▼行間 ▼メニューバー
ブックマーク登録する場合はログインしてください。
俺だけの【翻訳】スキルが最強だった件~落第貴族の翻訳無双~ 作者:月島 秀一
1/1

落第貴族とハズレスキル【翻訳】【一】

 名門冒険者貴族ロッド家の末弟(まってい)、アルフィ・ロッド。


 俺は小さい頃から、神代(しんだい)英雄譚(えいゆうたん)が大好きだった。

 神代の英雄譚――それは伝説の勇者パーティが、破滅の大魔王を討ち滅ぼす千年前の物語だ。

 頼れる仲間たちと人類未踏の地を冒険し、恐るべき力を持つ魔王軍と激しい戦いを繰り広げ、旅の終わりには大魔王を討ち滅ぼし、世界に平和をもたらす。


 自分もいつか、伝説の勇者のように強く立派な冒険者になりたい。

 そんな夢を胸に秘め、必死に努力を続けてきたけれど……。


 残念ながら俺には、冒険者としての才能がまるでなかった。


「はぁ……、何度見ても糞みてぇな太刀筋(たちすじ)だな……。アルフィにゃ冒険者なんて無理無理。才能ねーから、やめちまえ」


「アルフィ……あなたその年になって、まだ初級魔法も使えないの? ほんと、どうしようもないグズね」


 剣術の天才である兄さんと魔法の天才である姉さんから、毎日のように嫌味を浴びせられる。


 それでも俺は、毎日必死に修業し続けた。

 体を鍛え、剣を振るい、魔法の勉強に励んだ。


『努力はいつか報われる』――英雄譚にあった伝説の勇者の言葉を信じ、ただひたすらに頑張り続けた。


 それに何より、


(俺にはまだ大逆転のチャンスが――『スキル』という可能性が残されている……っ)


 十歳になった人族(ひとぞく)は、神殿で『星刻の儀』を行い、主神ルド様からスキルを授かることができる。

 そこで兄さんは【剣聖】、姉さんは【賢者】という超強力なスキルを獲得し、冒険者として華々しいデビューを飾った。


 たとえ俺に冒険者としての才能がなかったとしても、ルド様から戦闘用の強力なスキルを授かれれば、大逆転することができるのだ。


 それから時は流れ、ついに運命の日がやってきた。


 今日は俺の十回目の誕生日。


 俺は父さんに――ロッド家の当主バラン・ロッドに連れられて、神殿に来ていた。


「――バラン・ロッドだ。我が不肖(ふしょう)(せがれ)アルフィ・ロッドに、ルド様の御慈悲(おじひ)(たまわ)りたい」


「かしこまりました」


 父さんは神殿に既定の洗礼料(せんれいりょう)を支払い、神官様たちは星刻の儀の準備に取り掛かる。

 俺はその間に祭壇の中央部へ移動し、主神ルド様を(かたど)った像の前に膝を突き、静かに目を閉じた。


 荘厳(そうごん)な空気が漂う中、いよいよ星刻の儀が始まる。

 神官様が聖歌を(うた)い、主神ルド様へ祈りを捧げる。


 そうして儀式が完了した瞬間、魔法陣から眩い光が解き放たれ、神殿のあちこちから驚きの声があがった。


「こ、この神聖な輝きは……!? バラン殿、お喜びください! 貴方のご子息は、世界でただ一つの超強力なスキルを……『ユニークスキル』を授かろうとしております!」


「おぉ、そうか!」


 神官様と父さんの興奮した声が響いた次の瞬間――世界がグラリと揺れ、視界が黒一色に染まる。


(なん、だ……これ……?)


