Red Swan事件 ーMeYoupediaー

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Red Swan事件

『ミユウペディア(MeYoupedia)』

 

【Red Swan事件】とは、2018年7月、Toshl が歌っていないアニメのテーマ曲が、危うく「X JAPANの曲」として発表されそうになったことで、ファンがパニックに陥った事件。

『Red Swan騒動』と表記される場合もあるが、本事典では、その残した傷跡の大きさから、‟事件”とした。

追記:この記事の続編があります。こちらも合わせてお読み下さい。

➡『2周年に当たってRed Swan事件の重大性を考察する』

 

(以下の日付は全て2018年、青字は当時のファンの声。簡略化及び分かり易くする為一部表現を変えています)

7/8 TVアニメ「進撃の巨人」Season3のオープニングテーマ曲としてYOSHIKIが書き下ろした『Red Swan』がX JAPAN feat.HYDEであるとのニュースに、ファンに衝撃が広がった。

当初は”X JAPAN featuring“という語句を素直に解釈して、Toshl とのツインヴォーカルと思い込み「ToshlとHYDEの声って合うのかなあ」「YOSHIKI、HYDEと仲いいもんね」等と、比較的冷静に受け止めていたファンも、Toshlが全く歌っていないと知りパニックに陥る。

「ええ? Toshlが歌っていない曲に、何故”X JAPAN”がついているの!?」

更に、この『Red Swan』は、X JAPANの22年?ぶりのニューアルバムにも入る可能性があるとの報道に、悲痛な叫びは高まった。

「マリリン・マンソンがアルバムに入るだけでも我慢できないのに!」

「他力本願はもううんざりだ」

「すでにX JAPANのアルバムじゃなくなっているのでは?」

(注:この人物は、ヴォーカルがToshl じゃないならX JAPANじゃない、と言いたいのか、日本人ではないマンソンが入ったら‟JAPAN”じゃないと言いたいのかは不明である)

 

Toshlが参加していないことに、これ程の激震がファンを襲ったことには伏線がある。

この僅か半月前(6/24)に行われた 「LUNATIC FEST.2018」 は、X JAPANとして出演するのが当然と思われていたにも拘らず、なぜかYOSHIKI単独出演だった。

しかも、なぜ単独になってしまったのかの理由をYOSHIKIは語らず、

「本当は、X JAPANで出る予定だったんだけど、大人の事情で......」

という、思わせぶりな言葉だけ残している。

 

(ここからは時系列で事件の経過を追います)

6月23日

‟Toshlが法外なギャラを要求したので、バンドとして出られなくなった”

‟YOSHIKIは、はらわたが煮えくり返っている” 

‟このままだとX JAPANは空中分解”

という東スポの悪意に満ちた捏造記事が掲載され、これを鵜呑みにしたファンと、Toshlを信じるファンとのいがみ合いは深刻になっていった。

注:第1回ルナフェス(2015年)の際、プライドの問題から出演を渋って高額なギャラを要求したのはYOSHIKIであることを、LADIESROOMのGEORGEがニコ生で明かしている。

 

6月29日

Toshlはニコ生にて、

「ルナフェスには僕もマネージメントも出演すると伝えていた、X JAPANでの出演ではなくなった理由は、僕も分からない」

等と、記事内容を明確に否定し、悪質すぎるので弁護士から抗議文を東スポに送ったと言っている。

また、この東スポの記事が出たことも、それによってToshlが叩かれていることも、YOSHIKIの耳に入っていないということは考え辛いが、

YOSHIKIがこの捏造報道を否定することも、Toshlを擁護する発言も一切なく、そして現在に至る迄、フェスへの単独出演の理由も明かしていない。

 

7月12日

YOSHIKIがインスタに、Toshlがいない4人だけのレコーディング風景の写真をUP。

ファンの怒りに火をつける。

「このタイミングでToshl不在の写真を出す行為は信じられない」

「YOSHIKIはファンの気持が全く把握できていない」

「写真をUPする前に、SNSで一言でもいいから、ファンへの説明が何故できないのか?」

 

7月16日

ニコ生でToshlが、ファンの不安を払拭しようと発言。

「X JAPANの事は最終的にはYOSHIKIが決める事」

「HYDEさんはYOSHIKIが選んだ」

「正直な気持ちを言えば残念」

 

7月19日

女性セブンに「ギャラの未払いなどがあった為、ToshlはYOSHIKI統括の音楽出版社との契約を、昨年切れた後更新しておらず、コンサートや曲ごとに都度契約になっている」という記事が出る。

 

Toshlの”残念”発言と、この女性セブンの記事で、更なる憶測を呼ぶこととなり、感情的になっていたファン同士のいがみあいや、YOSHIKIへの抗議などがエスカレートする。

「ヴォーカルに残念と言わせてしまったYOSHIKIは、リーダー失格なのでは?」

「なぜ解散してしまったのか何も学んでいない。20年前の悲劇がまた繰り返されるのか」

 

