コーチング

NLPコーチングの手法を学び「仕事やビジネス」でより高い結果を手に入れる

仕事やビジネス、あるいは日常生活でこのように感じたことはありませんか?

「もっと部下の力を引き出してあげたい」

「チームのパフォーマンスを高めたい」

「悩んでいる、苦しんでいる人の助けになりたい」

「クライアントがより早く、効果的に結果を出せるようにサポートしたい」

「より良好な人間関係を築きたい」

「目標達成能力、問題解決力を高めたい」

など

チームや個人で結果を出したい方、人に影響を与える立場の方、クライアントを持つコーチ、目標達成や問題解決力を高めたい方、他者貢献したい方ほど、このようにお感じになるかもしれませんね。

そんなときに役立つ「効果的なアプローチ」が、コーチングの手法と言えます。

コーチングの手法は「組織、チーム、個人」が、より早く、より効果的にゴールを達成し、問題を解決する助けとなります。さらに他者をサポートし、より良い人間関係を築くコミュニケーションのツールとしても効果を発揮するんです。

このようなコーチングの定義を紹介すると以下になります。

『コーチングとは、他者のパフォーマンス(実績、能力)、学び、そして発展をファシリテート(手助け、促進)する優れた技術。』

- スクール・オブ・コーチング「マイルズ・ダウニー」 -

『コーチングとは、クライアントが公私において充実した結果を生み出す助けとなるような、継続的なパートナー関係である。コーチングという過程を経て、クライアントは学びを深め、パフォーマンスを改善し、人生の質を向上することができる。』

-  国際コーチ連盟(International Coach Federation=ICF) –

このようにクライアントとの良好な関係を築き、目標達成と問題解決をサポートするコーチングの手法は、あなたの仕事やビジネス、人間関係に変化をもたらす有効な手段になると言えます。

そこでこの記事では、使いやすくて効果的なコーチングの手法を厳選して紹介します。コーチングにはいくつかの種類がありますが、脳科学や心理学を取り入れた、より効果的な「NLPコーチング」の手法を中心にしていますので、ぜひお役立てくださいね。

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1.NLPコーチングとは?

NLPコーチングとは、一般的なコーチングの手法にプラスして、「人の思考と行動に影響を与える」脳科学や心理学の要素を取り入れたコーチングです。

クライアントが「より自然で、より早く、より効果的に」ゴール達成や問題解決に向かうことをサポートできるようになっています。

特にNLPコーチングの特徴であり、効果が出る理由は、心理学NLPを取り入れている点なんです。

心理学NLPは、「脳と心の取扱説明書」と言われ、クライアントの限界や行き詰まりを生む「心理的なブレーキ」「上手くいかない行動パターン」「ネガティブな感情」を変えるなど、「大きな変化を人にもたらす、魔法のような効果」をコーチングにもたらしてくれました。

その結果、NLPコーチングを使うことで、一般的なコーチングの手法では難しかった、以下を可能にしています。(上記画像の②番③番に該当)

  • 目標達成・問題解決の促進/能力を高める
  • 結果を妨げるマイナス面の解消
  • 成功の加速/ブレイクスルー
  • 思考や行動パターンの変化
  • など

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2.コーチングを成功させる「3つのコーチング手法(モデル)」

コーチングには基本の型があります。それをコーチングモデルと呼び、部下やクライアントの成果を支える「重要なポイント」が集約されています。

そのため以下より紹介するコーチングの手法(モデル)を使うことで、部下やクライアントが結果を出すことをサポートしやすくなるんです。

そしてコーチング手法(モデル)ですが、慣れてくると相手に合った手順で、臨機応変に行えるようになります。実はこの方が、柔軟性の高いコーチングを行うことができ効果的です。まずは型を学び、当たり前に使いこなせるようになりましょう。