 奇妙な浮遊感が全身を包み込み、


「■■■■、■■■■■」


 誰かの呼び声が、聞こえた気がした。


 直後、


()……っ」


 強烈な頭痛が走り、それと同時に視界が元に戻る。

 俺は鈍痛の残る頭をさすりながら、ゆっくりと立ち上がり、周囲を軽く見回した。


 ……特に何かが起きた様子はない。


 どうやら今のは、ちょっと重めの眩暈(めまい)だったようだ。


「――わぁっはっはっはっ! よくやったぞ、アルフィ! まさか『百万人に一人』とも言われるユニークスキルを授かるとは……さすが私の息子だな!」


 父さんは満面の笑みを浮かべ、俺の背中をバシンと叩く。


「は、はい……! ありがとうございます!」


 やっと家族の一員として認められたような気がして、とても嬉しかった。


「さて、神官よ。うちのアルフィは、いったいどんなユニークスキルを授かったのだ? んん?」


「バラン殿、それが……なんと言いますか、その……」


「ふははっ、お前も人が悪い! そうもったいぶらず、さっさと教えてくれ!」


 父さんに押し切られた神官は、その重たい口をゆっくりと開く。


「……【翻訳】スキル……でございます」


「ほ、翻訳ぅ……?」


「はい……。ルド様のお告げによれば、『(なんじ)(よろず)の言語を解し、文化の発展に寄与(きよ)する者』とのことでした」


「それはつまり……どういうことなのだ!?」


「誤解を恐れず、率直に申し上げるならば……非戦闘用の『ハズレスキル』でございます」


「……そう、か……」


 興奮から落胆、落胆から失望、失望から諦観(ていかん)

 父さんの瞳は、(くら)(よど)んでいった。


「……アルフィ。お前は昔から、ずっと出来の悪い子だった。それでも私は、心のどこかで信じていた。『誇り高きロッドの血から、こんな愚物が生まれてくるはずがない。きっと隠された才能があるはずだ』、と。しかし、それは間違いだったようだ。……嗚呼(ああ)、お前なんて、生まれてこなければよかった……」


