夫を殺害した疑いで妻逮捕 熊本県南関町の殺人事件

熊本日日新聞 | 2021年03月04日 20:07

 熊本県南関町細永の無職立山平さん=当時(92)=が昨年12月、顔や首、手足など数十カ所を刃物で切られ、自宅で殺害されているのが見つかった事件で、玉名署と県警機動捜査隊は4日、殺人の疑いで、立山さんの妻(89)を逮捕した。

 逮捕容疑は昨年12月10日午前9時半から午後9時ごろまでの間、平さんを包丁で切り付けて殺害した疑い。妻は「覚えていない」と否認しているという。

 署によると、自宅居間の卓上に置かれていた包丁に付いた血液から平さんのDNAを検出し、凶器と特定。妻が事件当時着ていた衣類には、返り血とみられる血痕が付着していた。外部から第三者が侵入した形跡もないことから、妻の犯行と断定した。

 平さんの遺体発見時、妻は手に数カ所の切り傷があり、低体温症とみられる状態で倒れていた。入院後、しばらく会話ができない状態だったが、体調が回復して退院。署は「受け答えはしっかりしており、健康状態に問題はないと判断して逮捕した」としている。

 妻が、ほぼ寝たきりの立山さんを介護していたという。