※出典・参照元

2-1.GROWモデル

目標達成や問題解決に役立つコーチング手法として、幅広く使われ、効果を発揮しているのが「GROWモデル」です。

GROWモデルを一般に普及させた主要人物の1人である「ジョン・ホイットモア氏」は、著書の中で以下のようにコーチングを定義しています。

『実績を改善するために、その人の潜在能力の鍵を開けること。』

出典・参照元:「Coaching for Performance(邦訳「潜在能力を引き出すコーチングの技術」 出版社:日本能率協会マネジメントセンター、訳:真下圭」

これを可能にするコーチングの手法が、GROWモデルです。

例えば「部下、チーム、クライアント」が、結果を出すために必要な下記5つのポイントを押さえた、思考や行動を行えるようになっていきます。

  1. ゴール(欲しい結果)の明確化
  2. 現状の確認
  3. ゴールに向かうための課題や障害の明確化
  4. 行動計画とNEXTアクションの決定
  5. ゴールに向かうことへの決断

こうすることで効果的な行動がとれるようになり、成果につながります。
さらにこのようなコーチング手法を身につけることで、あなた自身の目標達成や問題解決能力も高まります。

このようなGROWモデルは下記4つのポイントで構成され、それぞれの頭文字「G・R・O・W」を並べた名称になっています。

【GROWモデル・4つのポイント】

G:ゴール(Goal)
ゴールとは「達成したい目標」「欲しい結果」のことです。ゴールを明確にすることで「達成に向けて、効果的な思考と行動」を行いやすくなります。
R:現実(事実)を確認する(Reality Check)
ゴールに対する「現状確認」「事実確認」を行います。これによりゴールと現状が明確になるため、ゴールの達成に必要な課題や問題が明確になります。
O:選択肢/オプション(Options)
ゴールの達成に向け「何が必要か?」「何ができるか?」を明確にします。こうすることで選択肢をリストアップでき、最適な行動プランを立てやすくなります。
W:意志(Will)
ゴール達成に向け「戦略」「行動計画」「NEXTステップ」「NEXTアクション」を明確にします。その上で、本当にゴールに向けて行動を起こすのか?と意志確認をします。意思確認によりクライアントは心を決めやすくなり、継続的なアクションにつながります。

このようなGROWモデルの実践方法ですが、ここでは心理学NLPの要素を加えて進化した「NLPコーチングのGROWモデル」を紹介します。

以下のような手順で、質問しながら進めていきます。

【NLPコーチング版:GROWモデル】

G:ゴール(Goal)

①ゴール(欲しい結果)を確認する
・あなたのゴール(欲しい結果)は何ですか?

②判断基準を明確にする(どうなるとゴールの達成なのか?を明確にする)
・ゴールを達成したことは、どのように分かりますか?
・どんな状態になったとき、ゴールを達成したと判断できますか?
・ゴールを達成したとき、そのときのあなたは「何を見て、聞いて、感じて」いますか?

③ゴールをより具体的にする
・ゴールは「どこで、いつ、誰と」一緒に達成していますか?

④ゴールに向かうモチベーションを高める
・ゴールを達成することで、あなたは何を得られますか?
・ゴールの達成は、あなたに何をもたらし、どのような意味がありますか?
・ゴールの達成により得られる、より大きな価値は何ですか?
など

R:現実(事実)を確認する(Reality Check)

・今はどのような状況ですか?
・ゴールに対して何を行い、どのような成果を得ていますか?
・現状に対してどのように感じていますか?
・成果を止めているもの/行動を妨げるものは何ですか?
など

O:選択肢/オプション(Options)

・ゴール達成のために何が必要ですか?
・ゴールを達成するために、あなたは何ができますか?
・尊敬する人・お手本となる人なら、今どのように考え、行動していますか?
・他の誰か(先人や他者)が行っていることで、効果的かもしれないことは何ですか?
・成果を出している未来の自分なら、今どのように考え、行動していますか?
・成果や行動を妨げる可能性があるものは何ですか?
・誰のどのような協力が必要ですか?
など

