認知症の人が劇的変化! “アイコンタクト”パワー全開SP
健康

認知症の人が劇的変化! “アイコンタクト”パワー全開SP

2018年10月24日(水)午後7時30分
2018年10月27日(土)午前0時25分

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誰もがいつか直面するかもしれない「認知症の介護」。介護する人が経験するさまざまな困った状況を、相手への接し方を変えるだけで、劇的に改善できる可能性があることが分かってきました。そのカギが“アイコンタクト”。実は認知症の人は、認識できる視野の範囲が狭くなったり、認知機能の衰えによって介護する人が近くにいても気づかなかったりすることが。そこで重要なのが、相手の正面に入り、視線をしっかり交わすこと。これを意識的に行うと、スムーズに意思疎通が取れるようになり、暴言や歩き回るといった症状が改善するという事例が相次いでいるんです。このアイコンタクトを重視する介護法の一つが、フランス発の『ユマニチュード』。声のかけ方や触れ方など、認知症の人に寄り添うコミュニケーションを追求したこの技術。目からウロコな技術が満載です。お役立ち情報をご覧いただき、介護のときに生かしてみてはいかがでしょうか。

今回のお役立ち情報
01

“アイコンタクト”で視線をつかめ!

認知症の症状というと、記憶障害や判断力の低下などが一般的ですが、実は視覚情報の認知についても変化が起きていることが明らかになってきました。視野が狭くなったり、認知機能の衰えによって近くのものに気づかなかったりと、健常者とは違う世界を見ているといいます。


※専門家の指導の下、視界に起きる変化を再現


そこで、重要なのが『アイコンタクト』。認知症の人の視線をしっかりとつかみ、 意思疎通をはかることが大切です。そのポイントをご紹介します!

  1. 認知症の人からいったん距離を取り、正面から近づいていく。 横から急に近づくのはNG!相手を驚かせて、混乱させてしまいます。
  2. 正面から目の高さを合わせて視線をつかむ。無表情や沈黙は恐怖心をあおるので、視線が合ったらほほえみながら話しかけましょう。

02

フランス発・介護メソッド『ユマニチュード』

アイコンタクトを重視する介護法の一つが、フランス発の『ユマニチュード』。“人間らしさを取り戻す”という意味の造語で、この介護技術は世界10か国以上に広がっています。40年以上に及ぶ介護現場での経験と脳科学的な知見を取り入れ、400以上の技術を体系化。アイコンタクト以外にも、明日から実践できる技術がたくさんあります。その一部をご紹介します!


  1. 丁寧におじぎをしない
    認知機能が落ちていると、自分では相手に気づいてもらっているつもりでも、実は認識されていないことがあります。まだ気づいていないのに丁寧におじぎをしても、相手には意図が伝わりません。まずは相手と視線を合わせ、コミュニケーションを始める準備をすることが大切です。

  2. ほどよい距離感を保たない
    人にはパーソナル・スペースといって心地よく感じる空間があります。一般の人にはかなり近いと感じる距離でも、認知機能が落ちた人にはそれが愛情を感じられる適切な距離であることがあります。しかし、相手がのけぞったり、後ずさったりしたら、それは近づきすぎです。相手にちょうどよい距離感を探ってみてください。

  3. てきぱきしない
    介護をする人の動きには、言葉によらないメッセージがたくさん含まれています。体を拭いたり、着替えを手伝ったりケアをするとき、てきぱきするのがいいように思えます。しかし、手早い動きが相手に伝えるメッセージは、そんなつもりはなくても「あなたを乱暴に扱っていますよ」となってしまうことがあります。これでは相手は緊張したり、怒ったりしてしまうかもしれません。丁寧にゆっくり、相手の反応を3秒くらい待つつもりで一つ一つのケアを行うことで、相手に安心感を与えてケアを受け入れてもらうことができます。

  4. 余計なことはしゃべる
    ケアに集中していると、つい言葉が途切れて黙々と仕事をしてしまうことがあります。それは、相手に“自分が存在していないように扱われている”とマイナスの印象を与えかねません。そこで、何か介護するときには、いつもの3倍話しかけるくらいの意識で声をかけましょう。ポイントは、「あたたかいタオルで拭きますよ」「右腕をあげましょうね」など、実況中継のように言葉に出すことです。そして、「気持ちよいですね~」「きれいになりましたね~」など、前向きなワードを選ぶことも大切です。

