「芸術を生むために日々努力をしている人に感謝します。僕は芸術なしでは生きられない」(S・ソダーバーグ監督、アカデミー賞受賞式にて) 「人間性への信頼を失ってはならない。人間性とは大海のようなものである。ほんの少し汚れても海全体が汚れることはない」(ガンジー) 「私は祖国を愛している。だが、祖国を愛せと言われたら、私は遠慮なく祖国から出ていく」(チャールズ・チャップリン) 「後世に残るこの世界最大の悲劇は、悪しき人の暴言や暴力ではなく、善意の人の沈黙と無関心だ」(マーティン・L・キングJr) 「私は貴方の意見には反対だ。しかし、貴方がそれを言う権利を、私は命にかけて守る」(ヴォルテール/S・G・タレンタイア) |
米首都ワシントンDC 2013.12 |
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文芸ジャンキー・パラダイス(文ジャン)へようこそッ!! このサイトは映画、文学、音楽、マンガ、絵画等あらゆる芸術ジャンルと偉人たちの『お墓』情報を、ド根性文芸研究家カジポン・マルコ・残月(53)が、 鬼神の如く全世界へ紹介する、愛と狂気と執念の電脳空間!旅&墓関連の掲載画像は怒涛の1万枚、総コーナー数は100ヶ以上、容量25ギガ! うっかり足を踏み入れたのも何かの縁、この文芸天国にトコトンつきあってもらいましょう。そう、毒を喰らわば皿まで!ビバ、アート・サンダー!! この世は芸術であふれ返っている!人間に他者への共感力があるからだ。芸術は人類が分かりあえる証拠!人間は国籍や文化が違っても、相違点より 共通点の方がはるかに多い。常にこれを胸の中に。他人と自分の中に“違うところ”を見るのが「戦争」、“同じところ”を見るのが「芸術」! 芸術は難しくない!敷居を少しでも低くして全人類が親しめるものにすることが、このHPの主旨ッス! |
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〔おすすめ番組表〕★番組はイチオシ ※過去の番組 ※YouTube ※アマゾン ※musictonic ※翻訳 ※海外 ※映画 ※サーチナ ※乗り換え ※東京新聞 ※地図 ※首相動静 ※護憲運動 ※画像検索 | |
【7月3日のおすすめ番組】 | 【7月4日のおすすめ番組】 |
●19時半NHK『ブラタモリ 江戸城と東京~江戸城は日本の城の集大成!そして』…城づくりと国づくりの一石二鳥。 ★21時BSプレミアム『英雄たちの選択SP プロが選ぶ“最強”の戦国武将』(再)…スタジオに集まった論客が、武力だけでないさまざまな視点から武将を格付けし、ナンバーワンを決める。 ●22時40分NHK『ストーリーズ 事件の涙 SNSに娘を奪われて~木村花さん・ひぼう中傷事件』…木村花さんの母親・響子さんは、この1年、社会からひぼう中傷を無くすことを願って活動を続けてきた。闘い続ける母の日々を見つめる。 ●23時Eテレ『ETV特集 選・激変する西之島~太古の地球に出会う旅』…最新調査に密着、驚きの光景が広がる。 |
●6時45分BSプレミアム『大河ドラマアンコール 黄金の日日(14)信玄上洛』…庶民の視点で戦乱の世を捉えた傑作。 ●8時BSプレミアム『ウルトラセブン 4Kリマスター版(15)ウルトラ警備隊西へ(後)』…スーパーロボ・キングジョー出撃! ●20時15分BSプレミアム『青天を衝け(21)篤太夫、遠き道へ』…篤太夫は昭武の随行でパリへ! ★22時NHKBS1『マイケル・サンデルの白熱教室 君の成功は努力の結果?運?』…ハーバード大のサンデル教授が、社会の分断をもたらしている能力主義の是非を問う。挑戦を受けるのは日本・アメリカ・中国の名門大学のトップ・エリートたち。 ●21時NHK『東京都議会議員選挙 開票速報』…前哨戦の情勢速報、都民1万人アンケートなど。 ●22時50分BSプレミアム『笑う洋楽展 コロナに負けないで(3)』…みうらじゅんと安齋肇が洋楽ビデオを見ながら気ままにトーク。「コロナに負けないで 笑う洋楽展」と題した新作を2週連続でオンエア。 |
【7月5日のおすすめ番組】 |
【7月6日のおすすめ番組】 |
●5時BSプレミアム『クラシック倶楽部 ユリアンナ・アヴデーエワ ピアノ・リサイタル』…ショパン・コンクール優勝者。 ●8時NHK『おかえりモネ(36)それでも海は』…天気予報士を目指す主人公。静かに物語が進んでいく。音楽も良い。 ●8時NHKBS1『キャッチ!世界のトップニュース』…各国の放送局が伝える注目ニュースをピックアップ。 ●10時41分BSプレミアム『見たことのない文化財 洛中洛外図屏風 舟木本』(再)…京都の400年前のパノラマを描いた屏風。描かれた2700人を超える人物は何を伝えているのか。屏風を超拡大して、知られざる京都に迫る。 ★18時10分BSプレミアム『新・映像の世紀(4)世界は秘密と嘘に覆われた~冷戦』…冷戦時代に東ドイツの秘密警察シュタージが行った諜報活動の映像が公開された。夫婦がお互いに監視しあったり、親しい隣人を盗撮するなど、人間性破壊のおぞましい映像である。一方、アメリカもCIAの秘密工作によって外国の反米政権を次々に転覆させた。核兵器による恐怖の均衡が続く中、米ソは直接戦うことを避け、世界各地で代理戦争を繰り広げた。世界が核戦争の恐怖におびえ、秘密とうそが覆った狂気の時代を描く。 ●22時25分Eテレ『100分de名著 ボーヴォワール“老い”(2)老いに直面した人びと』…ゲーテら著名な職業人たちの老いの姿を通して、ひるむことなく「老い」をさらけ出して生きていくことの大切さを考える。 ●23時15分BSプレミアム『ウルトラQ 4Kリマスター版(15)カネゴンの繭』…お金好きな少年はカネゴンになってしまった! ●24時45分BSプレミアム『炎のプリマベーラ バレンシアの火祭り』(再)…巨大な人形700体が街角に飾られ、最終日には総てが燃やされてしまうバレンシアの火祭り。人々が1年間ため込んできた様々な思いが炎と共に焼かれ、街は新たな春を迎える。 ●27時NHK『国際報道2021 エジプト ナイル川の水資源をめぐる攻防』…エジプトでは、去年人口が1億人を突破。半世紀で3倍近くに増え、いま水不足の懸念が高まっている。国内の水需要の高まりだけでなく、上流のエチオピアでアフリカ最大級の水力発電ダムの建設が進み、ナイル川の流量が減るのではと危機感を募らせている。 |
●5時BSプレミアム『クラシック倶楽部 小曽根真×富士山』…富士山をバックにクラシックとジャズを披露。 ●8時NHK『おかえりモネ(37)それでも海は』…天気予報士を目指す主人公。静かに物語が進んでいく。音楽も良い。 ●8時NHKBS1『キャッチ!世界のトップニュース』…各国の放送局が伝える注目ニュースをピックアップ。 ●8時BSプレミアム『世界ふれあい街歩き トルコ イスタンブール』(再)…東西交易の拠点として栄えてきた街。 ★13時BSプレミアム映画『猿の惑星』…宇宙飛行士が高度な文明と知識を持つ猿たちの惑星に不時着。衝撃のラスト。 ●20時BSプレミアム『世界ふれあい街歩き ロシア サンクトペテルブルク』…短い夏をおう歌する人々に出会う。 ●27時NHK『国際報道2021 ドバイ万博開催に向け奮闘 UAEの国家戦略とは』…万博開催に懸けるUAE。 |
私の前を歩くな、私が従うとは限らない。私の後を歩くな、私が導くとは限らない。私と共に歩け、私たちはひとつなのだから。 (アメリカ・ソーク族) |
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残月徒然日記(最新文芸情報) ★ほっこり更新!日々前進!笑門福来!★ 『ハチョ~ッ!皆様の御訪問をお待ちしておりました~ッ!ガルルルル… (体調やペース配分を考えて、ごゆっくりどうぞ)』 ヤフーニュースで管理人紹介(2016) サイト紹介記事(2007) ※時事問題は新情報が次々と出てきて日記の更新が追いつかない。僕が注目しているニュースはツイッターの方でも流しているので、よろしければフォローして頂けると有難いです。r(^_^;) --------- ★『残月徒然日記』バックナンバー ★管理人紹介番組(墓マイラー) ★BBCニュース日本語版 ★リテラ / てきとうブログ ★ 脱「愛国カルト」のススメ (ネットのデマ一覧)外部サイト
※日記の〔今日の良かった〕は当日トップの話題のみが対象です(元旦開始) ●7月1日…〔今日の良かった〕先日の『NHKラジオ深夜便~世界偉人伝//全米墓巡礼バスの旅』の聴き逃し配信(無料)がアップされました! お金もなく、英語力が中学一年生2学期レベルの僕が、どうして一ヶ月でアメリカを一周できたのか、「アメリカ・長距離バス利用の鉄則五箇条」を紹介。 こちらのリンク先の開始4分からになります。NHKアナの方との、噛み合ったり、噛み合わなかったりの楽しい15分です、お楽しみあれ!※配信期限は7/6(火)の夜まで。 //仕事が重なり、とびとびの更新になっていた6月中旬以降の日記を整理、“今日の良かった”も全部書きました! ●6月30日…〔今日の良かった〕「高級衣料品は生活必需品ではない」という小池知事の言葉に対する、高級婦人服ファッションデザイナーの研壁宣男(すりかべのりお)氏の意見を思わずメモ。 「安価な服なら生活必需品なのか。考えてみれば、心を豊かにする(文化など)ありとあらゆるものは不要不急になってしまう。でも、不要不急の文化は心にとって生活必需品です」。 僕はドイツの閣僚が、音楽や絵画などアートを「心のライフライン」と表現していたのを思い出した。 //今月中旬、CMや歌謡曲、アニメソングなど、生涯に6000曲以上を手がけた作詞・作曲家で、「寺内貫太郎一家」など俳優としても知られる小林亜星(あせい)さんが5月30日に88歳で他界していたことが明かされた。生み出された楽曲は下記の通り多岐にわたり、豊かな才能に改めて驚く。哀悼の意を表します。 以下、70年代、80年代に青春時代を送った人には懐かしいアニソンがいっぱい。 北の宿から都はるみ※日本レコード大賞 ガッチャマンの歌(『ガッチャマン』OPテーマ)子門真人 魔法使いサリーのうた(『魔法使いサリー』OPテーマ) ひみつのアッコちゃん (『ひみつのアッコちゃん』OPテーマ) ユカイツーカイ怪物くん (『怪物くん』OPテーマ)野沢雅子 コン・バトラーVのテーマ (『超電磁ロボ コン・バトラーV』OPテーマ)水木一郎 テッカマンの歌(『宇宙の騎士テッカマン』OPテーマ)水木一郎 ドロロンえん魔くん(『ドロロンえん魔くん』OPテーマ)中山千夏 花の子ルンルン (『花の子ルンルン』OPテーマ)堀江美都子 がんばれ!宇宙の戦士 (『宇宙大帝ゴッドシグマ』OPテーマ)ささきいさお ターンAターン(『∀ガンダム』OPテーマ)西城秀樹! にんげんっていいな(『まんが日本昔ばなし』EDテーマ) イエ・イエ (レナウンCM) ワンサカ娘 (レナウンCM) あなたとコンビに、ファミリーマート (ファミリーマートCM) 全優石(全国優良石材店)『我が心の全優石』『全優石節』 https://www.youtube.com/watch?v=O_g-J3ZdWEY ※CMがありました(^^) 日立の樹 (日立グループCM♪この木なんの木) //大谷選手が敵地ヤンキー・スタジアムで2打席連続ホームラン(27、28号)を叩き込み、本塁打王争いでメジャー単独トップに躍り出た!28号の弾丸ライナーはお客さんがダイレクトキャッチ、その瞬間の周囲の反応が千差万別で面白い。両手で頭を抱え込んでいる人、片手をおでこに当てて驚嘆している人、まるでマンガのよう! ●6月29日…〔今日の良かった〕飲酒運転トラックの暴走など痛ましい事故が続くなか、少しでも事故を減らすべく、今月だけで3つの大きな変化が。 (1)新車にバックカメラなどの設置義務化へ。後退する車両によって高齢者や子どもなどが事故に遭うケースが相次いでおり、国土交通省は「バックカメラ」や、超音波で障害物を検知する「ソナー」のような検知システムなどの装 置を新車に設置することをメーカーに義務づける方針を固めた。近く規定を改正し、来年5月以降の新型車から順次適用する。2015年に徳島で視覚障害者が後退するダンプカーにはねられ、盲導犬と一緒に命を落とした事故が契機の一 つとなった。後退時の死傷事故は昨年1万6400件。 (2)運転記録装置、新車搭載を義務化へ。国土交通省は、自動車のアクセルとブレーキがどう操作されたかを1秒以下の単位で記録する装置「イベント・データ・レコーダー(EDR)」を、2022年7月から新車に搭載するよう に義務づける検討に入っており、今秋にも道路運送車両法の関連規定を改正する。車の暴走事故の際、運転ミスと車の不具合のどちらが原因か検証しやすくなり、暴走事故の検証に活用できる。19年に池袋で乗用車が暴走して母子2人が死亡した事故の裁判ではEDRの記録が証拠として提出されている。 (3)スピード違反が“事実上”なくなる装置「ISA(自動速度制御装置)」が義務化へ。交通死亡事故の30%は速度超過が原因。ISAは車内モニターの表示で「現在の制限速度を知らせる」「速度超過を警告する」「設定速度を超えない、もしくはその速度を維持するようにする」「条件付きの制限速度や標識のない制限速度を正確に認識する」というもの。将来的に実質的なスピードリミッターになるとみられ、欧州では“来年”からISAを乗用車、バス、トラックなどすべての新型車で装着を義務化する。いずれ日本にも導入されるだろう。スピード違反が激減し“あおり運転”も一気に解消される可能性がある。 ●6月28日…〔今日の良かった〕29日23時5分すぎから『ラジオ深夜便』(NHKラジオ第一放送)に出演し、「世界お墓偉人伝」にて約15分間、墓マイラー・トークをします! いつもはお墓と偉人の人生を紹介していますが、コロナの影響で自由に旅行できない状態が長く続いているため、今回は「墓巡礼の旅」そのものについて紹介します。 とりあげるのは21年前(2000年)の全米一周巡礼。お金もなく、英語力が中学一年生2学期レベルの私が一ヶ月でアメリカを一周できたのは、格安の長距離バスをトコトン利用しまくったからです。 西海岸から東海岸までの往路で宿に泊まったのは2回だけ、復路では宿を「一度も使わず」横断しました。お墓→バス→お墓→バス→お墓→バス…今思えば控え目に言って狂気じみた旅なんですが、多くの親切な方のお陰で無事に墓参を果た し帰国することができました。今夜の「米国長距離バス利用の鉄則五箇条」をお楽しみに! ※手元にラジオがない方はネットラジオ『らじるらじる』で聴取可能です。後日、無料の聴き逃し配信もあります。 ●6月27日…〔今日の良かった〕ミュージシャンの斉藤和義さんいわく「ツイッターなどでの罵詈雑言は明らかにひどくなっている。ネット上で自分が見たくてチョイスした情報ばかりに触れる中で、誰もが自分が真ん中だと思っている。でも冷静に、色んな意見があることに目を向けないといけない」「『音楽に政治を持ち込むな』という言説があるが、生活やくらしと政治はつながっている。自分は完全なフィクションの歌は作れないから、生活の話を歌う。その延長線上に政治が入ってくるのはごく自然なこと。むしろ避けるほう が不自然だと思う」。 斉藤さんがコロナ禍の日本を歌った楽曲『2020 DIARY』(8分35秒)を聴き、メジャーのミュージシャンがこういう内容を歌う姿に勇気がわく。 「♪真面目な顔で誇らしげに マスクを二枚配る人」「イライラ募らせた人は鬱憤をネットにぶちまけて 相変わらずの汚い言葉で それぞれの正義を振りかざす」「臆測ばかりのワイドショー 無闇に不安を煽る」と歌うけれど、決して怒りに満ちた曲ではなく、「辛(つら)いことの後には いいことあるはずさ 昔からそう言うだろ」「冷静に、寛大に」と肩の力を抜いて呼びかける歌。良い曲です。 ●6月26日…〔今日の良かった〕映画製作会社のスターサンズが日本芸術文化振興会に勝訴!同振興会は映画『宮本から君へ』の助成金1千万円を、出演者(ピエール瀧が脇役で登場)の薬物乱用を理由に「公益性の観点」から不交付を決定した。映画を製作したスターサンズは決定の取り消しを求めて提訴、東京地裁は21日、決定を取り消す判決を言い渡した。 日本芸術文化振興会は文部科学省(文化庁)所管の独立行政法人。実は 『宮本から君へ』の公開3カ月前にスターサンズは官邸(当時安倍政権)の腐敗、言論弾圧をテーマにした映画『新聞記者』を製作・公開しており、この助成金不交付はスターサンズに対する報復かつ同業者への見せしめではないかと いう声もあった。 判決は「(過去に)芸術団体が社会の無理解や政治的圧力によって自由な表現活動を妨げられることがあった」という歴史的経緯を踏まえ、芸文振の助成は「芸術団体の自主性に配慮し、専門家の評価は尊重することが求 められる」とした。そして「援助は創作性・芸術性の高さに着目して行われ」、薬物犯罪の当事者らに「利益を与えることを直ちに意味するものではない」とした。その上で、「(不支給決定は)裁量権を逸脱または乱用した処分だ」「表現活動を妨げる恐れがある」と結論付けた。 ※昨日の日記に書いた『パンケーキを毒味する』もスターサンズの映画だった!この会社、腹をくくってる。 ●6月25日…〔今日の良かった〕ドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』のエンディング曲のロングバージョン(約5分)がYouTubeに公開された!松たか子さんと多数のヒップホップ歌手のコラボで、バックコーラスには松田龍平さん、角田晃広さん、岡田将生さんが入ってます! //菅首相に迫った政治バラエティ映画『パンケーキを毒味する』(7月30日公開)の試写会が6月23日にあり、その翌日にツイッターの公式アカウントが理由なく凍結された。予告編(1分)を見ると、アカデミー賞に輝いた社会派監督マイケル・ムーアのテイストや、権力をおちょくったサウスパークの雰囲気もあり、日本では珍しい趣向の映画。問答無用のアカウント凍結は、逆に興味が出て観たくなり、むしろ宣伝効果があると思う。 //中国政府に批判的な論調で知られる香港の新聞「リンゴ日報」が、国家安全維持法に違反したとして警察に資金が凍結されたことなどを受けて、24日の朝刊を最後に発行停止に追い込まれた。「リンゴ日報」は香港における“言論の自由”を象徴する最後の砦だった。なんてこった。ある市民が「香港はもう変わってしまった。少しの反対意見も許されない」と肩を落としていたのが印象に残る。習近平の強権ぶりのえげつなさよ。 //ワクチン注射から3日が経ち、やっと左腕が真上まであがるようになった。ホッ。 ●6月24日…〔今日の良かった〕これで政府もコロナ対策にいっそう力を入れてくるのではないだろうか。本日、宮内庁長官が「天皇陛下が、五輪の開催が感染拡大に繋がらないかご懸念されているように私は感じている」と会見で語った。長官の立場上、独断でこんな重要な推察を語れるわけがなく(下手をしたら更迭)、陛下の許可を得たうえでのものと考えるのが当然。政府は「宮内庁長官が自分の考えを勝手に言った」と、まるで長官を悪者のように言っているけど、その言い草を陛下はどう思われているか。 象徴天皇制に詳しい名古屋大学大学院の河西秀哉准教授 「陛下の思いを伝える、ギリギリの方法だった。実質的に、宮内庁長官が天皇のことを『拝察している』と言ったら、天皇の意思。そういう言葉(拝察)を使うことで、和らげているということ。天皇と宮内庁長官がきちんと相談をして、こういうふうに発表してい いという、ある種、お墨付きをもらっているからこそ、長官は自信を持って発言していると思う」 ●6月23日…〔今日の良かった〕「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」(安倍首相/当時)、この言葉をきっかけに、上司から「森友学園をめぐる公文書を改ざんせよ」と命じられ、財務省近財の赤木俊夫さんが自ら命を断って3年。自死の前に「改ざん過程のすべてを記録した」と語った全518ページの通称「赤木ファイル」が、赤木夫人の開示要求から1年を経て、ようやく開示された! これで財務省の内部調査でわからなかった、なぜ佐川理財局長(当時)が改ざんを現場に強要したのか、その「動機」となる手掛かりが見つかることを祈っている。実際に改ざんさせられた赤木さんが自死する一方、それを命じた佐川理財局長は国税庁長官に出世している。 公文書改ざんという民主主義の根幹を揺るがす行為に、財務省はどうして手を染めたのか。担当部局以外の幹部や首相官邸は、本当に何も知らなかったのか。官邸が佐川氏を栄転させた理由はなんなのか。それを明らかにすることが赤木さん無念を晴らす供養となる。 /それにしても各報道番組、赤木ファイルの公開をトップニュースにせず、小池知事の疲労を延々と伝えるの、どうなんだろう。あのファイルは赤木さんの命そのものなのに。 //「世界で日本だけ」の夫婦同姓。今日の最高裁判決で、夫婦同姓の一択が憲法違反になるかと思いきや、まさか合憲判断。日本以外の世界のように、夫婦別姓が選べるようになるまで、あと何年かかるんだろう。ちなみに、同姓か別姓かを選べる国はアメリカ、イギリス、ドイツ、ロシアなど。一方、フランスや韓国、中国などは「原則別姓」。イタリアやトルコは、夫婦の姓を合わせる「結合姓」。 //ワクチン接種から一夜明け、熱は36.3度だけど、左腕は水平どころか斜め45度が限界(汗)。 ●6月22日…〔今日の良かった〕大阪の大規模接種センターでモデルナのワクチンを打ってもらった。まずは1回目。 〔追記〕ワクチン注射そのものは全く痛くなかったけれど、4時間ほどすると、左腕が重く&痛くて、水平まで持ち上げられず。直後は平熱だったけど、こちらも4時間後にいったん37度を少し越え、その後また平熱に。友人いわく「多少熱が出た方が、ワクチン効いている証拠みたいだよ」。 明日の朝には腕が自由に動くといいな。2回目の接種は7月26日に決定。 ●6月21日…〔今日の良かった〕18日、東京高裁でオレオレ詐欺をやった暴力団に制裁。暴力団住吉会のトップらが傘下の組員が関わった特殊詐欺の被害者ら52人に対し、被害額を約3500万円上回る計約6億5200万円を和解金として支払った。暴力団側と被害者の和解は初めて。原告側代理人は今回の和解について(1)早く確実に被害救済できる(2)暴力団の資金源に打撃を与える(3)特殊詐欺の抑止につながる、と評価。現在、稲川会や山口組のトップに対しても、被害者らが賠償を求めて訴訟を起こしており、良い前例となった。そもそも弱いものイジメをする暴力団がいまだに存在していること自体が問題なんだけど。 ●6月20日…〔今日の良かった〕大谷翔平選手の異次元 ・6月15日アスレティックス戦:18号本塁打 ・6月16日アスレティックス戦:19号本塁打&盗塁 ・6月17日タイガース戦:(ピッチャー)3勝目/6回1失点(打者)四球出塁×2 ・6月18日タイガース戦:20&21号本塁打 ・6月19日タイガース戦:22号本塁打 ・6月20日タイガース戦:23号本塁打 ←NEW!両リーグトップ・タイ 6日間に6本のホームランを放ち、先発投手として白星って、もう凄すぎてマンガの世界ですね。 アメリカの実況&解説 「ピッチャー大谷が他のどのピッチャーより有利なのはバッター大谷との対戦がないことだ」 「オールスターなのにピッチャー大谷対バッター大谷が見れないのは真のオールスターとは言えない」 ●6月19日…〔今日の良かった〕司法がきちんと働いた。「法務大臣」を務めた河井克行被告が過去最大規模の選挙買収を行い実刑判決が下された。2019年の参院選広島選挙区では、当時、自民現職の溝手顕正・元国家公安委員長の立候補が決まっていた。ところが、溝手氏はかつて安倍氏を「過去の人」などと批判した経緯があり、当時の安倍首相と菅官房長官は「溝手氏を落とすため」(閣僚経験者)、克行被告の妻で新人の案里氏=公職選挙法違反(買収)の罪で有罪確定=を擁立。官邸は案里氏側に溝手氏の10倍にあたる1億5千万円を提供し、激しい戦いの末、案里氏は当選し、溝手氏は落選した。 1億5千万円の資金提供が買収の原資になったとの指摘に対し、自民党は提供の経緯や使途について具体的な説明をしておらず、党幹部による責任の押し付け合いが起きている。克行被告は「安倍総理から」と言ってお金を渡したケースもあったという。 安倍政権を引き継いだ菅政権では、収賄罪で在宅起訴された吉川貴盛元農林水産相や、公職選挙法違反罪で略式起訴された菅原一秀前経済産業相ら、元自民党議員で議員辞職に追い込まれた事例はこの半年で4人にのぼる。 ●6月18日…〔今日の良かった〕最新版のジェンダーギャップ(男女格差)指数の政治分野で、日本は156カ国中147位と大きく出遅れ、男女均等の理想は遠い。そんな中、政治分野の男女格差の解消をめざす「改正候補者男女均等法」が成立した。同法では、女性の候補者・議員へのセクハラ・マタハラ被害が、政治家を志すうえでの大きな壁になっているとして、政党や国、自治体に防止策を求め、研修の実施や相談体制の整備といった施策を取るよう明記した。 …ただし、僕が以前から訴えている、男女の候補者数を「均等」にするための女性候補者の割合の数値目標設定、クオータ制の導入は残念ながら見送られた。クオータ制を採用すると、現職の男性国会議員が大量に失職する(候補になれない) ためだろうけど、この流れは今や世界の本流であり、とっとと日本もそうすべき。 ●6月17日…〔今日の良かった〕今のところ、まったく縁が無い話だけど、民間人でもお金さえあれば宇宙に行ける時代が到来。米国の宇宙開発ベンチャー企業「ブルーオリジン」が、初めての有人宇宙飛行の権利をオークション形式で売りに出し、2800万ドル=約30億円で落札された。オークションの売り上げは、子どもたちの科学教育を支援する基金に寄付されるとのこと。打ち上げから着陸までの時間は11分間で、無重力状態を体験できるのは3分間。打ち上げは来月20日だからもうすぐ。11分30億円かぁああ。 ●6月16日…〔今日の良かった〕先日の大河『青天を衝け』、幕末の大河ドラマで軽く描写されるか、存在がまったくスルーされることの多かった水戸「天狗党」にスポットが当たったのは良かった。おそらく、天狗党の動向がしっかり描かれたのは、1998年の大河ドラマ『徳川慶喜』以来じゃないだろうか。 尊皇攘夷の急進派だった彼ら。降伏したにもかかわらず、352人が敦賀で斬首されるという悲惨すぎる最期を迎えた。思想や方法には賛否あれど、憂国の想いから決起したのは確かであり、彼らのことをまったく知らない日本人が増えているいま、こうして大河で天狗党を取り上げることは、ひとつの供養になると思う。合掌。 ●6月15日…〔今日の良かった〕「人生に失敗はあったって、失敗した人生なんてないと思います」。松たか子さんのロマンティックコメディ『大豆田とわ子と三人の元夫』最終回(全10話)を見終えて、良い作品だったなぁとしみじみ。見終わった感想を一言で言うと「そして人生は続く」。 3人の元夫を演じるのは松田龍平さん、角田晃広さん、岡田将生さん。脚本がとても丁寧で、人を見つめる視点が優しい。主人公に対するナレーションのツッコミがウィットに富んでてユーモア満載、音楽も素晴らしく、なんというか作り手の作品愛があふれていた。個性的な声の伊藤沙莉さんが「今週の出来事を今から詳しく伝えます」とナレーションで伝えて毎回スタートし、いつもワクワク。 本作はキャラの立った登場人物ばかりなんだけど、ずっと見ていたいと思った人物が3人。 ・大豆田とわ子(松たか子)…不器用でしょっちゅうドアに挟まれたり、自転車を倒したり、穴ぼこに落ちたりしてるんだけど、根が真面目で思いやりにあふれ、自然と応援したくなるというか、彼女が笑っているとこっちも嬉しくなる。第2話で寝起きに鏡を見て「いい寝癖が出来た!」と喜んで、娘に寝癖を自慢気に見せるシーンがほんと好き。ENJOY EVERYTHING。普通、寝癖は「あちゃ~」なのに、嬉しそうにしている様子は新鮮だった。一方、自分の中に心棒があるというか、いろんなことに線引きができて、イケメンを見ても動ずることなく「ふ~ん」って感じで、タフさもある。元夫の3人全員が、離婚後も彼女を大切に想っているという設定に、十分に説得力を感じる人物造形だった。他人がお膳立てしてくれて実現した夢は、“夢が叶ったとはいわない”という感性を持つ、そんな大豆田とわ子。
