予備試験無双

令和2年予備試験合格(短答・論文・口述全て二桁前半の順位)

Twitter、ブログを辞めようと思います。ありがとうございました。

 こんばんは。今日は、Twitter・ブログを辞めることについて書きます。

 前提として、先ほどTwitterのアカウントを消しました。30日以内であれば復活可能ですが、多分このまま放置してあのアカウントは本当に消えます。また、このブログも遅かれ早かれ消えます。以下、それらの理由について書きます。

 第一に、自分の時間をこれらに使いすぎたことが挙げられます。受験生時代は自分のアウトプットの場として活用していましたが、司法試験が終わってからは特に更新する理由はありませんでした。それでも、皆さんの質問に答えたり、自分の考えを発信するのが楽しかったので、今日まで沢山ツイート・ブログ更新をしてきました。ただ、自分の性格的に「何かをテキトーにやる」ということができないので、常に質問箱・Twitterをチェックする癖がついてしまい、Twitterに軽く依存していました。貴重な時間の多くをTwitterに使うのは将来後悔しそうだと思ったので、この辺で切り上げることにしました。

 第二に、Twitterにうんざりしたことが挙げられます。フォロワーが増えるにつれて、趣旨がよくわからない質問が増え、自分のツイートがよくわからない解釈をされることも増えました。また、最近は特定のアカウントに色々言われることも増えました。確かに、これも含めてTwitterですし、自分が絶対的に正しいわけでもないので、これは仕方ないことです。しかし、これらのせいで、フォロワーが少なかった時のように純粋に楽しむことができなくなりました。元々楽しいからやっていたのに、気付いたら細かい言い回しに気を付ける等の「義務」が発生していたことにうんざりしてしまい、Twitterをやっている意味がわからなくなりました。

 第三に、自分の愛犬(アポロ)が死にかけていることが挙げられます。ご存知の方も多いかもしれませんが、アポロという名前は愛犬から取っています。ブログを始めた当初から、万が一彼が死んだらブログも消すつもりでした。彼は人間でいう70歳くらいの年齢ですが、最近までは本当に元気でした。ただ、一緒に住んでる家族曰く、2週間前から急にボケが進行し、1週間前には倒れて入院したとのことです。明日一時的に退院できるそうですが、先は長くないらしいです。とりあえず、明日朝イチの便で帰省して彼に会います。私のことを認識できるかわかりませんが、最後に会えないまま死なれては困るので、会いに行きます。

 こういうことが重なったので、とりあえずTwitterは消すことにしました。大学を卒業してからどこか寂しくて始めたTwitterでしたが、思ったよりも楽しかったです。自分と関わってくれた人、全員に感謝しています。フォローしてくれた人・ポジティブなことを言ってくれた人はもちろん、自分を批判してくれた人にも感謝しています。とても勉強になりました。また、調子に乗ってるこんなブログにも関わらず記事を読んでくれた人・コメントをくれた人にも感謝しています。

 2021年はまだ折り返したばかりですが、もう既に今年は色んなことがありました。1月の口述直前には中学時代の親友が自殺しました。2月には予備試験に合格しました。3月には大学を卒業しました。5月には司法試験を受験して内定も頂きました。そして、遅かれ早かれ愛犬がこの世を去り、9月には司法試験に合格するはずです。9月までアポロが生きてたら、このブログで司法試験やTOEFLの成績を報告できるかもしれません。オリンピックの開会式を観ながら、随分と長文を書いてしまいました…。

 このブログが消えたら、アポロは死んだと思って下さい。今までありがとうございました。

令和3年予備試験民事訴訟法

 令和3年予備試験民事訴訟法の答案構成をしたので、私の雑感について書きます。

 受験生のリアルな悩みを体験するため、私はこれを先入観が一切ない状態で解きました。また、このブログを書いてる現時点においても、何の文献も参照していません。しかも、私が法律の問題を解くのは2ヶ月ぶりです。そのため、以下の内容は多分に誤りを含んでいる可能性があります。その点はご了承下さい。

