また、会見では中矢代企画監がメールで「基準を満たさない」とするに当たり助言を受けた専門家が、コロナに関する県専門家会議委員で県立中部病院の高山義浩医師だったことも明らかになった。高山医師は2日の会見に同席した。
中部病院のクラスターは6月30日の県議会質疑で明らかになり、県議から「隠蔽(いんぺい)だ」との指摘が上がっていた。
■「マスコミが過剰に取り上げる」
県立中部病院の新型コロナのクラスター(感染者集団)を巡り、県が病院に「公表基準を満たさない」と送ったメールでは「メディアが一定コントロールされている中で公表によって過剰にマスコミに取り上げられる」との文言が含まれていた。メールを作成した県病院事業局の中矢代真美医療企画監は 2日の会見で「(マスコミは)病院を責めたいという気持ちはなく、バッシングのために報道するつもりはないということを知らなかった。コントロールというのは私自身の誤りで、深くおわびする」と謝罪した。
一方で、中部病院も1日に会見した際、報道陣に対し「情報の混乱を防止する観点から発症日、患者数などの事前確認をするため記事を発表前に送付してほしい」と文書で要請。県、病院ともに報道に対する警戒感を高めていた。
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