水球男子・佐賀東-大分商 第3ピリオド、佐賀東の山田大生(左)が連続得点を決め4-2とする=佐賀市の佐賀東高

水球・佐賀東-大分商 第4ピリオド、大分商のシュートを防ぐ佐賀東の井上凱登(左端)=佐賀市の佐賀東高

SSP杯水球の交流試合で大分商に勝ち笑顔を見せる佐賀東=佐賀市の同校

 県代表のプライドを懸け、両校が水中で激しい攻防を繰り広げた。佐賀、大分の交流試合として実施されたSSP杯水球男子は、佐賀東が接戦の末に大分商を9―7で破り、有終の美を飾った。佐賀東の岩城賢一監督は「最高のプレーを見せてくれた」と目を細めた。

 県内で水球部がある高校は佐賀東のみで、水球は県総体の種目には入っていない。SSP杯開催が決まった時も、井上凱登主将は「水球は対戦校がいないからできないと落ち込んだ」と振り返る。その後、大分県で唯一水球部がある大分商との試合が大会に組み込まれ、「本当にめちゃくちゃうれしかった」。新たな目標に向け、チームは再び活気づいた。

 両校は練習試合を通して高め合ってきたライバル。2―2と一歩も譲らぬ展開となった一戦は、第3ピリオドに動いた。開始1分、ゴール正面でパスを受けた山田大生がシュートを決めた。「強化してきた連係プレーが練習通りにできた」と山田。このプレーで勢いに乗ると、その後も山田が2点、井上と江里口史翔が1点ずつ得点し、7―3と大きく突き放した。

 井上主将は「練習の成果を発揮できた。悔いなくプレーできてすがすがしい」と爽やかな笑顔を見せた。一方の大分商にとっても、大会は忘れられない節目になった。宮本大志主将は「最後の1秒まで諦めず全力で戦えた。佐賀東が最後の相手で良かった」。