無限の世界のプレイ日記   作:黒矢

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前回のあらすじ:お気に入りネーミングで賞・【シェリダー・シェルダー】、奴もまた強敵だった……(嘘

それでは本編をどうぞ!


第七十六話 続く旅路と・エピローグ

2/16(火)

 撃破ッ! 【深海薄鯨 ウォルケートゥス】撃破ッ! まさかのリベンジ成功だったよー!

 いや、むしろイベント中に遭遇する方がまさかだったんだけどね。

 イベントに浮かれて見過ごしてたら先日の轍を踏む所だったよ、危ない危ない……

 まぁそれは兎も角、今回はむしろ誰もデスペナにならず昔日のリベンジを果たして特典武具も得たんだから万事OKという事にしようっ。MVPはエメラダだったんだけどね!

 

 【深海薄鯨 ウォルケートゥス】――その名の通りなのかどうかは分からないけど、膨大な魔力(MP)で深海域の海水を意のままに操作する強敵だった……実際、話を聞くだけでもグランバロアの〈UBM〉って天地で見知った〈UBM〉と方向性から違って厄介だったよね。

 天地の〈UBM〉と比べて生存性に優れている様に感じる、のはその環境と海属性が何か関係しているのかな。ちょっと気になるね。

 今回の【ウォルケートゥス】だって、攻め手に困って【ドラグストーム】の時と同じ攻略法してたら多分本体に届かせられてなかったからね。ぐぬぬ。

 得意な風魔法も光魔法も威力が足りないし、単純な武器攻撃は言うに及ばず。

 【陰陽師】の呪術の類は若干は効いていたけど、【呪術師】の系統じゃないから当然効果が足りないっ。

 グランバロアの戦力が艦隊による大規模攻撃の方向に舵を切っているのはちゃんとした理由があったんだね……

 それでも、多分だけど【フリーズランサー】の魔力許容上限があと倍あれば僕でもやれてたんじゃないかな……コテツに頼んで改良して貰えないかなぁ。

 

 ともかく、それは合流してからのお楽しみという事にしておいて――驚いたのはそんな【ウォルケートゥス】を倒したエメラダの、そして【ヴェパル】の必殺スキルの威力だ。

 長いクールタイムなどのデメリットがあるとはいえ同系統……否、特化型である上位互換と言っても過言ではない【ウォルケートゥス】の固有スキルの出力と強度に打ち勝てるとは正直思ってなかったんだよね。

 だから必殺スキルで【ウォルケートゥス】の小深海の防御に綻びが出た所を僕が追撃して仕留めようと思っていたんだけども……

 ほら、【ヴェパル】って必殺スキル無くてもかなり有能なタイプだし、本当に予想外だったよ。

 しかも、固有スキルに打ち勝っただけじゃなくてそのまま水圧でぷちっと潰しちゃうし……【ウォルケートゥス】、本体のステータス的には魔法使い型の様なMPに傾倒したタイプだったとはいえ、それでも物理ステ―タスだって純竜級の下位くらいはある正真正銘の強敵だったんだけどね。

 思えば、僕って<エンブリオ>の必殺スキルまで含めた詳細知っているのなんて10個もないからまだまだ類型とかも知らないのが多いんだよね。Wikiで要勉強だよ!

 

 

 ……まぁ、今日はその必殺スキルのクールタイムとデメリットで【ヴェパル】の性能激減の影響でグランバロアへの帰路が終わらなかったんだけどねっ。

 船が無かったり不調だったりすると何をするにしても時間と手間が掛かる。グランバロアの洗礼をまたしても味わう事になったよ……!

 帆船じゃないから速度も上げられないしその方向での拡張性もない固有スキル頼りの船の弱点。

 そりゃいくら強力でも必殺スキル、そんな簡単に使えないよね……

 

 そんな訳でイベントと〈UBM〉の戦果を確かめながらのゆっくり船旅でしたとさ、てね。

 ちなみに特典武具は【魔海王笏 ウォルケートゥス】。杖型の特典武具で装備補正はその見た目と元の【ウォルケートゥス】の系統に違わずMPが高く、そして固有スキルとして――【ヴェパル】の必殺スキルの強化に特化してアジャストしているんだとか。

 ……更に出力上がるんだ!? か、過剰出力……でも今回みたいにそういう出力が欲しくなる事はあるから正しいのかも……侮れないね!

