他記事はこちらに移行しています http://lameortdtm.hatenablog.com/
削除されているため下記リンクから音源をどうぞ。
【初投稿】感情泥棒【歌ってみた】優兎。
その1…ar690065
その2…ar696994
その2.5…ar699638
その3…ar703566
その4…ar704215
その5…ar770454
その6…ar1248262
お久しぶりです!
2年ぶりとなるその6を書きました。
他にブログを作ったのでこのブロマガももう使わないかと思っていましたが、まさかの新記事です。
その6…とはいえ、内容はその3にて新たに紹介したフリーのプラグインを使ってMIXを工程を説明するものとなっています。
内容は初心者には難しいところがあるかもしれない…かもしれませんが理解してくれればそれなりのMIXが出来るはずですよ。
では実際にやっていきましょう!
STEP4 歌声に対するエフェクトの使い方
Waves Tune LTがインサートされていますが、バイパスしています。有料なので…。
EQ→レベラー→EQ→コンプ→EQ→コンプ→ダイナミックEQ(ディエッサーの役目)
歌ってみただと目的の音に達するためにはEQ1つとかコンプレッサー1つだとうまくいかないので複数使っています。
マスタリングは通常2mixを書き出してから行うのですが、簡易的なものなのでマスタートラックで行っています。
ではまずEQを見ていきましょう。
IIEQ Proの使い方とEQの基礎
6バンドのパラメトリックEQです。6つ音をいじることが出来ます。
まず右下のAnalyzerを押すとスペクトラムアナライザーというものが表示され、どの周波数にどれくらいの音があるのか視覚的に分かるためMIX初心者にもありがたい!
そしてクリックすると丸が6つ表示することができ、それを右クリックするとEQの種類が選べます。それぞれ選んでどんな風になるのか試してみてください。
下部にはQというものがありますが、これは幅です。このQは丸をクリックした後、マウスのスクロールでQの幅を変えることが出来ます。
そしてCtrlを押しながら操作すると、イコライジングしている部分の音のみ聴くことができます!この機能を使って音が濁るポイントで音量を下げましょう。
そして以下3つがメロディで使っているEQです。
まずは濁るポイントで音量を下げます。ボーカルの場合400Hz~1kHzあたりにやたらもこもことした響きの部分がありますから、そこを削って音をすっきりさせます。
そして低い周波数をばっさりカットしていますね。これはEQの基本です。
ローカットという言い方をしますが、耳ではここを下げておくことで耳では聞こえないけど実は鳴っている…という邪魔な音を削り落としてしまう!削り落とせ~!!!!!
間にコンプレッサーを挿しているため、音が少なからず変わってしまいます。それを補正しつつオケとのバランスをとっていきます。
これは…納得するまでやる!………これ真面目に言ってますよ?
プロの人でも何度も何度も試行錯誤して完成させます。なんか高い音キーンってするからちょっとだけ下げて…なんか低いほうの音が物足りないからちょっとだけ上げて…その繰り返しです。
マイクや録音環境、曲によってもEQの設定が変わってきます。これといった決まりがないのがEQの難しいところです。
うまくいくまで頑張って試行錯誤してください!
