
大体みんな同じ時間にお腹がすいて一斉に泣き出します。
これが大体3~4時間間隔。
ひとり哺乳してる間に他の子が泣き出すと先輩から「この子どうするの?!もうご飯でいいの?!え?!なんで覚えてないの?!」と聞かれます。
NICUは最大3人、GCUは最大6人の赤ちゃんを看ます。絶望。
保育園の0歳児クラス
保育士:赤ちゃん=1:3
5月中旬くらいには既に赤ちゃんがかわいいと思えなくなっていました。
先輩には「なんで泣いてるのかちゃんとわかって泣き止んでもらえた時すごくうれしいよ!」と言われましたがそんなものは4月からやってます。
嬉しいとか思ってられない。
「やべー次あれやらなきゃ。やっと仕事が進む…」しか考えられなくなります。
そして「赤ちゃんにやさしい感情を向けられなくなっている」という事実がまたメンタルを不安定にさせます。
これを家での子育てに変換すると?
看護師はいうても8時間くらいで赤ちゃんのいない空間に戻りますが、世のお母さんは一日中ずっと赤ちゃんと一緒です。
夜中であっても2~4時間くらいの間隔で赤ちゃんは泣きますよね。
そのたびに起きて、母乳をあげたりおむつを替えたり…
ミルク育児の場合はミルクの準備と片付けがあるので、本当に一日のほとんどの時間を哺乳とおむつ交換の繰り返しで過ごしている感覚に陥ると思います。
乳幼児突然死症候群(SIDS)というものもあり、赤ちゃんから目を離すのが怖い、死んでしまったらどうしよう…という強いプレッシャーもかかります。
聞こえが悪い言い方ではありますが、ストレスになりますね。
そしてこれは各家庭個人差があると思いますが、
配偶者「ご飯まだ?部屋なんでこんな散らかってるの?」
親「子育ての先輩なんだから私の話聞きなさい!」
知らない人「そんなことして子供がかわいそうじゃない!」
「自分の子供」となるとまた愛情の量が桁違いなので、なんだかんだ楽しく乗り越えられるよ!という経験談も聞きますが…
もし本当にこんな状況になったら、いくら自分の子供であっても嫌いになる可能性は十分にあります。
それはおかしいことじゃないと思います。
今現在子供が好きでも…
私は母親が看護師をしていることもあり、看護師の過酷さはわかっているつもりでした。
ところがどっこい、実際に自分の仕事に人の命がかかるストレス、何をしても怒られる環境、勉強してもそれを現場での実践に反映させられないもどかしさ、夜中に仕事に向かったり監獄みたいな部屋で仮眠をとる虚無感、休日も勉強、大したお金がもらえるわけでもないしお金を使う時間もない、、、
いざ自分の身に降りかかったら、「え、私これを永遠に繰り返すの?死んだほうがマシでは…?」としか思えませんでした。
それと同じで、いくら育児に夢があっても、どれだけ子供が好きでも、それは想像が足りていないだけという可能性もあります。
実際に子供を産んでみたら「すごくつらかった、子供がかわいいと思えなくなってしまった、私はダメな人間なんだ…」と思ってしまうかもしれません。
ひとりで育てなきゃいけないなんてルールはありません。
病院では家族に協力を頼めない環境の妊婦さんをすごく心配していたりするくらいです。
「誰かに協力してもらうことが大前提」なのです。
「子どもが苦手」を悪にしない
「子どもが苦手だ」と思うにも必ずそう思うに至った理由があります。
それを知らずに「人としてどうなの?!」みたいに責めることはその人自身を追い込むことになりますよね。
もともと好きだったのに…をなくすためにも、周りのサポートも頑張っていきたいですね。
「子どもは母親が育てるもの」
「母親は何があっても子供に愛情を持てるようにできてる」
みたいな謎の母親宗教がなくなることを祈っております。