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提供:データミックス

卒業生がデジタル化を推進 社内で活躍するデータ活用人材を育成 卒業生がデジタル化を推進 社内で活躍するデータ活用人材を育成

デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するうえで、人材の確保や育成が課題として浮き彫りになっている。こうしたなか、データサイエンス領域の教育事業を手掛け、データが扱えるビジネスパーソンを次々と輩出している企業がデータミックスだ。個人向け講座と法人向け研修を合わせて年間2200人以上に教育を提供する同社が考えるデータ活用人材とは?

同社の堅田洋資代表取締役社長、教育プログラムの開発・監修を手掛けたデータサイエンスアドバイザーの今井宏昭氏、そして同社の講座で学び、現在はデータ活用人材として活躍する卒業生の小山氏(仮名)に聞いた。

問いがあるからデータが読める
データがあるから問いが出てくる

——まずはデータミックスが取り組む事業についてお聞かせください

堅田メインは、データサイエンスに関する教育事業です。個人向けスクールや法人向け研修を提供しています。ビジョンは「データサイエンスが豊かな社会につながるためのオープンラボになる」。解けないと思われる問題に対し、データサイエンスを通じて解決手段を提供することに加えて、みんなで学び、知恵が共有できる開かれた環境を作っていきたいという思いを込めています。このビジョンを掲げた理由は、企業競争力の源泉は人だと考えているからです。DXを動かすのは結局、人。課題を見つけるのは現場にいるビジネスパーソンです。データサイエンスを学んだ方は、課題の見方がガラッと変わります。問いのある人は、課題解決に対して、データサイエンスがすぐに武器になる。「問題が解けるかもしれない」と早く気が付く。データサイエンスを学ぶことで新しいものの見方を獲得し、新しい価値を生み出してもらう、それが私たちの役割のひとつです。

堅田洋資氏
堅田洋資
データミックス 代表取締役社長
サンフランシスコ大学大学院 データ解析学修了。一橋大学商学部卒(データサイエンス専攻)。
大手コンサルティングファーム、スタートアップでのデータサイエンティストを経て、2017年 データミックスを創業。
今井宏昭氏
今井宏昭
教育プログラム開発・監修
データサイエンスアドバイザー
UCL統計学士、オックスフォード大学統計学修士、王立統計学会認定統計学者。外資アナリティクス企業などにデータサイエンティストとして従事の後、フリーランスへ。データミックスには2020年から参画。

——スクールではどのようなデータサイエンス教育のカリキュラムが組まれているのでしょうか?

堅田入門コースとデータサイエンティスト育成コース(以後、本講座)というデータサイエンティストのエントリーレベルを目指す基礎コースがあります。入門コースは、Pyhtonや機械学習などの単科に分かれた未経験者向けプログラム。クラスがある課題添削式のコースで、仲間がいることで勉強のペースが作りやすい形式です。本講座は統計やプログラミングなどの試験のパスが必要です。カリキュラムは「課題を抽出し解決するための思考力」に重点を置いています。データサイエンスの本質をつかみ、駆使できる力を養成する、7カ月にわたる内容になっています。

今井本講座では最初にデータ分析に対する「批判的思考」を養います。なぜデータ分析が必要なのかについて、分析方法も含めた批判的な問いかけを受講生同士で行います。その目的は問い続けることの重要性に気付き、データと対話していく大切さを学ぶこと。この姿勢を体得すればこそ、統計学や機械学習をツールとして使うことができます。堅田さん、ちょっとやってみましょうか?

模擬授業

堅田こういったやりとりで批判的思考を養うことで、使ってはいけないデータで分析しているケースへの気付きにもなります。例えば利用者ではない代理購入が含まれた購買データを用いて対象を分析しているといった、的外れなケースは山ほどあります。誤ったデータを使っていることにさえ気付けない事例は多い。

今井不適切なデータを使わないためにも、データリテラシーは極めて重要です。身の回りにはおかしな分析結果があふれていて、思考停止すればデータの誤解や誤用をしてしまう怖さがある。そのため、本講座のプログラムではデータへの批判感覚を養うための十分な時間を取っています。どんなデータにもバイアスがあり、限定性があったうえでのデータであることを認識できるか。まずはこの認識を持たなければ、データ分析にたずさわる人材としてのスタートラインに立てない。