 ふふふ、これは僕も負けていられないね。

 

 

 

 

 

 

 

 

2/18(木)

 最近は明日香が何かと機嫌が良い。どうやらデンドロ内で気の合う仲間達が作るクランに参加し始めたらしい。

 クラン……考えた事すらなかった、という訳ではないけど僕の方はまだそういうつもりはなかったから何となく新鮮な驚き!

 僕だったら天地かなぁ……と思うけども、うん。まだどうするか決めなくてもいいかなぁ……優柔不断なんじゃないけどねっ!?

 丁度今日、エメラダ達にも誘われたし。本当どうなるかなぁ。

 まぁ、それはともかくっ。明日香の機嫌が良いと僕らも嬉しいよねっ。

 特にデンドロ開始初期、夏休みの時期なんかは僕も勝もかーなーり長時間ログインしっぱなしだったりした事も多くて負担掛けちゃってたからね……

 今はハードも揃ってある事だし、存分にリフレッシュして貰いたいよね!

 明日香がドライフに定住するなら代わりに各国のお土産とか持っていったら喜んでくれるかなー?

 

 ……ただ、それと関係あるのか分からないけど。明日香、最近何故か僕の読んでた娯楽書籍(マンガ)を借りていく様になったんだよね。

 勝ならともかく、明日香は今までそういうのそんなに興味なかったと思うし読んでもいなかったのに……

 まさか、機械の国(ドライフ)で再現しちゃうの……!?

 

 そ、そんな浪漫溢れる話はさておき――昨日の日記の通り、そろそろグランバロアを発ってまた他国を見る諸国漫遊の旅に出る事をエメラダ達に伝える事に。

 うん、すっごい引き留められたけど……僕ももっとやりたい事いっぱいあったけど……冒険船団の探検ツアーに参加したり潜水艇や海底遺跡も興味あるし釣りしたいし素潜りしたいし決闘もっとやりたいし水上水中戦闘もうちょっと訓練したいしセレネが住んでた様な無人島も見つけてみたいし海上カジノでもうちょっと遊びたいとか色々あるんだけど――本当に色々あるんだけど!

 広大に過ぎて海、際限なく時間使えちゃうから区切りを付けないとズルズル滞在し続けちゃいそうだったというのもあるけどそれはともかく!

 エメラダ達も結構な時間一緒に行動したのもあって結構仲良くなったのもあって惜しまれるのも分かる――けど、やっぱり僕はグランバロアの海景色だけじゃなくて色々見て回りたいからね。ここは初志貫徹、まずは七国回るのを優先しちゃうよ。

 ……その後どうするかはさておきねっ。

 

 ……まぁ、それを伝えるの自体、このグランバロアに適応し過ぎていて、ランカーとして船員を預かる身として柵が多すぎる彼女達からしたら酷な事かもしれないけど。

 悪いとは思っているからそんな恨めしい様な目で見てくるのは控えて欲しいよねっ!

 学校でも会えるし、むしろ互いに知らない世界の事を話し合える方が楽しい事も大いにあると思うよ。僕はそう思うよっ。

 言うのが結構急になった事はごめんとは思うけども!

 ……先の【ウォルケートゥス】戦が一つの契機になった事は否定しないけどねー。

 

 最終的には納得して貰えたから良いけど、送別会とかやりたいから少し待ってって、流石の僕だってそれくらい待つよっ!?

 出国の準備とかまだなんだし買い溜めとかもしたいし、コテツ達との連絡もしなきゃいけないし、そして何より直近の決闘には参加してから行くからね!

 他とはルールから何から一味も二味も違うこの国の決闘を逃せる訳はないんだからねー!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2/21(日)

 送別会の翌日の決闘は雰囲気台無し感あるけどやっぱり最高だね!