 そもそも、これは正解筋の解説というよりは、「予備合格者でもこんなもんか」と知ってもらい、安心してもらうための企画です。私自身、令和2年予備論文ではいくつかの設問で解答筋を大きく外しました。そのため、今回もいくつかの設問で解答筋を大きく外している可能性があります。なので、以下の内容はあくまで参考程度に読んで下さい。

 

 

〜答案構成〜

 

第1 設問1(1)

 1 136○、38○

 2 民法423の5○

 3 ○

第2 設問1(2)

 1 47Ⅰ→片面的独立当事者参加も○

 2 142?

 (1) 規範(合一確定されるので問題ない)

 (2) ○

 3 民法423の5→当事者適格も問題ない

 4 法律上非両立?

 (1) 請求の趣旨レベルで非両立なら○

 (2) YのXに対する債務不存在確認請求・XのZに対する所有権移転登記請求は両立する

 (3) 両立するので×

 5 ×

第3 設問2

 1 Y

 (1) 115Ⅰ②?

  ア 規範(代替的手続保障が及ぶ限り訴訟の結果を問わず第三債務者にも既判力及ぶ)

  イ 訴訟告知もされているしXが無権利者のような事情もない

 (2) ○

 2 A

 (1) 債権者代位訴訟の競合→Aにも既判力が及ばなければYを介して既判力が矛盾(115Ⅰ②)

 (2) 類似必要的共同訴訟と考えることで不都合性回避→反射的な効力でAにも既判力が及ぶ

 3 ○

(所要時間24分)

 

 

〜雑感〜

 

・難易度としては、例年と比べてもやや難しいと思う。

 

・設問1は、いずれの小問もよくわからなかった。設問2は、おそらく典型論点が問われていた。債権者代位訴訟は民法改正からしばらくは出ないと思っていたので、驚いた。

 

・設問1(1)については、本当にわからなかった。固有必要的共同訴訟か否かが問題になるのかと疑ったが、「固有必要的共同訴訟なら共同訴訟参加できる(できない)」みたいな話は聞いたことがないので、これは違うと思って書かなかった。結局、共同訴訟の客観的要件・主観的要件を簡単に検討して、一応民法423の5にも触れておいた(当事者適格)。ほとんど点数が入らない気がしているが、しばらく考えても全然閃かなかったし、複雑訴訟は苦手なので、まぁ仕方ない。予備試験の民訴、こういう問題が毎回出るから本当に難しい…。司法試験なら丁寧な誘導があるから、司法試験の方が圧倒的に簡単。

 

・設問1(2)については、とりあえず二重起訴・当事者適格を書けば良いと思う。問題は、法律上非両立か否か。YからZに対して請求がなされていないので、何と何を比較すべきなのかよくわからなかった。とりあえず、YのXに対する債務不存在確認請求・XのZに対する所有権移転登記請求を比較した。YのXに対する請求が認められればXにはZに対する請求の当事者適格がないことになるため、両立しないのではないかとも思った。ただ、仮にYのZに対する請求が定立されていたとしたら、それはXのZに対する請求と請求の趣旨レベルで両立する(Xは「Yに登記を移転せよ」としか言えない)。そして、YのZに対する請求の有無で結論が逆になるのはおかしいと考えたので、結論としては両立するとした。ただ、その結論を導く説得的な理由はよくわからなかった。

 

・設問2については、まずは115Ⅰ②でYにも既判力が及ぶことを論証し、その反射的な効力で類似必要的共同訴訟になりXにも既判力が及ぶという立場を取った(必要性ゴリ押しの学説)。これは旧司・予備H25に既出の論点なので、しっかり自説を書けないとまずいと思う。Yに訴訟告知がされていること・「本件判決の効力」と書かれていることから参加的効力を疑ったが、本件判決の効力がYに及ぶか否かの検討を踏まえるよう要求されていることからすれば、参加的効力は問題にならないと判断した。

