「排泄介助に嫌気」 福岡の冷蔵庫遺体事件、次男再逮捕
板倉大地
福岡市西区の住宅の冷蔵庫内から夫婦の遺体が見つかった事件で、福岡県警は25日、同居する次男の無職松本淳二容疑者(59)=死体遺棄容疑で逮捕=を父の博和さん(88)への殺人容疑で再逮捕し、発表した。容疑を認めているという。
捜査1課によると、淳二容疑者は6月20日夜ごろ、自宅で博和さんの首を長さ約1メートルの電気コードで絞め、殺害した疑いがある。淳二容疑者はこの日、博和さんからトイレの介助を複数回頼まれたといい、「排泄(はいせつ)の介助まで頼まれて嫌気がさした」といった趣旨の供述をしているという。
博和さんは6月13日に自転車で転倒し、歩行が不自由になっていた。母親の満喜枝さん(87)も車いすで生活しており、これまでは博和さんが満喜枝さんの面倒をみていたが、14日以降は淳二容疑者が食事の準備などを担っていたという。
捜査関係者によると、淳二容疑者は「アニメ観賞が親の介護で中断されるのが耐えきれなかった」といった説明をしているという。
遺体は6月29日未明、自宅1階の冷蔵ケースの中から発見された。淳二容疑者は満喜枝さんの殺害についても認めているといい、県警は経緯を調べている。(板倉大地)