とはいえボーカルのEQのポイントというのはあります。
500Hzあたりは声の重みでしょうか…ここらへんはQ幅が狭いEQで細かくカットせずに、ばっさりと削ってしまうとなんとも細い音になってしまします。濁るポイントのみを削っていきましょう。
1kHzあたりの音は声の太さを決定付ける部分です。ここを上げると聞き取りやすい前に出る声になりますが、オケとの馴染みが悪くなる可能性があります。慎重に調整してください。
2~4kHzは声の綺羅びやかな部分。ここを上げるとオケに埋もれない音になります。ですからこの音域は上げたほうがいいのですが、同時に耳に痛い部分でもあるため、派手に上げすぎないように。
8kHz以上は注意が必要です。ここを上げるとはっきりとした声となり聴こえ方も良くなるのですが、上げすぎるとキーンという感じの音がします。ここを上げすぎるとオケに馴染まず声が浮いてしまう…けど上げないとはっきりと声が聞こえない…という矛盾と戦います。
画像3つ目のEQを見てもらうと、紫で高音域を上げていますが青で10kHzあたりを抑えてます。このような微調整もポイントです。
ハモリは最後のEQをメロディのものと変えています。
メロディとは違い高い音域を抑えることで、メロディの邪魔をしないようにします。
高音域を抑えると奥から音が聞こえるように感じるため、音を奥に引っ込める役割も果たしています。
VOLAを使って音量を整える
一つ目のEQの後にこのプラグインを使っています。
もし使う場合はこの画像通りの設定にしてもらえれば大丈夫。
Pull Upという項目がすごく便利で、音の小さいところのみ音量を上げてくれます。後述するコンプレッサーは音の大きいところを圧縮し、全体の音量差を少なくするというものです。そのためコンプレッサーがかからない小さい音は音が大きくなりません。そこでこのVOLAを使っているわけです。
なおこのPull Upを使うとノイズがある音源の場合ノイズが大きくなってしまうため、Pull Upを5dB程度に留めておくか、ノイズ除去を行います。
ノイズ除去についてはこちらをご覧ください。
歌ってみたMIXをしてる人必見!?フリーVSTプラグインReaFirで音源のノイズを除去する方法! http://ch.nicovideo.jp/lamemusic/blomaga/ar971359
コンプレッサーを使って音を前に出す
まず1つ目のコンプレッサー
プリセットの『Vocal - Agressive Comp』を選んで微調整。
その3でも説明していますが、コンプレッサーのそれぞれのつまみについて説明します。
Threshold(スレッショルド)
このつまみを下げていくとまずは大きい音がコンプに反応します。もっと下げると小さい音もコンプに反応します。どれぐらい音がこのスレッショルドに反応しているのかというのは右隣のメーターで確認します。単位はdB(デシベル)。1枚目の画像では3~5dBぐらい反応するようにしています。
Gain(ゲイン)
いわゆる音量。スレッショルドを下げるとその分音量が下がるため、コンプレッサーをかける前と聴覚上同じ音量に戻してあげます。こうすることで元の音との比較ができます。
Ratio(レシオ)
スレッショルドに反応した音がどれくらいの割合で圧縮されるか。このコンプレッサーでは3:1から30:1まで設定できます。3:1であれば音を1/3まで圧縮しますよという事。レシオの値が高いと音量差が少なくなりますが、不自然になることがあります。ボーカルでは3:1~8:1ぐらいで設定すると良いかもしれません。1枚目の画像では5:1にしています。
Attack(アタック)
この値はコンプレッサーがスレッショルドに反応してからレシオで設定した値に圧縮されるまでの時間です。単位はmsec(ミリセカンド)。1/1000秒です。
いまいちよく分からないですね…。この値が小さいと一瞬大きくなる音にも反応してくれます。ただし小さくすると平坦な音になりがちで非常に難しいです。
その3ではアタックが少し長めのほうが良いと言っていたのですが、短いほうが良いです!ジャンルにもよりますが、8msec以下で良いと思います。画像1枚目では2.21msecです。
Release(リリース)
アタックの値で設定した時間で音が圧縮し終わったあとにどれぐらい圧縮を続けるかというもの。単位はmsec。
簡単に言うとこれが短いと音が前に出てダイナミックな感じになります。長いと常にコンプがかかっている状態になり、音が後ろに引っ込み音量差も少なくなります。このリリースの設定は好みといいますか…曲のテンポのよっても変わってくるもので、ベストな値は自分で見つけるしかありません。とはいえMIX初心者であれば違いがよく分からないと思います。
というわけで目安として…
20~50msec…短いリリース。音が前に出るが、浮いてしまう可能性あり。
80~140msec…適度なリリース。テンポが速い、早口な曲であれば少し短めにすると良いかも。
200msec~300msec…常にコンプレッサーがかかっている状態になりやすい。音が奥に引っ込むため、声が前に出すぎて浮いてしまう場合やハモリに最適かも。
Knee(ニー)
コンプレッサーのかかり方を変えられます。SOFTにすると緩やかに、HARDにするとアグレッシブな感じに。ボーカルの場合は一般的にソフトニーが良いとされているので迷ったらソフト寄りに。
