そしてエンディングヘ───
長く苦しい戦いを終えたリュート
そして今、彼は最後の1人を自らの手で殺し終えた。
「よくやったリュート」
現れた魔女はニヤニヤと見下したような笑みをしながら寄ってくる。
多くの人はその顔を見れば身構えるであろう笑み。リュートも初めのうちは慣れなかったが。今ではその笑顔を見て安心するようになっていた。
「ああ、これでアイツに報告できる」
「幼なじみちゃんもきっと喜んでるよ」
リュートは涙を流していた。
そこにそっと魔法使いはハンカチをだす。
「ほら、泣くな。大仕事を終えて気持ちは分かるけどさ。それにしても9人、長かったような短かったような。どうやって殺していったんだっけ?」
「忘れたのか?まず、全員チート能力をあなたの魔法で無効化して、前世の無能の姿にして一人一人にこの世界で皆が受けた苦しみを味あわせてやったんだ。剣で体の先から切り刻み、魔法で体の自由を奪い、科学の粋を極めた薬品で精神に苦痛を与える。そして奴らに合わせた拷問にかけてやったんだ。自分の体で作ったフルコースを食わせて、スライムに溺れさせて……女は凌辱してやったりもしたなぁ」
気持ちよく酔って昔話をしているようなリュートの姿を見ながら、魔法使いは指をパチンと鳴らす。すると、リュートのハンカチはバチっと言う音を鳴らした。
「痛っ!何をして……?」
ぐらりとリュートの体が傾く
「私が初めてあなたと合ったときに言わなかったか?チート能力でイキってるような陰キャを殺すのにワクワクするって。社会の片隅で特別な才も努力もしてない陰キャってさ、お前もなんだよ」
「なっ!……俺は!奴らに村を!」
「知らないよ。一人目に復讐するならやり返しただけだけどさ。だけどお前、残りの転生者もノリノリで殺してただろ?正義の為にってチートスレイヤーとか名乗ってさ。その為に洗脳されてたり、騙されてた奴らも斬り伏せたりもしてさ。ようは、幸運にも私に力を貸してもらい、転生者を殺して勇者になれたわけだ」
「クソっ!」
リュートは転生者から奪った剣を引き抜き、剣術LV10を載せて双剣スキルを発動する。だが、何時ものようにスキルが繰り出せない。
「何でだっ!ステータスオープン!」
一部の転生者の基本魔法、ステータスオープンも反応しない。
「あはは、テンプレって感じでイイねって感じ。転生者の能力対策はしてるに決まってるじゃん。じゃあ仕上げするか」
リュートが頭を抑えてうずくまる。そのまま地面に倒れ込み、歯を食いしばりながらのた打ち回る姿から、耐え難い苦痛を受けているのがわかる。
「な、なにが目的なんだ」
必死で絞り出した声は小さいが魔女の耳に届いたうよで、返事をする。
「うーん、話しても意味ないけど……まあいいやらちょっと前に流行ってたんだけどね、追放物って言うのかあったんだ」
「追…放…?」
「そう、タイトル付けるなら…そうだなぁ『異世界転生者を殺したけどもう要らないと追放されました〜今から謝ってももう遅い、チートは失ったけど転生者から奪った能力で王国民殺して奴隷ハーレムウハウハライフ!〜』なんてどうかなでもこれじゃR18だし書籍化も厳しいかな。じゃ、そういうことで」
フッと魔法使いの姿が消える。
そして聞き取れないようなうめき声がリュートの喉から絞り出たあと、静かになる。
「ふざけるなよあいつら。……折角転生者を殺してやったのに裏切りやがって」
そこにいたのは追放勇者リュートであった。
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「チート能力者を殺す術を教えてやるよ。最初のターゲットは『追放勇者』だ」
エタったので以上で打ち切りです