(モデル:Lat様、おかだ様 ポーズ:Siva様 スカイドーム:ららら様)
今回いただいたコメントは「お着替えしたら肌が衣装からはみ出る」という内容のものでした。そういえば以前も同様のコメントをいただいた記憶があります。こういった場合、基本的には はみ出た部分の頂点を選択して、オブジェクト操作で体内に押し込んでやればいいと思うのですが、そこまで行くと「ガチ初心者」っていう感じではなくなるなーと思って一連の解説動画では触れませんでした。でもこんなに需要があるなら、あの時ついでに作っておけば良かったかなーと少し後悔しています。
というわけで今回は作例として、ミクさんに幽霊の衣装を着てもらおうと思います。
使用ツールはPmxEditor ver.0.2.2.2。
ミクさんは Lat様制作の「Lat式ミクVer.2.31」、
幽霊の衣装は おかだ様制作の「モブ衣装一号 幽霊(141128)」をお借りしました。
それと、前提条件として 「ガチ初心者MMDerのための着せかえ講座」 をひと通り視聴済みであることを想定して話を進めます。
それでは作業をはじめます。
◆使用規約の確認◆
- Lat様、おかだ様、おふた方の使用規約と ピアプロ・キャラクター・ライセンス をよく読んで、今回の着せ替え作業が規約に違反しないことをよーーく確認します。
http://piapro.jp/license/character_guideline
◆ミクさんの準備◆
- PmxEditorを起動して「Lat式ミクVer2.31_Sailor夏服.pmd」を新規で読み込んだら、今回のお着替えに不要な要素を削除していきます。まずは材質からいってみます。
- PmxViewで「小窓:」の「絞」をクリックして「頂点/材質マスキング」のウィンドウを出します。
- 画像を参考にしていただいて、不要な材質のチェックをはずしたら右クリックして「非表示材質のパーツ削除」をします。
- 腕のパーツを削除したいので「0:材質1」だけを表示させます。(「全」をクリック→「0:材質1」のチェック外す→「反」をクリックすれば簡単です)
- PmxViewの「選択:」は「頂」、「範囲:」は「□」、左下のアイコン群は左から2番目と3番目(黄緑色とオレンジ色のつぶつぶ)を選択状態にしてください。
- まずは左腕(PmxViewでいうと右側)から削除してみます。マウスを腕の付け根のほうから指先のほうに向けてドラッグして、腕全体を選択します。
- 選択された頂点はオレンジ色で表示されるので、余計なところまで選択しちゃってないかよく確認したら、キーボードの Shift + Delete を押して選択頂点を削除します。
- 同じように右腕(PmxViewでいうと左側)も削除します。
- ボーンについては画像を参考にして合計61個のボーン(頭部と体幹部分)を残して、それ以外のものを削除します。
- 剛体については合計29個の剛体を残して、それ以外のものを削除します。残すべき剛体は「頭」「顔」「前髪1から3」「左髪1から6」「右髪1から6」「左髪8と9」「右髪8と9」「リボン右1から4」「リボン左1から4」です。
- ジョイントについては合計27個のジョイントを残して、それ以外のものを削除します。残すべきジョイントは「前髪1から3」「左髪1から6」「右髪1から6」「左髪8と9」「右髪8と9」「リボン右1から4」「リボン左1から4」です。
- このへんで一度保存しておきます。Pmx編集の「ファイル」から「名前を付けて保存」します。ここでは「Lat式ミクVer2.31_Sailor夏服 かおー.pmx」としました。
- 工程は省略しますが検討の結果、幽霊の着物と合わせるにはミクさんの座標を少しずらしたほうがいい事が分かったので、Pmx編集の「編集」から「プラグイン」→「System」と進み「位置オフセット」をクリックします。
- まず Y:0.2 、Z:-0.1 と入力しOKを押したら、ふたたび「位置オフセット」をクリックして、今度は「頂点」「ボーン」「Joint」のチェックを外してから、同じように Y:0.2 、Z:-0.1 と入力してOKを押します。
このあたりは「ガチ初心者~PMXE編」の0分47秒~2分47秒あたりを参考にしてみてください。
- Pmx編集の「ファイル」から「名前を付けて保存」します。ここでは「Lat式ミクVer2.31_Sailor夏服 かおーosy020z-010.pmx」としました。
◆とりあえず合体してみる◆