・田中八作(松田龍平)…なんなのだろう、八作が画面に映るだけで何かが治癒されるのは。彼はいつも穏やかで何も押し付けて来ない。ときに無口な人間は“何を考えてるのかわからない”と周囲を不安にさせるけど、彼のように物腰が柔らかいと、こうも人を落ち着せるのか。言葉少なさ=聞き上手ということがすごくよくわかった。八作は良い人オーラで意図せずモテまくり、第4話ではわざとモテないように、女性の前で鼻をほじったり、テーブルの上に脱いだ靴下を置いたりするんだけど、その無理に頑張ってる感に噴き出した。八作の友人いわく「オーガニックなホスト」。とにかく、限りなく優しくて繊細で一途な人物。たぶん、八作は人生で一度も他人を怒鳴ったことがない。八作が街角をトボトボと歩いている背中を見ているだけで、なんか涙腺に来てしまうのは、年のせいかな。
・綿来かごめ(市川実日子)…初登場したときの台詞が「1回、土、食べてみるといいよ。人生変わるよ」。かごめは周囲から不思議ちゃんと思われているけど、めっちゃ、まっとうな人。祖母の遺産の3億円を全額児童施設に寄付して、40歳で漫画家を目指している。第4話でかごめの印象的なセリフが2つあった。 「ただただ、ただただ、恋愛が邪魔。女と男の関係が面倒くさいの。私の人生にはいらないの。そういう考えがね、寂しいことは知ってるよ。実際、たまに寂しい。でもやっぱり、ただただそれが私なんだよ」 「じゃんけんで、一番弱いのが何か知ってる?じゃんけんで一番弱いのは、じゃんけんのルールが分からない人。私には、ルールがわからないの。会社員も出来ない。要領が悪いっていってバイトもクビになる。みんなが当たり前にできてることができない。私から見たら全員、山だよ。山、山、山、山。山に囲まれてるの」 かごめがジャンケンに例えている「社会のルール」。時々、僕も墓マイラー話をした後にそれとなく「さっき、浮いてたよ」と指摘されて、「うわ、浮いてた…でもルールが分からない」と感じる瞬間があり、かごめの言葉が刺さった。
このドラマは毎回のようにメモしたくなる台詞や考え方がでてきて、見終わる度に「充電完了」モードに。(^^) 第5話の会話「これまでの離婚はすべてパラレルワールドでの出来事だと思ってます」「ですよね、こっちの世界では関係ないですよね!」 第6話の手作りギョーザに「ココ」と「ルル」と名前をつける爆笑エピソードや、元夫たちが元妻の寛大さに気づき「彼女はそこを怒らなかった」となるくだり。 第7話で高校生になる娘が祖父母の家で暮らすことになった時の「ママがちゃんと育ててくれたから、自立しようと思ったんだよ。大丈夫」。 同じく第7話。数学オタク(オダギリ・ジョー)の熱弁を聞いた後の「自分の好きな事を話すかたのお話は、わからなくても面白いです」。さらに同話には「(人生のルールとして)亡くなった人を不幸と思ってはいけない」という重要な台詞もあった。 第8話には子どもを抱きしめるだけで何かが解決するシーンがある。 第9話は特に神回で名セリフのオンパレード。 「人の孤独を埋めるのは愛されることじゃないよ、愛することだよ」 「手に入ったものに自分を合わせるより、手に入らないものを眺めている方が楽しい」 「独りでも幸せになれると思うんだよね。無理かな?」「ははっ、全然余裕でなれるでしょ。なれる、なれる」 「夫婦なんて強いとこじゃなくて、弱いとこで繋がっているもの」 最終話で主人公が小学3年の時に書いた(習字の)書き初めを見つけ、それが「一匹オオカミ」だったことに「迷ってきたようで一本道だったんだね」。そして初恋の人とのドタバタ・エピソードの後に言われた「30年前のお菓子(初恋の人)がまだ食べられると思ってたのかな」。
これらの台詞は、良いと感じた台詞のほんの一部で、他にもいっぱいある。そして見る人によって刺さる言葉も変わってくるだろう。いろいろ書いたけど、ストーリーの核心部分は書いていないので(ネタバレなし)、再放送やDVDで鑑賞する機会があれば、ぜひ大豆田ワールドを体験されることをお薦めします。
ちなみに、僕の両親も離婚している。母は「顔も見たくない」と言っていたので、このドラマのように離婚後の友情なんて、到底不可能なケースが多いと思う(汗)。実際、新聞にはDV元夫がストーカー化して悲惨な事件を起こすなど、良き友人になれなかった例が跡を絶たない…。その意味で、3人の元夫とご飯を食べたり、ボーリングできるほど良好な間柄になれた本作は“ファンタジー”に近いものがある。とはいえ、こういう人間関係が不可能という訳じゃない。欧州の映画は離婚後の友情を扱った作品が多い。いまや日本では3組に1組が離婚しており、離婚はけっして珍しいことではないので、脚本の坂元裕二氏は“次の段階に進んだ元夫婦を見てほしい”と思って書いたのかもしれない。このドラマは元夫3人の間に、目に見えない男の友情があったのも良かった。 エンディング曲のこの朝日がドラマを象徴してる気がする。“きっと今日は良い1日になるよ”的な優しさがあった。全10話、良い時間を過ごすことができ、すべての番組スタッフに感謝。 ※このコラムを書いてから最終回の視聴率が5.7%と知って絶句。にゃにぃいいいい!? ●6月14日…〔今日の良かった〕クイーンのファンの方、17日(木)午前10時25分Eテレ『クラシックTV クイーンとクラシック~オペラの香りを添えて』(再)の録画をお薦めします!番組の最後にスタジオでオペラ歌手の錦織(にしきおり)健さんが「ドント・ストップ・ミー・ナウ」を熱唱、これがめちゃくちゃ良かったんです!クイーンの曲はカヴァーしようとしても、フレディの圧倒的な声量が出せず、別の曲に聴こえしまうことが多々あります。ところが!オペラ歌手の錦織健さんは、フレディが乗り移ったかのような声量で、そしてシャウト込みで、とんでもない熱さで歌いあげました!クイーンのカヴァーを聴いてテレビの前で落涙したのは初めてです。錦織健さん、もっとクイーンを歌ってほしい! ●6月13日…〔今日の良かった〕塩野義製薬の手代木(てしろぎ)社長が、臨床試験中のコロナ・ワクチンについて、早ければ今年中に1000万人分以上を量産できると発表。ついに来た!実現すれば、初の純国産ワクチンだ。同社長「量産体制の整備は順調に進んでいる。 なるべく早く提供できるように努力していきたい」。 ほんと、信頼できる国産ワクチンを待ってます! ●6月12日…〔今日の良かった〕男性が育児休業を取りやすくすることなどを目指した「改正育児・介護休業法」が今月成立した。 「改正育児・介護休業法」で改善されるのは次の点。 ・男性も育休を取得しやすくするため、分割取得が可能に。具体的には、出産日から8週間の間に、4週間の育休(2回に分けても可)を取得できる。 ・育休を言い出しにくい空気を解消するため、企業の方から育休取得の意向を確認することが義務化。 ・育休は現在「1カ月前」の申請が必要だが、これを「2週間前」に変更。 ・「働いて1年未満の非正規雇用」も育休を取得できる。※現行法は「1年以上」働いていないと育休を取れない。 ・従業員が1001人以上の大企業は、男性の育休取得率の公表が義務付けられる(2023年4月~)。 ついに日本でも「男が休むなよ」という風土が変わっていく、その元年となってほしい。 〔参考〕日本の男性の育休取得率は1割未満の6.16%(2018年)。一方、スウェーデンの男性育休取得率は8割弱もある。スウェーデンではパートナーが2人で合計480日の育休を取得することができ、そのうち、相手に譲ることのできない日数 が90日あり、この制度のおかげで男性の育休取得率が増加した。育休の480日のうち、96日は子どもが12歳になるまで取得できるため、10歳になった子どもと3カ月の旅に出ることも可能だ。また、480日のうち390日は給与の80%が保証され、残りの90日は定額給付となり、こうした経済的な保証も育休の後押しに。さらには、子どもが8歳になるまで労働時間 を75%まで短縮できる短時間勤務制度などもある。いいとこは真似していこう。 //1793年の開館以来、228年の歴史を持つルーブル美術館に初めて女性の館長が就任する。今年の9月、現在オルセー美術館長のローランス・デカールさん(54)が後任となる。デカールさん「我々は(コロナ禍という)難しい時代を生きており、自分たちがどこにいるのかをやや見失いつつある。長い時間軸で物事をみる視点が今こそ必要だ」。 ●6月11日…〔今日の良かった〕先日27日、ドイツのベルリンで「宗教の名の下で行われてきたあらゆる残虐行為とは対照的な、平和的共存のモデル」とするべく、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教がひとつ屋根の下に集う世界初の合同礼拝所「ハウス・オブ・ワン」(ひとつの家)の起工式が行われた。施設内には、教会、モスク、ユダヤのシナゴーグが別々に作られ、中央には共有スペースを設置。そのスペースでは、それぞれの宗教やお互いについて一緒に学べ、無神論者にも開放されるという。以下は3人の発起人の言葉。 グレゴール・ホーベルク牧師「かつてベルリン最古の教会(13世紀の聖ペテロ教会)があった場所に、精神的な空間となるものを作りたい」 イスラム教指導者(イマーム)のカディル・サンチ師「様々な宗教や文化の間での意識的な対話を促進するようなプロジェクトにしたい。子どもたちには、多様性が普通である未来を持ってもらいたい」 ユダヤ教指導者(ラビ)のベン-チョリン師人「ベルリンはかつて、ユダヤ人の根絶が計画された都市。そこに世界で初めて3つの宗教の礼拝所が建設される。ベルリンは“傷と奇跡の都市”だ」 竣工は2025年、建築費は4700万ユーロ(約63億円)。そのうちドイツ政府が2000万ユーロ(約27億円)、ベルリン州政府が1000万ユーロ(約13億円)を提供し、個人の寄付で900万ユーロ(約12億円)が集まった。残りの800万ユーロ (約10億円)は、引き続き寄付を求めていく予定という。 「各宗教が多様性の価値を認め、平和的に共に過ごす場所」って、本当に素晴らしいコンセプトだし、なんとか機会を作って自分も訪れたいです。 ●6月10日…〔今日の良かった〕悪質ペット業者排除を目的に、生後56日以下の子犬や子猫の販売を原則禁止する「8週齢規制」を定めた改正動物愛護法が6月1日に施行された。幼いほうが売れ行きやコスト面で優位である一方、早い段階で親元から離すと、餌を食べなかったり、ほえ癖やかみ癖がついたりするなどの問題行動も多くなる。ペットをめぐる環境の改善に期待。今後、マイクロチップ装着の義務化、業者の飼育数制限(従業員1人当たりの飼育数制限)、ケージの広さなど管理方法を具体的な数値で示した環境省令が段階的に施行されていくとのこと。今後、ペット価格は必然的に上昇するだろうけど、それが本来の適正価格なんだと思う。 ●6月9日…〔今日の良かった〕ミャンマーでは国軍がクーデターで権力を握って以来、民主化を求める市民の犠牲者が5月中旬に800人を超えた。弾圧の嵐が吹き荒れるなか、サッカーW杯アジア2次予選の日本対ミャンマー戦(5/28)で、国歌斉唱の際にミャンマーの副ゴールキーパー・ピエリアンアウン選手(27)が、国軍への抵抗を示す「3本指」を掲げた。指には《WE NEED JUSTIDE(私たちには正義が必要だ)》と書かれている。今や軍の前で3本指を挙げただけで銃撃されるのに、国 の代表選手がテレビ中継のカメラの前で、しかも文字を書いて行動を起こすとは。真に命がけの行動であり、その勇気に胸を揺さぶられた。 3本指を示したのはチームでピエリアンアウン選手ただ一人。彼は日本のメディアからの取材に「来日前に決断していた」 「今ミャンマーには正義も公正もない。国際社会には、私たちを助けてほしい」「不安定なミャンマーの現状を、世界に知ってもらいたかった」と。 そして、後悔はないかという質問にこう答えた。「後悔していない。3本指を立てた意味、そして私たちの国軍への抗議の気持ちを多くの人に知ってもらえたと思う。私はそれで満足です」「自分がやったことには責任を持つ。3本指を見せる覚悟を、自分で決めたからだ」。こんな人が、世界にいる。
