このページの先頭です

女性社員インタビュー「山陽印刷株式会社」

メディアミックスを武器に豊かな創造力を伝える企業

最終更新日 2019年3月19日

企業紹介

1948年、横浜市南区に創業。1976年、知識集約型産業化のため、デザイン部門を新設。1990年、横浜市金沢区福浦に新工場を建設し、全面移転。若年アーティストの発掘、育成を目的とするアーティストネットワーク設置。“「伝える」という技術”を核にして、従来のオフセット印刷を基盤に、Webや動画コンテンツを拡大展開する。2013年、「横浜型地域貢献企業」に認定。

山陽印刷株式会社の集合写真

女性社員のインタビュー<営業とアートディレクター2つの仕事で明日をきりひらく>

営業部課長代理:湯浅佳子さん(入社21年目)

インタビューした女性社員の方の写真

1998年、新卒で入社。営業部に所属し、新規企業の開拓を3年務めた後、ルート営業を担当。2014年から現職。
営業職のかたわら、2012年から山陽印刷株式会社が中心となり運営する「アーティストネットワーク+コンパス」のディレクターとして、展覧会などの企画と運営に従事。営業とアートディレクターという両輪を回し、生き生きと輝く秘訣を聞きました。

質問1.現在の仕事内容について教えてください。

入社4年目から既存のクライアントへの提案型営業を行っています。当社はポスターやチラシ、会社案内などの商業印刷を請け負っていますが、企画・デザインを特に重視し、デザイン、編集、製版、印刷、製本まで社内一貫体制で行うのが特徴。営業はクライアントのニーズを把握し、集客や販売促進につなげるためにさまざまなツールを駆使して提案し、デザイナーなどと協力して実現に導きます。クライアントの思いにマッチしたアイデアを生み出していくのが、この仕事のだいご味のひとつです。

質問2.どのようなチームで仕事を進めるのですか?

案件によってチーム編成は変わります。ひとつひとつが個別のプロジェクトとして動くので、常に誰に依頼するか適性を考えていますね。生産管理部(デザインチーム)やライターなどに仕事を振り分けた後、打ち合わせを経て制作に入ります。営業は指揮をとるのが仕事ですが、場合によっては動画撮影でのインタビュアーなどを担当することも。アイデアを出したり、制作に関わったりと、多彩な役割が求められます。

質問3.案件を成功に導くために大切なことは?

最近は、制作したデータをメールで送ったりとスピーディーに仕事が回せる分、クライアントとのコミュニケーションが希薄になる場合があります。そんな時、気をつけなければいけないのが、クライアントと営業やデザイナーとの間に起こりがちな、制作物に対する“認識のずれ”です。営業は“ずれ”が起きないよう、両者の橋渡し役として双方としっかり話し合うことが大切になります。

でも、時には“ずれ”がなかなか解消できないことも。実は以前、そのような経験があり、上司に立ち会ってもらおうと相談したんです。その時、上司から『自分で解決しなさい』とアドバイスを受けました。上司が代わりに問題を解決したら、私はクライアントから“ダメな人”という烙印を押されるだけ。だからこそ逃げずに、自らの力で解決するのが大事、と。

以来、どんな時でも最善を尽くし、クライアントの期待以上のものを提供できるよう全力で取り組んでいます。

質問4.「アーティストネットワーク+コンパス」のディレクターになったきっかけは?

『アーティストネットワーク+コンパス』は、アーティストと地域社会をつなぐことを目的に、展覧会やワークショップを開催しています。これは、当社が1994年から行っている芸術文化支援(メセナ活動)を発展させたもの。私は2012年の発足当時から関わっています。美術大学出身で、学生時代は学芸員を目指して展覧会の企画や美術批評を学んでいた経験を買われて、ディレクターに選ばれました。

最初の活動として、2012年12月にアーティストの田中清隆さんとコラボして、親子ワークショップを開催。たくさんの来場者に恵まれ、成功を収めました。そこで翌年から、田中さんがプロデューサーとなり、当社を会場にして“ものづくり”の楽しさを知ってもらう『会社まるごとギャラリー』が始まりました。

質問5.今年で6回目を迎えた「会社まるごとギャラリー」の特徴は?

アーティストが独自の感性で、インク缶や不織布、切断紙など工場から出た廃材を使って作るアート作品の展示です。しかもそれを社内の会議室やフリースペースに展示することで、美術館とはひと味違った、産業団地ならではの特性を生かした展覧会になっていると自負しています。
ワークショップ活動も魅力。カメラマンと金沢区の工場を撮影したり、廃材でミサンガを作ったりと、産業団地ならではのロケーションや人、技術を体感できると、参加者に好評です。

新しい発想を求めて、アート作品やワークショップは毎年違うアーティストに依頼していることも特徴。さらに2015年からは規模を拡大し、地域の企業や大学とも連携して開催。廃材とアートの化学反応を来場者に楽しんでもらっています。

質問6.周囲の反応や効果はいかがですか?

