昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

「相手の女性の異常性」「この件に関しては、僕はいいです」

 動画は《どうも~、傷心箕輪です。いや本当に心が痛いんですけれど。今キャンピングカーでステイホームしてます。ステイキャンピングカーしてます》という発言から始まった。どうやら移動中のキャンピングカーの車内で撮影されているようだ。箕輪氏は配信の中でハイボールを飲んでいると語っているが、けっこう酔っているのか、ところどころ呂律が回っていない。

ライブ配信をする箕輪厚介氏(ライブ配信動画より)

 箕輪氏はまず、被害女性A子さんを「異常」だ人格を否定するような発言をした上で、自身の一連のセクハラ行為について饒舌に語りだした。

《内輪の中でいうと、徐々に相手の女性の異常性っていうのが知れ渡ってきて「さすがに箕輪さんこれでやられるのはおかしいんじゃない?」っていう話がやっとこさ出てきたんで、それはちっちゃいながらの前進かなと思うんですけれど》

《この件に関しては、僕はいいです。僕は元々ああいうメッセージを送る人間で、そういう人なんで。その人はちょっと異常な人なんですけど、僕はそういう人間なのでそれはもうしょうがないかなと。今から気をつけます。でも今から気をつけてもしょうがない。3年半前のが出るんで今から気をつけてもしょうがないんですけど、一応まあそういう人です。

 だから俺もああいうメッセージを送る人間です。以上。セクハラとかは絶対しないですよ。けど、ああいう「どうなの?」みたいなジャブみたいなメッセージは送る人間ですよ》

サロンメンバーからの質問に答えながら配信を続ける(ライブ配信動画より)

人気女子アナウンサーもラジオで苦言

 箕輪氏が言う「ジャブみたいなメッセージ」とは、A子さんへ送った《明日Aちゃんち行きたい》《絶対変なことしないから!》などを指しているのだろう。しかし、編集者とライターという関係性のなかでのやり取りであり、この発言自体がセクシャルハラスメントに他ならない。

「明日Aちゃんち行きたい」(箕輪氏とA子さんによるメッセージのやりとり)
「絶対変なことしないから」(箕輪氏とA子さんによるメッセージのやりとり)

 この箕輪氏のセクハラについては、メディア関係者を中心に多くの論客がSNSなどで非難している。5月19日、フリーアナウンサーの宇垣美里氏も自身のラジオ番組「アフター6ジャンクション」(TBSラジオ)で、「立場の弱い女性ライターの方がどれほど気を遣って、笑いに持っていこうとして、セクハラを流そうとしているのかを見たら、もう泣いてしまいそうになりました。(中略)立場が違う人と恋愛するのを、本当にちゃんと考えてほしい」と指摘した。

「あとは出版人の嫉妬だよね」

 ましてや箕輪氏は2010年に結婚し、2人の子どももいる妻帯者だ。そもそも「ジャブ」を打っていい立場ではない。そのうえ箕輪氏はA子さんの自宅へ押しかけた後、「キスしませんか」などと言って迫ったとA子さん自身が明かしている。箕輪氏が帰宅した後にかわしたA子さんとのメッセージからも、箕輪氏がA子さんに積極的に迫っただろうことは想像に難くない。箕輪氏はA子さんに《いつでも話に行くから!》《でもキスしたい》《ふれあいたい》などと送っている。

「いつでも話に行くから!」(箕輪氏とA子さんによるメッセージのやりとり)
「キスしたい」「ふれあいたい」(箕輪氏とA子さんによるメッセージのやりとり)

 A子さんへの人格否定発言、そして自身のセクハラ観を披瀝した箕輪氏は、配信の中で、さらに持論を展開していく。今回のセクハラ問題は、出版関係者を中心に非難の声が上がり大炎上したが、箕輪氏はそれを《出版人の嫉妬だよね》と断じているのだ。

今、あなたにオススメ
ExelateDataExelateData