 

・得点のポイントは、①設問1(2)では二重起訴・当事者適格・法律上非両立の論点を丁寧に検討すること、②設問2の典型論点でしっかり自説を展開すること、の2点である(と思う)。

 

・合否の分かれ目(C答案の基準)は、②ができていることを前提に、①の現場思考論点(法律上非両立)に食らいつけたかどうかだと思う。②さえできていれば、配点が3割とは言え、少なくともFはつかないと思う。これに加えて、設問1(1)でも一定レベルの論述ができれば、AやBがつくと思う。ここで言う「一定レベルの論述」は、正しい論述である必要は全くないが実質白紙みたいなレベルではないという意味である(私の答案構成は実質白紙レベルです)。

 

 

 こんな感じですかね〜。正直、商法に引き続き民訴も自信がないです。特に設問1(1)は大きく筋を外している可能性が高いです。何度も言いますが、あくまで勉強からしばらく離れた予備合格者が何も参照せずに自分の考えを書いてるだけなので、鵜呑みにはしないで下さい。おかしい記述もあると思いますが、これを題材に皆さん自身で考えてみて下さい。

令和3年予備試験商法

 令和3年予備試験商法の答案構成をしたので、私の雑感について書きます。

 受験生のリアルな悩みを体験するため、私はこれを先入観が一切ない状態で解きました。また、このブログを書いてる現時点においても、何の文献も参照していません。しかも、私が法律の問題を解くのは2ヶ月ぶりです。そのため、以下の内容は多分に誤りを含んでいる可能性があります。その点はご了承下さい。

 そもそも、これは正解筋の解説というよりは、「予備合格者でもこんなもんか」と知ってもらい、安心してもらうための企画です。私自身、令和2年予備論文ではいくつかの設問で解答筋を大きく外しました。そのため、今回もいくつかの設問で解答筋を大きく外している可能性があります。なので、以下の内容はあくまで参考程度に読んで下さい。

 

 

〜答案構成〜

 

第1 設問1

 1 354?

 (1) 「副社長」○

 (2) 「付した」?

  ア 代表取締役or取締役の過半数or大株主が知っていれば良い

  イ あてはめ(8割の株式を所有する元代表取締役Aが了承していた)

  ウ ○

 (3) 「善意」?

  ア 善意無重過失のこと(登記もあるので908Ⅰは問題にならない)

  イ あてはめ

  ウ ○

 2 ○

第2 設問2

 1 本件慰労金の返還請求の根拠=民法703(株主総会がないので会社法361Ⅰ①違反)

 2 Bの主張

 (1) 本件慰労金退職慰労金)は「報酬等」に当たらない

  ア 規範

  イ 「報酬等」に当たる

 (2) 株主総会がなくても本件内規に基づき大株主Aが自ら支給を依頼しているから問題ない

  ア 過半数の株主が賛成し、客観的公正の担保(一定の基準・株主にも推知可能・基準に基づく支給等)があれば、株主総会があったのと同視できるため、お手盛りの弊害防止という趣旨に反しない

  イ あてはめ

 (3) ○ 

(所要時間24分)

 

 

〜雑感〜

 

・難易度としては、例年と比べてもやや難しいと思う。

 

・設問1・設問2を通じて、何がメインで問われているのかよくわからなかった。明らかに分量が足りないので、おそらく何か重要な論点を落としている…。

 

・設問1については、354しか思いつかなかったし、争点は「付した」の要件くらいしかない。確か判例だと代表取締役or取締役の過半数が知っていればこれを満たすのだが、本問はいずれにも該当しない。ただ、8割の株式を所有する元代表取締役Aが明示的に了承して虚偽の登記まで作成している。会社の影の支配者とも言うべき存在がここまで加担していたのだから、これで354を否定するのは乙に酷だと考え、何とかこれを肯定する規範をでっちあげた。正直、全然自信がない。

 

