エオティラヌス・レンギの復元頭骨。ティラノサウルスの仲間ながら、顔つきが細いのが特徴=福井県勝山市の福井県立恐竜博物館

 モササウルス類や首長竜類が海に君臨していた1億年前の世界。その時代の陸上の様子も特別展で紹介する。白亜紀を代表する肉食恐竜のティラノサウルス類の原始的な一種が、エオティラヌス・レンギ。英国・ワイト島の約1億2700万年前(白亜紀前期)の地層で発掘された化石から、立体的に復元した頭骨を世界で初めて公開する。

 元々の化石は、英国の博物館「ダイナソー・アイル」に、ばらばらの状態で所蔵されているという。その化石をコンピューターに取り込み、立体化した。

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 頭骨は全長50センチ。一般的な恐竜の頭骨が左右で分かれているのに対し、ティラノサウルス類は鼻骨部分が結合しているという特徴がみられる。より進化したティラノサウルスは頭ががっしりと幅広く、体長も10メートル超と大きいが、エオティラヌスの頭は全体的に細長いのが印象的。体長も4メートルほどだったという。

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 福井県立恐竜博物館(勝山市)の特別展「海竜~恐竜時代の海の猛者たち~」(同博物館、福井新聞社主催)が7月16日に始まる。絶滅した海生爬虫(はちゅう)類に焦点を当てた同館初の企画で、展示標本の一部を開幕に先駆けて紹介する。

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