W:意志(Will)

①行動計画、NEXTステップ、NEXTアクションを決める
・ゴールから逆算すると、どのタイミングで何が必要ですか?
・ゴール達成のためのNEXTステップ(最初の課題)は何ですか?
・今からできる最初の一歩は何ですか?
など

②意思確認
・ゴールに向かいたい気持ちは10段階中いくつですか?
・行動を起こす準備はできていますか?
・ゴールに向かうこと/達成することを決断できていますか?
など

このように進めるだけで「部下、チーム、クライアント」の思考や行動をゴールに向けて方向づけ、気持ちにスイッチを入れることができます。非常に効果的なコーチングの手法となりますので、お役立てくださいね。

すでにコーチング業界の世界権威や優秀なコーチは行っていますが、最終的には日常会話の中でコーチングできるようになっていきます。

2-2.NLP解決志向コーチング(ソリューション・フォーカスト・アプローチ)

問題にフォーカスする代わりに、解決にフォーカスするコーチングの手法(モデル)が、解決志向コーチング(SFA:ソリューション・フォーカスト・アプローチ)です。

このコーチングの手法は、原因追求することに比べ、より短期間で問題を解決し、望ましい変化を起こすことができるようになります。

もともとセラピーの一種である「ブリーフセラピー」から派生し、当時のセラピー業界にとっては画期的な手法となりました。

なぜならば、問題解決に向けた「効果的な行動・解決策」は、「なぜ?なんで?何が悪かったの?」という問題意識からは生まれにくく、解決に意識を向けることから生まれやすいためなんです。しかし視点を解決に向けることで、意識の違いを生み、思考や行動が変わり始めます。

つまり「どこに意識を向けるか」がポイントだったんです。

このようなアプローチに心理学NLPの要素を取り入れた、NLPコーチングの手法が「NLP解決志向コーチング」となり、通常の解決志向コーチングよりも、もう一歩踏み込んだコーチングを可能にしてくれます。

主な特徴は以下になります。

  • 望ましい状態にフォーカスする
    :NLPの手法を使い、より効果的にゴールへ意識を向ける
  • 問題解決に役立つリソースを見つける
    :リソースとは「経験、知恵、知識、人脈、資金、技術、特技、長所」など、問題解決に役立つものすべてを指します。
  • ※「すでに持っているリソースは何ですか?」「必要なリソースは何ですか?」というNLPの質問を使うと、リソースを見つけやすくなります。

そして「NLP解決志向コーチング」は、以下のように進めていきます。

【NLP解決志向コーチング】

1、現状を確認する
・GROWモデルで紹介した「R」を行う
2、ゴールを明確にする
・GROWモデルで紹介した「G」を行う
3、リソースを見つけ、持ち込む

①ゴール達成のために必要なリソースを見つける
・ゴール達成のために必要なリソースは何ですか?
・すでに持っているリソースは何ですか?
・さらに必要なリソースは何ですか?
など

②メンターやお手本となる人から学ぶ/気づきを得る
・メンターやお手本になる人を挙げるとしたら、どなたですか?
・その人なら、どのように考え、どのように行動しますか?
・その人から、今のあなたにメッセージをいただくとしたら、
 それはどのようなメッセージでしょうか?
など

その上で、具体的な行動計画、NEXTステップ、NEXTアクションを決め、行動を起こしていきましょう。

※時に人は、問題を前にして「心理的、感情的」にマイナスの状態になりますね。そしてマイナスの心理状態やネガティブな感情が「成果や行動を妨げる」障害になることがあります。そのため一般的なコーチングの手法にあるような、行動レベルの変化を目的としたアプローチでは、心理面・感情面への対応が難しいという現実がありました。

しかし心理学NLPを取り入れ、心理面・感情面へのアプローチを可能にしたNLPコーチングでは、具体的な対処法を学んでいきます。具体的には以下で紹介する「NLPトランスフォーマティブ・コーチング」という手法になります。