  5. 間違いをなおさない
    認知症により記憶力や判断能力が低下している場合、実際は80歳なのに20歳だとおっしゃったり、ずいぶん昔に退職したのに、仕事に行こうとしたりすることがあります。私たちにとっては途方も無い間違いであっても、ご本人にとっては真実のことなのです。それを否定したり怒ったりすれば、なんで自分は注意されているのか分からず混乱を招きます。ですから、状況に応じてその人の世界に飛び込んで受け入れることも、ときには重要な介護の技術です。

  6. 触れる
    何か日常的な介護のとき、ついつい手をつかんでしまうことありますよね?しかし、それは、認知症の方に「自由を奪われている」「強制されている」など、悪い印象を感じさせてしまいます。触れるときは、下から支え、広い面積で触れることで、「安心して大丈夫ですよ」という言葉によらないメッセージを伝えることができます。

  7. 思い出ノート
    多くの認知症の方が抱える記憶障害。しかし、記憶と一口に言っても多様な記憶の種類があり、その仕組みを介護に生かすことで、認知症の方の症状に変化が生まれることがあります。
    認知症の方は新しい情報を記憶することが困難です。症状が進むと、30秒前のことも忘れてしまうと言われています。一方で、昔の記憶は覚えていることがあります。中でも『うれしかった』『楽しかった』『誇らしかった』など良い感情と結びつく記憶は長く残ります。そこで、家族旅行やデート、子供の運動会のときなど、昔の写真をまとめた『思い出ノート』を作るのも良いでしょう。感情が高ぶったり、混乱しているときなどに、一緒にノートを見てそのときの話をすることで落ち着いたり、忘れていたことがよみがえって前向きになったりと、症状に変化をもたらす可能性があります。介護する人が相手のことを深く知り、より大切に思うきっかけにもなるのでオススメです。

  8. ごはんのお皿は一つずつ
    ご家庭で起きる困った状況の一つに『ごはんを食べてくれない』があります。実はそれには理由があると考えられています。認知の機能が落ちると判断能力が低下します。その結果、食卓のどの皿を選択して良いのか分からず混乱してしまうことがあるそうです。そのときに「早く食べて!」とせかしても逆効果です。そこで、解決策としてはご紹介するのが『皿を一つずつ出す』です。目の前に一皿ずつ出すことで選ばなくて良い状況を作れば、混乱せずに食べてくれる可能性があります。また、食事の介助をする(スプーンなどで食べさせる)場合は、いきなりスプーンを口元に運ぶとビックリさせてしまうことがあります。したがって、一度スプーンを相手の目の高さまで上げて認識してもらい、「これから食べますよ」と知らせたあとで口に運んでみてください。

番組で紹介したフランス発の介護メソッド『ユマニチュード』についてより詳しい情報を知りたい方は、NHK厚生文化事業団が『優しい認知症ケア ユマニチュード』(DVD全3巻)を無償で貸し出しています(送料のみご負担)。お問い合わせをいただければ「予約・貸し出し」が可能ですので、ご希望の方は下記までご連絡ください。

【DVDの貸し出しをご希望される方】
NHK厚生文化事業団にお電話でお問い合わせをいただくか、ホームページをご確認ください。

お問い合わせ NHK厚生文化事業団「福祉ビデオライブラリー係」
電話:03-3476-5955(平日午前10時から午後6時まで)
ホームページ:https://www.npwo.or.jp/info/8210

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生存率が2倍に!すい臓がん超早期発見SP
健康

生存率が2倍に!すい臓がん超早期発見SP

2018年10月17日(水)午後7時30分
2018年10月20日(土)午前0時25分

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死亡者数が年々増加している、すい臓がん。その生存率を全国平均の約2倍にまで高めている街があります。それが広島県尾道市。ここでは、街の医師が「エコー検査」を使ってすい臓がんを超早期の発見につなげ、多くの患者の命を救っています。実は、すい臓がんは早期の段階で「あるサイン」がすい臓に現れることがわかってきたのです。身近な検査装置であるエコー検査でそのサインを見つけ適切に治療すれば、すい臓がんの生存率は上がる可能性があるんです!

今回のお役立ち情報
01

すい臓がんは早期発見が特に大切!