堅田課題と問いは表裏一体。問いがあるからデータを扱える。データがあるから問いが出てくる。仮説を確かめるためにデータを見て、データから新たな仮説を考える。このような仮説探索こそが本来のデータ分析の醍醐味です。すると、性別や年代など、使いたいと思うデータが膨大な量になってくる。ここではじめて手法を使う話になります。

今井まず課題があって、そのうえで機械学習などのアプローチがある。ここがとても重要で。順序が逆になっているケースが本当に多い。人類はなぜ望遠鏡を作ってきたか。それは宇宙の全貌を明らかにするためですよね。しかし、いつの間にか高度な望遠鏡を作ることに注目が集まっている。望遠鏡を作ることがサイエンスであるという勘違いが起きているんです。本質である「宇宙を明らかにすること」が置き去りになっている。両方とも大事なのに。

堅田多くのデータサイエンス教育は、データサイエンスそのものではなくAIなどの手法にスポットライトをあててしまっている。「プログラミングはこれからの時代に大事」というような、本質ではない話が多くて残念に思うこともあります。解決したい課題があってはじめて手法が出てくるわけですから。

今井一方で、問いの立て方だけが得意になっても課題は解決しない。サイエンスの基礎になる数理も大事です。理論と現実のギャップの双方を理解してこそ、はじめて手法を有用にできる。現在のデータサイエンス教育は、ビジネス、数理、エンジニアリングが、それぞれ別にあるような一元的な話になりがちです。だから、多元的に捉えられるよう少しでも教育内容をよくしたい思いがあって。体系的で効率な基礎理解と、現実へ応用する時の思考ヒントになるエッセンスをカリキュラムに盛り込むことにも力を注ぎました。

堅田今井さんの言うような本質をつかんで、データを有益に使ってほしいという思いから本講座を開設しています。データサイエンスの本質とは、身の回りで起きる事象について「なぜ?」といった問いを持ち、「なぜ?」を探求していくこと。本講座では、問いと探究をし続ける大切さと共に、データを有用に見るためのベース知識がいかに大事かを伝えています。実は、今日は卒業生にも来ていただきました。現在はご自身の部署での業務とDX推進のプロジェクトチームを兼務し、データ活用人材として最前線で活躍しています。

データ分析の専門家と経営陣の橋渡しをする
「ビジネストランスレーター」の重要性

——小山さんは大手企業の経理財務を担当しているとお聞きしました。なぜデータサイエンスを学ぼうと思ったのですか?

小山データを正しい方向で使えるようになりたいと思ったからです。経理財務では日々さまざまなデータに触れていますが、データを的確に活用できている自信がありませんでした。データの重要性が声高に叫ばれているにもかかわらず、周りを見渡してもデータ分析に明るい人材がいない。そこで「これはチャンスだ」と。データから的確に課題を抽出し、自身である程度の分析ができて、さらにデータ分析エンジニアなどの専門家と経営陣の橋渡しができる人材になれたら今後、有用な人材になれると考えました。

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堅田課題を見つけるのは現場にいるビジネスパーソンです。小山さんは、データ分析からの課題発見や、データ分析の専門家と経営者の橋渡しができるようになった。これはデータ分析の知見がなければできない。本講座では、データ分析の専門職種の人たちと技術コミュニケーションが取れるレベルへの到達を意識しています。卒業生は、データサイエンティストへの道を歩む方もいますし、データ分析の専門家と経営陣の橋渡し役になる人もいる。小山さんのような橋渡し役は、「ビジネストランスレーター」と呼ばれています。

小山実感として、ビジネストランスレーターが求められていると思います。複雑な世の中で、課題を下請けや他部署に丸投げしたり、自社だけで解決しようとするのは無理がある。然るべきデータ分析のプロに、的確に課題を翻訳して投げ、迅速に解決するスキームが企業競争力の強化につながっていくと感じています。

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堅田小山さんは文系出身で数学になじみがない状況だったので、受講はかなり大変だったと思います。ですが、卒業制作で、企業の信用調査を簡易に予測するモデルを作れるまでになった。卒業発表を見た方は、数学が分からなかったレベルから学んだとは全く思わないであろうアウトプットでした。ご本人の努力があってこそですが、データミックスが目指した形を実現してくれた方だなと。