2-3.NLPトランスフォーマティブ・コーチング

部下、チーム、クライアントが「制限や行き詰まりを突破する」「ブレイクスルー」することを可能にするのが「NLPトランスフォーマティブ・コーチング」です。

世界レベルのプロコーチであり、心理学NLPで世界有数のマスタートレーナーである「ティム・ハルボム氏」が、15年かけて体系化したNLPコーチング(NLPプロフェッショナルコーチング)特有の手法になるんです。

一般的なコーチングの手法では不可能だった、人の「思考パターン・行動パターン」「心理面・感情面」の変化を可能にする、下記アプローチを身につけることができます。

  • ブレイクスルー
    :限界や行き詰まりの打破/壁の突破/潜在的なパフォーマンスの発揮
  • セルフイメージの向上(自分に対する評価やイメージの向上)
    :手にする結果を決定づけるセルフイメージの向上/書き換え
  • ビリーフチェンジ
    :思考や行動を生み出す「思い込み、自分が正しいと信じている考え方」を変える
  • 価値基準の明確化
    :人の決断・判断に影響を与える価値基準と優先順位を明確にする
  • 成果を止めている思考や行動パターンの変化
    :変えたいけど変えられないもの
  • 心理面・感情面の変化
    :葛藤、怒り、恨み、罪悪感、マイナス思考、ネガティブな感情など
  • など

ポイントは「思考パターン・行動パターン」「心理面・感情面」へアプローチできることなんです。その結果、下記画像にあるように一般的なコーチングの限界だった「成果や行動を妨げる障害」「成功の加速」を実現できるようになります。

それにより「今までは実現不可能だった」ゴールの達成や問題解決を可能にし「部下、チーム、クライアント」が、仕事や人生で手にする結果を1段・2段と上のレベルへ引き上げることも可能になっていきます。

ただし、正しい考え方とやり方を知り、身につける必要があります。その点に関してはNLPコーチングの公式サイトが詳しいため、以下に紹介します。

※NLPコーチングにご興味をお持ちの方はこちらの動画(40秒)もおすすめです。

3.問題解決とゴール達成に役立つ「2つのコーチング手法」

ゴールの達成を左右する大きな要素が「ゴールを妨げる課題や問題の解決」「ゴールに向かう決断」となります。それが現状とゴールの間にある「GAP」を埋めるための介入になります。

そこでまずは知っていただきたいのが、この章でご紹介する「問題解決のストラテジー」「決断のストラテジー」という2つのコーチング手法となります。

ここで紹介するコーチングの手法は、上記画像の②番③番に影響を与え、手にする結果を決定づけるため、非常に重要なポイントになります。

3-1.問題解決のストラテジー

ゴールを明確にすると、ゴールを実現するための課題や問題が明確になります。それをクリアしやすくするためのアプローチが「問題解決のストラテジー」です。

このコーチング手法を使うことで「思考の行き詰まりを解消し、視野を広げ、感情を整え」問題解決やゴールの達成に向けて、効果的な思考や行動を行えるようになります。

そのためのポイントは以下になります。

  • リフレーミングする(ものの見方、捉え方、意味づけを変える)
    :成果や行動を妨げる「出来事への見方、捉え方、意味づけ」を変える
    :マイナスの思考やネガティブな感情をニュートラル、もしくは肯定的なものへ変化させる
  • ポジション・チェンジする(複数の視点で、ものごとを捉える)
    :複数の視点から問題を捉え直す
    :制限、行き詰まり、マイナスの心理状態を変化させる
  • 思考パターン・行動パターンを変える
    :否定的な「思考、感情、行動のパターン」を肯定的なパターンへ変える

具体的には以下のようになります。

① リフレーミングする(ものの見方、捉え方、意味づけを変える)