すい臓がんは5年相対生存率がわずか7.7%しかありません。自覚症状で気づきにくい上に転移しやすいため、ほとんどが進行した状態で見つかります。当然、治療も難しくなります。ところが、がんが1センチ以下の超早期で見つかった場合は、その多くが転移も無く、5年相対生存率は80%に。すい臓がんは、がんの中でも特に早期で見つけることが大切ながんなのです。

02

すい臓がんの早期発見に役立つ「エコー検査」

すい臓がんは、CTやMRI、PETなどのがんの検査でよく使われる検査装置でも見つけることが難しいがんです。ではいったい、どうやって早期発見につなげるのか?鍵を握るのは「エコー検査」(超音波検査)。エコーで「すい臓がんのサイン」を探すのです。それは「太くなった主すい管」と「すいのう胞」。「主すい管」は、すい臓が分泌した消化液を通す管で、すい臓の真ん中を通っています。ここが太くなっている人は、すい臓がんになりやすいことがわかっています。また、「すいのう胞」は、すい臓の中にできる水がたまった袋のこと。これがある人もすい臓がんになりやすいことがわかっています。小さながんは見えなくても、この2つのサインならエコー検査でも見つけることができます。もし見つかったら、経過観察をして精密検査をすることで早期に発見することができるのです。

03

エコー検査を受けるべき人は?

日本膵臓学会が発行している「膵癌診療ガイドライン2016」には、すい臓がんのリスクとなる項目が掲載されています。

  • 家族(両親、兄弟姉妹、子ども)にすい臓がん経験者がいる 
  • 慢性すい炎(特に診断から4年以内の人)
  • 糖尿病(特に診断から2年以内の人)
  • 飲酒(ビール350mlx3本以上を毎日飲む人)
  • 喫煙

など

専門家は、これらのうち2つ以上当てはまる方に、エコー検査を勧めています。
当てはまった方は消化器内科や内科の医師、またはすい臓の専門医に相談してみてください。

※検査を行うかどうかは最終的には医師の判断になります。

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うまっ!子どもが奪い合う新感覚ピーマン

うまっ!子どもが奪い合う新感覚ピーマン

2018年10月10日(水)午後7時30分
2018年10月13日(土)午前0時25分

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ビタミンCやビタミンAなど栄養を豊富に含む超健康野菜ピーマン!ただ、ピーマンと言えば子どもが嫌いな野菜の代名詞と言われてしまうことも…。その原因は、あの苦み。大人の味がわかるまで待つしかないと思っていたのですが…今回、意外なひと工夫でピーマン嫌いだった子どもたちが、ピーマン好きに大変身することが判明!
秘密は、ピーマンが祖先から受け継いだある特殊な細胞にありました。その名も「巨大細胞」。その特徴が一目でわかる貴重な映像の撮影に成功。ピーマンの深~い歴史や、これまで注目されてこなかった苦さ以外のもう1つの特徴、さらには最新情報・福岡で大人気のパリパリ食感のおつまみまで、あなたが知らない新感覚ピーマンを大公開します!

今回のお役立ち情報
01

ピーマンの苦さを感じにくくするには「丸ごと調理」!

ピーマンの特徴といえば、苦み。好きな人にとっては、この苦みこそがピーマンのおいしさなのですが、嫌いな人にとってはなんとかしてほしいもの。その解決策を教えてくれたのはピーマン農家のご夫婦でした。方法は単純明快…「丸ごと調理する」だけ。たったそれだけで、信じられないほどジューシーになり、苦みを感じにくくなるんです。
一体どうしてなのか…その秘密は、ピーマンが持つ特殊な細胞「巨大細胞」にありました。巨大細胞の特徴は、中に水分をぎっしりと蓄えていること。その水分が失われないように調理するには、丸ごとであることが重要だったんです。ピーマンの苦みについて研究してきたお茶の水女子大学の森光康次郎教授が推測するには、食べたときに口の中に大量の水分が入ってくることで、苦み成分が押し流され、苦みを感じにくくなっているのではないかということでした。
もちろん苦みを感じにくいだけでなく、ピーマンが本来持っていた「みずみずしさ」という特徴を余すことなく味わえ、本当においしいんです。さらに、この丸ごと調理を応用すると、おなじみの肉詰めピーマンが、まるで小籠包のように肉汁あふれる仕上がりに!

02

福岡で大人気!パリパリピーマン!

福岡で大人気!パリパリピーマン!