・設問2については、本件慰労金の返還請求の根拠は民法703(株主総会がないので会社法361Ⅰ①違反)しかないと思った。Bの主張としては、まずはダメ元で「本件慰労金退職慰労金)は『報酬等』に当たらない」と言わせて、典型論点を貼って確実な得点を稼ぐ。次なるBの主張としては、「株主総会がなくても本件内規に基づき大株主Aが自ら支給を依頼しているから問題ない」というものくらいしか思いつかなかった。要は、「8割も株式を所有している人間が自ら依頼していたのだから、株主総会やっても結果変わらなかったよね」という一人会社的な発想。こんな考え方があり得るのか全くわからないが、逆にこれ以外思いつかなかった。本件内規に基づいているという事実も使いたかったので、規範段階で「客観的公正の担保」という要件も加えてみた。実際、結構めちゃくちゃな主張な気がするので、これくらい要件を加重するのは当然な気もする。

 

・総じて、出題趣旨がよくわからなかった。私が思いついたものは、「本来取締役がやるべきことを大株主(しかも元代表取締役)のような影の支配者がやったらどうする?」というテーマ。いずれの設問も共通してこの点が問題になる気がしたので、これがテーマだと信じたい。

 

・得点のポイントは、①設問1では354の要件を丁寧にあてはめること、②設問2では本問の特殊性に食らいつくこと、の2点である(と思う)。

 

・合否の分かれ目(C答案の基準)は、①ができていることを前提に、②に現場思考で食らいつけたかどうかだと思う。①さえできていれば、少なくともFはつかないと思う。これに加えて、②でも一定レベルの論述ができれば(正しい論述である必要は全くないが実質白紙みたいなレベルではないという意味)、AやBがつくと思う。

 

 

 こんな感じですかね〜。正直、今まで書いてきた科目の中で1番自信がないので、大きく筋を外している可能性がそれなりにある気がしてます。何度も言いますが、あくまで勉強からしばらく離れた予備合格者が何も参照せずに自分の考えを書いてるだけなので、鵜呑みにはしないで下さい。おかしい記述もあると思いますが、これを題材に皆さん自身で考えてみて下さい。

令和3年予備試験民法

 令和3年予備試験民法の答案構成をしたので、私の雑感について書きます。

 受験生のリアルな悩みを体験するため、私はこれを先入観が一切ない状態で解きました。また、このブログを書いてる現時点においても、何の文献も参照していません。しかも、私が法律の問題を解くのは2ヶ月ぶりです。そのため、以下の内容は多分に誤りを含んでいる可能性があります。その点はご了承下さい。

 そもそも、これは正解筋の解説というよりは、「予備合格者でもこんなもんか」と知ってもらい、安心してもらうための企画です。私自身、令和2年予備論文ではいくつかの設問で解答筋を大きく外しました。そのため、今回もいくつかの設問で解答筋を大きく外している可能性があります。なので、以下の内容はあくまで参考程度に読んで下さい。

 

 

〜答案構成〜

 

第1 設問1

 1 本件ワイン売買契約

 (1) A…542Ⅰ①

 (2) B…本件ワインを引き渡すことは可能なので未だ履行不能ではない

 (3) A…特定時は飲用に適する物だった以上、劣化したことで履行不能

 (4) ○

 2 本件賃貸借契約

 (1) A…542Ⅰ⑤

 (2) B…冷蔵倉庫甲の使用には何らの支障がなくなっているので債務不履行はない

 (3) A…本件ワイン売買契約が解除されるため密接に関連する本件賃貸借契約も解除できる

  ア 判例の規範

  イ あてはめ

  ウ ○

 (4) ○

第2 設問2(1)

 1 有効性(主張②)?

 (1) 何らかの形で特定されていれば特定としては十分(判例参照)

 (2) あてはめ(倉庫内丙にある全ての酒類を目的物として特定されている)

 (3) ○

 2 第三者に対抗(主張①)?