成果を妨げる思考や感情が出たときに役立つのが「マイナスの思考、ネガティブな感情への対処」です。

ネガティブに捉えがちな出来事、課題、問題に対して「捉え方」や「意味づけ」を変える。それにより、問題に対する思考や行動を変え、高いパフォーマンスを発揮できるようになります。

それを可能にするコーチングの手法を「リフレーミング」といいます。

心理学NLPのスキルとしても体系化され、例えば以下のような質問を使い「出来事に対する捉え方や意味づけ」を肯定的なものへ変えていけるんです。

  • どのような意味があるのだろうか?
  • 良い面があるとしたら何だろうか?
  • 得たこと、学んだことがあるとしたら何だろうか?
  • プラスの側面があるとしたら何だろうか?
  • 問題を解決した未来の自分なら、どんなアドバイスをくれるだろうか?
  • これを乗り越えることで、何を得られるだろうか?
  • など

「マイナスの思考」や「ネガティブな感情」を自分にとって、肯定的なものへ変えるポイントの一つは「学びに変える」ことです。

そのためNLPコーチングでは「辛い出来事」「ネガティブな体験」「困難に感じる状況」に対して、上記のような質問を行います。

その結果、例えば「ただ辛いだけの出来事」が「自分を成長させるために必要な体験(学び)」だったと思えるなど、「マイナスの意味づけ」が「肯定的な意味づけ」に変わります。

コーチングの手法として重要な「リフレーミング」に関しては、以下の記事で詳しく紹介しています。

② ポジション・チェンジする(複数の視点で、ものごとを捉える)

「相手視点」「客観的な視点」「俯瞰した視点」を使い、問題を捉え直すことで以下を可能にするコーチングの手法が、ポジション・チェンジです。

  • 思考の制限や行き詰まりを解消する
  • 「マイナス思考」「ネガティブ感情」に対するリフレーミング
  • 他者との対立や問題行動を生み出す心理状態から抜ける
  • 他者に対する理解と共感、それに基づく関わり方
  • など

問題と感じる出来事や人間関係に対して、人は心も体も萎縮し、無意識に守りに入ります。
その結果「制限や行き詰まり」「マイナス思考やネガティブな感情」「他者との対立や問題」を生み出しがちです。

これは視点が「自分視点」に偏り、視野が狭くなることで起こります。しかし「出来事を複数の視点で捉え直す」ことで問題に対する捉え方を変え、ベストな解決策を見出すことを可能にするコーチングの手法と言えます。

具体的には以下のように行います。

  1. 自分視点に立つ
    :何が起きて、どのように感じているかを捉え直す
  2. 相手視点に立つ
    :相手の立場に立って、出来事を捉え直す
    :相手の言動の裏にある理由、感情、意図は何か?と考える
  3. 第三者視点に立つ
    :出来事を客観的に捉える
    :客観的な第三者の立場から、自分と相手がそれぞれどのように見えるか?
    どのような関係に見えるか?を確認する
  4. 俯瞰した視点に立つ
    :出来事をかなり俯瞰して捉え直す
    :この出来事には、どのような意味があるのか?を確認する
    :どのような意味、意義、価値があるのか?と確認する

※ポジション・チェンジは問題解決に必須のテクニックになり、心理学NLPの手法です。NLPコーチングのセッションでは、ことあるごとに使われる効果的な内容になります。詳しくは以下の記事で紹介します。

③ 思考パターン・行動パターンを変える

問題を感じているとき、ネガティブな状態にあるときに起こりがちな「否定的な思考、感情、行動のパターン」を肯定的なものへ変えるコーチングの手法になります。

おもしろいことに、ネガティブな状態と調子の良い状態では「思考、感情、行動」のパターンが変わりがちです。問題を感じたときに上手くいかなくなる人の中には「成果を妨げ、マイナスを生み出すパターン」を持っているケースが多いのも事実なんです。