 それも、出国前の最後の決闘を勝利で締め括れたなら尚更って奴だよ。

 ……まぁ、割とギリギリの戦いだった事は否めないんだけどねっ。

 氷海化、僕もアルビジアも居る以上相性は悪くないと思ったんだけどやっぱり船の、【ヴェパル】の能力が制限されるだけで戦力激減だからね……要課題、って奴なのかな。

 そもそも、グランバロアの決闘事情からして、結界による復元がないのは良し悪しだと思うけどエメラダ達に限って言えば間違いなく逆風の一つなんだよね……必殺スキルのデメリット的に、容易く使えないから。

 僕は惜しんで負ける方がダメだと思うから機と見れば躊躇なく使っていった方が良いと思うんだけど、そう簡単には行かないよね。

 ……少なくとも今回は別に僕だってクールタイム待つくらい出来たんだけどねっ!? いやまぁ勝てたから良いんだけどもっ。

 

 ……さて、名残惜しいと言うのは昨日一昨日で書き切ったと思ったけども――やっぱり、こうして新たな国(黄河)の大地を踏みしめて違う国に到達したとなると、感慨があるね。

 流石はエメラダの【ヴェパル】だよ。特典武具のお陰で純粋に魔力(MP)が強化されただけで半日と掛からずに中央大陸を四半周して、北海の本船から黄河まで到達出来るんだから。

 現実(リアル)の方の都合もあったとはいえ、決闘の後に世話を掛けちゃったかな。

 今回はグランバロアに来た時みたいな〈UBM〉の襲撃とかもない、何事もない船旅だった、ね。

 天地の時もそうだったけど自分でも随分センチな気分だなぁ、と思うけどやっぱり親しい人がその国に居ると違うね。

 まぁ、桑木さん達は学校で普通に会えるし春香とも手紙でやり取りしていたりするんだけど――あれ、もしかして僕って意外と寂しがり屋……?

 そんな事は無いと思うんだけどなぁ! デンドロ内ではコテツとかアスカからも離れて行動していたりするんだし……っ。

 

 そして、次の国黄河では――なんと真逆にも全く知り合いが居ないんだよねっ。

 <マスター>は誰も彼もが手探り状態だった最初はずっとコテツと一緒で、その後もこのデンドロで生きる為の多くの事を多くの人から教わった天地とも、大体ずっとエメラダ達と一緒だったグランバロアとも違う。

 掲示板やWikiでしか知らない新たなる大国、黄河での冒険が今始まる――!

 ……いや、コテツやサラさんとかジェーンさんは黄河に来た事あるらしいから、案内はして貰えるんだけどね?

 グランバロアの四海は例外にしても、黄河は七大国の中でも行動できる範囲がかなーり広いみたいだから、案内はあった方が良いんだよね。うん、今から色々見て回るのが待ち遠しいよね?

 

 そんな訳でこれからは初めて中央大陸に足を踏み入れた僕の黄河での冒険が始まる――がーんばるぞー!

 

 

 ガチャ:

 E 【地図:中央大陸南西部】

 E 【レシピ:SP回復ポーション】

 F 【松明】

 E 【下級ジュエル】

 C 【快癒万能霊薬】

 F 【10フィートの棒】

 D 【森の幸セット】

 D 【劣化快癒万能霊薬】

 B 【コモンルーン・《ネイチャーグロウス》】

 F 【10フィートの棒】

 

 昨日の送別会の大ガチャ祭りではCすら3つしか出なかったからね!

 これくらいの揺り戻しは無きゃ困るよね……多分っ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

□<北海> 【船長】エメラダ・オーシャン

 

 

 

「キャプテン、良かったんですかい」

「……何の事かしら?」

 

 <厳冬山脈>に程近い<北海>。

 ……厳密にはほぼ<東北海>と言っても過言ではない、グランバロアとは異なる大国、黄河の国の最北東端。

 ギリギリで<北海>に滞在しているグランバロア本国の影響圏内から本船へ戻るその海路を【ヴェパル】とそれに乗船せし【紅の牙】団は辿っていた。

 勿論、各々が船内の各持ち場についており、この場――【ヴェパル】の甲板に出ているのは船長であるエメラダ・オーシャンと元【紅の牙】団の古株の鮫人だけであった。

 古株――とは言っても、エメラダも幾度も経験している通り、グランバロアの外洋へ出る艦隊の船員と言うのは損耗率が非常に高い。

 故に、その鮫人もただの古株にあらず、実際に新旧【紅の団】で現在残っているメンバーでは最も経験を積んできた意見番でもある。

 

 そして、そんな鮫人とエメラダがこうして話をする時の内容もいつも決まっている――当然、【紅の団】の運営に関しての事だった。

 

 

「分かってるでしょう――ジーニアス君の事ですよ。あれだけの逸材は早々巡り合えませんよ。もっと引き留めなくても良かったんですかい?」

「そういう話になるとは思ったけど……いいのよ、うん」

 

