朝までぐっすり快眠!夜、トイレに起きないための新秘策
夜中、寝ている間にトイレに行く「夜間頻尿」。その大きな原因の一つが、日中に摂取した水分がふくらはぎの部分にたまってしまうためだとわかってきました。
本来、私たちの体は体内の水分を一定に保つため、食事や飲み物などで摂取した水分を主におしっこに変えて排出します。ところが、加齢とともに血液を循環させる機能が低下すると、足の血管から水分が漏れ、ふくらはぎの部分にたまってしまうのです。その結果、夜、横になったときに水分が再び血管に戻り、増えた血液を減らそうと、おしっこが作られてしまうと考えられます。ふくらはぎはまさに“第二のぼうこう”だったのです。
自宅でできるセルフチェック「排尿記録」
夜間頻尿の原因がふくらはぎにあるかどうか「排尿記録」をつけることでチェックすることができます。
(用意するもの)
・計量カップ(500mlまで計量できるもの)
(記録のつけ方)
・朝起きて1回目から翌朝起きて1回目までのおしっこの量と、トイレに行った時間を記録します。
(チェック方法)
起床後2回目から翌朝1回目のおしっこの量の合計(黄色+紫色の部分)を3で割った数字よりも、就寝後から翌朝1回目のおしっこの量の合計(紫色の部分)が多い場合、ふくらはぎに水分をためている可能性が高いと考えられます。
新ガイドラインでオススメ!3つの対策
2020年4月に発表された「夜間頻尿ガイドライン」では、副作用の少ない治療法として「行動療法」が第一選択肢として推奨されています。番組ではガイドラインの中から自宅でも行える3つの対策を紹介しました。
- 弾性ストッキング
- 足上げ
- 減塩
【弾性ストッキング】
選び方)
薬局などで市販されているむくみ対策用のものを選びます。
夜間頻尿対策には、締め付ける面積が少ないハイソックスタイプが履きやすくておすすめです。
着用時間)
朝起きてから夕方までが目標。
※糖尿病や心臓に持病がある方などは使用に当たって注意が必要です。
まずはかかりつけ医や泌尿器科などに相談してからご使用ください。
【足上げ】
- 足の下に柔らかいものを敷き、足先が10~15cm程度上がるようにして横になる。
- 昼から夕方までの間に、30分を目安に行う。
※体の負担にならない範囲で行ってください。
※睡眠のリズムが乱れないように、足上げ中は眠らないようにご注意ください
【減塩】
・塩分を取り過ぎるとふくらはぎに水分がたまりやすくなります。
特に晩酌でのつまみの食べ過ぎなど、夕方以降の塩分摂取にご注意ください。