 (1) 占有改定でも対抗要件は具備される(そうしないと譲渡担保の意味がない)

 (2) あてはめ

 (3) ○

 3 ○

第3 設問2(2)

 1 所有権留保=所有権的構成=本件ウイスキーの所有権は未だDに帰属

 2 本件の集合動産譲渡担保に搬入された時点で当然にその目的となるわけではない

 3 本件ウイスキーの転売を承諾しているが、譲渡担保に供することは承諾してない

 4 ○(主張③)

(所要時間22分)

 

 

〜雑感〜

 

・難易度としては、例年と比べてもやや難しいと思う。

 

・設問1はそれほど難しくないが、設問2はかなり難しい。私は「集合動産譲渡担保と所有権留保の優劣」について論文を書いたことがあるが、それも2年以上前なので、ほとんど忘れてしまった。そのため、出題予想していた分野であるにも関わらず、全然自信がない笑。ましてやこれについて考えたことがない人は、現場でかなり焦ったと思う。まぁ、設問2はほとんどの受験生がまともなことを書けていないと思うので、ここで失敗しても気にする必要はないと思う。

 

・設問1については、本件ワイン売買契約の部分はあまり自信がない。特定とかの議論が絡みそうな気がしたが、自分の苦手分野なのでスルーした笑。とりあえず債務不履行の有無を争点にしておけば、債務不履行解除を認めた上で、本件賃貸借契約の典型論点に流すことができる。令和3年司法試験でも債務不履行の有無だけが争点になる設問が出題されたので、本件ワイン売買契約も同様だと信じたい。いずれにせよ、本件ワイン売買契約の解除は認められるはずである。そうすれば、本件賃貸借契約は「密接に関連する2つの契約の一方のみが解除された場合」の判例の規範を貼り、普通にあてはめれば終わりである。本件賃貸借契約についても、解除は認められるべき事案だと思う。

 

・設問2(1)については、「有効性→対抗要件」の順番で論じるべきなので、「主張②→主張①」の順番で論じるべきだと思う。判例・実務の考え方からしても、本件は対抗要件を具備した有効な集合動産譲渡担保だと思う。論点というより、短答知識の問題。

 

・設問2(2)については、めちゃくちゃ難しい。予備試験受験生にいきなり現場でこれを考えさせるのはかなり酷だと思う。私が受験生なら、とりあえずこの設問は飛ばして商法・民訴に時間を使い、余った時間でテキトーに書く。私は答案構成に書いたことくらいしか思いつかなかったが、こんな単純な議論ではなかった気もする。いずれにせよ、ここができなくても合否には全く影響しないと思われる。最悪のパターンは、この設問に時間をかけすぎてしまうこと。

 

・得点のポイントは、①設問1では典型論点の論証を丁寧に書き丁寧にあてはめること、②設問2(1)では有効性と対抗要件の議論をしっかり分けて短答知識から簡潔に書くこと、③設問2(2)では所有権留保の性質等から論理的に考えた自分なりの結論を導き出すこと、の3点である。

 

・合否の分かれ目(C答案の基準)は、①ができていることを前提に、②に短答知識で食らいつけたかどうかだと思う。①さえ拾えていれば、少なくともFはつかないと思う。これに加えて、③でも一定レベルの論述ができれば(正しい論述である必要は全くないが実質白紙みたいなレベルではないという意味)、AやBがつくと思う。

 

 

 こんな感じですかね〜。個人的に設問2(2)は過去最難関レベルの問題だと思うので、予想以上に評価が良い人が続出しそうな問題です。何度も言いますが、あくまで勉強からしばらく離れた予備合格者が何も参照せずに自分の考えを書いてるだけなので、鵜呑みにはしないで下さい。おかしい記述もあると思いますが、これを題材に皆さん自身で考えてみて下さい。

令和3年予備試験法律実務基礎科目(刑事)

 令和3年予備試験法律実務基礎科目(刑事)の答案構成をしたので、私の雑感について書きます。

 受験生のリアルな悩みを体験するため、私はこれを先入観が一切ない状態で解きました。また、このブログを書いてる現時点においても、何の文献も参照していません。しかも、私が法律の問題を解くのは2ヶ月ぶりです。そのため、以下の内容は多分に誤りを含んでいる可能性があります。その点はご了承下さい。

