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迫る衆院選、資金集めに苦慮…パーティー開催に踏み切る自民議員も

読売新聞 / 2021年7月23日 11時52分

自民党本部

 新型コロナウイルスの感染拡大が長期化する中、自民党の衆院議員が政治資金パーティーの開催に苦悩している。秋までに衆院選が迫り、「軍資金」の確保は欠かせないためだ。緊急事態宣言下の東京都内で、オンラインを活用して開催する動きもあるが、法律上の課題が浮上している。

 岸田派の盛山正仁衆院議員は21日昼、都内のホテルでパーティーを開いた。1000人以上収容できる会場を借りたが、来場者は35人のみ。パーティー券の購入者にはオンラインでの視聴を可能にし、170人が画面ごしに参加した。

 岸田派では議員秘書6人の感染が判明し、宣言発令前の8日に派閥パーティーを開いたことが批判を浴びたばかりだ。会長の岸田文雄・前政調会長から延期を求める電話もあったが、盛山氏は「これまで2度延期した。いつ感染が収まるか見通しが立たない」と開催に踏み切った。

 一方、竹下派の渡辺博道・元復興相は、12日から8月24日にパーティーを延期した。「国民に自粛をお願いしている立場で、苦渋の選択だ」と吐露する。延期した場合、宣言の期限である8月22日の直後に再設定する議員が多く、「衆院選前に何としても開催したい」(ベテラン)との思いがにじむ。

 政治資金規正法は、政治資金パーティーを「対価を徴収して行われる催物」と規定する。政府は答弁書で「催物とは、人を集めて行う会合」とし、人を集めない完全オンラインの開催を認めていない。党内からは「コロナ禍で大勢の人を集められない中、どういう仕組みならできるかを検討すべきだ」(平将明衆院議員)との声が上がっている。

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