このコンプレッサーにはPRE-EMPHANSIS EQやShaping、MIXがありますが、分かる方はいじってみてください。
1つめのコンプレッサーの音をEQで補正した後にまたコンプレッサー。ボーカルはコンプレッサー2段掛けをよくやります…VOLAも使ってるけど。
この2つめのコンプレッサーの役割は大きい音だけを狙って圧縮することで、より音量差を少なくしています。例えばアタックはこのコンプレッサーで最速の2msec。リリースは短め、レシオは6:1と1つ目よりも高め!スレッショルドをいじって2dBくらい圧縮されるようにします。ゲインもその分上げます。
続いてハモリの2つ目のコンプレッサーです。1つ目はメロと同じ。
音を奥に引っ込んでもらいました。ニーをソフトに、リリース長め、レシオ高めです。これと高音域を削ったEQで音が奥から聞こえるようになります。
歌ってみたでコンプレッサーは軽くかけるよりはガチガチにかけたほうが良いです。
TDR Novaでディエッサー
歯擦音は歌う人やマイクによってはあまり気にならないため、必要がないと思ったら使わなくても良いです。またディエッサーは今回最後に使っていますが、EQより先の一番最初に使っても良いです。
ダイナミックEQ…本当は歌ってみたのMIXでめちゃくちゃ役立つすごいプラグインですが、なかなか初心者には難しいところがあるかな…と思いましたのでディエッサーの役割を担ってもらいます。プリセットから『De-ess(split)』を選びます。
ちなみに下2つのボーカルプリセットは僕が作ったものなのでデフォルトでは入っていません
このプリセットを選んだあとにIIIを選び、スレッショルドをいじってあまり大胆に動かないように調整。あくまで歯擦音が鳴る時に大きく動くようにしてください。
そしてFREQをいじって歯擦音が鳴っているポイントに動かします。デフォルトだと4kHzなのですが、8kHzぐらいに動かしたほうが良いんじゃないかなぁ…と。今回は10kHzあたりに。
なおこのプラグインが負荷が高いのでEcoに切り替えて負荷を減らしましょう。PCスペックに自信がある方は切り替えなくて良いです。
リバーブのセンドリターン
リバーブは残響音です。ここでは解説しませんが、ディレイというエフェクトもあり、リバーブやディレイは空間を演出するエフェクトのため空間系エフェクトという言い方をします。空間系エフェクトを使うことで音の奥行きを出してオケとの馴染みもよくすることができます。
コンプレッサーやEQと違ってリバーブはトラックに直接使いません。
コンプレッサーと同じようにするとこのようになります。当たり前ですね。
でもリバーブっていうのはメロディにもハモリにも使いたいです。今回はやっていませんが、リバーブだけにEQをかけたい…なんてこともできます。
そこでリバーブに音を送って(センド)リバーブだけを生成してそれを元のトラックに戻すことで(リターン)それを実現します。
リバーブを1つ立ち上げておけばメロディからもハモリからも使用することができます。もしボーカルトラックが10を越える場合にリバーブを10個も立ち上げるとPCへの負荷も高く大変です。
センドリターンの詳しいやり方についてはその3をご覧頂くか、ご使用のDAWでのやり方を調べてください。初めはなかなか理解しづらいと思います。実際にやって覚えてください。
リバーブはCubaseの場合FXチャンネルに立ち上げます。他のDAWならAUXトラックとかいう名前だったりします。
リバーブはメロディとハモリで別々のリバーブ設定にすることで奥行きの違いを出します。
まずメロディのリバーブです。プリセットの『Vocal Hall』を選んで使っています。
センドリターンで使う場合はDRYを-∞にしてWETを0.00に必ずしてください!
先ほどのリバーブのトラックを複製してハモリ用のリバーブを作成します。
PRE DELAY、DECAY TIME、ROOM SIZE、DAMP INTの値を上げて空間を広くしています。
ここでリバーブのパラメータについて深く解説しません。よく分からなかったらこの画像の通りやってください。
このように設定しています。メロディにも2つ目のリバーブを少し送ってあげることで馴染みの良さを出しています。
リバーブをかけたものとかけてないものを比べてみます。
メロディリバーブなし
メロディリバーブあり
ハモリリバーブなし
ハモリリバーブあり
リバーブはかけすぎないように!かけすぎると初心者感出ちゃうよ!
ここまでやってきたことに加えてあと2つやることがあります。
オケにEQをかけて歌声の場所を作る
これは絶対にやるということではないのですが、どうしても声が馴染みづらい場合やオク下で謳っている場合はオケにEQをかけて声が入る場所を作ってあげます。
今回はこんな感じ。オク下だと200Hzあたりにボーカルの音が鳴っているのですが、原曲ではこの音域にボーカルが入ることは想定していないため、そのままMIXすると馴染みづらいことがあります。そのためこのようなイコライジングをしました。
ブレスの扱いについて
ブレスは消してはいけません。消していいブレスもありますが、消してはいけないブレスもあります。その見極めは…センス…です。
またブレスの音量ですが、VOLAやコンプレッサーを使ったことでブレスの音量が大きくなってしまいました。画像のように波形自体を小さくしたりオートメーションを使ってその部分だけの音量を下げるといったことをして対処します。
ブレスの音量…大事です!