●6月8日…〔今日の良かった〕アフガニスタンで農業用水路を建設し、約1万6500ヘクタール(甲子園球場約4300個分)の荒野を農地に変えるも、2019年末に銃撃で亡くなった中村哲医師。今年2月末、中村さんを追悼する記念碑が、用水路の取水堰(ぜき)のモデルとなった筑後川の「山田堰」(福岡県朝倉市山田)に完成したと のこと。そのニュースを今日になって知った。山田堰は江戸時代に築かれ、急流に耐えられるように斜めに堰を築くなどの工夫が凝らされ、まだ現役。石碑は二基あり、一方には中村さんの肖像と「濁流に沃野夢見る河童かな」の句が彫られ、もう一基には中村さんが好んだ言葉「照一隅」を刻んだという。コロナ後に九州を訪れた際、是非訪れたいです。 画像:朝日デジタル ※朝倉ライオンズクラブが創立60周年記念事業として設置。同クラブ会長「ここを訪れる人に中村さんの功績を知ってもらい、山田堰を眺めながら中村さんとの時を過ごしてほしい」。 墓所や史跡を巡っていると、よくライオンズクラブが故人の銅像を建てたり、ゆかりの地を整備して案内板を建てたりしています。史跡にたどり着けず迷ったときに、同クラブの看板で「ここか!」と分かったことも多々あり。行政の手が届いていない部分で、偉人の顕彰活動を頑張っておられ、歴史ファンには有難い存在です。 中村さんを支援していたペシャワール会の村上会長「末永く中村先生の存在を感じられる場所ができたのは大きな支え」。中村さんの妻・尚子さん「主人にとって朝倉は幸運の地だった。かんがい事業の技術を習得できる貴重な場所だった」。 //2年連続で天安門事件追悼集会が開けなくなるなど、中共政府の大きな波にのまれつつある香港。香港で民主化運動を続けてきたミュージシャンのデニス・ホーさんの言葉をメモ。「今の行動はすぐ何かが出来るわけではないけど、誰かが必ず見ていて、それに影響されて次の活動に繋がると信じている」。 //オリンピック直前なのに、JOC(日本五輪委員会)の経理部長が駅のホームから投身した衝撃的な事件が起き(7日午前)、なぜ五輪のお金の流れをすべて知る経理部長が自殺に追い込まれたのか、五輪委員会は真相を究明する義務がある。また、民放では報道しているのに、NHKは事件を黙殺し国民に伝えようとしない(当日夜のニュースで1秒も流れず)。その民放でもニュース原稿を読んでいる途中に動物の話題に変わってしまう(20秒)など、あまりに闇過ぎる。 JOCの山下泰裕会長「ご遺族は警察が〝自殺〟と認定していることに納得しておりません。事故死ではないかと思われている」と。遺族によれば故人は普段と変わらない雰囲気で、家族仲も非常に良かったという。 ●6月7日…〔今日の良かった〕デンマークの玩具メーカー「レゴ社」が、人種や性の多様性をテーマにした商品を初めて発売するとのこと。色・髪型が異なる11体のフィギュアセットで、「性の多様性を象徴する虹色」「人種の多様性を尊重する黒・茶色」「トランスジェンダーへ敬意を表すピンク・白色など」を使用しているとのこと。セットのデザイナーで自身も性的マイノリティーのマシュー・アシュトンさん「あらゆる年齢・ジェンダーの人を受け入れたいという気持ちを示すものです」。 ちなみにレゴ社は「戦争を子どものおもちゃにしない」というポリシーがあり、ブロックをセットで買うと緑色だけ数が少ない。理由は緑が多いと戦車や戦闘機を作ってしまうため。(レゴのスターウォーズ・シリーズはグレー色だからグレー) //国会の会期が6月16日に迫り、「性的少数者への理解増進を図る法案(LGBT法案)」と、先進国最下位の女性議員数を増やすためセクハラ・マタハラ(妊娠・出産をめぐる嫌がらせ)の防止策を行政に求める「候補者男女均等法改正 案」が、時間切れを理由に採決見送りになりそうだ。どこまでこの国の政治家は後ろ向きなのか。 「性的指向と性自認の多様性を受け入れる寛容な社会の実現」という法案は、あくまでも自治体の努力義務にすぎず、性的少数者の切望してきた差別禁止規定でもなく、罰則もない。そんなゆるゆるの法案ですら、自民党内保守派は 「行き過ぎた運動や訴訟に発展する」と反発。 山谷えり子元拉致問題担当相は「女子陸上競技に参加してメダルを取るとか、馬鹿げたことが起きている」と言うが、スポーツの問題は競技規則で対応すべきもので法案とは無関係。 簗和生(やなかずお)元国土交通政務官は、性的少数者の存在を「生物学上、種の保存に背く」と言い放った。人は種の保存のために生きているのではない。子を持つかどうかは個人の生き方に関わる問題で、国が命令するものじゃな い。簗議員(栃木3区)の暴言は、かつての杉田水脈議員の「(同性カップルは)子供を作らない、つまり『生産性』がない。そこに税金を投入することが果たしていいのかどうか」を思い出させる。 簗氏や山谷氏をはじめ、政治家からこうした人権感覚が疑われる発言が続くこと自体、同法成立の必要性を証明している。LGBT法案は何の強制力を持たなくとも、現実社会で苦しむ当事者にとっては一歩前進になる。五輪憲章は「性的指向による差別」を禁じており、 反対派の言動は五輪ホスト国としてあまりに情けない。 性的少数者に関連する政策情報を発信するfair代表理事の松岡宗嗣氏「(簗議員の)発言の謝罪も撤回もなし、法案の提出もなしでは、あまりに不条理。当事者の命を軽んじていると言っても過言ではない」。 ※僕は稲田朋美元防衛大臣と歴史認識問題で真反対の立場だけど、LGBT法案を懸命に通そうとしている姿勢はリスペクトしている。稲田氏は法案反対派について「(権利を尊重しすぎると)『その時だけ女』が女性用トイレや女湯に 入ってくる」と言う。これは誤解に基づく考え方で、トランスジェンダー女性の悩みを完全に無視している。性別への違和感は持続的なものだ。性自認に沿った施設の利用も、学校や職場と話し合い慎重に決められている。自民党が寛 容で多様性を重んじる保守政党だというなら、この法案は今国会で成立させねばならない。LGBTの方々の人権を尊重し、誰も取り残さない社会をつくる。世界から尊敬される国を目指したい」。完全同意です。2019年に、稲田 氏は「ひとり親」の所得税を軽くする「寡婦控除」について、未婚のひとり親も対象に加えるよう税制改正を主導し、また夫婦別姓を容認したことから、党内保守系議員から「伝統的な家族観を壊す」と批判を受け、「神道政治連盟」 の議員懇談会事務局長を更迭された。稲田氏「保守の本質は多様性と寛容です」。 他に注目した自民議員の発言は、「選択的夫婦別氏(姓)制度を早期に実現する議員連盟」の会長・浜田靖一議員の「(賛成派の若手のための)弾よけになって、というのならやるよ」「どうして(反対派は)そんなに自分の言ってい ることが正しいって思えるのか不思議なんだよな。全部に100点満点の答えがあるわけじゃない。なのに、なんで言い切れるんだろうな」 古屋圭司・元国家公安委員会委員長「(反対派議員たちが席を立って帰っていくことに)みんなね、自分の意見をいうだけじゃなくて、最後までいて人の意見を聞いて、ちゃんと議論の行く末まで見届けなさいよ」 //成人女性が未成年という設定のもとSNSへ登録すると、どういったことが起こるかを検証したチェコのドキュメンタリー『SNS 少女たちの10日間』が話題になっている。12歳という設定で友達を募集をしたところ、10日間で2458人ものオオカミ=成人男性がコンタクトし、卑劣な誘いを仕掛けてきた。判断力が成熟していない未成年に対する、大人たちの容赦ない欲望が露わになり、この映画でコンタクトしてきた複数の人間が逮捕された。(予告編だけでも学校で見せるべきかも) 日本の刑法は「13歳未満」との性行為を禁じているけど、携帯電話やSNSの普及で未成年者の性被害も深刻化しており、立憲民主党は「性交同意年齢」を“16歳未満”へ引き上げるよう党内で議論。ところが、同党の本多平直議員(56/比例北海道)が「50歳近くの自分が14歳の子と性交したら、たとえ同意があっても捕まることになる。それはおかしい」と引き上げに反対し大問題に。 会議に参加していた阪大大学院の島岡まな教授(刑法)いわく「発言を聞いて絶句した。(中学生との性行為は)性的搾取にあたるから、犯罪となり得ると示すことが大事だ」。枝野立憲代表の対応を注視。 ●6月6日…〔今日の良かった〕先日、バイデン米大統領はアジア系住民への嫌がらせや暴力などヘイトクライム(憎悪犯罪)の対策を強化する法案「新型コロナウイルス・ヘイトクライム法」に署名、同法が成立した。 米国ではコロナ感染拡大に伴い、アジア系住民に対する暴力や差別が激増(昨年3月から一年で6600件以上)。バイデン氏は署名にあたり「このパンデミックの間、(多くのアジア系住民が)攻撃され、非難され、嫌がらせを受けている。道を歩くだけで恐れながら生活している。沈黙 は共犯だ。我々は声を上げ、行動しなければいけない。我々は憎しみや偏見を止めることを約束する」と演説した。 新法では司法長官に対し、司法省内にヘイトクライムの担当官を任命することや、憎悪犯罪に対応する州・自治体の警察組織への支援強化を規定。また、新型コロナに絡む人種差別的な表現の使用を抑制するガイドライン作成も盛り込まれた。 //神戸地裁がニコニコ動画を運営するドワンゴ社に差別動画の削除を命じる決定。部落差別動画の削除を命じる仮処分は全国初。昨年11月、兵庫県の同和地区を撮影した動画がネットに投稿され、同地区に至る道順を説明、字幕で「貧民窟のイメージがあるが、どの家も立派な作りである」などと偏見に満ちた説明をし、地域名や個人名が特定できるようにしていた。ニコニコ動画のほかにも、同様の動画が「ユーチューブ」(グーグル社)と「ライブドアブログ」(LINE社)に投稿され、閲覧可能な状態となっていた。 投稿に気付いた地元自治会が市に相談。自治会はサイト管理者にそれぞれ削除を要請したが、放置されたため「差別が助長された」として、昨秋3社を相手取り、削除を求める仮処分を申し立てた。酒井隆明・丹波篠山市長「動画を見て驚きと怒りを感じた。表現の自由があっても差別は許されない」。 結果、グーグル社とLINE社は自主的に動画を削除。一方、ドワンゴ社は「投稿動画の内容を確認したが、任意では削除しない」と争う姿勢を示した。 最終的に地裁の仮処分命令が出されてニコニコ動画も削除されたけど、YouTube@グーグルとLINEは地裁に命令される前に削除したのに、動画の内容を確認したうえで「削除しない」と争ったドワンゴ社は、差別をエンターテインメントとでも考えているのか? ドワンゴ社は麻生元首相の甥・麻生巌氏が取締役になったり、安倍前首相が独占会見でニコ動を愛用するなど、非常に保守勢力と親和性が高い。裁判で争ってまで差別に荷担する企業体質はほんと変えた方が良い。もう2021年だ。 ●6月5日…〔今日の良かった〕先月27日の日記で触れた化粧品DHC吉田会長の在日コリアン差別発言。半年間、同社は公式ページにヘイト文書(サントリーをチョントリーと侮蔑等)を掲げていたけど、ついに発言を撤回し、サイトから削除された。これまでいくら非難されても、その声を無視し続けていたDHC会長。今回、削除の決定打となったのは流通大手イオンから取引停止にされかけたことだ。 イオンは「吉田会長の発言はイオンの人権基本方針とは相いれない」とDHCに警告。 その結果、DHCは「人権に関わる不適切な内容が掲載されていた非を認め、発言を撤回する」「今後、同様の行為を繰り返さない」とイオンに伝達した。文書の撤回を確認したイオンはDHCとの取引継続を発表。もしイオンが取引停止にすれば、他企業も差別会社とは契約を見合わせることになり、DHCは抜き差しならない事態に陥るところだった。 ただ、削除されたこと事態は良かったんだけど、DHCが「相手を選んで謝っている」のがホント卑怯というか、弱い相手だと謝らず、強い相手には頭を下げるって、なんなのそれって思う。 またDHCは、あくまでもイオンだけに撤回文書を送っており、会社としての公式声明はないままだ。それゆえ、茨城県下妻市は今年度のDHCとの健康関連事業を中止した。 下妻の菊池博市長「市の人権尊重に関する取り組みに沿うものではなく、大変遺憾」「問題となっていた文章は削除されたが、企業としての公式な見解は表明されていない」「今後、企業としての公式見解が出され、その内容が包括連携協定のパートナーとして容認できるものでない限り、協定継続は大変難しい」。さいたま市も「一連の文書について、DHC側からの説明が十分ではなかった」ことを理由に、同社商品をふるさと納税の返礼品から取り消したという。 //コロナの水際対策、入国後の待機者は1日300人が連絡つかずとのこと、そんなので本当に大丈夫なのかな。 ●6月4日…〔今日の良かった〕2020年度に鑑賞した映画レビューの邦画編・後編です! 【邦画編~後編】(10点満点) アルキメデスの大戦(千点)…映画の冒頭、いきなり戦艦大和の最後の戦いが描かれ、大和は轟沈する。その戦闘中、大和の乗組員が米軍機を撃墜し喜ぶシーンがある。米軍機のパイロットがパラシュートで脱出して着水すると、すかさず救助の飛行艇が降り立ち、パイロットを引き揚げて去って行く。片や日本軍は神風特攻。兵の命に対する扱いが国によって真逆であり、米兵救助の様子を甲板から茫然で見ている大和乗組員の表情は、この映画の忘れられないカットとなった。数学で戦争を止めようとした天才数学者を菅田将暉が熱演、「大和」建造費の矛盾を暴き出す過程はスリリング。本作の田中泯の台詞「日本人は負け方を知らない」もインパクトがあった。日清、日露と勝ってしまったため、人々は敗戦を受け止められない。そこから、なぜ「大和」という名の象徴的な戦艦を建造するのか明かされていく。フィクションと分かっていても、このエピソードは胸に響くものがあり、見たこともない反戦映画に満点(10点)どころか千点を献上したい。