小山ありがとうございます。当時は分からないことばかりで無我夢中でした。授業についていくために1日2時間は学習していたと思います。さまざまなバックグラウンドのクラスメイトがいたから頑張れましたね。クラスメイトとは卒業後、1年経過した今でも定期的に集まり、勉強会を開催しています。継続的に、学び直しができる環境を得られました。

ツールを導入することがDXではない
必要なのはデータ使いこなす思考力

——企業におけるDXの阻害要因のひとつが人材と言われています。小山さんのようにデータサイエンスを学ぶ人材が増えていくと、企業はどのように変わっていくでしょうか?

堅田データサイエンス教育はゆっくり効能を発揮する漢方薬みたいなものです。学ぶ人が増えていくことで現場がじわじわ変わっていく。ほとんどのビジネスパーソンは、組織を通じて「社会に貢献したい」「会社を変えていきたい」「自分の仕事を意味あるものにしたい」という気持ちがあるはず。データサイエンスはその気持ちに火を付ける発火材料。身の回りのことから「何が問題なのか?」「会社を変えていきたいのになぜ難しいのか?」と問い続けられるようになる。データから問いと答えが出せると、現場レベルで、意思決定から修正、そして実行という一連のプロセスが回せるようになる。データサイエンスを学ぶことで、その目線を現場全員が共有でき、大胆な権限委譲が可能になるわけです。これはすごく強い現場ですよね。

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今井問いに答えるためにデータを活用し、データから新たな問いが生まれ、企業の中で眠っていたモノが引き出される。それこそがDXの本質だと思います。

小山正しい方向にDXを進められるようになると思います。実は最近、勤務している会社の経営企画本部長に、DXにかかわるツールの導入について意見を求められました。しかし、ツールに入れるデータが未整備な状態で、解決すべき課題も明らかになっていない。そこで「ツールが最初にあるのではなく、課題を見つけるほうが先だ」と進言したんです。

堅田他の卒業生からも小山さんのような成果報告をいろいろと聞きますが、本当にうれしいです。悩みながらもスクールをやってきて良かったなと。

小山ツールを入れることがDXだと言われがちですが、データサイエンスを学ぶとDXはそうではないとハッキリ分かる。堅田さんたちが言うように、データサイエンスは課題を抽出し、解決するための力だと気付けます。

——DXを効果的に進めるためには企業のなかにデータサイエンスを学ぶ人を増やしていく必要がありそうです。データミックスでは法人向けのデータサイエンス領域におけるDX研修を提供していますね。

堅田お客様の課題に合わせて、カリキュラム提案からコンテンツ作成までのカスタマイズを行っています。受講後、行動につながる研修を心がけ、置いてけぼりを作らないスタンス。ここに評価をいただいていて、八割以上のお客様に継続してお付き合いをいただいています。

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——最後に今後のデータサイエンスをめぐる展望をお聞かせください

堅田今後データサイエンスを学ぶ人とそうでない人の間で、大きな差が生まれると思います。本来、データに基づかない意思決定などあり得ないわけですから。どんなレイヤーにいるビジネスパーソンでもデータを用いて考えることは必要です。データサイエンスはすべてのビジネスパーソンが学ぶべき学問だと考えています。

今井データ分析は、仮説・データ・手法・結果・解釈の一連の実験自体に対して批判的に問い続け、できるだけ客観性を担保しようという世界です。統計的・確率的アプローチを自然科学や社会科学に用いるように、ビジネスを対象に同様の考えを適用しようとしているにすぎません。数理と現実のギャップの中、試行錯誤しながら数理の考え方を当てはめて有用な分析を行い、確度を上げることはできる。そこに面白さがあると思います。

堅田新しいツールが次々と生まれて便利になっていくかもしれません。そんな中でも、使いこなす人間の思考力はいつまでも失われないものです。データミックスでは、分析思考能力を鍛え抜きます。一生使える能力を、身に付けて新しい価値を生み出す人材への一歩を踏み出していただけると、うれしいです。