長野県東御市の空き家の庭に自分の赤ちゃんの遺体を遺棄した罪に問われている女の裁判が9日、長野地方裁判所上田支部で開かれ、検察は懲役1年6か月を求刑しました。

死体遺棄の罪に問われているのは、無職の高藤聖美被告(22)です。

起訴状などによりますと高藤被告は今年5月、兄が管理する東御市の空き家の庭に自分で産んだ女の赤ちゃんの遺体を埋めたとされています。

9日に開かれた初公判で高藤被告は、「間違いありません」と起訴内容を認めました。

検察側は冒頭陳述で、「望まぬ妊娠だったが、金銭的余裕がなく、中絶手術が出来ずに出産した。その後、赤ちゃんが死亡したため、実家の庭に埋めた」などと指摘。

高藤被告は、「赤ちゃんには何もしてあげられず、せめて自分の一番思い出のある場所に埋めようと思った。近隣住民に不快な思いをさせてしまい申し訳ない」などと話しました。

検察は、「親として最低限の行動ができておらず犯行は悪質」として懲役1年6カ月を求刑。

一方の弁護側は、「両親を亡くし、相談する相手もいなかった」として執行猶予付きの判決を求めました

判決は今月26日に言い渡されます。