 小さなため息と共にそう本音を吐き出す。

 ……が、鮫人は納得が行かない様な表情を見せるばかりだ。

 あるいは、グランバロアのティアン(現地人)としてはあちらの方が正しいのだろうとは思う。ある意味では、この問題はティアンと<マスター>の確執であると言える。

 

 何せ、何度も言うまでもない事ではあるが――グランバロアの領海たる<四海>の危険度はあらゆる面で陸上とは比べ物にならない。

 この<四海>で生きていくにはより多くの、より強くの仲間が必要不可欠だ。

 団結と協力は非力な人間範疇生物がこの海を攻略するに当たって何よりも重要視されるべき物だ。

 船員一人でできる事はあまりにも少なく、挑むべき海は何よりも強大で、不和による船の機能不全に陥れば最早絶体絶命も良い所――過酷な歴史を乗り越えてきたグランバロアの船乗りからすれば、それは幼い時に必ず教えられる、当然の常識だったのだ。

 その常識は長い船員としての経験により強固な事実として認識される事となり――そんな鮫人からしても、あのジーニアスはとても“良い”のだそうだ。

 

 亜人の船乗り達に物怖じしない態度やフレンドリーな雰囲気、船長達(船の<マスター>)と親しいのは勿論、海上戦闘への慣れも圧倒的に早く、その実力は今更言うべくではない程に、高い。

 【紅の牙】団として、ジーニアスを勧誘できたならば大きなプラスになっていただろう事は間違いない。それはエメラダも理解している。

 ……実際は実力がそこまで高くなくとも、船長達……即ち現【紅の牙】団の中核部隊の面々と“あちら側の世界”で親しくしている新たな<マスター>というだけで彼らとしては十分に評価に値しているのだが、それはさておき。

 

 それに対してエメラダ側としては……“現実側の世界”で親しくしているのだから、こちら(デンドロ)側でまでそこまでべったりする必要はないとも考えている。

 学校だけではなく、メールやチャット、SNS等でも交流手段は多彩であり、ならば一度ならばともかく態々何度も無理に【紅の牙】団に勧誘して彼を縛り付ける必要はないと思っていたのだ。

 

 

 ――そう、()()を付ける必要はない、と。

 

 古株の鮫人に言われるまでもなく、いや、こちらの世界での、それもそう長い間一緒に居た訳ではないティアンの船員達にジーニアスの強さ、有能さを語られるまでもなく――彼女達はティアンの船員達が考えているよりも何倍も彼の事を知っているのだから。

 ……彼の実力という物を、だ。

 

 現実での才能、と言うだけではない。

 彼のその才能はこちら側の世界でより強く発揮されているのだという事も、その実力の高さも、彼女達は理解していた。

 

 グランバロアのティアンも一応は理解している事だが……それでも、かの国で生まれ育ち、他の国で荒事をした事がない様な者であれば猶更勘違いしがちだが、グランバロアの諸々と言うのは彼らが思っているよりも数段は()()なのだ。

 生活様式然り、生存戦略然り、海上海中戦闘然り――何もかもが、陸上で培われるそれとは別物だ。

 【ヴェパル】が孵化したエメラダ達はまだマシだった物の、<マスター>増加最初期は<マスター>側もかなり悲惨な状況だったらしい。

 今では良き仲間となっているのは、グランバロアのティアン達の支援は勿論だが<エンブリオ>とジョブスキルによるセンススキルの補助がある事の影響も大きいだろう……

 

 ――だが、ジーニアスは違った。

 何もかも分からぬであろう、合流直後の〈UBM〉の襲撃も一人生存避難し無人島で長期間待機できる実力もあり、通常の船よりはマシとは言え戦闘時は波間に揺れる【ヴェパル】上でも変わらず戦闘を熟した。

 のみならず、強力な〈UBM〉である【嵐竜王 ドラグストーム】【深海薄鯨 ウォルケートゥス】にも討伐には至らなかった物の十分な有効打を与える程に肉薄する実力。

 それも、ログイン時間を加味しても、グランバロアに来て一か月程度でしかない彼がそれを為したのだ。ジョブスキルによるセンススキルの補助すらなしで、である。

 

 そう簡単にできる事ではない。できる事である筈がない。

 だが、それも現実での友人である彼女達からすれば誇らしい事ではある。が――

 