7月20日

ニコ生でYOSHIKIが会見。※コメントNo.20参照

「X JAPAN feat.HYDEじゃないです、YOSHIKI feat.HYDEです」

「進行形だから(何も説明しないでいいと思っていた)」

「Toshlに声を掛けたが、なかなか返事が貰えなかった時期にHYDEと会って、快諾してくれたので。前から彼と何かやりたかった」

「世界の壁に向かおうとメンバー全員が思わないならやめたほうがいい」

「Red Swan入れないならアルバム完成してる」

「しばらくアルバム出ないと思います」

そして、アルバムにゲストとしてマリリン・マンソンともう一人‟大物ミュージシャン”が参加していることを発表した。

「30分近く遅刻した挙句、言い訳と新曲の宣伝で終わりました。悲痛な思いをしたファンに対して申し訳ないという気持も感じられませんでした。人として尊敬できないですね」

「X JAPAN名義を外してくれてありがとうございます。これからも私達ファンの気持ち、そしてToshlさんの気持ちを大切にして下さい」

「YOSHIKIの弁明に、多くのファンは納得していない。説明も遅すぎた。発表から10日以上経ち、ファン同士の亀裂は、深刻なほど深まってしまった」

「アルバム完成してるのにしばらく出ないって、意味分かんないんですけど。逆ギレですか?」

「最初からHYDEありきだったのだろう。今迄のレコーディングも、Toshlの都合など無視して行ってきた。今回もYOSHIKIがその気になれば、Toshlに歌わせることは十分できたはず」

 

 

【‟Toshlとやるつもりだった”ということへの疑義】

1.ジャパンエキスポ(2019.7/4~7)でのインタビューに答えた発言では、曲の依頼を受けた際、YOSHIKIはメンバーに声を掛け、そのときメンバー全員(当然Toshlも含む)がやる気を見せていた。(I talked to every single members of X JAPAN what do you think?

 Some of them are positive or some of them are ok.. Nobody was negative.)

これにより、少なくともToshlの意志が確認できなかったからHYDEにしたというYOSHIKIの言い訳は成立しない 

 

2.「レコーディングは別々にした」(2018.7/24)とHYDEは発言しており、Toshlとのレコーディングも当然、同様にできた可能性が大きい。

これにより「Toshlに声を掛けたが、なかなか返事が貰えなかった」つまり、期限が迫っていたのでToshlとはレコーディングできなかったというYOSHIKIの言い訳も成立しない。

注:2009年7月にToshlはYOSHIKIにレコーディングを強要されて、洗脳集団からの逃亡に失敗し、暴力を受けることとなった。こうした事例を見ただけでも、Toshlの側からスケジュールを理由に拒絶するとは考えにくい。

 

3.YOSHIKIの発言の内容(コメントNo.20参照)からは、HYDEからの快諾を受けてしまったので、Toshlの返事を待たずにHYDEに決めてしまったと受け取ることが出来る。

そうであるなら、明らかにToshlを裏切る行為であり、当然責められるべきなのはYOSHIKIである。

「声を掛けたが、なかなか返事が貰えなかった」Toshlを待っていたというこの発言が嘘ではないとしても、返事の期限を明確にしていたのか?更には、催促はしなかったのか?という強い疑念がある。

 

4.『紅白歌合戦(2018.12/31)』でのYOSHIKIの「今回この話を頂いた時、HYDEさんと出来ればいいなと思っていたら、快諾してくれてね」という発言で、「先にToshl に声を掛けた」というYOSHIKI自身の発言の信憑性を自ら失わせている。

 また、Toshlに声は掛けたとしても、YOSHIKIは最初からHYDEとやりたかったのだろうと推測できる。

 

5.HYDEは、今年2/5掲載のインタビューで、Red Swanの依頼は1年位前と言っている。

NHKの『進撃の巨人』放送発表は2018年1/24、その翌日にYOSHIKIはインスタにHYDEとの写真をUPしていることから、この頃には既にHYDEに決めていたと思われる。

Toshlのヴァラエティ番組出演等が増えたからToshlに依頼できなかったという指摘(非難)は的外れといえる。逆に、この後ソロ活動を活発化させていったのは、Red Swanの件がToshl の心境に大きな変化を与えたからだ、という指摘が妥当だろう。

 

 

【‟YOSHIKI feat.のつもりだった”ということへの疑義】

1.YOSHIKI PR事務局(公式)記事に、「X JAPAN feat. HYDE」と書かれている。

(下記のコメントNo.4参照)

 

2.JASRACの「Red Swan」のページに、アーティスト名として「X JAPAN feat.HYDE」も登録されている。(下記のリンク1参照)

 

3.『進撃の巨人』公式アカウントはYOSHIKIの7/20の会見の翌日に次の発表をしている。

「アーティストサイドの意向により、当初発表しておりましたクレジットを変更させて頂きました」 

これはX JAPAN feat.の予定だったものが、YOSHIKIの意向によって急遽YOSHIKI feat.に変更になったこと、そして制作サイドも「X JAPAN feat.」を想定していた事を伺わせる。

 