翔んで埼玉(8)…日本アカデミー賞でのあまりの高評価に鑑賞、実際面白かった。二階堂ふみ演じる百美が愛すべきキャラすぎる。川を挟んで埼玉と千葉がにらみ合う合戦シーンの有名人対決に爆笑。麗(GACKT)が草加せんべいの踏み絵をさせられるシーンも尖っていた。秘境の群馬もツボ。東京が巨悪なのはお約束として、神奈川が悪の手先というのも、北関東の県視点でニヤリ。 ※ 予告編がシュールすぎ&ぶっ飛んでます!(笑) 花筐(8)…大林監督が癌と闘病しながら完成させた内省的な作品。赤色と青色が強調され、コラージュ風の映像を多用、大林監督にしか撮れない独自の映像美。「青春が戦争の消耗品だなんてまっぴらだ」という台詞が印象的だった。 真田十勇士(8)…中村勘九郎の猿飛佐助、松坂桃李の霧隠才蔵、ハマリ役だった。どんでん返しも面白かった。 時をかける少女(8)…1983年の作品。原田知世を世に出した、芸術性が高いアイドル映画。クライマックスのコマ割り風の映像による革新的な映像に見入った。ただ、吾朗ちゃんが可哀想。トイレでラベンダーの香りの芳香剤を嗅ぐとこの映画を思い出す。 セーラー服と機関銃(7)…アイドル映画なのにめっちゃ死者が出るストーリーで驚いた。「カ・イ・カ・ン」の射撃シーンでは飛び散ったガラス片で、薬師丸さんは怪我をしたとか。ラストのスカートふわりは望遠レンズの隠し撮りと知って驚いた。 1981年の作品。 ねらわれた学園(5)…指先ビーム炸裂!大林宣彦が監督し、松任谷由美が「守ってあげたい」を提供、当時大人気の薬師丸ひろ子が組んで、こんなトンデモ映画ができるとは!サイケデリックな光が飛び交う中、金星人の峰岸徹が上半身裸になると、お腹には巨大な眼が描かれていて目を疑った。本作はアイドル映画の原点となり、半年後に『セーラー服と機関銃』が公開。 赤穂城断絶(8)…忠臣蔵映画では珍しく、討ち入り後の切腹までを描いており貴重な作品。しかも最後に四十七士の墓所が映り「時代と共に人の心も変ったが、今もなお香華を手向ける人が絶えない」とのナレーション付き。墓マイラーとして嬉しかった。大石内蔵助役は萬屋錦之介。 1978年の作。 日本沈没(8)…1973年の作品。様々な国に日本人を難民として受け入れるよう交渉する過程がリアル。 「このまま何もせんほうがええ」という言葉は、感情に訴えるものがある。 新幹線大爆破(9)… 1975年の作品。フランスでも大ヒットした日本発アクションパニック映画の最高傑作。速度を80㎞より落とすと爆発するひかり109号をめぐり様々な人生が交錯。高倉健演じる爆破犯一味が突きつけられた下請け零細企業の悲哀、博多駅の人命と新幹線の人命を天秤にかけねばならない国鉄側の苦悩なども描かれ、見応えのある2時間半だった。この作品の「一定の速度以下になると爆発する」というアイデアは後世のサスペンス・アクション映画に大きな影響を与えた。 ●6月4日…〔今日の良かった〕2020年度に鑑賞した映画レビューの邦画編・前編です! 【邦画編~前編】(10点満点) 劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(8)…興行収入が歴代トップの400億円超えを達成。 テレビシリーズの延長にある劇場版なのに、“これまでのあらすじ”をいっさいせず、いきなり本編が始まる潔さ。 圧巻の作画とエモーショナルな音楽を、大スクリーンで楽しめて満足。炭治郎の底抜けに無垢な優しさと、何度でも自刃する勇気に脱帽。炭治郎の内面を覗いた敵が戦わずして戦意を喪失するエピソードが良い。そして柱の剣士・煉獄杏寿郎の鋼鉄の精神力!鬼になれば致命傷の傷が治るのに、煉獄は鬼から勧誘されても即断で拒否。人間のままそのときを迎える覚悟を示した。人間の命は有限であっても、その想いは無限に伝えられるという描き方が感動的だった。 一方、「鬼滅の刃」という作品は、“鬼はもともと人間であり個々の鬼には物語がある”というものが最大の見どころだったのに、本作の「夢を見せる鬼」は、あまり過去が語られなかった。そこを描けていればさらに高得点だった。とにもかくにも、煉獄杏寿郎に尽きる。彼がすべてを持っていった。弱いのは鬼だ。 ドラえもん のび太の新恐竜(8)…予告編を見たときに「また恐竜の話?」「もう恐竜モノはいい」と思ったが、子どもに付き添うため劇場へ。結果、観に行って良かった!恐竜を絶滅させた隕石が落下する「当日」を描いていた作品は、ハリウッドの実写を含めてこれまで見た記憶がない。さすが「連載50周年記念作品」と名打つだけあってスケールがでかい。多くのドラえもん映画は、テレビ鑑賞で十分と思うけど、この「新恐竜」は大きなスクリーンでないと臨場感が出ない。恐竜は鳥類に進化して生き残ったという最近の学説が反映され、滑空する翼竜と、羽ばたいて空を飛ぶ始祖鳥の区別をつけていた。特別ゲストの声を聴いて胸熱。 STAND BY ME ドラえもん 2(7)…のび太の優柔不断はシャレにならないレベルだけど、未来のしずかちゃんのケタ外れの寛容さに7点献上。 男はつらいよ お帰り 寅さん(9)…シリーズ第50作の寅さんは泣けた。何に?優しさに!!寅さんは徹底して弱者の味方。徹頭徹尾、人生にもがき、心で泣いてる人の味方。現代のイライラ、ピリピリした日本社会にマジで寅さん的思考が必要っす…。なぜ今の時代に山田洋次監督が回想シーンを多用してまで、あえて本作を作ったのか言葉でなく心で理解できた。 この最新作で、寅さんは長旅に出ていることになっている。でも、“いつものような”旅ではないことを観客は分かっている。従来なら寅さんが映画の途中でふらっと『とらや』に帰ってくるけど、渥美清さんが1996年に年に亡くなっているため、どれだけさくらと一緒に“お兄ちゃん”を待っても帰宅しないことを知っている。決して帰ることのない人を待ち続けている状態の方が、旅先で死んだという展開にするよりも、いっそう“寅さんロス”の寂しさがこみ上げてきた。 今回、大画面で観て改めて感じたのは、回想で登場する歴代マドンナを演じられた女優さんの美しさと、太地喜和子さんなど既に他界された複数の女優さんと再会できた懐かしさ。吉永小百合さん(当時27歳)が銀幕に映った瞬間、観客が息を呑むというか、場内の空気が明らかに変わったのを感じた(これは妻も同意見なのでほんとそう思う。妻いわく「しかも吉永さんがすごいのは今も美しいこと」)。 劇中、「こんなとき伯父さん(寅さん)ならこう言うよ」と、寅さんならどう考えるかと観客が想いを馳せるシーンがある。架空の人物なのに、観客はみんな寅さんの過去の言動を思い出し、実在した人物のような感覚で、「ああ、寅さんならそう言うだろうな」って涙ぐんでいた。これこそシリーズ50本の力であり、単発作品とはまったく違う映画体験だった。 最後はエンディングの歌で劇場全体の涙腺が決壊。そして歌が終わるタイミングで場内の照明が点くので困った。点灯が早すぎる!(汗) カツベン!(8)…大正時代の無声映画の活動弁士を主人公にした周防正行監督のドタバタ喜劇。主役の成田凌の名口調は、本職の活動弁士のように聴かせるものがあった。昇り調子の黒島結菜も良い演技。人気のある活動弁士はスターのようにモテモテで、映画館が引き抜き合戦をしているとか、当時の映写室の様子とか、映画ファンには好奇心がそそられるネタが満載だった。 ※外国には活動弁士が存在せず、日本だけの文化。厳密な意味で日本にはサイレントの時代がほとんどなく、黎明期からトーキーだった。 蜜蜂と遠雷(8)…ピアノ演奏コンクールを詩的な映像で綴った作品。4人のピアニストはライバルではあるが互いを敵対視しておらず、他人の演奏に刺激を受けて大急ぎでピアノに向かい連弾をしたりする。僕は他の天才型の3人ではなく、「生活者の音楽」を追求していた松坂桃李に感情移入。 キングダム(7)…邦画としては頑張ってスケール感を出していた。山﨑賢人のシン、吉沢亮のセイ、長澤まさみの楊端和、橋本環奈のテンはベストキャスティング。大沢たかおも意外に王騎将軍が似合っていた。 決算!忠臣蔵(3)…忠臣蔵の映画なのに討ち入りのシーンがないどころか、吉良上野介まで出てこないってどういうこっちゃ!ずっこけまくり。ガッカリにもほどがある。だけどそれ以外は楽しかったし役者も良かったので3点つけておく。 君の膵臓をたべたい(8)…2018年のアニメ版。まったく予備知識なしで鑑賞、スプラッター的なホラーコメディと誤解していた。そして後半が衝撃的過ぎた。最後まで闘病の物語になると思っていたから、あんな結末になるとは想像だにせず。思わず「えっ!?」と声をあげてしまった。 アシュラ(9)…平安時代末期の飢饉の村に生きる孤児の物語を超絶クオリティでアニメ化。最初から最後まで地獄のような飢饉描写が続き、人肉を食らって生き延びる主人公に絶句。「生まれてこない方がよかったんだぁ!こんな苦しいところに生みやがって!」と泣き叫ぶアシュラに、僧侶が自分の腕を切って「食え」と差し出すシーンが凄すぎた。この悲惨な世界にあって、時折垣間見える人間の善意に心を揺さぶられた。声優野沢雅子さんの熱演を特筆したい。2012年の作品。 ●6月3日…〔今日の良かった〕2020年度鑑賞の映画レビューを3日連続でアップ完了、引き続き日本映画編をまとめています。ときに!4月と5月だけで映画(テレビ)を17本見ているのですが、すべて子どもと一緒に見ているため、気がつけば感想はほとんど育児ブログに。(^^;) 本来なら、映画レビューも随時ここにアップしたいところですが、既に時事ニュース関係だけでテンコ盛りになっており、もうこの日記スペースに収まらなくなっています。 子どもと見ているのは『ブルース・ブラザーズ』『ある日どこかで』『キャスト・アウェイ』『グーニーズ』『スタンド・バイ・ミー』などですが、オスカーに輝いた新作『ソウルフル・ワールド』などもあります。思いがけない質問に答えながら鑑賞していると、昔観た作品でも新たな発見があったり面白いですね。 ※育児ブログ(映画レビューのラッシュが始まるのは本年4/18の『シャーロック・ホームズ』からです) //いま観たいのは田中泯と柳楽優弥がW主演で絵師・葛飾北斎を演じた『HOKUSAI』と、DVDが今月下旬にリリースされる『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』です。後者は上映時間がなんと4時間2分!公開時の2倍あり、もはや新作ですね(笑) ●6月2日…〔今日の良かった〕2020年度に鑑賞した映画レビュー(洋画編)の続き。この後編は昔の映画がメインです。 【洋画編~後編】(10点満点) 続・夕陽のガンマン/地獄の決斗(10)…1966年の作品。モリコーネの名曲「黄金のエクスタシー」(3分21秒)が流れるなか、墓地を駆けずり回るトゥーコのカットが印象的。隠し財産20万ドルを巡って、男どもが互いに出し抜こうと画策。3人が三角形になっ て決闘するシーンに痺れた。3人は卑怯な奴、悪い奴、善い奴だが、イーストウッドも十分に悪党なので善い奴はいないと思う(笑) ウエスタン(10+α!)…1968年の作品。素晴らしかった!レオーネ監督の西部劇の大傑作。名作と聞いていたけど、約3時間もあるため、なかなか手が出なかった。音楽を担当したエンニオ・モリコーネの訃報を受けて、テーマ曲が有名なこの映画をついに観る決心をして鑑賞開始。 冒頭、人相の悪い3人のアウトローがひなびた駅舎に登場し“ふむふむ、この3人の物語か”と思っていたら、台詞がないまま10分以上が経過、汽車が到着すると急展開の銃撃戦、“あれ?3人とも…”。次に西部の農場が映り、ある開拓者一家が 新しい母親を迎える準備をしている。“おお、このファミリーが主役なのか。子どもたちもいて賑やかだ”。その数分後、“嘘だろ…子どもたちまで…”。さらに、「アメリカの良心」のような役柄を演じてきたヘンリー・フォンダが、どクズの悪党で困惑。 続いて汽車からクラウディア・カルディナーレが降りると、待ってましたのテーマ曲が流れた。そして分かった、この作品は1人の主人公のドラマではなく、一時代の群像劇なのだと。 西部の広い荒野と同じように、ゆっくりと物語が進み、前半に意味不明だった事柄は、徐々に明らかにされていく。中でも、ブロンソン扮する“ハーモニカ”の復讐の理由が分かったときはカタルシスに近いものがあった。 165分の長尺を退屈に感じないばかりか、間の持たせ方が抜群にうまく、いつまでもこの空間に身を浸したい気持ちにさせた。暑くて、埃っぽく、男臭い世界に魅了された。映画のエンドロールでは、ひとりの男の夢が成就したロングカットを、僕は万感の思いで見ていた。主人公はいないと前述したけど、約3時間ある作品の、序盤で死んでしまった男が主人公なのかもしれない。それはそれで凄い映画だ。本人がいないのに映画の残り5分の4を支配しているのだ から。 ※『ウエスタン』メインテーマ@神曲!(3分42秒)この美曲が西部劇のBGMすっよ!? 人生の特等席(8)…先立った妻の墓前で“You're My Sunshine”をイーストウッドが歌うシーンが最高。父と娘は互いに距離を感じていても、野球の話題になるとオタクぶりを発揮して呼吸がドンピシャになるのが面白い。 コンティジョン(8)…コロナ禍がなければ存在すら知らなかった2011年の映画。感染症と戦うWHO職員、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)職員、初期感染者の遺族らが、それぞれ立場からパンデミックと向き合う。医療は崩壊、清掃業者が訪れず街がゴミ だらけ、葬儀も不可能など、様々な状況がリアルに描写されている。パルトロウ、ウィンスレットというオスカー女優が簡単に世を去って行くことで、ウイルスの危険性が伝わってきた。 マーガレット・サッチャー鉄の女の涙(6)…保守的なイギリス政界で、女性議員あること、庶民の生まれということが、いかに大変ということか分かった…が、組合運動つぶしに積極的だったりやはりサッチャーはマッチョすぎる。リベラルのメリル・ストリープがサッチャー役というキャスティングも話題に。 ゾンビランド(8)…全米「ゾンビ映画史上№1ヒット」のおバカなゾンビ系コメディ。ウディ・ハレルソン、エマ・ストーン、ジェシー・アイゼンバーグという名優が集まり、さらにビル・マーレイまで加わって、この珍奇な怪作が爆誕した。タフガイのハレルソンが大好きなお菓子(うまい棒みたいなやつ)を探して全米をさ迷っているシュールさ。