- PmxEditorを再起動させたら「Lat式ミクVer2.31_Sailor夏服 かおーosy020z-010.pmd」を新規で読み込んで、そこからさらに「モブ二号幽霊 04.着物(肌あり)(141116).pmx」を「追加」で読み込みます。
- 正面から見るといい感じですが、背後から見ると肌の一部が衣装を突き破っていますし、ミクさんの首パーツと着物衣装の首パーツが混在しているので、ひとつずつ修正してあげようと思います。ちなみにこういう場面はPmxViewの表示モードを「Wire+」にすると判断しやすいかなーと思います。
◆重複している首パーツの削除◆
- まずは着物衣装の首パーツがミクさんの首パーツと重複しているので削除しちゃいます。
- PmxViewの「小窓:」で「絞」をクリックして「頂点/材質マスキング」のウィンドウを出します。
- 材質の「21:肌」のチェックをはずしたら「反」のボタンを押して「21:肌」だけが表示される状態にします。
- PmxView右上の「ハンドル表示」を選択解除してから左下の黄緑色のつぶつぶアイコンを選択状態にします。
- 首のあたりをドラッグして選択すると選択範囲がオレンジ色のつぶつぶになるので、余計なところまで選択しちゃっていないことを確認したらキーボードの Shift + Delete を押して削除します。
◆はみ出している首パーツの修正◆
- 首パーツの一部(背中側)が衣装からはみ出しているので、頂点を移動させて体内に収納します。
- 「頂点/材質マスキング」で「0:材質1」と「22:着物上」だけを表示させたら、PmxView左下の黄緑色のつぶつぶを選択状態にして、右下の「mode」を「Wire+」にします。
- 「22:着物上」のチェックを何度も on/off してみて、どのへんの頂点を移動させるか検討します。
- 「だいたいこの範囲を移動させようかなー」と検討がついたら、PmxViewの「範囲:」を「δ」にしてからPmxViewの視点を操作して、狙った頂点を指定しやすい感じの視点にします。このときキーボードの Ctrl キーを押したままマウス操作をすると、マウスの移動量に対して視点の変化具合がマイルドになるので微調整がしやすくなると思います。
- 視点がいい感じになったら、マウスをドラッグしていって狙った範囲を一筆書きで囲んで頂点を選択します。
- PmxViewの「小窓:」で「動」をクリックして「オブジェクト操作」のウィンドウを出したら、とりあえず「選択オブジェクトの記憶」のところにある「MS」の「1」ボタンをクリックして、先ほど選択した頂点を記憶させます。(これをしておくことで、もしも途中で操作を誤って選択解除してしまっても「MR」の「1」を押すことで再び選択状態に戻すことができます。)
- 「頂点/材質マスキング」で「22:着物上」を表示させてから「オブジェクト操作」ウィンドウの「移動」の下にある「Y」を、キーボードの Ctrl キーを押しながら下方向にドラッグすると、選択頂点が下のほうに移動します。
- ある程度まで下方向に移動すれば着物の中に隠れるので、そこからさらに少しだけ下方向に移動させてください。あんまりギリギリな感じだと、MMDでエフェクトやシェーダーを適用したときに見切れてしまう可能性があるので、少し余裕を持たせます。
- 「22:着物上」を非表示にするとこんな感じです。
- いろんな角度から眺めてみたら、首の後ろ側がちょっと寸足らずな感じなので空洞が見えちゃっています。次はこれを修正します。
- 「頂点/材質マスキング」で「0:材質1」だけを表示させたら、PmxViewを真後ろからの視点にして、PmxView下にある「表頂」を選択状態にします。(こうすることで裏側の頂点が見えなくなるので、誤って選択してしまうリスクを排除できます。)
- 先ほどと同じように、寸足らずなあたりの頂点を一筆書きでドラッグしていって選択します。
- 余計なところまで選択しちゃっていないか確認したら「オブジェクト操作」ウィンドウの「MS」の「2」をクリックして頂点を記憶させます。
- キーボードの Ctrl キーを押しながら「移動」の「Y」を下方向にドラッグして、頂点を移動させます。だいたい両脇の部分と同じくらいの高さまで持ってくればいいと思います。
- 「頂点/材質マスキング」で「全表示」にチェックを入れて、PmxViewでいろんな角度から眺めてみます。大丈夫そうですね。
