鴉野　兄貴さんのマイページ

『ドラえもん』のジャイアンはスーパー経営者になる。らしい

2021年 07月24日 (土) 05:39

　オカルトが好きな同僚がネッシーはいるかツチノコはいるかUFOはあるかと話しかけてくる。困る。

　しかし、ツチノコで思い出したことがある。『ドラえもん』のジャイアンはスーパー経営者、もとい地元でそこそこのスーパーマーケットの経営者になる。らしい。



　と、言っても大山アニメ版の設定である。実際に原作でもそうなるわけではなかったかもしれない。


　まあ火星に赴任して息子を野比家（しずか）に預ける出来杉ほど出世していないが、それだって大した才覚である。スネ夫が親の遺産をちゃんと運用できるくらいにはすごい。４０歳やそこいらの若さで町の雇用を守るデカイスーパーを経営し、秘書付きで趣味のカラオケをやっていられる悠々自適人生。

　なにすげえ。パネエ。

　子供の頃はジャイアンって商才あるのだなと思っていた。まああの世界ではのび太だってドラえもん抜きでビルつきの会社を発展させるので実はあの子供たち、とにかく優秀である。のび太は子孫とともに自己破産せずちゃんと借金を返しているからこそドラえもんはのび太の運命を変えにきた。


　ジャイアンは親の事業を引き継ぎ発展させ、スーパーを建てる。軍資金はどうしたのか。（※どうもWikipediaでは独立しており、母ちゃんは現役で剛田商店を営んでいるらしい）

　もちろんジャイアンに商才があり、地元でガキ大将でコネがあるのもあったろう。下町では商品の良さより地縁。

　余談かつ個人的主観だが沖縄で飲んだルートビアは県民でもクソまずいらしいがなんかそう言う感じで競争が緩和され生き残っているらしい。名物になれば進化は止まる。名物に美味いものなし。逆を言えば激しく競争されマニュアル化され機械化されると素人でも達人の味を再現する技法が生まれる。

　てんやの天丼は利用後必ずもらえる割引込み四百円であの味と具と味噌汁付き。ほんとおいしい。


　それはさておき本題。ドラえもんの連載開始時期は1969年。当時は銀行にお金を預金する人がまだまだ少なかったらしい。

　当然預金は福利計算。剛田さんちはあの通り浪費と無縁なおうちのようだ。親父がギャンブル狂いならさておき、そもそもあのお父さん描写が少なすぎて媒体によってキャラクター違うし。


　ここであの世界における意外な人物の意外な功績を考えたい。

　あの世界の未来では一般的なペットとなっているツチノコの発見者は剛田武である。つまりジャイアン。

　ツチノコには当時莫大な賞金がかけられていたのにジャイアンがそれを無駄遣いしている様子はない。親に取り上げられたとしてもあの家族はあの通りの生活である。


　仮に剛田さん家が『息子の将来のため』と言ってどっかのおうちの子供一人10万円よろしくパチンコや競馬などに使い込まず、ちゃんと定期預金をしていたらどうなるか。


　結論。預金がまだまだ少なかった当時の話である。

　当然福利計算で100万円である。今なら0.01パーセントでも剛田商店はれっきとした個人商店。まあここではややこしいので表面金利息5%で半年ごとに利息とする。

　単純に考えて一年で実質年利は5%を超える。
　二年目になると5%にさらに福利計算され預金は113万円を超える。


　剛田家が利息を受け取る契約をしていたら息子さんは小遣いをのび太からせびることはないだろう。このまま四十年経ったら？


　結論。7290568円になる。
　さらに、ジャイアンの才覚でバリバリに稼いでいた場合、この超優良な預金契約を元手に多額の融資を受けることができる。


　百万円預けているサラリーマンでさえ1000万円の住宅ローンが借りられる。スーパーは無理でも改築くらいなら余裕でできる。


『まさかのツチノコ！』


　親というものは小さな子供がなんらかのきっかけで大金を手に入れると養育費の足しにしてしまうがちゃんと運用していると本当に息子や娘さんが必要な時に役立てることができるという話である。

　あと、預金は円の実質価値が下がる現在、利息がゴミでも信用の効果はまだまだあり、事業をするときはやっぱり重要である。


　余談だけど『トム・ソーヤの冒険』のトムとハックル・ベリーフィンは現在のお金で3200万円ほどを手に入れて街に預けて利息だけで生きられるようになっているけど、二人の性格的に実質町（村）にまるまる寄付（町としては降って沸いたお金だし利息は実質安いもの）したのと同じなのであの街は無茶苦茶発展したと思われる。

　以下、もっと詳しいかたどうぞ。


【以下返信】
>海堂さん
　むしろアレ？　当時確かツチノコの賞金100万円だよね？　と思って利率調べてビビったレベル。ほんとは8パーセントいくらしい。そうするとたけしさんは１０歳でツチノコ見つけたとして２０歳で219万円。３０歳になっても解約しなければ481万円。４０歳では1519万円。６２歳現在でも解約せずだと5908万3646円に。……小さいビルなら現ナマいけるのでは？　事業担保に使うだろうからもっと金を出せる。剛腕と地縁の紛うことなき地元の名士。
　それも少年時代のツチノコだけで。
（※ツチノコを売りに商売していないので才覚だけでも充分すぎる）

　妹のクリスチーネ剛田さんが漫画の絵の勉強のため海外留学したい（※当時だったらぶっ飛んだ発想になるけど）と言い出したら剛腕（というか金と才覚）でなんとかしちゃいそうな説得力がある。

　妹がのび太と結婚しなかったら、ツチノコラッキーはなくてもたけしさんはバリバリに稼いでいるはずなので、個人的にはのび太とジャイ子が結婚した世界では剛田家が野比家の面倒を見ているのではないかなと思っている。（そうでなければさっさと野比家は自己破産して逃げるだろう）

　動画にしてみた。
たけしさんすてき！

>空（うつほ）さん
　地味に3代目で財産はなくなると言うけど、アレで弟想いかつ与えられたものを大人になったらうまくつかっているようなのでやっぱりそれなりにしっかりしているのではないかなあ。最近はメカならスネ夫様になった。これはこれでいい。夢幻三剣士がリメイクされたら最初は結婚から逃げ出しても最後にはオドローム様に敢然と戦い挑むシズカリア姫が見られるかもしれない。

>赤井さん
　アレはいくら働いても疲れない人種で、他人はそうでないのが理解できないタイプだからなあ。ジャイアン、地味に単純な身体能力だけではなく機転も効くし。（※銀河超特急）

>中村さん
　株とか余計なことしなくても月の収入の1／10を銀行や郵便局に貯めとくだけでそれなりに家を建てるだけの軍資金になった時代だしね。