6億円で落札された「www」コードにエラーが見つかる

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  • author Shoshana Wodinsky - Gizmodo US
  • [原文]
  • 岩田リョウコ
6億円で落札された「www」コードにエラーが見つかる
Image: Shutterstock

落札者の人、ちょっと値引きしてもらってもいいんじゃない?

つい先日、ティム・バーナーズ=リー氏のWorld Wide Web(WWW)がNFTとしてオークションにかけられ、6億円で落札されたところですが、なんとコードの中にエラーが見つかったそうです。

6月23日からオークションにかけられていたのは、オリジナルのタイムスタンプ付きファイル、ソースコードの視覚化されたアニメーション、プロセスに関する手紙、ソースコードのデジタルポスター。バーナーズ=リーさんはインタビューで「オークションはウェブの価値観と完全に一致する」、「ウェブはこれまでそうだったようにこれからも無料でオープンだ」、「ウェブ上のコードとプロトコルはこれまで通りロイヤリティフリーだ。私はウェブを売っているんではないし、リンクを踏むのにお金を払う必要なない」などと説明していました。

オークションは無事に終了し、落札価格は540万ドル(約6億円)だったんですが、セキュリティリサーチャーのMikko Hypponenさんという人が、オークション中にある発見をしていました。

「ちょっと待った。サザビーズでオークションにかけられてるwwwのソースコードだけど、山括弧が間違ってる。『< >』じゃなくて『< >』 になってる。笑」

htmlでは山格好「<」「 >」で囲んでタグを作るのですが、文字として「< >」を使いたい場合は「<」には「<」、「>」には「>」を代用します。オークションにかけられていたアニメーションの中のコードでは「< >」でいいところがわざわざ「< >」に変換されているというわけです。

Hypponenさんは、オリジナルのコードがこれであったはずはないので、たぶんアニメーションのビデオを作る際に間違えて変換してしまったのではないかと話しています。サザビーズのサイトで公開されているアニメーションの冒頭、よく見るとHypponenさんの説明通りの「< >」のコードになってるのが見えますね。

無料で公開されていたオープンソースコードの写真が6億円っておかしくない!? と思っちゃいますが、バーナーズ=リー氏はこのオークションで得たお金はチャリティに寄付すると最初に言っていたので、いいことに使われるのであればちょっとホッとしますね。

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