- Pmx編集の「ファイル」から「名前を付けて保存」します。ここでは「Lat式ミクVer2.31_Sailor夏服 かおーosy020z-010合体01.pmx」としました。
◆MMDで動作確認してみる◆
- MMDで「Lat式ミクVer2.31_Sailor夏服 かおーosy020z-010合体01.pmx」を読み込んで動作確認してみます。
- 物理演算がONになった瞬間、鎖骨のあたりのパーツが前方に突き出てきました。今回のように、物理演算がONになった瞬間「がっ!」と突き出る感じになるのはウェイト設定の破綻によるものがほとんどです。
- ちなみに、物理演算がONになった瞬間に「ぷるぷるぷる」みたいに震えたり、「ぐわんぐわんぐわん」みたいに反復運動を始める場合は剛体設定がおかしい事が多いので、そのあたりを見直してみるといいと思います。
◆首パーツのウェイトを塗る◆
- PmxEditorを起動して「Lat式ミクVer2.31_Sailor夏服 かおーosy020z-010合体01.pmx」を読み込んだら、PmxViewの小窓:「絞」で頂点/材質マスキングのウィンドウを出して「0:材質1」だけを表示させて、PmxView右下の「mode」から「Weight 」を選択します。
- Pmx編集の「ボーン」タブから「10:首」を選択すると、PmxViewの首パーツの一部が赤くなります。この赤い部分が「首ボーン」でウェイト設定された範囲です。いろんな角度から眺めてみると、背中側がちょっと下のほうまで塗られちゃってるのでやばい感じなのが分かります。
- 続いて「11:頭」や「9:上半身2」のボーンでも確認してみてください。ここで「ん?」って思ったのが上半身2ボーンのウェイトです。よく見ると両脇の部分だけ赤が薄いですね。
- このことは、「上半身2」以外のボーンでもウェイト設定されていることを意味します。順当に考えればこのへんは肩ボーンの影響を受けてもいい場所だなーと思ったので「67:左肩」を選択します。あれ、赤くならないですね。
- おそらくですが、このあたりは「Lat式ミク」さんの肩ボーンでウェイト設定されていて、「Lat式ミクVer2.31_Sailor夏服.pmd」と「モブ二号幽霊 04.着物(肌あり)(141116).pmx」では肩のあたりのボーン構成がちがうので、設定されていたウェイト情報が整合性を失ってしまった、みたいな感じだと思われます。そういえば先ほどの動作確認で「がっ!」と飛び出してきたのはちょうどこのあたりの箇所でした。
- とりあえず今回はいちばん簡単そうな方法でざっくり修正しちゃいます。
- Pmx編集の「ボーン」タブで「9:上半身2」を選択したら、PmxViewの「小窓:」から「塗」をクリックして「ウェイト/UV描写」のウィンドウを出します。
- 「対象:9:上半身2」「子:10:首」となっていることを確認したら、「ウェイト値」のところの「10」を押してウェイト値を100にします。
- 今回は両脇の赤の薄い部分と、首の後ろ側の下部分を塗っていくので、「開始」をクリックしてウェイト描写を開始します。
- 整髪料などの缶スプレーを吹くような感覚で塗っていきます。「あ、まちがえた」と思ったらキーボードの Ctrl + Z を押せばいいだけなので落ち着いて作業してみてください。
- いい感じにできたと思ったら、ふたたび「開始」ボタンをクリックしてウェイト描写を終了します。
- Pmx編集の「ファイル」から「名前を付けて保存」します。ここでは「Lat式ミクVer2.31_Sailor夏服 かおーosy020z-010合体02.pmx」としました。
◆最終調整◆
- MMDを起動したら「Lat式ミクVer2.31_Sailor夏服 かおーosy020z-010合体02.pmx」を読み込んで、適当なモーションを流し込んで動作確認をします。今度はいい感じのようです。
- PmxEditorを起動して「Lat式ミクVer2.31_Sailor夏服 かおーosy020z-010合体02.pmx」を読み込んだら、Pmx編集の「ファイル」から「PMXデータの状態検証」をクリックします。
- 「重複面数」に△がついてますが、これはLat式ミクさんの仕様なのでスルーします。「未登録ボーン」についても同様なのでスルーしても大丈夫です。どうしても気になる方は「表示枠」タブで登録してあげるか、「ボーン」タブで非表示設定にしてあげればいいと思います。
- Pmx編集の「情報」タブで、コメント欄に情報を記入します。