しかし逆に、誰でも調子の良いときのパターンも持っていますので、良いパターンは強化し、マイナスのパターンを修正することで、ゴール達成や問題解決に向けてベストな思考や行動を取れるようになります。

具体的には以下を行いましょう。

  1. 調子が良いとき(結果を出しているとき)のパターンを確認する
  2. ネガティブな状態(制限や行き詰まりを感じているとき)のパターンを確認する
  3. 上記①と②を比較して、パターンの違いを明確にする
  4. 明確になった違いを取り入れ、思考、感情、行動を修正する

シンプルですが非常に効果的なコーチングの手法になります。

ただし習慣として根付いたパターンは、中々変えることが難しいことも多いのが実情です。
そのときはNLPコーチングの手法を使うことで、変化を生み出すことができます。

※問題解決に役立つポイントとして、人の心理面・感情面に直接影響を与えるセルフイメージやビリーフも重要になります。人の無意識に紐づき「部下、チーム、クライアント」が手にする成果に大きな影響を与えるため、以下に詳しくまとめた記事を紹介します。

3-2.決断のストラテジー

「決断に躊躇する」「判断に迷う」ときなどに役立つコーチングの手法が「決断するためのストラテジー」です。

決断は、物事を動かすための原動力になりますが、闇雲な決断は結果に結びつかないどころか問題を生み出すこともあります。そのため常に後悔なく、最良の判断に基づく決断が必要になりますね。

そこに役立つコーチングの手法は3つになります。

  • クライテリア(価値基準)の明確化
    :これから取り組むことに対して、何を大切にしたいか?
  • メタアウトカム(ゴールの先にある本当の欲求・目的)の明確化
    :それを行うことで得られるもの、本当の欲求は何か?
    :それを行うこと、得ることの、より大きな意味は何か?
  • リフレーミングする(ものの見方、捉え方、意味づけを変える)
    :決断することに対する捉え方、意味、意義、価値があるとしたら何か?

これらは決断に影響を与えるため、実践することで「最良の決断をする」ことをサポートできるようになっていきます。

具体的には以下のように質問を使いながら進めていきます。

① クライテリア(価値基準)の明確化

・ゴールの達成で何が大切ですか?

・他にもあるとしたら、ゴールの達成で何が大切ですか?

・上記の質問を繰り返す(最低10個出し、優先順位をつける)

・決断することが、優先順位の高い「価値基準」を満たせるかどうかを確認する

※価値基準は人の判断や決断に影響を与えます。なぜならば価値基準を満たす行動のみが「やりがい、充実感、モチベーション」へ影響を与えるためです。

② メタアウトカム(ゴールの先にある本当の欲求・目的)の明確化

・ゴールを達成することで何を得られますか?

・それを得ることで、さらに何を得られますか?

・上記の質問を繰り返す(これだなと言うものが出るまで繰り返す)

・決断することが「メタアウトカムを満たす」ベストな選択になり得るかを確認する

※メタアウトカムを満たすために人は無意識に様々な判断・行動を行います。しかし常にベストな判断・行動を起こせるわけではないため、決断することがメタアウトカムを満たすベストな選択になり得るかどうかを確認しましょう。

③ リフレーミングする(ものの見方、捉え方を変える)

・決断することで何を得られますか?
・決断することで失うものはありますか?
・決断しないことで何を得られますか?
・決断しないことで失うものはありますか?
・決断することの「意味、意義、価値」は何でしょうか?

