福岡県警察本部

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 福岡市西区の住宅で6月、冷蔵庫の中から夫婦の遺体が見つかった事件で、夫婦と同居し、死体遺棄容疑で逮捕された次男の無職の男(59)が「アニメのいい場面のとき、父親に介護で何回も呼ばれ、文句を言われたので殺した」という趣旨の供述をしていることが、捜査関係者への取材でわかった。

 福岡県警は勾留満期の25日にも、父親に対する殺人容疑で再逮捕する方針。

 男は6月23日頃、自宅の業務用冷蔵庫内に父の松本博和さん(88)、母の満喜枝さん(87)の遺体を遺棄したとして、今月4日に逮捕された。

 捜査関係者によると、男は6月20日夜、自室でアニメを見ていたところ、博和さんからトイレの介護などで3回呼び出された。その際、博和さんの言葉に立腹。電気ポットのコードで首を絞めたという趣旨の話をしているという。

 司法解剖の結果では博和さんの死因は不詳だったが、その後、医師の所見などから、県警は窒息死と特定した。

 一家は3人暮らし。満喜枝さんは車いすで生活しており、博和さんも最近になって介護が必要となったことから、男は「今後、両親の介護をしないといけなくなることに不満があった」とも供述しているという。男は、満喜枝さんについても「父親を殺害し、それを見られたので首を絞めた」と話しており、県警が調べている。