「足を引っ張りたくないのよ、ねぇ」

「……キャプテン、【ヴェパル】を持ってそれを言われたら反応に困りますぜ?」 

「分かってるわよう……」

 

 確かに、【ヴェパル】の固有スキルは強い。それはエメラダも鮫人も他の船員達も――多分、ジーニアスも同意するであろう、この海に非常に適した<エンブリオ>の一つだ。

 【ヴェパル】があるからこそ、現実の年齢も若くあらゆる経験が足りないエメラダ達がランカーになれているというのは正しく事実なのである。

 それ程に【ヴェパル】は有能なのだ。

 

 ――()()()では。

 

 形状も特性も、完全に海洋に適応し特化した【ヴェパル】。

 

 ……それに、海であろうと何処であろうと、その天才性を発揮できる万能性を持ったジーニアスを縛り付けるのはやはり嫌だな、と思うのだった。

 あるいは、このグランバロアへの滞在中に特別ジーニアスの心に残る事があるか、もしくは私達との関係次第では可能性があったかもしれない。

 ……その想像も、今となっては過ぎ去ったもしもの可能性でしかないかもしれないけども。

 

 

「…………」

 

 

 思う事は、言われずとも無数にある。

 こちらの他国から来た現実での友人との旅路。

 良かった事楽しかった事もあればもっと上手く案内できたんじゃないか、と思った様な事も。

 新鮮なその反応から、自分達はもう第二の故郷の様に慣れたグランバロアと言う国を再確認して……ジーニアスの強さから世界の広さを強く感じた。

 それらの感傷がなければ、もっと我儘にジーニアスを強く引き留めていたかもしれない。

 それらの感傷が無ければ――現状に満足したままだったかもしれない。

 

 

「つまり――私達から言わなくても、あっちから入りたいって言ってくれる程に私達が成長すれば良いな、って事よ!」

「そいつぁ夢のあるお話ですなぁ! でも――このグランバロアでそう思っている者は少なくありません。そう簡単には行きませんぜ?」

「望む所よ。心配しなくても……私の【ヴェパル】はこの海では最強だわ!」

 

 

 そう話を締め括り……そして、旅路(海路)は続いていく。

 その先にまたジーニアスと交わる路を行けるのか、そうでないのか。未来がどうなるかはまだ分からない。

 それでも。

 

 それでも、今はとりあえず――新たな旅路を歩み出した友人の未来の祝福を願いたいのだった――

 

 

 

To be Next Episode…………




ステータスが更新されました――――

 【真珠の首飾り】
『アクセサリー』
 ジーニアスが主となって作成した後、様々な術が付与されたネックレス。
 【パール】の宝石言葉は『富』と『健康』。
 装備者の未来を引き出し、成功の手助けをする。

・装備補正
 光属性耐性+5%

・装備スキル
 ・《オール・ゲット》Lv1
  装備者が獲得する経験値と戦利品判定の結果を1%増加させる。
 ・《オール・ライフ》Lv1
  装備者のHP・SP・MPの自動回復速度を3%増加させる。

 【水精の祝福】
『アクセサリー』
 水の精霊の祝福を受けたマジックアイテムの指輪。
 この指輪の装備者は魔力により限られた時間水中で自由に行動できるという。

・装備スキル
 ・《水の加護》Lv2
  MPを消費し、《水中呼吸》《水中行動》のスキルを得る。

 ――――はい、今章も最後までご覧いただきありがとうございました!
 後半更新が不定期になったのは許してくださぁい!
 諸事情があったり雪原を探索したりチゴラス育成しなきゃ(使命感)とかあったんです!(言い訳
 とまぁ、そんなgdgdがあったりしましたが何とか無事、諸国漫遊編初手のグランバロア編はこれにて終了です。
 不定期ながらも最後までお付き合いいただきありがとうございました!
 本文にもある通り諸国漫遊編第二章は黄河を冒険して行きます。
 果たして黄河では何が待ち受けているのだろうか……黄河の情報がもっといっぱい欲しいですね!

 それでは、例によってプロット練ったりするので新章再開には多少の時間が掛かるかもしれませんが、ご了承ください。
 その間は他の方達の素敵なデンドロ二次を見て楽しんで頂ければ幸いです。

 そんな感じで最後までgdgdでしたが、もし良ければ次章以降も見て頂ければ幸いです、ありがとうございました!

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