こうして早くも彼らの時間は過ぎ去る
目が腐ってないならラブコメは間違ってないんじゃないんですか?何故夏休みに労働ばかりなんですか?
そんな綺麗なおめめの八幡くんの疑問を一気に解決。答えは部活だ
- 104
- 106
- 4,745
[夏休みと現実と関係]
「お兄様、宿題手伝ってください」
この言葉と行動が、全世界(俺)を揺るがした
いきなり何かと思っただろうが、俺もだ。とりあえず、ありのまま今起こったことを話すやつ
小町がいきなりクーラーのついた涼しいリビングのドアを思いっきりこじ開け入ってきたかと思ったら、汗だくの彼女は走ってジャンプして土下座して俺の前までスライディングしてきた。
スライディング土下座ではない。土下座してスライディングしているのだ。
その土下座からは、かつての生命は愚か46億年の間生まれる生命を見守ってきたであろう、地球ですら見たことのないであろう完璧で技術の高い高スペックなクオリティで輝きを持っていた
ここまでで三百文字使わせるほど綺麗で完璧な土下座である。オリンピック競技なら確実に優勝で、今後その記録は何年経っても打ち砕かれないだろう。思わず息を呑んだ。いや、圧倒された。声すら出ない。尊いのだ。形そのものすらとても言い表せない
「お兄様、お話をお聞きになられていますでしょうか」
「は、はい」
限りなく低いその頭、その姿勢、話をしているのに下を向いているのは本来無礼でるその行為、彼女はそれを礼儀ある作法として見させているのだ。無礼であるはずの姿勢が正しく心清らかになるお手本となって
「お兄様、この度は私比企谷小町の為に、お兄様の昔の宿題をお手本として貸していただきたく、まずは相談をしに参りました」
「ほ、ほう…」
「この様な者の為にお兄様の大切な読書作文をお借りしたい等という考え自体、とても無礼な事ではありますが、どうしても、今私にはその大切な大切なその文章を参考に、書かなければいけないものがあるのです」
「と、とにかく顔を上げよ、我が妹」
「いえ、滅相もございません」
「いや、上げてもらわないとこちらも我が最愛の妹との大切な相談とやらが出来ぬ」
この空間を何とかしなければと悟った。こやつ、心の中が丁寧な言葉を探し探し、混乱してやがる!
「…それでは、顔を上げさせていただきます」
「おう、可愛い顔を見せてくれ」
とりあえず顔を上げさせる。成程、読書作文か。小町が焦っているのも無理ないな
「お兄様どうか…この小町めにぃぃぃいいい↑」
「小町ぃぃぃぃいいいい!!!」
顔を上げたかと思えば、おもいきり頭を床へぶつける小町。おでこ!おでこが!この夏の暑さでどうかしてやがる!今年の夏は暑かった(暑い)からな!と思ったらいきなり冬の寒さだしな!(予想)
何だ、またメタいような…
「お兄様ぁ...」
涙目でぶつけてしまったおでこを抑えながらも上目遣いの我が妹比企谷小町
え、何これめっさ可愛い上目遣い最高かよ一歩間違えれば千葉の兄妹の関係になっていた…現実はラノベよりなんとやら
「仕方ない。読書感想文だっけか?2年のでいいかな…3年生だと税についてだしな…」
「え〜だって小町税分かんないしぃ〜?」
一瞬にして小町の態度が激変した。え、何これ、超美人さんのスッピン見た気分。
因みにああ言うのってスッピンとメイクの差が広すぎるからなんだよな。メイクするなら濃くせず出来るだけ最小限の手数で可愛く見せれればいいんだが。
つーか小学中学とか、場合によっちゃ高校もメイク無しで通してる人は大人になった時に辛いと思うんだよ。いきなり「メイク普通だろ?」みたいな。子供の俺から見てもそういう世界って男性も女性も厳しそうやもんな。おん
「つか、税ッて何書きゃええのん?お兄ちゃん」
「」
ウザすぎて絶句
白目向くわこんなん。白眼白眼
しゃあねぇ。とにかく税の作文見せてやらあ