姉妹に何度だまされても助けてあげる男どもが愛おしい。 バルジ大作戦(7)…米軍の砲弾をカキン!と跳ね返しながら森から出て来る戦車軍団に興奮。CGでなく実写であり、よくあれだけ戦車を集めたと思う(500両とも)。あとから分かったけど、冬季のベルギーが舞台なのに雪のないスペインでロケしたり、シャーマン戦車をキングタイガーという設定で使うなど、何でもありだったようだ。でも、それに気づかず楽しんだので個人的には高得点。1965年作品 プレデター(6)…公開から30年を経てついに鑑賞。なるほど、ジャングル版の『エイリアン』だったのか。ただし、武器を持たない者は攻撃しない点で、はるかにエイリアンより話せる奴。侵略ではなくただの狩りを楽しむために地 球を訪れているのが面白い。ハンティングを楽しむ人間は、熊やシカにとっちゃプレデターだ。 ベストキッド(7)…コロナ禍の巣ごもりで鑑賞。メインと思っていた空手の試合はどれも短時間、もっと見たかったな。「鶴の型」は真似したくなる(笑)。悪役の若者が負けてトロフィーを手渡すシーンは爽やかだった。っていうかミヤギ師匠(沖縄出身のハワイ移民)のキャラ設定に驚いた!第二次世界大戦のヨーロッパ戦線で、最も多くの勲章を受けた日系人部隊442連隊の生き残りとは。この部隊は死傷率31%、「名誉戦傷戦闘団」として知られている。さらにミヤギは、日系人収容所で妻子を出産合併症で亡くすという悲しい過去を背負っている。これらの背景から、いっきにミヤギという人物に深味が出た。 (邦画編もアップします!) //ニューヨーク市、本日ついにコロナ感染の死者ゼロに!昨年はあんなに酷いコロナ禍に襲われていたのに、ワクチンはやっぱすごいです。そのニュースに驚いていたら、なんとイギリスは全国で死者がゼロに。あのイギリスが! ●6月1日…〔今日の良かった〕2020年度に鑑賞した映画レビュー(洋画編)の続きです。この中編は、5年前までの作品が対象です。 【洋画編~中編】(10点満点) グリーン・ブック(9)…あの『ボヘミアン・ラプソディ』を破ってアカデミー作品賞を受賞したロードムービー。時代は黒人差別が根強く残る1960年代。繊細な心を持つ孤独な黒人ピアニストと、粗野なイタリア系白人運転手がアメリカ南部を8週間の演奏旅行。当初は性格の違いからギクシャクする2人が、手紙の代筆など様々な出来事を経て次第に友情が育まれていく。人種差別が大きな問題になっている昨今、この映画の存在意義は大きい。場末の酒場で弾くショパンが素晴らしく、ピアニストを演じたマハーシャラ・アリはアカデミー助演男優賞を受賞!また、やんちゃな若者グループを腕っ節で追い散らしたヴィゴ・モーテンセンもかっこいい。警察に拘留された彼らを助けた電話の相手が特大級の大物で痛快 だった。 ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(9)…ニクソン政権下におけるジャーナリズムVS国家権力を描いたスピルバーグの傑作。トム・ハンクスがワシントン・ポスト編集長に成りきっていた。当時は珍しかった女性の企業トップとして、周囲の偏見と戦ったメリル・ストリープ(ワシントン・ポスト発行人の役)も見事。彼らは逮捕覚悟でベトナム戦争の泥沼化を暴いた極秘文書ペンタゴン・ペーパーズを掲載しようとする。権力に取り込まれ、政治家の虚偽答弁をそのまま流すような、どこぞの国の全メディア関係者が見るべき映画。社会派作品でありながらスリリングな娯楽要素も取り入れ、観る者を退屈させないスピルバーグはさすが。 サウルの息子(10)…アウシュヴィッツ強制収容所には、特種な任務をやらされるユダヤ人部隊(ゾンダーコマンド)がいた。彼らは同じユダヤ人仲間をガス室に案内し、扉をしっかりと閉め、凄絶な阿鼻叫喚を背中に感じながら衣類から貴金属を回収し、時間をおいてガス室に入って遺骸を引きずり出し、次の“お客”に備えて吐瀉物や排泄物を綺麗に洗い流す。遺骸は燃やされ、遺灰を川に捨てる、これを毎日延々と行う。考えうる限りの最悪の地獄だ。この映画は彼らの任務を手持ちカメラで後方から撮影しており、観客もアウシュヴィッツにいる感覚に陥る。真正面から遺骸を写さず、時折、画面の片隅に肌色の“山”を見せて、そこに言語を絶する暴力の被害者がいる気配を感じさせる。正気を保つために、それを見ないようにしているのに、時々目の端に見えてしまう…そんな印象だ。冒頭、ナチス将校がガス室で死にきれなかった子どもの鼻と口を無表情で淡々と押さえる場面があり、僕は少しトラウマになった。主人公はその可哀想な少年を、自分の息子として弔い埋葬しようと奔走する。衝撃的だが、映画史に欠かせぬ重要作品であることは間違いない。 ROMA/ローマ(8)…1970年代のメキシコを舞台にしたアルフォンソ・キュアロン監督の半自伝的作品。あの無責任な恋人(男)に怒髪天。映画の役柄と分かっていても、女性に対する仕打ち、学生運動を暴力で弾圧した民兵、見たくもない陰部全開ダンスのトリプルコンボで「いい加減にせんか」と説教したく。この映画を思い出すとき、感動的だった海辺のシーンと、水たまりに反射した飛行機と、あちこちに散らばる犬のフンがワンセットで甦る。嗚呼、どうか家政婦のクレオが幸福な人生を歩めますように。 ※メイキングを見て、クレオが赤ん坊の運命を撮影本番まで知らされず(医師役だけが台本を知っている)、アドリブのナマのリアクションと知った。それであんなに胸に迫ったんだ…。 ※Netflix映画の長所は、都会のミニシアターでしか上映されないような本作が、家庭で鑑賞できることだ。 運び屋(8)…アメリカ最大の麻薬密売組織の運び屋となった90歳の男の実話がベース。イーストウッドが無事に“仕事”を終えるようハラハラしながら見守る一方、“これ、やったらアカン仕事やん”と困惑する自分がいた。監視役のチンピラが次第に イーストウッドを思いやるのが良い。一緒に美味いもの(プルドポークサンド)を食べるのは重要だね。イーストウッドの枯れた演技を堪能。 1987、ある闘いの真実(1億点)…ソウル五輪の頃に韓国が軍政から民政に移行したことは知っていたけど、ほんの30数年前に、圧政と戦うため隣国でこんな苛烈な命がけの抵抗があったのかと画面に見入った。光州事件を描いた『タクシー運転手』、軍政打倒を描いた本作『1987、ある闘いの真実』、リンクする2本の韓国映画で、人間の自由を求めるエネルギーに圧倒された。同胞の犠牲のうえに勝ち取った民主主義のこの重みよ。 舞台は全斗煥・軍事独裁政権下の韓国。1987年1月14日、学生運動家(ソウル大学の生徒会長)の朴鍾哲(パク・ジョンチョル)が治安本部の取り調べ中に21歳で拷問死する。取調官5名が手足を掴み、水責めで窒息させた。警察は証拠隠滅のため遺体を火葬しようとし、また「持病による心臓発作」と発表したが、検死に関わった医師が新聞記者に遺体の状態をリーク、拷問疑惑が大きく報道される。以降、事件をもみ消そうとする警察と、真相に迫ろうとする人々のギリギリの攻防が続く(映画には描かれていないが、翌月の全国追悼集会では釜山デモを主導した弁護士時代の盧武鉉(ノ・ムヒョン/41歳)と文在寅(ムン・ジェイン/34歳)を含む798人が警察に連行されている)。 その後もソウルを中心に抗議デモが行われ、6月9日に「拷問致死隠蔽糾弾及び憲法改正国民大会」の決起集会デモに延世大学の李韓烈(イ・ハンニョル)が参加する。光州出身の李韓烈は、軍が市民を虐殺した光州事件(1980)の時にまだ14歳であり、何も行動しなかった。だが同学年に死んだ子もいて、彼はその墓前で自身を恥じ「お前の仇は討つ」と誓う。そして7年後に朴鍾哲の拷問死をきっかけに始まった民主化運動で先頭に立った。目の前は武装した戦闘警察。そして…。 韓国の人々が、なぜ大統領の汚職に烈火の如く怒るのか、この映画でよくわかった。「選挙権を得るために、民主化運動でどれだけ市民の血が流れたと思っているのか。命がけで手に入れた選挙権なのだ。皆が選んだのになぜ汚職するのか!」と。 ※予告編、実話だけに緊迫感が伝わってくる(1分46秒) 【以下ネタバレ、というか史実】ソウルにて負傷した仲間を救出時に、戦闘警察が発射した催涙弾の破片を頭部に受け、李韓烈は意識不明のまま7月5日に死亡する(享年20)。朴鍾哲の拷問死と李韓烈の被弾事件は民主化運動の起爆剤となり、国民の怒りは頂点に達した。李韓烈は国民葬となり160万人が参列。 翌年にソウルオリンピックの開催を控えていたため、全斗煥軍政は学生デモでオリンピックが吹き飛ぶことを恐れ、後継指名を受けた盧泰愚が「民主化宣言」を発表し、ついに独裁者は退陣した。僕は2019年に李韓烈君の墓(光州市)と、彼が被弾した延世大学・正門前のメモリアルを訪れ手を合わせていたので、余計に感情移入して1億点という異次元の点数に。ちなみに、本作で女子学生を演じていたキム・テリが、傑作韓流ドラマ『ミスター・サンシャイン』のヒロインに大抜擢されている。 //全仏オープンの会見キャンセルについて、大坂なおみ選手が丁寧にうつ病のつらさを説明すると、「なぜそれをキャンセル前に言わなかったんだ」とする意見をチラホラ見かけるんですが、告白することが苦しかったり、アスリートがそれを明かすことの勇気を考えないのかな…。 ●5月31日…〔今日の良かった〕例年は年末年始のタイミングでその年に鑑賞した映画のレビューをまとめて日記にアップしているのですが、2020年度分は「『今日の良かった』がネタ切れになったとき用に、“保険”として残しておこう」とストックしていました。そしたらどうですか、もう6月になってしまいます!これは半年間、世間に良かったことが途切れなかったという意味で嬉しい誤算なんですが、これ以上ストックしておくと完全にアップするタイミングを失ってしまうので、3日間にわけて掲載します。昨年はコロナ禍という特殊状況下になってしまったため、旧作やNetflix、アマゾンプライムの作品も多いです。 【洋画編~前編】(10点満点) ジョジョ・ラビット(10)…最高のラストシーンに満点を献上!主人公はドイツ人の少年。あだ名はラビット(臆病者)、ヒトラーが脳内友達という10歳のジョジョ。ナチスの洗脳教育でユダヤ人を嫌うも、母がかくまったユダヤ人少女を好きになってしまう。その移りゆく感情の巧みな描き方に引き込まれた。彼女のために書く手紙のエピソードが良い。ユーモアが散りばめられたドラマだけど、第3帝国滅亡の日の市街戦は凄絶。ジョジョの母親を演じたスカーレット・ヨハンソンが圧倒的存在感。意志が強く愛情深い母親は、赤い靴と共に心の内に。この映画を観た人とダンス・シーンの素晴らしさを語り合いたい。 ※予告編(2分19秒)未見の方、予告編いいです! パラサイト 半地下の家族(8)…カンヌ映画祭パルムドール受賞&アジア映画初どころか外国語映画として初めてのアカデミー作品賞受賞、本当におめでとう!貧富の格差という社会問題を描きながらも、笑いとサスペンスの極上のエンターテインメント作品に仕上げたポン・ジュノ監督の手腕に敬服。ユーモラスかつ凄惨なブラックコメディであり、誰1人、後半の展開を読めた人はいないと思う。それにしても、豪雨で水没した貧しい町のあの息苦しさよ。どんなに身分を偽っても、衣服や身体に染み付いた半地下のジメジメした匂いは取れず、物語はそれを巧みに扱っていた。富豪たちの鈍感さは暴力の域に達しており反発を覚えたが、一方でお人好しの社長夫人、トラウマを持つ少年のことを考えると胸が痛む。この作品が世界で大ヒットしたということは、それだけ格差社会の深刻さが共通の問題になっており、世界が病んでいるということ。 未来の映画ファンがこの作品を観て「こんな時代が終わって良かったな」と語り合えていますように。ポン・ジュノ監督の今後の作品が楽しみ。※諦観した妹を演じた人がオスカー授賞式で見せた笑顔に、なんだかホッとした自分がいた。 スターウォーズ スカイウォーカーの夜明け(9※大甘点)…主人公レイの正体に仰天し“まさか”とのけぞった。そしてここまで小者感があったカイロ・レンが、一気に心を掴んでいった!エンディングロール、暗闇に響き渡るスターウォーズの名旋律を聴きながら「大ボリュームでこのエンドタイトルが聴けるのもこれが最後か」としみじみ聴き入った。1977年、小学4年生のとき母に連れられて大阪梅田のOS劇場シネラマスクリーンで旧第1作(EP4)を観たときのことを思い出し、このシリーズと歩んだ42年を噛みしめ、妻子に悟られないよう落涙。ありがとう、すべての制作スタッフさん!タトゥイーンの双子の太陽がいつまでも瞼の裏に。 アイリッシュマン(9)…マフィアの栄枯盛衰を描いたスコセッシ渾身の大長編。3時間半もあるのに、デ・ニーロ、パチーノ、ペシの名演により緊張の糸が切れることはなかった。マフィアを美化することなく、カネと裏切りの世界を描く。新たな登場人物が現れる度にテロップで死因が表示され、惨めな最後を伝える。驚いたのは撮影技術。30歳頃のデ・ニーロを特殊メイクと思っていたら、CG処理で若返らせているとのこと、なんと特殊メイク不要の時代になりましたか! 2分の1の魔法(9)…愛する人、それが家族であれ恋人であれ、先立たれるのは本当につらいこと。だけど、残された者同士で力を合わせて壁を乗り越えていくしかない。その現実を描いているのが本作の素晴らしさであり、この作品を世に出したいという作り手の思いが伝わってきた。亡き父を復活させるクライマックスは良い意味で予想を裏切られ、思わず“そうきたか!”と小膝をポン。 TENET テネット(9)…ノーラン監督の待望の新作『テネット』、大混乱しつつも凄い映画であったと圧倒された。“逆行する時間の中を進む”という新しい映像体験に興奮。タイムマシンで一気に過去に行くのではなく、ビデオの巻き戻し状態の世界に放り込まれる。「時間逆行」の中の戦いは見たことがない映像の連続。