「そ、そんな……待ってください! このスキルだって、上手く使えば――」


「――翻訳するしか能のないゴミスキルで、どう戦うというのだ?」


「それは、その……っ」


 咄嗟(とっさ)に言い返せなかった。


【翻訳】は、どこまでいっても翻訳するスキル。

 何をどう使ったって、戦闘に活かすことはできない。


「――落第貴族アルフィ・ロッド、貴様を当家から追放する」


 こうして俺は、ロッド家を追い出された。


 途方に暮れたまま、行く当てもなく歩いていると――気付けば、冒険者ギルドの前に立っていた。


「クエストクリアー! おつかれさまぁー!」


「くぅ~、やっぱ仕事終わりの一杯はたまんねぇな!」


 窓越しに見える中の光景は、とても眩しかった。


「あぁ……そっか。もう(・・)全部(・・)終わった(・・・・)んだ(・・)……」


 冒険者ギルドに所属し、冒険者として活動するためには、主神ルド様より『戦闘用のスキル』を授からなくてはならない。

 これは暗黙の了解ではなく、はっきりと明文化された規則だ。


 つまり、俺はもう――冒険者になれない。


 小さい頃からずっと抱いてきた「伝説の勇者のように強く立派な冒険者になる」という夢は、あっけなく死んでしまったのだ。


「……ははっ。俺は今まで、何をやってきたんだろうな……」


 ここにきてようやく『心』が『現実』に追いつき、胸の奥がギュッと締め付けられる。

 強く歯を噛み締め、無力な自分を呪っていると――冒険者ギルドの扉が開き、見知った二つの顔が出てきた。


「おっと、悪ぃ。……って、なんだ、アルフィかよ」


「あなた、こんなところで何をしているの?」


 タイミングの悪いことに、兄さんと姉さんに出くわしてしまった。

 しかもその後ろには、二人の所属する冒険者パーティの面々がズラリと続いている。


「そう言えばアルフィ……お前確か今日、『星刻の儀』を受けに行ったんだよな? よぉよぉ、ルド様からどんなスキルを授かったんだ?」


「どうせ(ろく)でもない雑魚スキルに決まっているけれど……まぁいいわ。姉として、一応聞いておいてあげる」


「……」


 俺は視線を伏して黙秘する。

 自分の無能っぷりをこんな大衆の前で晒したくなかったのだ。


 すると――。


「おいおい……。お兄ちゃんの問い掛けに対して、無視はねぇんじゃねぇの? ……ぶち殺すぞ?」


「あなたに拒否権なんてないの。いいから、さっさと答えなさい」


 兄さんは腰の刀に手を伸ばし、姉さんは右手に灼熱の炎を浮かべた。


「……っ」


 大当たりの戦闘スキル【剣聖】と【賢者】――その絶対的な力を前に、反抗などできるわけもない。


 俺は悔しさと恥ずかしさを噛み締めながら、正直に答えることにした。


「……翻訳スキル、です……」


「「ほ、翻訳スキル……?」」


 兄さんと姉さんは顔を見合わせ――お腹を抱えて笑い出す。


「くっ、くくく……だーっはっはっはっ! こいつは傑作だ! この馬鹿、よりにもよって『非戦闘用のハズレスキル』を引きやがった!」


「ぷっ、ふふふ……っ。アルフィは昔から、埃臭い英雄譚が好きだったものね。よかったじゃない。これで古今東西、いろいろな本が読めるわよ?」


 二人の嫌味に反応して、後ろの冒険者たちはドッと(わら)い出す。


「~~っ」


 これでもかという嘲笑を受けた俺は、その場から逃げ出した。


「はぁはぁはぁ……ッ」


 走って(はし)って(はし)って、街外れの森に辿り着く。

 シンと静まり返った世界で膝を突き、(ひと)り天を仰いだ。


「……なんでだよ……」


 心の声が漏れ出し、一筋の涙が零れ落ちる。


 俺はこれまで、人一倍努力してきたつもりだ。

 兄さんや姉さんが友達と遊んでいるときも、娯楽に(ふけ)っているときも、惰眠(だみん)(むさぼ)っているときも――ずっとずっと頑張ってきた。

 誰よりも体を鍛え、誰よりも剣を振り、誰よりも魔導書を読み漁った。


 それなのに……どうして二人の方が強いんだ。


「どうして俺は……こんなにも弱いんだよ……ッ」


 (こぶし)を握り締め、地面を殴りつけたそのとき――どこからともなく、『声』が聞こえてきた。


「●●●●、●●●●●」


 それは子どものような、女性のような、小動物のような、不思議な声。

 何を言っているのか、何を伝えようとしているのか、何を訴えているのか、まったくわからない。


 だけどなんとなく、俺を呼んでいるような気がした。


「……誰か、いるのか?」


 謎の声に導かれるようにして、森の奥へ奥へと分け入っていく。


すると――ぽっかりと開けた空き地に出た。


「な、なんだ……?」


 そこは一目で『異質』とわかる空間だった。


 黒い土・枯れた草・淀んだ空気――この場を構成するものが、全て等しく死んでいる。

 否、死んでいるのだが、生きている。

 死という過程の中で、その現象が固定されているように見えた。


 不思議で不可思議な空間――その中心に漆黒の大木がそびえ立つ。


 どうやら不思議な声は、この木の中から響いているようだ。


