昨日Yahoo!に寄稿した拙稿(「ユダヤ人大量惨殺ごっこ」五輪開会式ディレクターの小林賢太郎氏、芸人時代にホロコーストを笑いのネタに)で小林賢太郎さんの過去の不適切なネタを取り上げました。そして、それを契機に私の過去の言動についての追及も始まり、反発を買っているようです。
特に問題とされているのが、私が2014年9月1日に投稿したツイートのようです。
これは同じ日に東洋経済オンラインに掲載された拙稿(「ブラック企業」は、人種差別用語である)について、当時、かなりの批判や反発が私に寄せられたため、親しい編集者の方に「〇〇さんは、どう思いますか?」と伺ったところ、ツイートにある意見を賜ったため、「こういう意見もありますよ!」との思いから、その編集者の発言を引用して、自らツイートしてしまいました。今となって思えば、放送禁止にもなっている差別用語を含むそのツイートはいかなる思いがあってもすべきではなかったと反省しております。人としてもジャーナリストとしても人権感覚が欠如する内容でした。ここに深くお詫び申し上げます。
なお、Yahoo!への昨日の投稿は、僕が東京五輪開会前日を狙って書いたのではとの憶測が出ていますが、それは違います。21日深夜から22日未明にネットで大きな問題になっていることを知り、最終的に「これはやはり書かなくてはいけない」との思いが募り、書かせていただいた次第です。1988年の学生時代に留学したアメリカでは、ユダヤ系アメリカ人の家庭にホームスティしました。その時にホロコーストという人類の悲劇について何度もホストファミリーから聞かされていたので、僕はその思いが特に強いのかもしれません。
また、「ブラック企業は人種差別用語である」との考えは今も変わっていません。私の考えは、東洋経済オンラインへの拙稿で述べましたのでここでは繰り返しません。最近読んだ中では、こちらの文章「言葉について考えよう」が分かりやすかったです。ぜひお時間あれば一読ください。僕はどれだけ攻撃されても嫌われてもいいのですが、「ブラック企業」との言葉で差別を感じている人々がいる以上、そうした人々の思いをぜひ受け止めていただければ、と存じます。
また、このブログの最後になってはなってしまいますが、すごく伝えたいことがあります。それは、小林賢太郎さんの今後のご活躍を心より祈念していることです。僕は小林さんとはこれまで何の接点もなく、個人的な恨みも全くありません。解任にあたっての小林さんのメッセージも拝読し、真摯に昔の言動を反省されていて、誠実で素晴らしい方と存じました。僕も大いに小林さんの真摯な姿勢に学ばなくてはと思いました。その小林さんのメッセージに学び、このようにブログで僕も謝罪しなくてはと思いを新たにした次第です。
僕もこれまでの52年の人生で数々の失敗と挫折を経験してきました。
クリエイターとして才能あふれる小林さんの今後のご活躍を心よりお祈りいたします。
高橋浩祐