 そもそも、これは正解筋の解説というよりは、「予備合格者でもこんなもんか」と知ってもらい、安心してもらうための企画です。私自身、令和2年予備論文ではいくつかの設問で解答筋を大きく外しました。そのため、今回もいくつかの設問で解答筋を大きく外している可能性があります。なので、以下の内容はあくまで参考程度に読んで下さい。

 なお、法律実務基礎科目はある程度一義的な正解が存在する科目である以上、この記事の需要はあまりないと思われるので、本当に簡単な雑感だけ書きます。 

 

 

 

〜雑感〜

 

・難易度としては、例年と比べても簡単だと思う。

 

・設問1小問1については、疎明資料aで逃亡のおそれ・罪証隠滅のおそれといった勾留の理由がないことを主張しようとし、疎明資料bで勾留の必要性がないことを主張しようとしている。小問2については、前科があること等から逃亡のおそれが認められ、Vと面識があること・Wの利用する駐車場を知っていることから罪証隠滅のおそれが認められ、仕事内容も一従業員として事務や営業をするにすぎない(ワンマン経営者等に比べると代替性がある)ことから勾留の必要性が否定される程ではない、と裁判所は考えたということだと思う。

 

・設問2については、信用性が認められる証拠は全て使うくらいの気持ちで書く必要がある。これは書けば書くほど得点が伸びる設問なので、しっかりと時間と紙幅を割いて推認過程を丁寧に書きたい。

 

・設問3については、刑訴法157条の5第1項、同条2項、157条の6第1項3号のそれぞれの要件を検討した結果、157条の5第1項しか満たさないと検察官は考えたということだと思う。よって、「157条の5第1項の要件は満たすが同条2項と157条の6第1項3号の要件は満たさない」という結論が出るように、それぞれの条文の要件について丁寧に検討すれば良いだけだと思う。

 

・設問4については、前提として、検察官は刑訴規則199条の12第1項に基づいて許可を求めたことを指摘する必要がある。そして、同条2項・199条の10第2項や199条の11第2項を参照しつつ、証人尋問に関する規制の趣旨を探る。要は、「証拠調べが終わっていない書面等を証人に提示して供述内容に不当な影響を及ぼすことを防止する」という趣旨である。そこで、このような趣旨から本問を考えてみる。そもそも、④の書面については、Wによる現場指示説明部分は弁護人が不同意と言い、同意があった部分のみ証拠調べがされたにすぎない。そのため、Wの現場指示に基づいて記入された記号等をWに提示すると、供述内容に不当な影響を及ぼす可能性がある。よって、このような理由から裁判長は釈明を求めたという結論が出る。

 

 

 こんな感じですかね〜。今年の刑事実務は、時間的にも結構余裕がある気がしました。何度も言いますが、あくまで勉強からしばらく離れた予備合格者が何も参照せずに自分の考えを書いてるだけなので、鵜呑みにはしないで下さい。おかしい記述もあると思いますが、これを題材に皆さん自身で考えてみて下さい。

令和3年予備試験法律実務基礎科目(民事)

 令和3年予備試験法律実務基礎科目(民事)の答案構成をしたので、私の雑感について書きます。

 受験生のリアルな悩みを体験するため、私はこれを先入観が一切ない状態で解きました。また、このブログを書いてる現時点においても、何の文献も参照していません。しかも、私が法律の問題を解くのは2ヶ月ぶりです。そのため、以下の内容は多分に誤りを含んでいる可能性があります。その点はご了承下さい。

 そもそも、これは正解筋の解説というよりは、「予備合格者でもこんなもんか」と知ってもらい、安心してもらうための企画です。私自身、令和2年予備論文ではいくつかの設問で解答筋を大きく外しました。そのため、今回もいくつかの設問で解答筋を大きく外している可能性があります。なので、以下の内容はあくまで参考程度に読んで下さい。