4.Red Swanのニュースが出るひと月ほど前の6/3に、ニコ生で語ったYOSHIKIの

「7月の頭に、音楽関係でX JAPANファンをびっくりさせる事があるけれど、ファンの皆さんは色んな免疫ができているから大大丈夫でしょ」

という言葉は、YOSHIKIはX JAPAN feat.で考えていたということ、そして予想以上のファンの反発とToshlの「残念」発言によって、急遽YOSHIKI feat.に変更したと強く思わせる。

 

5.7/20の「Red Swanについて話すのはこれが初めて」という発言は、YOSHIKIの意図に反してマスメディアが勝手にX JAPAN feat.HYDEと報道してしまった(だから自分に非は無い)と主張したいのだと受け取れるが、頻繁にSNSで情報を発信しているYOSHIKIが「その報道は間違っている」と訂正することは至極簡単であるにもかかわらずそうしなかったことは、X JAPAN feat.HYDEで行くべきかどうかをギリギリまで逡巡していたと推察できる。

 

 

【Red Swan事件の影響】

1.YOSHIKIへの失望と不信感

YOSHIKIの、ファンの思いへの無理解が露呈されたこと、アルバム発売が遠のいたこと、 そして、Toshlとの意思疎通が無く、Toshlの心を傷つけたこと等があからさまにされたことで、長年X JAPANを支援してきたファンにとっても、YOSHIKIへの失望感、不信感は大きかった。

また、アルバムにToshl以外のヴォーカルが入ることが確実になったことで、メンバー以外の歌声が入ることへの嫌悪感から「もうアルバムなんて要らない」と拗ねてしまったファンも多い。

 

2.Toshlへのバッシング

Toshlからすぐに返事が貰えなかったとYOSHIKIが言ったことで、ToshlはYOSHIKIに対して非協力的な態度だとする非難がある。

更に「世界の壁に向かおうとメンバー全員が思わないならやめたほうがいい」という含みを持たせたYOSHIKIの発言は、当然のように、Toshlを非難していたYOSHIKIファンを中心に ‟Toshlの心が離れているせいで世界進出できない=アルバムが出せないのはToshlのせい”だという憶測を生むことになり、Toshlへのバッシングは一層激しさを増すこととなった。

 

3.Toshlの心情への影響、X JAPANの抱える事情への憶測

Toshlは今回(昨年7月)のニコ生で「YOSHIKIとは50年の付き合い(だから心配しないでいい)」と言っていたが、2018年頃から徐々にToshlがX JAPANの話題を出すことが減り、同年10月のバースデイソロライブ以降、X JAPANについて語ることは無くなっている。

そして2019年7月、ToshlのHPに記載されていた、ファンクラブ会員特典としてのX JAPANライブチケット優先予約が無くなり、これによってToshlのHPからX JAPANの文字が全て消えた。

これについては、YOSHIKI側との契約によるものなのか、Toshlの心情が関わっているのか等の様々な憶測を呼び、当事者、特にリーダーであるYOSHIKIに対して明確な説明を求める声が多くあがっている。

こうした現状だけに、ファンタジーオンアイス(2019年5/24~6/16)で、羽生結弦とのコラボで得た感動は、ファンにとってもToshl本人にとっても大きな喜びになったのだろう。

 

 

【総括】

Red Swan事件では、Toshlを外したことに対して、ファンから大きな怒りと悲しみの声が湧きおこったが、これはToshlがX JAPANの創始者であり、唯一無二のヴォーカルとして文字通り身を削りながら献身してきたからである(リンク2参照)。

余りにも苛酷なレコーディングを始めとしたYOSHIKIの要求に応え続け、YOSHIKIを支え続けてきた。

‟唯一無二のヴォーカル”

ファンは皆そう思ってきたし、Toshl本人もそう思ってきたからこそ頑張ってこれたのだろう。

 

「僕の楽曲は全てToshlの為に作った曲でした。つまり、Xの曲は彼以外には歌えないものだったんです。この声の為にまた曲を作りたい、そう思えました

by YOSHIKI(解散と再結成に関しての発言より)

 

この発言を、名声欲に囚われ、X JAPANを自分のPRの道具にしてしまったYOSHIKI自身に捧げたい。

 

 

リンク1:JASRACに登録されているX JAPANfeat.HYDE

リンク2:映画『We are X』に見るX JAPAN、YOSHIKIの問題点

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  • ”Red Swan事件 ーMeYoupediaー”

    MeYouさんの気合いの入った記事!例の騒動について分かりやすくまとめてくださってます。いつまでもモヤモヤしますね。XJAPANって、いったいなんなんでしょうね?Redswanに関しては、ハブToshl問題&YOSHIKIのズル賢さが深刻なのはもちろんなんだけど、個人的にはせっかくRedswanに参加してくれたHEATHとPATAの扱いがぞんざいなのが気になった。Toshl除くXJAPANメンバーで記念撮影までしておきながらパタヒーの扱い良くないよね。アーティストの名義変更をした関係からなのか何なのか知らないけど、PATAはフィードバックのみ、HEATHのパートも一部のみ使ってるって……。もったいない……。Toshl不参加という事実はファンも分かりきってたことなんだから、お二人にも紅白に出てもらっても良かったんじゃないかと今さらながら思ってしまう。

    うずまき

    2019-07-30 23:02:00

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