今回は、比較的新参のボトラー、ACEO社が出しているグレンクーパー5年を飲んでみます。

ジョニーウォーカーを構成する原酒を使用

_DSC3882_01ACEO社は1999年に設立された新参のボトラーですが、主要な事業は蒸溜所とボトラーを仲介するブローカーとしての業務になります。

その一方で、ウイスキーを始め様々な蒸留酒のボトリング、販売も手がけていて、グレンクーパーもその一つになります。

グレンクーパーと言う名前ですが、実際にその名の蒸溜所はなく、その中身はティーニニック蒸溜所のものだと言われています。

ティーニニック蒸溜所はハイランド地方の中央よりやや北西にあり、数km先にはダルモア蒸溜所があります。

この蒸溜所は1817年に設立され、20世紀前半には、現在のディアジオの傘下となりました。

ここで造られるモルト原酒は、ジョニーウォーカーを構成する原酒の一つとして扱われています。

日本に於いては、リカーマウンテンの店舗で入手しやすくなっています。

ミントを思わせるスモーキーさ

グラスからの香り、液色

グラスからは紅茶、ラムレーズン、リンゴの香りが感じられます。
液色は少々淡い琥珀色です。

ストレート

グラスからも感じられた紅茶、ラムレーズンの香りが一気に広がり、後からペパーミント(ハッカ)っぽさも感じられるピートが続きます。

味わいは、アルコールからの辛みが少々強めで、その後は苦みが前に出て奥から酸味が広がります。

ロック

ストレートでは奥から感じられたミントの香りが一気に広がり、スモーキーさと柑橘系の爽やかな香りが前に出ます。奥からはリンゴ、ブドウのフルーティさがゆっくり訪れます。

味わいは、甘酸っぱさが主体となり、奥から苦みもやってきます。

ハイボール

ラムレーズンとミントの香りが先に現れ、後からリンゴの甘い香りが追いかけてきます。

味わいは、甘みが比較的目立つようになり、後から酸味も感じられます。

まとめ

スモーキーな香りというと、燻製だったり、正露丸あるいはヨードを思わせる香りが多いのですが、ミントのような爽快感を感じられるものはこれが初めてのように思えます。
このシングルモルトは新鮮に感じると思います。

700mL、アルコール度数46度、価格は4000円ほど。

<個人的評価>

  • 香り B: ミントを思わせるスモーキーさ。紅茶、ラムレーズン、リンゴの香りが続く。
  • 味わい C: アルコールからの辛み、苦さが目立つが、加水で甘みが前に出てくる。
  • 総評 B: なかなか味わえないスモーキーさが特徴的で、飲む価値がある。