最後にボリュームフェーダーを御覧ください。
曲、録音の仕方によって音量はもちろん変わりますから参考になるものではありませんが、今回はこんな感じです。
さてさてここまで頑張ってMIXしてきました。どんな音源になったか確認してみましょう。
感情泥棒歌ってみた2mix
良い感じですね~。しかしこれで完成ではないんです!
マスタリングというものが残っています!
歌ってみたのための簡易的なマスタリング
歌ってみたMIXであったりDTMのマスタリングというのは、MIXし終わった音源を書き出してその音源に対してエフェクトをかけ最後の仕上げをするという意味を持つものです。
ですが今回は書き出さずに全体にエフェクトを掛けることができるマスタートラックでやってみたいと思います。PCへの負荷が厳しい場合は音割れをしていないことを確認した後WAVで書き出し、改めてDAWにその音源を読み込んでマスタリングをしましょう。
Stereo Outの上が赤くなっていますね。こうなっていないことを確認してください。
もしこうなっていた場合はボーカルやオケなどのトラックの音量を下げてください。
マスタリングではマスタートラックにコンプレッサーのTDR KotelnikovとEQのIIEQPro、LimiterNo.6の3つを使います。
TDR KotelnikovにはMasteringのプリセットがいくつかあるため、これを使います。今回はMasteringのTightを選びました。しかしこれは選んだだけではいけません。
スレッショルドを上げ下げして圧縮量が2~3dBくらいになるように、Gain Reduction dBを見てして調整してください。
EQはこんな感じです。
どういう音にしたいのかで大きく変わってくるのでこれが正解というものはないです。
人の耳には聞こえない低い音域と高い音域をカットした上でモコモコしやすい200Hzをカット。派手に聞こえやすい2、4.kHzを上げる…といったようなことをしたり。
様々あったりそもそもEQを使わなかったり。
もしどうすればいいか分からなかったら原曲がどんな仕上がりになっているか、他の歌ってみたはどうなっているか聴き比べてそれに寄せていくというのも良いかもしれません。
最後に全体の音量…というか音圧と言いますが、音圧を上げつつボーカルとオケの音の馴染みを良くするのがこれ!画像の通り設定してもらえれば多分大丈夫だと思いますし、これもプリセットにMasterというマスタリング用のプリセットがあるはずです。
メーターの振れ幅は上記画像を参考に。
マスタリングでは音を大きくする意味もありますから、その音を大きくする役目を担うのはこのVSTプラグインになります。
出力保護のシーリングを-0.1にして精密ISP保護を選んだあと出力レベルを音が潰れない程度に上げてください。
Limiter No.6の公式使い方動画はその3にて掲載しています。
さて…完成です。あとは書き出して動画エンコードしましょう!
では完成した音源をどうぞ!
マスタリング済み音源
おまけ
マスタートラックにDeespeakerというプラグインを使っていましたこれも無料です。
ヘッドホンでもスピーカーの鳴り方をシミュレートしてくれるというもの。ヘッドホンであれば右の音は右耳からしか聞こえませんが、スピーカーであればどちらの耳にも聞こえますし、それ以外にもヘッドホンとは聞こえ方が大きく異なります。
MIXの際にこれを有効にしておくことで普通にヘッドホンでMIXするより音量のバランスがとりやすくなり、EQもどこを上げ下げすればいいのか分かりやすくなります。
さらにおまけ。
この歌ってみたはもう2年以上前になるのですが…今はどんな感じかというと。
こんな感じ。
さらにさらにおまけ。
LAME(らめらめP)の歌ってみたMIX依頼について
MIX依頼やオフボーカルがない楽曲のオケ制作を行います。有料です…。でも相場からすると相当安いかと思います。
ボカロPが教える!中、上級者向け?歌ってみたMIXプロセス!
こちらはさらに深く踏み込んだ中級者以上の方向けの記事です。
というわけで以上です!役に立ちましたか?
僕はこんな曲を作っています。よかったらどうぞ。歌ってください。
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新曲『Sunset Drive』をDTM的な観点で解説する(コードとか音源とか)
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