時間を逆行する人間、時間を順行する人間が同時に画面に出ているため、個々の人物の動きを常に把握する必要あり。そして、説明不足のまま次のシーンに進むので、頭の中で再構成しながら観ないといけない(汗)。よくこんな頭がショートしそうな映画を作ったと、ノーラン監督に脱帽。ニールは本当に良い奴。 野性の呼び声(7)…コロナ禍で映画館が一時的に閉館する直前、最後に鑑賞した新作映画。犬ぞりでアラスカの大雪原を疾走するシーンが素晴らしかった。世捨て人を演じたハリソン・フォードも好演。原作は米国の作家ジャック・ロンドンの冒険小説(6度目の映画化!)。 ハーレイ・クインの華麗なる覚醒(8)…はっちゃけたハーレイ・クインを中心に、年齢も性格も人種も異なる5人の女性が手を組み、どクズな男どもをフルボッコに!敵ボスが小者など、ストーリーの薄さはご愛嬌。5人の掛け合いは笑いも多く痛快だった。主演のマーゴット・ロビー、「グッドナイト」と書かれた愛用のバットが似合いすぎる。 ※予告編、このブッ飛んだ感じがGOOD ミッドウェイ(2019版)(8)…日米開戦時に20歳だった人はいま99歳。戦争を体験した世代が世を去りつつあるいま、日米の大規模海戦を文字だけでは具体的にイメージできない。こうして製作費120億円をかけ映像化してくれたおかげで、現実に起きたことだと改めて理解しやすくなる。『ミッドウェイ』は真珠湾、ドゥーリトル空襲、マーシャル諸島、駆逐艦VS潜水艦、ミッドウェイ決戦、すべてを2時間で見られるうえ、音響が抜群にいい。この映画をテレビの小さな画面で見れば「ゲームのCG画面じゃん」となるかもだけど、劇場では圧巻の大音響でCGと実写の壁を突き破った。なんせ低音の爆音が腹にくる。対空射撃の雨嵐の中、上空から炎上する爆撃機や爆弾が一緒に落ちてくる映像は戦慄の臨場感、空母の乗組員と一緒に僕も息を呑んで見上げていた。 この海戦、戦果だけをみれば米軍の圧勝だけど、決して楽勝だったわけではなく、出撃した米軍航空機の半数が未帰還であり、急降下爆撃の緊張感はかなりのもの。 かつてのハリウッド映画なら日本人は倒すべき不気味な敵として描かれていたけど、山本五十六(豊川悦司)、山口多聞(浅野忠信)のことをちゃんと描こうとする意志が見えた。映画の最後に「米国・日本の両兵士に捧ぐ」とあったのもグッときた。 映画とはいえ約80年前の太平洋上の総力戦の真っ只中に立った体験は実に貴重。※ヤフー映画の低評価に関しては当てにならないとつくづく思った。 キャッツ(5)…個性あふれる様々な猫が次々に登場し、最終的に「猫はあなたがた(人間)に似ている」と観客に語りかけ、僕らに多様性の素晴らしさを気づかせてくれる名作…のはずだった。序盤のゴキブリを食べるシーンで生理的な不快感がいきなりマックス、おえええええ。最後の気球も、あの演出で観客に通じるのだろうか。どうしてこうなった。 米国のワースト映画の祭典『第40回ゴールデンラズベリー賞(ラジー賞)』に最多9部門ノミネートされ、最低作品賞、最低監督賞、最低脚本賞など6部門を制す。 1917 命をかけた伝令(7)…強烈な映画体験だった。全編ワンカットでカメラが切り替わらず、凄まじい没入感!観客は第一次世界大戦の戦場(1917年の仏独戦線)を伝令となって疑似体験。塹壕から出て砲弾の跡を進み、むごたらしい味方の屍を乗り越え、敵陣の後方へと抜けて、野山を越え、川を越え、焦土の町を越え、友軍を探す。唯一、時間が“とぶ”のは、主人公が気絶しているときだけという、リアルタイムならではの緊張感。ただし、エピソードは広がらず物足りなさもあり。もっと面白く出来たはずで、もったいない。 アナと雪の女王2(7)…前作からの期待値が高すぎた。もっとユーモアいっぱいの話が観たかったなぁ。っていうか、「自分ガンバレ」「私ガンバレ」ソングばかりで、なんか強迫観念で窒息しそうになった。とはいえ、クリストフの80年代MTV風の歌は世代的にどストライクだったし、鑑賞後しばらくして「未知の旅へ~」を聴くと、中盤からの盛り上がりがだんだんクセになって結局ハマった。パート3が作られたらもちろん観に行く。 ターミネーター:ニューフェイト(8)…賛否あるけど僕は大いに楽しめた。サラ・コナー(リンダ・ハミルトン、28年ぶり63歳)がお婆ちゃんになってもバズーカ砲ぶっ放して頑張ってる、その姿を見られただけで胸熱だった。 フォードVSフェラーリ(8)…1966年のル・マン24時間レースをめぐる実話。破天荒な天才ドライバー、ケン・マイルズを演じたクリスチャン・ベールの、常に何かに挑み、闘志をたたえた瞳が心に残る。レース・シーンはテレビで観てもかなりの迫力、これは劇場で観るべきだった。※フェラーリは常勝ゆえに打ち倒すべき巨大な敵として描かれていたけど、心情的には札束で人を殴るような大企業フォードより、芸術家肌のフェラーリを応援したくなる。しかもフォード側(マット・デイモン)のピットはフェラーリ陣営をけっこう妨害していたし(汗) ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(8)…タランティーノが手がけた最も心優しい作品。落ち目の俳優を演じたディカプリオ(1974生/公開時45歳)と、専属スタントマン役のブラッド・ピット(1963生/同56歳)のやり取りは息がピッタリ。実年齢で11歳離れているけど、ずっと前からの親友に見える。NGを連発してションボリするディカプリオを、8歳の子役が慰めるシーンが良い。一方、元撮影所をアジトにするカルト信者(マンソンファミリー)たちの不気味さよ。1969年のシャロン・テート殺害事件を知っているだけに、後半になるにつれ胃がキリキリ。そしてあの神展開。ハリウッドの多くの映画人がタランティーノに喝采を送ったのもわかる。※それにしてもブラピ、屋根の上でアンテナを直しているだけで、なんであんなカッコええのん!? シャザム!(8)…マーベル系ヒーローに対して生真面目な印象のあるDC系ヒーロー。その中にあって、ギャグ満載の楽しい英雄が誕生した。中身が子どものまま大人のスーパーヒーローに変身したシャザムは、当初は力を上手く扱えず失敗ばかり。クライマックスはめっちゃ熱い展開になり、面白さが数倍跳ね上がった!サプライズのゲストもいて、続編が楽しみ過ぎる。(後編に続く) ●5月31日…〔今日の良かった〕先日FM放送で語った『墓巡礼・感謝の旅』が某YouTubeにアップされたことを謹んでここにご報告いたします。移動中などにお楽しみいただければ幸いです。 『FM放送 墓マイラー・トーク “感謝を伝える旅”(2021.5.16)』 https://www.youtube.com/watch?v=zfKU7c84xjM (23分) ※リクエスト曲、ルイ・アームストロングの『この素晴らしき世界』は歌詞もメロディーもたまらないです。彼はこの歌をベトナムに出征する若い兵士たちの前で歌いました。 『この素晴らしき世界』 ♪緑の木々に赤いバラが見える それは人々のために花開く 僕はしみじみ思うんだ なんて素晴らしい世界かと 青い空や白い雲を眺める僕 明るく喜びに満ちた昼 暗く神聖な夜 そして僕はしみじみ思うんだ なんて素晴らしい世界なのかと 七色の虹が空に美しく映え 行き交う人々の顔を染めている 友人たちが握手をして「ご機嫌いかが」と挨拶する姿が見える 彼らは心から言うのさ アイ・ラヴ・ユーと 赤ん坊が泣いているのが聴こえる あの子たちが大きくなって 僕よりずっと沢山のことを学ぶだろう 思わず感動してしまう なんと素晴らしい世界じゃないか そうさ 僕はしみじみ思うんだ 嗚呼 この世はなんと素晴らしい世界なのかと! ※“赤ん坊たちは、自分たちの世代よりずっと沢山のことを学んでくれるだろう”というのは、時代を考えると、僕にはとても深い歌詞に聞こえます。 //映画『ブレード・ランナー』のBGMを雨の音とミックスした音源(YouTube)、ええなぁ。 → |
●5月29日…国内利用者3300万人の「インスタグラム」と、同じく2600万人の「フェイスブック」では、以前から利用者の間で投稿の反応が気になる、いわゆる“いいね疲れ”が広がっており、27日からインスタで「いいね!」の数を表示させない機能を導入、近日フェイスブックもこれに続くという。しかも画期的なのは、他人の投稿に対する「いいね!」の数まで見えなくできるとのこと。素晴らしい。 様々な人物を墓巡礼しているうちにたどり着いたのは、人は自分のできる範囲で頑張って生きており、人と人を比較などできないということ。唯一比較していいのは、今日の自分と過去の自分だけ。たとえば、先月の自分や5年前の自分など。だから、自分や他人の「いいね」に振り回されないよう、非表示にできるというのはナイスアイデアだと思う。 //絵本「はらぺこあおむし」(1969)で知られる米国の絵本作家エリック・カールさんが23日に他界。享年91。ティッシュ紙や指を使って描く柔らかな画風が人気を集め70作品以上を残した。「はらぺこあおむし」は妹さんのために描かれ、おなかをすかせたアオムシが、いろんなものを食べ続け、最後は色鮮やかなチョウチョになる話。同書は70以上の言語に翻訳され、5500万部のベストセラーとなった。 エリック・カール「この本は希望の本だ。子どもたちには希望 が必要だ。取るに足らない小さなアオムシは美しいチョウとなり、世界に羽ばたいていく」。 ちなみに初版本は、穴あきの仕掛けやページの幅がまちまちであるため、米国内で印刷・製本してくれる会社が見つからず、なんと日本で印刷されたという。日本語版は国内の翻訳絵本で最も売れてた絵本となった(現在430万部)。 ●5月28日…〔今日の良かった〕先週、北海道と北東北(青森、岩手、秋田)に広がる1万年前の縄文遺跡群がユネスコ『世界文化遺産』に登録するよう勧告された!紀元前の遺跡としては国内初。 今回選ばれた遺跡群の中で、墓マイラーとして是非行ってみたいのが、秋田県北部の鹿角市の大湯環状列石(おおゆかんじょうれっせき)。配石の下から副葬品をともなう土坑が見つかっており、大規模な共同墓地ということがわかっている。 この遺跡には直径46mという日本最大のストーンサークルがあり、2つの遺構の組石は48基と44基、大きな石は8キロ離れた川から運んだもの。古代人の死者に対する想いを感じる。環状列石中心部から遺跡の日時計中心部を見た方向が夏至の日に太陽が沈む方向になっており、コロナ禍が去ればぜひ夏至に訪れたい! 千歳市郊外のキウス遺跡にも興味を惹かれる。ドーナツ状の盛り土の中に14カ所の墓が設けられた北海道固有の集団墓といい、外径は74メートルに達するとのこと。 「北の縄文CLUB」大宮トシ子会長のコメント「縄文時代は自然と共存し、争いのない平和な生活を1万年以上も営んでいた。現代の私たちが見習うべき点が多い」。 【北海道と北東北の縄文遺跡群】 北海道 ・函館市(垣ノ島遺跡、大船遺跡) ・千歳市(キウス周堤墓群) ・伊達市(北黄金貝塚) ・洞爺湖町(入江貝塚、高砂貝塚) ・森町(鷲ノ木遺跡) 青森県(三内丸山遺跡) ・青森市(小牧野遺跡) ・弘前市(大森勝山遺跡) ・八戸市(是川石器時代遺跡、長七谷地貝塚) ・つがる市(田小屋野貝塚、亀ヶ岡石器時代遺跡) ・外ヶ浜町(大平山元遺跡) ・七戸町(二ツ森貝塚) 岩手県 ・一戸町(御所野遺跡) 秋田県 ・鹿角市(大湯環状列石) ・北秋田市(伊勢堂岱遺跡) ●5月27日…〔今日の良かった〕ようやく地方自治体やメディアが化粧品大手DHCの人種差別にNOを宣言し始めた。問題発覚から半年、あまりに遅い動きだけど、少し胸をなで下ろしています。 コトの発端はDHCの吉田嘉明会長(80)が昨年11月、在日コリアンに対する差別的な文章を会長名でWEBに公開したこと。 DHCは公式サイトに「サントリーのCMに起用されているタレントはどういうわけかほぼ全員コリアン系日本人です。 そのためネットではチョントリーと揶揄されているようです。DHCは起用タレントを始め、すべてが純粋な日本人です」と“声明”を発表。背景には昨年前期の売上げでサントリーに敗れ、DHCが業界ナンバーワンの座から落ちてしまったことがあります。ライバルの“サントリー憎し”から、製品の優劣とは全く関係のない人種差別を持ち出したのです。ちなみにDHCは2009年に東方神起とコラボして商品を展開してます。 この声明には「(サントリーの方がサプリは高いのに)消費者の一部は、はっきり言ってバカですから、値段が高ければそれだけ中身もいいのではないかと思ってせっせと買っているようです」と、消費者を嘲笑した文章もあり、本来はこの時点で社会全体で問題にすべきものでした。 ツイッターでは一部でDHC不買運動が展開されたものの、声明が削除されるどころか、その後もヘイトまみれの文章が繰り返しアップされました。 以下、本来なら文字を伏せて転載するべき内容ですが、ハッキリ書かないと深刻さが伝わらないため、そのまま紹介します(小文字にしておきますので、ヘイトがつらい方は読み飛ばして下さい)。 - - - (“日本は朝鮮系に乗っ取られる、例えばフジテレビ系は元会長の日枝久(ひえだひさし)が君臨し、配下に同じ朝鮮系を入社させている”とした後)代表取締役会長CEO宮内正喜、代表取締役社長金光修、子会社フジテレビ社長遠藤龍之介…彼らの特徴ある名前は隠しようがありませんね。ネットで後頭部を確かめておいてください。彼らはみんな日枝の言いなりです。日枝は在日で、そのことはネットで周知の事実です。こんな男が、どんどん韓流ドラマを輸入して日本を浸食していく。日本の役人は彼に、なんと旭日大綬章を叙勲させているのです。狂っていると思いませんか。 立憲民主党、日弁連の弁護士、NHK、朝日新聞、東京新聞、週刊文春は特に悪質であり、彼らは日本の敵です。自分たちが朝鮮系の日本人なので、大和民族が大嫌いです。