(きみ)が呼んでいるのか……?」


 恐る恐る漆黒の樹皮に触れた次の瞬間、


「……え?」


 俺はいつの間にか、無人の荒野に立っていた。

 枯れた大地には数多の武器が突き立てられ、無数の古書が山のように積み上げられている。


「こ、ここは……?」


 周囲をキョロキョロ見回していると、


「――ここは世界の裏側。本来ならば存在しない時空の間隙(かんげき)。儂はこの空白を『禁書庫(きんしょこ)』と呼んでおる」


 威厳に満ちた女性の声が降ってきた。

 ゆっくり視線を上げると、大きな岩の上にゼリー状の青い塊。

 すっぽりと両手に収まりそうなサイズ感のそれは、どこからどう見ても『最弱のモンスター』スライムなのだが……。


「す、スライムが喋った……!?」


 言語を解するモンスターなんて、生まれて初めて見た。


「ふっ、中々いい反応を見せてくれるではないか」


 謎のスライムは満足気に体を揺らし、ゴホンと咳払いをする。


「――儂の名はラスト。禁書庫の番をしておる者じゃ。して、お主の名は?」


「えっと……自分はアルフィ・ロッドです」


 名乗られたからには、名乗り返すのが礼儀だ。

 しかし、まさかスライムに自己紹介する日が来るなんて、思ってもいなかった。


「アルフィ……。そうか、アルフィか。ふっ、その名前は実に耳馴染みがよいのぅ」


 ラストさんは何故か嬉しそうに微笑んだ後、真剣な眼差しをこちらへ向ける。


「――問おう。アルフィ・ロッド、お主の願いはなんじゃ?」


「願い、ですか……?」


「我が禁書庫に至る者はみな、その身に余る大望を抱いておる。儂は()いスライム(ゆえ)、そやつらの手助けをしておるのじゃ。――さぁ、お主の願いを聞かせてくれ」


「俺の願い……」


 それは――伝説の勇者のように強く立派な冒険者になること。

 だけど、この夢はもう終わってしまったんだ。


「……ふむ、何やら複雑な事情があるようじゃのう。どれ、話してみるがよい」


「……」


「こう見えて儂は、遥か悠久の時を生きておる。お主の抱えている問題にも、アドバイスの一つや二つはしてやれるはずじゃ。最悪それが解決の糸口にならずとも、誰かに悩みを打ち上げるだけで、存外に気持ちは楽になるものじゃぞ?」


「………そう、かもしれませんね」


 それから俺は、これまでのことを簡単に話した。


「――なるほどのぅ。伝説の勇者に憧憬(どうけい)を抱き、幼少期から努力を続けてきたが、(つい)(みの)らず。父親から落第貴族と(さげす)まれ、家を追い出されたというわけか」


 無言のまま、コクリと頷く。


「くっ、くくく……ッ。それはまぁなんというか、救いようのないほど無能な男じゃのぅ」


「……はい、俺は本当に駄目な男で――」


「――何を勘違いしておる? 儂が言っておるのは、アルフィのことではなく、お主の父親のことじゃぞ」


「……え?」


「ユニークスキル【翻訳】――これほど汎用性の高いものを『ハズレスキル』と見誤り、あまつさえ『金の卵』を家から追い出すとは……。滑稽過ぎて、笑い話にもならぬわ」


 ラストさんはクツクツと(わら)い、ゼリー状の体をぷるぷると揺らす。


「で、でも……父さんの言う通り、翻訳するだけのスキルじゃ、モンスターは倒せませんよ?」


「ふっ、『要は使いよう』というやつじゃ。――さぁ、これを持て」


 ラストさんは体の一部を触手のように伸ばし、色褪(いろあ)せた古書を手渡してきた。

 そこには、見たこともない文字がズラリと並んでいる。


「この本は……?」


「神代の魔導書じゃ。本来ならば、神魔文字(ルーン)の解読に百年。文法の把握に百年。魔法構成の理解に百年――都合三百年を要する。しかし、アルフィの【翻訳】スキルがあれば、即座に理解できるじゃろう?」


「は、はい……っ」


 本を埋め尽くすのは、依然として未知の文字。

 だけど、そこに書かれている内容は、不思議と理解することができた。


「よく覚えておくがいい。それが【翻訳】を――スキルを使う感覚じゃ」


「なるほど……」


 俺は『スキルを使う』という初めての感覚を噛み締めながら、神代の魔導書を読み進めていく。

 どうやらこの本は特定の魔法について記されたものではなく、魔法の教本らしい。

 そして――そこに書かれてあるのは、どれも目から鱗の内容ばかりだった。


(……凄い……)


 これまで学んできた現代魔法、その常識を全て塗り替えるほど強烈で革新的なものだ。


「よし、一通り目を通したな? ではそこに記されておる方法で、魔導における基礎中の基礎――『(れん)』をやってみるがいい」


『錬』・『(こう)』・『(てん)』は、魔法発動までの三段階を指す。

 魔力の『錬』成・術式の『構』築・魔法の『展』開――スリーステップの頭文字を取ったものだ。


 ただ……。


「すみません。俺、保有魔力が少な過ぎて、錬ができないんです……」


「保有魔力が少ないじゃと……? おいおい、見え透いた謙遜(けんそん)はよせ。お主のそれ(・・)は、どう見ても――あぁ、なるほどのぅ……。大方、どこぞの毒親(どくおや)兄姉(きょうだい)に吹き込まれたのか」