 なお、法律実務基礎科目はある程度一義的な正解が存在する科目である以上、この記事の需要はあまりないと思われるので、本当に簡単な雑感だけ書きます。 

 

 

 

〜雑感〜

 

・難易度としては、例年と比べても簡単だと思う。

 

・設問1(1)(2)(3)については、大島本等に正解が載ってるはずであるし、私も正確な言い回しを覚えている自信がないので、割愛する。(4)(ⅰ)については、弁済済みとして控除した5万円を支払ったと主張したところで請求原因との関係で何の意味もないので、主張自体失当だと思う。(ⅱ)については、一部弁済として権利の承認がなされ、時効が更新されるという意味を有するのだろうか。ただ、時効が争点になりそうにもない事案なので、正直ここはあまり自信がない。

 

・設問2については、前者は481条1項等によって弁済禁止効があるのに対して、後者は423条の5によって弁済禁止効がないというだけの設問だと思う。これはあまりに有名な改正条文なので、瞬殺できないとまずい問題。ちなみに、423条の5は民法学者が残した「地雷」と言われているらしい。要は、債権者代位訴訟をできるだけ使わせない方向で学者の意見は概ね一致していたので、何とかこの条文をねじ込んだということらしい。学者vs実務家の争いは面白い。

 

・設問3(1)(ⅰ)についても、上述の理由で割愛。(ⅱ)については、債務者対抗要件が具備される前でも債権譲渡自体は有効であり、債権譲渡を債務者側から認めることには何ら問題はなく、Xはもはや債権者ではない、というだけだと思う。(2)については、622条の2第1項1号により、甲建物の明渡し前である現時点においては法的に成立し得ない主張、というだけだと思う。

 

・設問4については、①本件契約書のY作成部分の成立の真正の否定、②5万円の支払は甲建物の賃料であることの否定、③Xの不自然な挙動、という流れで私なら大枠を設定する。これに加えて、相場の3分の2の賃料は不自然な程安いことにも言及しても良いかもしれない。①について、まずは賃借人欄の氏名はXの筆跡であるという争いのない事実を指摘し、二段の推定に簡単に触れ(実際の準備書面ではもちろん触れないが試験では触れた方が無難)、一段目の推定を覆す事実(Xは週2日Y宅に行っていたので印鑑の場所を知っていたこと・YがいないY宅で子どもの面倒を見てたこと)を指摘し、さらに三文判は証明力が著しく弱いのにXはそれを補強するような事実を何ら主張していないことを指摘する。②について、Yの主張をそのまま書き写せば良い。③について、Yの経営が苦しいわけでもないのに賃貸してから半年近くも賃料を一度も請求しないことがいかに不自然であるかを指摘し、これはXの娘であるYの妻とYが不仲になった時期と重なることも指摘し、半年後に突然賃料をまとめて請求するような不自然な挙動は「妻の親としての復讐」的な動機に由来しているという事実が推認されることを指摘する。なお、Yが妻と別居したかどうかはXが判断することではない気がするし、不仲になったという本質的に重要な事実までXが争っているようには読めないので、別居云々の議論はスルーして良いかもしれない(余裕があれば簡単に言及する程度)。

 

 

 こんな感じですかね〜。昨年は民事実務で失敗してBしか取れなかった私ですが、今年の問題は去年よりは自信があります。何度も言いますが、あくまで勉強からしばらく離れた予備合格者が何も参照せずに自分の考えを書いてるだけなので、鵜呑みにはしないで下さい。おかしい記述もあると思いますが、これを題材に皆さん自身で考えてみて下さい。

令和3年予備試験一般教養科目

 令和3年予備試験一般教養科目の答案構成をしたので、私の雑感について書きます。

 受験生のリアルな悩みを体験するため、私はこれを先入観が一切ない状態で解きました。また、このブログを書いてる現時点においても、何の文献も参照していません。しかも、私が法律の問題を解くのは2ヶ月ぶりです。そのため、以下の内容は多分に誤りを含んでいる可能性があります。その点はご了承下さい。