[材料]

  • ピーマン
  • 塩  ・・・適量

[作り方]

  1. ボウルまたはタッパーに水を注ぎ、そこにピーマン、次に氷を入れる。
  2. 冷蔵庫のチルド室にいれ、二晩漬けたままにしておく。
  3. 途中、氷が溶けていれば、適宜氷を追加する。
  4. 二晩漬けたら、氷水から取り出し、仕上げに塩をふりかける(肉みそとの相性も抜群)

※ 時間は目安。(一晩以上氷水に漬ければ、パリパリの食感を楽しめますが、二晩漬けた方がより水を吸うため、パリパリ食感がアップします)
※ どんなピーマンでも食感はよくなりますが、肉厚なジャンボピーマンを使用した方が、よりみずみずしくパリパリした食感を楽しめます。(お店で提供していたのはジャンボピーマンを使用しています)
※ 氷漬けにしたピーマンは、できるだけ早めに召し上がってください。

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野菜

03

農家直伝! ピーマンの丸ごとホイル焼き

農家直伝! ピーマンの丸ごとホイル焼き

[材料]

【材料】 (4個分)

  • ピーマン ・・・4個
  • かつお節 ・・・適量
  • しょうゆ ・・・適量

※ ピーマンは1袋5個入りものがサイズとしておすすめです。(目安の長さ縦7~8㎝)
※ 以下の作り方は、冷蔵庫で保存してあったピーマンを想定。常温のものは加熱時間を減らして調整してください。

[作り方]

◎両面魚焼きグリルでの作り方

  1. アルミホイルを30cm幅に切り、ピーマンをのせる。その上にもう一枚同様のサイズのアルミホイルを合わせてのせ、四辺を折り曲げてしっかり閉じる。
  2. 両面魚焼きグリルの奥側に入れ、強火で6~7分加熱で出来上がり。

※ すぐに開けると熱いのでやけどに注意。グリルによって火力が異なるため、お好みの焼き加減になるように焼き時間を調整してください。
※ 片面焼きの魚焼きグリルの場合は十分に加熱されないため、オーブントースターをご使用ください。

◎オーブントースターでの作り方

  1. 両面魚焼きグリルの1.と同じ
  2. 250℃に設定したトースターで12分加熱し、そのまま放置し3分余熱で出来上がり。

※ すぐに開けると熱いのでやけどに注意
※ 温度設定できないトースターの場合は、トースターのワット数に関係なく15分加熱、その後5分余熱調理してください。その後一度ホイルを開けてみて、まだ鮮やかな緑色をしていた場合は、そのまま(ホイルを開けた状態)で構わないので追加で2~3分様子を見ながら加熱してください。
※ 冷めるとピーマンの水分が減り苦みが戻るため、熱いうちに食べるのがポイント。
※ ヘタも種も丸ごと食べられます!!

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野菜

04

嫌いな人にも試して欲しい!ピーマンの丸ごと肉詰め

嫌いな人にも試して欲しい!ピーマンの丸ごと肉詰め

[材料]

(約8個分)

  • ピーマン(縦7~8cmくらいのサイズ)  ・・・約8個
  • 合い挽き肉 ・・・150g
  • 玉ねぎ(みじん切り) ・・・50g
  • ケチャップ ・・・大さじ2 (30g)
  • 塩 ・・・小さじ1/2(2.5g)
  • 砂糖 ・・・小さじ1/2(1.5g)
  • こしょう ・・・少々
  • 水(焼く用) ・・・大さじ2(30g)

※ピーマンは1袋5個入りのものを使用(目安の長さ縦7~8㎝)

[作り方]

  1. ピーマンを平らな面に置き、転がらず安定を保てる状態にしたのち、上になっている面に縦方向の 切れ目を入れる。
    (加熱中にピーマンが転がり、中の水分が出てしまうことを防ぐため)
  2. ポリエチレン袋にケチャップ、塩、砂糖、こしょう、玉ねぎを入れて混ぜ合わせ、さらにひき肉を加えて混ぜ合わせる。
  3. 2.の袋の空気を抜き、口をしばり下の角1カ所にハサミで穴を開ける。
    (ピーマンに具を入れる絞り袋にするため)
  4. 1.に3.を少しずつ絞り出しながら、具を詰めていく。
    (時々、指で奥に押し込みながら入れていくとしっかり詰めやすい)
  5. フライパンに4.を8個切り込みが上になるよう並べ、水大さじ2を入れる。
  6. フタをして強火(家庭用標準バーナー)で3分半加熱する。
  7. 火を消して2分半そのまま放置して、余熱をかければ出来がり。

※ 盛り付けの際切り込みを上にしたままにする。
※ 出来たては熱いので注意する。

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野菜

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