「……?」


 ラストさんは納得したように頷いた後、優しい声色で語り掛けてきた。


「アルフィよ、安心するがよい。お主の体には、十分な量の魔力が宿っておる。だからほれ、その魔導書に書かれてあるやり方で、錬をやってみるのじゃ」


「……わかりました」


 俺はラストさんの言葉を信じ、魔導書にあったやり方で錬を行う。

 すると次の瞬間、


「……え?」


 漆黒の暴風が吹き荒れ、途轍もない大魔力が禁書庫を埋め尽くした。


「ほぉ、これはこれは……随分と立派な錬ではないか!」


「あ、ありがとうございます。だけど、どうして……!?」


「アルフィの魔力は、ちと異質なのじゃ。現代の遅れた魔法理論では、お主の優れた魔力を正しく出力できん。つまり――お主が不出来なのではない。お主が劣っているのではない。お主が弱いのではない。間違っているのは、現代の低レベルな魔法理論の方じゃ」


「……っ」


 体の奥底から、熱いものが込み上げてくる。


「おっと、この程度で満足してもらっては困るぞ? 【翻訳】スキルの真価は、まだまだここからじゃ」


 ラストさんはそう言って、刀身も(つか)(つば)も――全てが漆黒の剣を取り出した。


「これは『無銘(むめい)の黒剣』。その一生を剣術に捧げた、とある化物の一振(ひとふり)じゃ。先の感覚を忘れぬうちに、この黒剣を翻訳してみるがよい」


「剣を翻訳……ですか?」


「うむ、『百聞は一見に如かず』。さぁ、()く実行に移すのじゃ」


「は、はぁ……わかりました」


 俺は言われた通り、手元の黒剣に翻訳を使ってみる。


 すると次の瞬間、


(~~ッ!?)


 黒剣から莫大な情報が押し寄せてきた。

 血の滲むような地獄の修業・研鑽に次ぐ研鑽・恐ろしい強敵との死闘、様々な情景が目まぐるしく浮かび上がってくる。


 それと同時――剣の術理が、流派の技が、珠玉(しゅぎょく)体捌(たいさば)きが、この体に沁み込んでいくのがわかった。


 おそらくこれは、黒剣に宿った記憶。

 かつてこの剣を振るっていた持ち手の経験だ。


「黒剣の記憶、しかと読めたな? では早速、その成果を見せてくれ」


「は、はい……!」


 俺は翻訳を通じて得た経験を噛み締め、全力で剣を振るう。


「ハッ!」


 刹那(せつな)――凄まじい風切り音が轟き、三つの斬撃が空間を斬り裂いた。


「おぉ、素晴らしい太刀筋ではないか! とても落第貴族の斬撃には見えなかったぞ?」


「は、はは……っ」


 思わず、乾いた笑いがこぼれる。


【翻訳】は、ただ文字を翻訳するだけのスキルじゃなかった。

 武器に宿った使い手の経験を読み取り、それを俺に還元してくれるのだ。

 俺の、俺だけの【翻訳】は、ユニークスキルの名に恥じない最高のスキルだった!


「――さて、アルフィよ。この禁書庫には最高の神代の魔術書(きょうかしょ)歴戦の武器(おてほん)がある。これらを翻訳し尽くしたとき、お主はどれほど強くなっておるかのぅ?」


「……っ」


 想像しただけで、体の芯が震える。


「さぁ、神代の修業を始めようか!」


「はい!」


 俺はもしかしたら――伝説の勇者のように強く立派な冒険者になれるかもしれない。

 そんな希望を胸に抱きながら、禁書庫での修業を始めるのだった。

※とても大事なおはなし!


この下にあるポイント評価から、1人10ポイントまで応援することができます……っ。10ポイントは、冗談抜きで本当に大きいです……っ!


どうかお願いします。

少しでも

『面白いかも!』

『続きを読みたい!』

『陰ながら応援してるよ!』

と思われた方は、下の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして、応援していただけると嬉しいです!


今後も『毎日更新』を続けていく『大きな励み』になりますので、どうか何卒よろしくお願いいたします……っ。


明日も頑張って更新します……!(今も死ぬ気で書いてます……っ!)


↓広告の下あたりに【☆☆☆☆☆】欄があります!

  • ブックマークに追加
ブックマーク登録する場合はログインしてください。
ポイントを入れて作者を応援しましょう!
評価をするにはログインしてください。
お読み頂きありがとうございます!

↑の☆☆☆☆☆評価欄↑にて

★★★★★で、応援していただけると嬉しいです!

感想を書く場合はログインしてください。
イチオシレビューを書く場合はログインしてください。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。