1920年代製Gibson F2マンドリンが入荷しました。
【この店舗の買取/下取情報】委託販売・下取りご相談ください!!店舗詳細はこちら
商品の説明
1920年代製Gibson F2マンドリンが入荷しました。エレキギターやアコギで有名なギブソン社ですが、実は1902年にアメリカ、ミシガン州カラマズーでマンドリン製作の会社として創業し、当時のマンドリン・オーケストラブームを牽引しておりました。1922年にロイド・ロアーのF5モデルが発売されるまでは、オーバルホールを持つF4が最上位機種でした。F2はF4の一つ下のモデルで、一部の装飾が省略(ヘッドストック・バックのバインディングがない、ヘッドにフラワーポートなどのインレイがないなど)された、シンプルな実用モデルで1902年から1934年まで製造されていました。この楽器はラベルのシリアルナンバーが読めないため、年代の特定が難しいですが、トラスロッドがあること、the のない水平なギブソン・スクリプトロゴなどから1920年代製と思われます。
F4やF2ほど美しくエレガントな戦前のマンドリンはないと言われる、100年以上前にこの魅力的な楽器をデザインをしたのはオーヴィル・H・ギブソンです。大きな立体的渦巻き模様のボディスクロール、オーバルサウンドホール、アーチトップ、アーチバックの2ポイントボディ、ボタンに象嵌細工のあるリバースタイプ、ヘンデルチューナー、 レッドサンバーストフィニッシュ、アイボロイドとロープパターンのウッドモザイクを組み合わせたサウンドホールロゼッタ、アイボロイドバインディング、オリジナルのスライド式テールピースカバー などなど、楽器としてもアールヌーボースタイルを取り入れた美術工芸品としても大変素晴らしい仕上がりです。
ネックはVシェイプでバインディングのない黒いヘッドには、シンプルなパールインレイのスクリプトロゴとダイヤモンドのポイント。1918年までの仕様のかわいいインレイの入ったペグボタンのチューナーは特に貴重です。チューニングにも問題はありません。大変古い楽器ですので各部にポツ傷や擦れ、ヘアラインクラックやその他の補修跡、タッチアップ跡などが多数ありますが、約100年前の楽器であることを考えるとコンディションは相応と思われます。トップ木部に割れのような筋がありますか、接着されており内部側まで到達していません。ピックガードはなくナット・ブリッジなどは新しいものに交換されていますが、その他はオリジナルコンディションです。力木の浮きがありましたが当工房で再接着しています。
まだまだ立派に使える100年前の貴重なオリジナルケースも付属し、全体としてはコンディションの良いヴィンテージです。このケースも貴重性が大変高く、これと同じケースで木部が露出したもっとボロボロのものでも、アメリカのオークションサイトでは1000ドル前後で取引される場合もあります。
何と言っても、この楽器の最大の特徴はその音で、オーバルホール特有のサスティーン長めで、丸く暖かみがあり、艶のある太いトーン、まさにビンテージサウンドです。弾いている側も、聞いてる側にも大変心地よいサウンド。過去にF2、F4を10台以上弾いてきましたが、その中でもベストに入る部類です。フォークやカントリー、フォークロック、ケルトなど様々な音楽シーンで活躍できるサウンドだと思います。このオーバルホールタイプのマンドリンは日本では石川鷹彦さん、海外ではでRy Cooderをはじめとするたくさんのアーティストに愛用されています。例えば、F4マンドリン1本で演奏される Ry Cooderの"Goin' To Brownsville" は有名ですね。
日本の大正期に作られたこの楽器を手に取り、タイムスリップして悠久なサウンドを体験してみてはいかがでしょうか。
TOP : Spruce
SIDE&BACK : Maple
FINGER BOARD : Ebony
BRIDGE : Ebony
NUT WIDTH : 31mm
BRACING : Original
SCALE : 352 mm
BINDING : Ivoroid
TUNER : Original((with Inlaid tuner buttons)
CASE : Original Hard Case
弦高 12フレット1弦:1.4mm 8弦:1.9mm
重量 0.93kg
この商品の関連情報
【この店舗の買取/下取情報】委託販売・下取りご相談ください!!店舗詳細はこちら
沖田ギター工房 渋谷店
この店舗のオススメ商品
同じカテゴリーの商品