- Pmx編集の「表示枠」タブで、表示枠を整理します。ここがぐちゃぐちゃだとMMDでモーション修正とかするときに作業しずらくなります。
- 「5:腕」「6:指」「8:足」「11:体」を選択( Ctrl を押しながらクリックしていけば複数選択しやすいです)したら「X」ボタンをクリックして削除します。
- Pmx編集の「編集」から「リストの表示更新」をクリックします。
- 「6:その他」を選択したら「ボーン:」の右にあるプルダウンメニューをクリックして「64:三角」を選択して、すぐ右にある「+追加」をクリックして表示枠に追加します。
- 「5:体(下)」を選択したら「ボーン:」の右にあるプルダウンメニューをクリックして「63:下半身2」を選択して、すぐ右にある「+追加」をクリックして表示枠に追加します。
- 先ほどのPMXデータの状態検証が気になる方は、「+」で新しい表示枠を作って「リボン」と名前をつけて、「ボーン:」の右にあるプルダウンメニューからリボン左右1~4を登録してあげればいいと思います。
- Pmx編集の「ファイル」から「名前を付けて保存」します。ここでは「Lat式ミクVer2.31の幽霊.pmx」としました。
- ふたたびMMDで動作確認してみて、問題がなければ作業完了です。ここまでお疲れさまでした。
◆おまけ◆
今回の質問者さまのコメントを読み返してみたら、「ひょっとして腕パーツはLat式ミクさんのものじゃないとまずいのかな?」とちょっと不安になったので、一応その手順もダイジェストで解説したいと思います。
◆Lat式ミクさんの準備◆
- PmxEditorを起動して「Lat式ミクVer2.31_Sailor夏服.pmd」を読み込んだらPmxViewの小窓:「絞」から「頂点/材質マスキング」のウィンドウを出して「0:材質1」以外の材質をすべて削除します。
- 範囲:を「δ」に、表示は「頂点(黄緑色のつぶつぶ)」に、modeは「Wire+」にしたら、首のパーツを一筆書きで選択して Shift + Delete で削除します。
- 腕のパーツがあんまり肩の方まであると、踊らせたときに腕が衣装を突き抜けてしまうので、すこし削ります。削る範囲は画像を参考にしてみてください。反対側の腕も同様に処理します。
- Pmx編集の「ボーン」タブで、合計65個のボーンを残して、それ以外の不要なボーンを削除していきます。残したボーンは体幹部分と肩、腕、それと肘から先の部分です。画像を参考にしてみてください。
- すべての剛体、すべてのジョイントを削除したら、Pmx編集の「ファイル」から「名前を付けて保存」します。ここでは「Lat式ミクVer2.31_Sailor夏服 うでー.pmx」としました。
◆幽霊ミクさんの準備◆
- PmxEditorを起動して「Lat式ミクVer2.31の幽霊.pmx」を読み込んだらPmxViewの小窓:「絞」から「頂点/材質マスキング」のウィンドウを出して「21:肌」だけを表示させます。
- マウスをドラッグして両腕を選択したら Shift + Delete で削除します。
- Pmx編集の「ボーン」タブで、合計190個のボーンを残して、それ以外の不要なボーンを削除していきます。削除したボーンは両腕の「手ひねり」「手首」「指」などです。画像を参考にしてみてください。
- Pmx編集の「ファイル」から「名前を付けて保存」します。ここでは「Lat式ミクVer2.31の幽霊 うでー.pmx」としました。
◆状態検証と調整◆
- ファイルの保存が終わったら「Lat式ミクVer2.31_Sailor夏服 うでー.pmx」を「追加」にして読み込みます。
- Pmx編集の「ファイル」から「PMXデータの状態検証」をします。「単独(面非参照)頂点数」と「重複面数」は仕様なのでスルーします。今回は「材質名重複数」と「付与系列順序確認」を修正しようと思います。
- Pmx編集の「材質」タブで「27:材質1」を選択したら「うで」など適当にリネームします。
- Pmx編集の「ボーン」タブで状態検証のエラーの対象になったボーンを眺めてみると、「右手捩」と「左手捩」のボーン番号が良くないことが分かります。
- 「242:右手捩」を選択したら、Ctrl を押しながら「243:左手捩」をクリックして追加選択します。
- 「↑」ボタンをクリックしまくって、190番くらいまで(袖とかと右手捩1の間)持っていきます。
- ふたたびPmx編集の「ファイル」から「PMXデータの状態検証」をして問題が解決したことを確認したら、Pmx編集の「ファイル」から「名前を付けて保存」して、MMDで動作確認をして作業完了です。ここまでお疲れさまでした。
