本日の日記

想い出

2021年7月10日(土曜日)

夏の花といえばアジサイですが、子供の頃、我家の軒下には毎朝アサガオが咲き誇っていました。
父は土いじりが大好きで、我家は一年中花が咲いていました。
朝、アサガオの花の数を私に数えさせるのが、父の役目でした。
私に数を覚えさせたかったのでしょう。
季節は毎年移り変わりますが、夏になると、庭で父と過ごしたことを思い出します。
大きめの盥(たらい)は私に行水をさせるためのものでした。
木陰に盥を置き、蚊取り線香は私を蚊から守るため。盥の水はお日様が丁度いい温度にしてくれています。
いい時を過ごせたものです。
あなたも、子供の頃の夏を想い出してみませんか。

松原照子の印

本日の世見

アッシリア王国、第二王子

2021年7月10日(土曜日)

  • 古代文明・歴史

女の私からすると、こんな話は聞きたくないのですが、結納金の中に花嫁さんが夫の浮気相手となる女のためのお金が入っていたというのです。
時はアッシリア王シャムシ・アダド1世の時代、彼には二人の皇子がいました。
王は第二王子の妃として、カタヌス国の王女を迎えることを決めました。
王女の父王に送る結納金の中に、妾を買う費用も入れたというのです。
妾であって侍女ではありません。
花嫁さんが夫の浮気相手となる女を連れての輿入れです。
アッシリア王室にとっては、花嫁が子を産まなかった時のことを考えた結果の答でした。
第二王子の性格はぐうたらで、結婚後もぐうたらでしたが、父王は第2王子が可愛かったのでしょう。
兄王子は勇敢でしばしば戦功をたてていましたが、第二王子は女達に囲まれておさまりかえっていました。
「お前はいつまでも手を引いて歩かなければならないのか」
と父王は腹を立て手紙を出しました。
「いつまでお前は家事の管理を怠けるのだ。宮殿や家事くらいは自分で管理せよ」
第二王子の名は、アスマフ・アダド。
彼は、父王が征服したマリ王国の王となりました。
父王の怒りはこの当時の背景を見ればわかります。
父王はバビロニアの支配から独立し、更に領土を拡大し、地中海東岸にまで軍を進めていたのです。
父王アッシリアは、軍を率いて敵将を倒す勇猛な息子が幾人も欲しかったことでしょう。
父王に散々苦労を掛けた第二王子のアスマフ・アダドは、父王の死後まもなくマリ王国から追い出されました。
その後、マリ国王になったジムリ・リムも攻撃を受け、マリ王国は滅亡したのです。

松原照子の印