 そもそも、これは正解筋の解説というよりは、「予備合格者でもこんなもんか」と知ってもらい、安心してもらうための企画です。私自身、令和2年予備論文ではいくつかの設問で解答筋を大きく外しました。そのため、今回もいくつかの設問で解答筋を大きく外している可能性があります。なので、以下の内容はあくまで参考程度に読んで下さい。

 なお、一般教養科目について来年以降廃止される以上、この記事の需要はあまりないと思われるので、本当に簡単な雑感だけ書きます。 

 

 

 

〜雑感〜

 

・難易度としては、例年と比べてもやや難しいと思う。

 

・設問1については、各段落のエッセンスを頑張って抽出するしかない。本問に関して少し難しいのは、要約してる過程で「何か同じようなことばかり言ってないか?」という感覚に陥ること。結局2つの大きな主張はいずれも「文学は面白いから読むのだ」と言っているようにしか思えない。つまり、2つの前提を否定する根拠はいずれも実質的に同じになる。ただ、一つ目の主張では文学は一つの面白い「遊び」だと言い、二つ目の主張では文学は単なる面白い「遊び」ではないと言う。では、結局文学とは何なのか。文学を面白く読めることに何の意味があるのか。「幸福」である。ここで、「文学を面白く読めるのは幸福である」「文学とはそれを面白いと思える少数の幸福な精神との結びつきである」という筆者の最も大きな主張がなされる。この辺の論理を上手く構成するか、この論理を理解していることが伝わるような書き方をすると、高得点になるのかもしれない。逆に、単純に段落ごとの主張を平面的に繋げたような文章だと、得点が伸び悩む可能性がある。例年と比べて文章の内容・意図自体はわかりやすいものが題材となっているので、文章の理解力よりも要約の書き方で差がつくかもしれない。

 

・設問2については、とりあえず賛成する方が書きやすいと思われる。反対するには説得的な論拠がいるが、短時間でそれを思い付くことは決して簡単ではないからである。とりあえず賛成しておいて、筆者の主張の趣旨から外れない限度で自分なりの主張・理由を展開していく。具体的事象については、筆者の主張を抽象化して考えてみる。例えば、私なら以下のように主張を展開する。

 賛成→「文学を読むこと」は合目的的ではなくそれ自体に楽しみを見出せる人たちの特権→そもそも文学は読者にそれを面白いと思ってもらうために書かれる→読者が面白くないと思いながら文学を読むことになれば本末転倒→音楽・映画・芸術などのエンターテイメント全般にもこれは当てはまる→これらも文学と同様に視聴者に面白いと思ってもらうためにつくられる→しかし近年は「AIの時代こそ教養が大切なので大人の教養を身に付けるべき」等という理由でこれらを視聴するように勧めてくる人たちがいる→実際は視聴者がそこから何かを得ようとして面白くないのに視聴し続けることになって本末転倒になりがち→これらが面白くないのに勧めてくるような人たちは「エンターテイメントのあらゆる外観」にしがみつく人たち→彼らのおかげでこれらの意味が対照的に浮き彫りになる→つまりエンターテイメントはそれ自体を面白いと思える人達の特権→これは人間が「生きていく上では本来的に不要なのに発展させてきたもの」全般に当てはまる→このような意味において文学もまた少数の幸福な精神との結びつきにほかならない→やはり「文学を読むこと」はそれ自体に楽しみを見出せる人たちの特権

 

 

 こんな感じですかね〜。一応昨年は般教でAを取れましたが、上記内容についてはそこまで自信はないです…。何度も言いますが、あくまで勉強からしばらく離れた予備合格者が何も参照せずに自分の考えを書いてるだけなので、鵜呑みにはしないで下さい。おかしい記述もあると思いますが、これを題材に皆さん自身で考えてみて下さい。