◆さいごに◆
毎度のことながら、作業工程も説明の仕方もだいぶテキトーでエレガントさ、スマートさの欠片もありません。でもその分、予備知識のない初心者の方には比較的とっつきやすいんじゃないかなーと思うのですが、どうなんでしょうか。
おそらくこのくらいゆるい感じのほうが初心者の方は作業を投げ出さないで最後までできると思うので、あまりガチガチにならないように気をつけています。あまり仕上がりを追求すると途端に作業量が跳ね上がるので、完成する前にいやになっちゃいますからね。それじゃあ意味がないと思うので、これからも解説記事はこんな感じでいこうかなーと思っています。
◆12月9日:さらに追記です◆
あれ?ためしに幽霊ミクさんでモーションを作ろうとしたら、気になる点が見つかりました。度々申し訳ない感じですが、さらに修正作業を追記します。
◆12月9日追記:「全ての親」ボーンと表示枠◆
- とりあえず「全ての親」ボーンが機能してないことに気づきました。
- PmxEditorに幽霊ミクさんを新規で読み込んだら、Pmx編集の「ボーン」タブで「61:全ての親」を選択して、キーボードの Ctrl + ↑(カーソルキー)でボーン番号0まで持っていきます。
- 「1:センター」を選択して、「親ボーン」の項目に「0」と入力して「全ての親」ボーンを指定します。
- Pmx編集の「表示枠」タブで「[Root]」を選択すると、「0:B0|全ての親」と「1:B0|全ての親」があるので、1番のほうを削除します。
- Pmx編集の「ファイル」から「PMXデータの状態検証」をしてみると、未登録ボーンがあるということなので確認します。
- Pmx編集の「ボーン」タブにてボーン番号1を確認したら「センター」ボーンでした。
- Pmx編集の「表示枠」タブで「7:センター」を選択して「ボーン:」のところにあるプルダウンメニューから「1:センター」を選択して、すぐ右にある「+追加」ボタンを押して表示枠に追加します。
- そういえば、Lat式ミクさんの腕を合体させたときに表示枠の整理をするのを忘れていたので、ついでに今やってしまいます。
- 表示枠「左指」「右指」「腕」を選択したら「X」ボタンで削除します。
- Pmx編集の「編集」から「リストの表示更新」をクリックしたら、表示枠「左腕」を選択して「ボーン」のプルダウンメニューから「191:左手捩」と「223:左手首」を追加します。
- 同様に、表示枠「右腕」に「190:右手捩」と「197:右手首」を追加します。
- あとはお好みで表示枠の順番を入れ替えてあげれば使いやすくなると思います。
- いい感じだと思ったら名前を付けて保存して、MMDで動作確認して問題なければ今度こそ作業完了です。二度手間な感じですみませんでした!
あとお詫びといってはなんですが、「こうすれば幽霊っぽい雰囲気が出るかなー?」っていうエフェクト使用例を書いておきますので、よかったら参考にしてみてください。必要なものは記事のいちばん下のほうにまとめておきました。
(モデル:Lat様、おかだ様 ステージ:nya様、ららら様 エフェクト:おたもん様、そぼろ様、針金P様)
- MMDを起動したら、まずは背景の「skydome_Nebula【青・深夜の森】」を読み込みます。
- お墓ステージとして「命蓮寺(仮)」を読み込みます。
- ダミーボーンを読み込んで「命蓮寺(仮)」の関連付けをダミーボーン1にしたら、ダミーボーンのボーン1を操作してお墓のあたりが座標軸原点にくるように調整します。(ダミーボーンはMMDのフォルダの「Model」の中にあります。)このとき、墓場のあたりは座標原点からだいぶ離れた場所にあるので、ダミーボーンを動かすときにキーボードの Shift を押しながらマウス操作をすると、マウスの移動量に対してMMD上での動きが普段よりも大げさになるので、けっこう楽になると思います。
- 幽霊ミクさんを読み込んで、幽霊っぽいポーズをつけます。
- 今回の画像では足が映らないので関係ありませんが、ミクさんの描写順をステージより後にしてあげると、足がいい感じに透けます。「背景」の「アクセサリ編集」から調整してみてください。
- あとついでに「表示」から「エッジ太さ」をクリックして、お好みの輪郭線の太さを設定します。同時に「表情操作」の「その他」のプルダウンメニューにある「エッジ細」を調整すると、衣装のエッジが細くなるので肌とのバランスがとれると思います。