地域の来場者がアート鑑賞やワークショップを体験することで、“ものづくり”の企業の新たな魅力を発見していただいていると思います。また、数年前の開催時はアート作品を作った美大生が、今は大学助手となり、この展覧会に参加する美大生を指導するケースも。そんな風に成長した姿を見られることがうれしいです。
でも、一番喜んでいるのは、当社の社員や協力企業の方々かもしれません。自分たちが廃材として捨てたものが、アート作品という宝物に生まれ変わる。そこに、みな心をつかまれているようです。また、各社の経営陣の皆様から、アート作品を展示することで、社員とのコミュニケーションがより円滑になった、という喜びの声もいただいています。

そもそも当社の社長や会長が、アーティストと関わり合う中で、いいデザインが生まれる会社にしたいという思いもあり、始めた活動です。私がディレクションすることで、自分たちの仕事の“その先”が見えてくるような展覧会になればと考えています。

質問7.営業とディレクターの仕事、それぞれの目標についてお聞かせください。

ディレクターの仕事に関しては、『会社まるごとギャラリー』を2020年まで継続することが決まっているので、まずはそれに注力して成功させることが目標です。その後も近隣企業との絆やアーティストなどと築いた人脈を生かし、面白い企画を考えていきたいです。
営業としては、動画撮影の仕事など、新しい販促ツールに関する勉強を常に行って、どんどんチャンスをつかめるようにしたいです。

質問8.社内での今後の展望は?

後輩たちが働きやすい職場を作りたいですね。困っていることを集約し、改善する提案を出すなど、後輩たちの役に立つ存在でありたいです。
営業もディレクターも、どちらの仕事も会社の将来を見据え、自分なりのアイデアを発揮することで、さらなる飛躍を目指していきます。

我が社のイチオシポイント/多目的に楽しむ社内BAR

会社が現在地に移転した20年前は、周辺に飲食店がなかったため、仕事終わりに一杯飲める憩いの場を、と先々代社長が作った社内BAR。「会社まるごとギャラリー」の開催時はアート作品を展示し、来場者に開放しています。今年は、フラワーデザイナー・五十嵐道子さんの作品を展示。華やかなフラワーアレンジで、訪れる人を楽しませてくれました。

社長メッセージ

代表取締役会長:秋山桂子さん

当社は、正社員61人のうち、女性は15人。女性が全体の25%を占めています。私が代表取締役社長になった20年前から、女性社員は、デザインチームをはじめ、印刷や製本といった現場の作業にも従事し、出産後の復職もスムーズに行われてきました。
その理由は、どの仕事も、女性ならではの感性や細やかさが必要とされているからではないでしょうか。

例えば営業職は、お客様の一歩先まで考えを巡らせる配慮と、厳しい消費者目線を持ち合わせていること、さらに印刷物のデザインを提案するセンスの良さが求められます。これらの資質にかなう人材を選ぶと、自然と女性が増えていき、現在は6人の女性が従事しています。

また、2012年・2013年と、商工会議所などと連携し、地元和菓子店とコラボして、和菓子の開発に取り組みました。その時は、当社の女性社員がパッケージデザインやネーミング、和菓子作りのアイデア出しを担当。地域に愛される銘菓が出来上がりました。

出産などで離職し、働くことにブランクがあると、再就職が難しいのでは、と考える女性が多いと聞きます。でも、それは本人がそう思い込んでいるだけであって、社会も企業も女性たちに期待しています。子育てや家事などを経験している女性はタスク処理能力なども高く、社会で能力を発揮できる人材です。活躍を応援しています。

企業情報

社名:山陽印刷株式会社
所在地:横浜市金沢区福浦2-1-13
URL:https://www.sanyoprint.co.jp/(外部サイト)
設立:1948年
資本金:4600万円
従業員数:61人
業種:出版、印刷物の企画、編集、デザイン、製造、販売及びマルチメディア開発、販売
女性支援制度:育児休業/キャリアアップのための外部セミナーサポート制度
採用情報:https://www.sanyoprint.co.jp/recruit/(外部サイト)

このページへのお問合せ

経済局中小企業振興部経営・創業支援課

電話:045-671-4236

電話:

ファクス:045-664-4867

メールアドレス:ke-keiei@city.yokohama.jp

前のページに戻る

ページID:990-584-728