※失敗への不安や怖れなど、決断を妨げる「ネガティブな意味づけ」を変えましょう。さらに決断することの「意味、意義、価値」を明確にすると決断しやすくなります。

このように決断は、仕事やビジネス、人生全般において重要な鍵となるため、押さえておきたいコーチングの手法になるんです。

4.コーチングの成功を左右する手法「パワフルクエスチョン」

コーチングの成功を左右し、ゴール達成や問題解決に向け「最良の答えを導き出す」質問が、「パワフルクエスチョン」です。

「現状、ゴール、GAP(課題や問題)の明確化」「戦略、行動計画、NEXTステップ・アクションの設定」「詠歌や行動を妨げる障害を取り除く」「成功の加速」を実現するコーチングプロセスは、常にパワフルクエスチョンを軸にして展開されます。

そのため上記画像のように、コーチングを下支えする重要な要素として位置づけられます。
このようなパワフルクエスチョン(最良の答えを導き出す質問)とは、人の思考と行動に大きく影響を与えます。そして以下を可能にするような思考や気づき、アイデアを出しやすくなります。

  • 最良の答えやアイデアを生み出す
  • 限界や行き詰まりの打破
  • 思考と感情の整理
  • ネガティブな感情の開放
  • 現状把握と事実確認
  • ゴールの明確化
  • 行動計画の作成
  • リフレーミング(出来事への捉え方や意味づけを変える)
  • 客観的な視点を得る
  • など

なぜならば「脳は質問に答える」という性質を持ち、「投げかけられた問に対し、答えを探し続ける」という働きがあります。

さらに「具体的な質問には具体的な答え、曖昧な質問には曖昧に答える」という性質があります。そのため効果的な質問を使うことで、コーチングをよりスムーズで、より効果的に進められるようになります。

そこに役立つコーチングの手法(質問スキル)が「パワフルクエスチョン」になり、コーチング成功の鍵と言えるんです。

【パワフルクエスチョンの例】

1、現在の状態に変えて、どのような成果を手にしたいですか?
・問題ではなく、欲しい結果へ意識を向けるための質問
2、具体的には?/もう少し詳しく聞くと?/それってどういうことですか? など
・ものごとを具体的に認識するための質問
3、成果を妨げるものは何ですか?/マイナスを生み出している要素は何ですか?
・制限や行き詰まりを生み出す要因を明確にするための質問
4、もしも実現可能だとしたら、どのような可能性がありますか?
・思考の制限を一時的に取り除き、思考や発想の幅を広げる質問
5、本当に?/それは誰が決めたのですか?/何と比較してそう思ったのですか? など
・制限や行き詰まりの原因が、思い込みや勘違いであることに気づくための質問
6、NEXTステップは何ですか?/NEXTアクションは何ですか?
・具体的なアクションを明確にするための質問
7、いつから行動を始めますか?/いつまでに行動を起こしますか?
・最初の一歩を踏み出すための質問
※この他にもパワフルクエスチョンはたくさんあります。

パワフルクエスチョンにより「部下、チーム、クライアント」のゴール達成や問題解決をサポートしやすくなります。さらに効果的な質問を行えることでコミュニケーション能力も高まるため、良い質問に出会ったときは、随時ストックしていきましょう。

※パワフルクエスチョンに関しては、以下の記事にまとめていますので紹介します。

コーチングバナーB

まとめ

チームや個人で結果を出したい方、人に影響を与える立場の方、クライアントを持つコーチ、目標達成や問題解決力を高めたい方、他者貢献したい方にとって、コーチングの手法は効果を発揮します。

そのため、もしもあなたが、以下のようにお感じでしたら、

「もっと部下の力を引き出してあげたい」

「チームのパフォーマンスを高めたい」

「悩んでいる、苦しんでいる人の助けになりたい」

「クライアントがより早く、効果的に結果を出せるようにサポートしたい」

「より良好な人間関係を築きたい」

「目標達成能力、問題解決力を高めたい」

など

紹介した下記6つのコーチング手法は「仕事やビジネス、人間関係」において効果を発揮します。

  • GROWモデル
  • NLP解決志向コーチング(ソリューション・フォーカスト・アプローチ)
  • NLPトランスフォーマティブ・コーチング
  • パワフルクエスチョン
  • 問題解決のストラテジー
  • 決断のストラテジー

あなたにとって、あるいは多くの方にとってお役に立てば嬉しく思います。

※出典・参照元

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