- ポーズが出来上がったら照明とエフェクトを設定していきます。エフェクトについては、特に言及のないものは数値をいじっていません。
- 照明設定については、青味を強くした照明を下から当てる感じにしました。
- 「o_SSAO」で墓石や着物などの立体感を強調します。
- あれ、なんだかミクさんのお肌が残念な感じになってしまいました。どうもLat式ミクさんはお肌の構造が独特な感じなので、エフェクト設定を調整してあげます。
- MMDのウィンドウ右上にある「MMeffect」から「エフェクト割当」を開いたら、「DepthMapRT」のタブで幽霊ミクさんの項目を右クリックして「サブセット展開」します。
- キーボードの Ctrl キーを押しながら「0:材質1」「13:材質23」「20:材質30」「21:肌」「27:うで」の5つの項目を選択して、ウィンドウ左下の「ファイル選択」をクリックします。
- 「o_SSAO」のフォルダにある「Exclusion.fx」を指定します。
- ちゃんと設定できたことを確認したら「OK」を押します。これでお肌の残念な感じが解消しました。
- 「ExcellentShadow」でミクさんに当たる影を、ふんわりきれいにします。
- 人魂っぽい挙動になるように改変した「MeraFireParticle」を2つ読み込んで、関連付けをダミーボーン2,3に設定して位置を調整します。
- 改変のやり方は、まずは「MeraFireParticle.x」と「MeraFireParticle.fx」をコピペして「MeraFireParticle - コピー.x」と「MeraFireParticle - コピー.fx」を作って、「MeraFireParticle - コピー.fx」を右クリックして「編集」をクリックします。
- メモ帳が起動すると思うので、画像を参考にして数値を改変してみてください。(もしも起動するアプリを尋ねられたら「メモ帳」を指定してあげてください)
- 「SvDOF」で遠くのものをピンボケさせることで、画像に奥行き感を出します。
- 「o_SelfOverlay」で空気感みたいなものを出します。今回は「o_SelfOverlay_Blur.x」をお借りして Tr:0.3 にしました。
- 「CheapLens」で画面の端に色収差やボケなどを表現して、少し幻影的な雰囲気にします。
- リアルっぽさとアニメっぽさのバランス、怖さと可愛さのバランスを考えるとエフェクトの設定はこのくらいのさじ加減でいいと思うのですが、どうでしょうか?
- もしも「怖さ」にもうちょっとバランスを振りたい場合は、ミクさんをそれっぽい表情にして、煙幕として「SoftSmoke」を足すだけでもけっこう印象が変わると思います。
- ちなみに照明の設定を初期状態に戻すとこんな感じなので、「幽霊っぽさ」には照明の設定が大事なんだなーと思いました。
- 上の状態からさらにエフェクトを全て解除するとこんな感じです。ぜんぜん雰囲気が出ませんね。
今回の画像のためにステージとエフェクトは以下のものをお借りしました。
- ららら様の「skydome_Nebula【青・深夜の森】」
- nya様の「命蓮寺(仮)」
- おたもん様の「o_SSAO」
- そぼろ様の「ExcellentShadow」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm19123817
- 針金P様の「MeraFireParticle」(人魂っぽい挙動になるように改変しました)
- そぼろ様の「SvDOF」
- おたもん様の「o_SelfOverlay」 (今回は「o_SelfOverlay_Blur」を使用)
- そぼろ様の「CheapLens」
- ビームマンP様の「SoftSmoke」
http://www43.atwiki.jp/beamman/
以上です。
っていうかこの記事ずいぶんと長くなっちゃったので、あとで時間があるときにエフェクトの部分だけ別記事に分離しようと思います。
コメント
慣れながら何度も読み返して勉強します(´ω`)
ありがとうございますm(_ _)m
コメントありがとうございます!お着替えをされていくなかでもしも「これどうすりゃいいんだろう?」みたいなことがありましたら、その際はお気軽にお声がけください。
(この記事書いたのは相当昔なのですが、今でも見てくださる方がいることにちょっとびっくりすると同時にうれしかったです)