(略)コリアン系の好む名前は金田とか金本とか金光とか山本とか、中村とか、林とか、安田とか、岩本とか、宮内とか、松本とか、皆さんもご存じのとおりですが、わたしのような半ば専門家から見るとコリアン系の好む何百の名前が頭にインプットされており、名前を見ただけで一目瞭然なのです。外見は、小さい目、チョンと粘土を顔にくっつけたような低い鼻、奥に引き締まった小さな口、高い頬骨、張ったえら、突き出た下あごでそれとわかりますが、整形が可能なところなので決定打は後頭部の絶壁です。それでもって私は判断しているです。」 (カジポン注:山本姓は名字ランキング7位、中村姓は8位、両者だけで200万人を超え、在日コリアン全体の約3倍に達します。「名前がインプット」という表現、本当に怖いです) 「私は多様性という言葉を最も嫌っています。この美しい歴史ある日本に、グローバリズム、多様性、同性結婚、ジェンダーフリー、夫婦別姓など全く似合いません。(カジポン注:あまりにショッキングな言葉に思わずのけぞりました。DHC商品の購買層は主に女性と思うのですが…) 何かというと多様性・多様性と口にする政治家の野田聖子、私の最も嫌いな政治家です。日本人(大和民族)は少々見栄えは悪いですが、こんなに性格の美しい民族は先進国の中では断然世界一です。東大・早稲田等にはコリアン系が多いので、コリアン系は頭が良いのではないかと 思っている単純思考の人が中にはいますが、これは大間違いです。朝鮮系の帰化人は日本の一流大学さえ出れば就職は自由自在だということを熟知しています。だから、子供の時から親を引きずり込んで猛勉強をするのです。日本は東大・京大さえ出ればトコロテン式に官庁や大企業に自動的に就職できることから、一家総がかりでそこに向かいます。ダメな場合は早稲田に行って新聞社やテレビ局を狙います。結果的に今や日本の中枢はコリアン系で占められているのです。頭の善し悪しではなく勉強の量が違うのです。本来は大和民族の方がずっと頭はよいのです。」 「NHKは幹部・アナウ ンサー・社員のほとんどがコリアン系である。出演者についても、学者・芸能人・スポーツ選手の多くがコリアン系であり、ひどいことに偶然を装った街角のインタビューさえコリアン系を選んでいる。予めリストアップしているのである。特徴のある名前とつき出たあご、 引きしまった小さな口元、何よりも後頭部の絶壁ですぐに見分けがつく。(略)NHKは朝鮮半島の悪口は絶対に言わない。これは同族だから当然のことだが、親分の中国にも何も言えない。」 (カジポン注:NHKが気合いの入った「天安門事件」のドキュメントを昨年放送したことを吉田会長は知らないのでしょう。朝鮮半島についても政権側の汚職や不正について普通に報道しています) 「小生のことをマスコミは人種差別主義者だと言うが、人種差別というのは本来マジョリティ(多数派)がマイノリティ(少数派)に対して言う言動を指すのであって、今や日本におけるコリアン系はマイノリティどころか日本の中枢をほとんど牛耳っている大マジョリティである。毎日ものすごい数で帰化人が誕生している。数だけの同族でマジョリティではなく、彼らは東大・京大・一橋・早稲田を出ていることから政界・財界・法曹界・マスコミ界という日本の中枢すべてを牛耳っている大マジョリティである。」 - - - これらは吉田会長の名義でDHCの公式サイトに掲載されているため、会社としての意見ということになります。 最後の“見分け方”など、まるでナチスがユダヤ人狩りをしたときの文言を聞いているようです。一応、吉田会長はフォローとして「(私は)日本を貶めることしか考えていないコリアン系日本人の反日主義者が大嫌いなだけで、本国の韓国人が嫌いなわけでも、日本に帰化しておとなしく感謝しながら暮らしている在日の人たちが嫌いなわけでもありません。むしろ人の好い人たちもいっぱいいます。私はミスコーリアとも付き合ったことがあります」と語ってはいるのですが、他の文面が苛烈すぎてフォローになっていません。それに「帰化しておとなしく感謝しながら暮らしている在日の人たち」という表現も無意識に相手を下位とするニュアンスが含まれています。日本人に対しては「おとなしく感謝しながら暮らせ」とは言わないわけですから。 吉田会長は在日コリアンを「今や大マジョリティ」と呼んでいますが、日本の人口は1億2500万人であり、そのうち在日コリアンは82万人しかいません。わずか0.7%であり、1%にも届きません。その0.7%が「政界・財界・法曹 界・マスコミ界という日本の中枢すべてを牛耳っている」というのです。普通に考えて、民主国家において0.7%が99.3%を支配するなど不可能です。真実というなら、その支配の結果が世界有数の経済大国であり、むしろ在日コリアンの有能さを示していることになります。「東大・京大・一橋・早稲田を出ている在日コリアンは多いが、猛勉強しているだけ」というのも、事実上、日本人を馬鹿にした言葉に…。 吉田会長は「日本人は世界一性格が美しい民族」と主張していますが、そういう人が「サントリーは純粋な日本人をCMに使っていない」と蔑むような言説をとったり、おおらかなはずの大和民族が「多様性という言葉が最も嫌い」という矛盾を感じます。 今年4月に上川陽子法相は「企業にはむしろ率先してヘイトスピーチを含めたあらゆる差別・偏見をなくして、人権に配慮した行動をとるということについて考えて、深く行動していくことが大事」と答弁しており、これが日本政府の方針です。普通の企業はコンプライア ンス(社会規範・企業倫理の遵守)というものがあるのですが、50年間ワンマン体制でDHCを経営してきた吉田会長に対して、社内で誰も異論を挟めず、自浄能力を発揮できないでいます。そのようなDHCとついに訣別する動きが出てきました。 全国21市町が災害時のサプリメント供給などで連携協定をDHCと締結していますが、高知県南国市は市議会で「会社として差別を扇動する明確な悪意がある」と協定見直しを求める声が出て、4月に解消を申し入れました。熊本県合志(こう し)市も協定凍結をDHCに伝え、市担当者いわく「文章は人種差別にあたる。何も対応しないままでは、会長のメッセージを容認していると捉えられかねず、市民の理解も得られないと判断した。人権尊重を推進する自治体として容認できるものではない」とのこと。 文面の削除を求めた高知県宿毛(すくも)市にはDHCから「修正した」と連絡があり、「チョントリー」と書いた1本目の文章は消えたものの、いまだ差別的な内容が残っているとして協定を解消する方針といいます。 残る18市町に関しては「検討中」が7市町(北海道長沼町、宮城県石巻市、千葉県横芝光町、神奈川県松田町、茨城県下妻市、鹿児島県南九州市、同鹿屋市)。「見直す予定はない」は9市町(岩手県二戸市、茨城県守谷市、同行方市、静 岡県伊東市、同御殿場市、同小山町、佐賀県唐津市、同みやき町、熊本県長洲町)。「回答を控える」が2町(茨城県境町、鹿児島県長島町)。 吉田会長の最新の声明によると、「日本の中枢がコリアン系で占められているのは非常に危険」と主張した新聞折り込み広告やテレビCMを流そうとしたものの、読売IS、サンケイアイ、毎日折込の3社に折込を拒否され、日本テレビにはスポットCMの申し込みを「民族差別会社の広告は受けられない」と拒否されたといいます。吉田会長は「私がブログに書いた文章が朝鮮民族に対しての差別的表現になるというのである」などと不満を吐露。 この件でBuzzFeed Newsは業界関係者に取材しており、日テレがDHCからの数千万円という広告費用を捨てたとし、次の関係者の言葉を紹介しています。「日本テレビの営業幹部は『金銭よりも守るべきものがある』と判断したようです」 「今回は在日コリアンに関する差別でしたが、これがどこの国を対象にしたものであろうが、日テレの判断は同じだったと思います。テレビという公共性の高いメディアだからこそ、大金を積まれたとしても毅然と立ち向かうことは大切な役割なのではないでしょうか」。完全同意です。 DHCは民放各局でテレビCMを打っている大口のスポンサーであるため、この問題はテレビでほぼスルーされています。しかしDHC会長が発する中傷メッセージは、社会が決して許容してはならないもの。朝日・毎日といっ たリベラル寄りはともかく、読売・産経といった保守サイドのメディアが毅然とDHCの差別広告を拒否したことに希望を感じます。 僕は2019年に韓国を墓巡礼で訪れ、各地で優しい笑顔に触れました。当時、日韓関係は冷え込んでいましたが、現地で感じたのは、「反安倍」である人でも「反日」ではないということです。ソウルの北外れにある刑務所歴史館は多数 の政治犯が日本の官憲に処刑された場所ですが、歴史館でもらった小冊子には、一言も「日本は謝罪せよ!」なる文言はありません。また、独立記念館の入口には『過去の不幸な歴史の加害者を許すことは出来ますが、これらは決して 忘れてはならないことです。日帝占領期の歴史を展示することは、過去の苦痛を記憶することだけが目的ではなく、共に発展的な未来を目指そうという意思の表れなのです』と刻まれています。 韓国人にとって日本は大人気の旅行先であり、歴史認識が異なるからといって、日本人をひとくくりにしたり、日本人だからこう考えるに違いないと思い込むことを、慎重に避けている印象を受けました。本邦もそうありたいものです。 差別はどの時代にも、どの社会にもあります。ですが、ここまでヘイトを前面に出した企業は、欧米では存続できません。私たちはもう少し差別主義に敏感になった方がいいと思います。多様性を尊重したオリンピックを開催しようとする国で、DHCのような言動が容認されていることをもっと深刻に受け止める必要があるのではないでしょうか。 〔重要〕吉田会長が声明文を取りさげないのは、「反日勢力から日本を守るという使命感」からであり、そういう人に「憎悪を煽るな」「差別をしてはいけない」と言っても、耳を傾けてもらえないばかりか、激憤に繋がります。ただひとつの方法は歴史認識の「誤解」をとくしかありません。あまりにも日本には、相手側から見た歴史を知るという機会が少なすぎます。 そう思って10年前に『近代史年表~日本と韓国・朝鮮編』を書きあげたので、もし吉田会長と同じ価値観を持っているかたがおられましたら、「今まで韓国は反日と思っていたけど、見方が変わった」となるかもなので、ご一読いただけると幸いです。 ※米国アマゾンは人種差別的な顧客への対応が称賛されています。同社は"BLM(黒人の命は大切だ)運動"を支持、そのことを批判する下品な言葉や中傷に満ちたメールが複数届いた際、アマゾンCEOのベゾス氏は、内容の公開に踏み切りました。当該メールに「お前とのビジネスは終わりだ」とあったため、「デイブ、君のような顧客をぼくは喜んで失う」と回答。ベゾス氏「こうしたヘイト(憎悪)は、影に身を潜めていることを許されるべきでない。目に見えるようにす ることが重要だ。これはこうした問題の1つの例に過ぎない」。 ※DHCがかかわった問題は今回が初めてではありません。DHCテレビジョンが制作し、TOKYO MXで放送されていた「ニュース女子」は、沖縄基地問題を扱った際に、実際には反対派当事者へ取材を行っていないのに、「日当を得て活動している 疑いがある」「現場に出動した救急車を止めた」と未確認デマを報じ、出演者が反対派を批判。放送倫理・番組向上機構(BPO)は番組に「重大な放送倫理違反があった」と指摘し、人種差別と人権侵害を認定、放送終了となりました。 ※DHCの子会社・DHCテレビジョンが製作している『真相深入り!虎ノ門ニュース』では2019年に出演者が「平和の少女像」に対して「私が現代アートと紹介しながら性器を見せても構わないか」と侮辱、DHCの韓国法人が謝罪しています。 韓国でDHCのCMに出ていた女優チョン・ユミは違約金を払ってまで同社との契約を破棄しました。 ※NIKEが日本の差別問題を映像化した際に、保守界は「日本に差別なんてない!」「偏見だ!」と大きく反発しました。DHCはNIKEの正しさを世界中に証明したことに。乙武洋匡さん「NIKEのCMに対して『日本に差別なんてない!』と怒り狂ってた 人々にほら、こうして差別主義者はいるよ、と身をもって残念な事実を知らしめていくDHCのアグレッシブさよ」。 ※在日コリアンで作家の柳美里さん「日本を代表する化粧品、健康食品会社『DHC』の代表取締役が、公に在日コリアンに対する差別発言を繰り返して許容されている。この日本社会の現実を、海外メディアの方に、是非、知ってほしい」 ※DHCの利益は減少傾向にあり、2013年をピークに2018年時点で4割減少しています。 ※昨年末、DHCのサクラ投稿問題を文春が告発。吉田会長は社員に対して、サクラとして自社商品のクチコミをネットに投稿するよう指示し、貢献度によって愛社精神を評価、社員を格付けしています。投稿内容は同社に寄せられた葉書の感想ですが、勝手に別人が成りすまして投稿し、しかもそこに金銭の報酬が発生しており、これもコンプライアンスを問われるものです。 ※僕はDHCやアパホテルなど、いわゆるネット右翼系の経営者は、ある意味カネのためにヘイトを振りまくビジネス右翼にカモにされた犠牲者だと思っています。それゆえ、必要なのは非難と制裁ではなく、精神面の心の医療となります。日本をめちゃくちゃにしたのは、0.7%の在日コリアンではなく、正社員を非正規に入れ替え、公開できないようなピンハネ率で給与を中抜きしている人材派遣制度であり、中級と下級がいがみ合っている姿をのんびり眺めている上級という社会構造を作ってしまったことにあると考えます。 日本だけが賃下げという異常な状況 断トツで日本 ●5月26日…〔今日の良かった〕米国の元国防長官が核兵器禁止条約を支持。核兵器を史上初めて違法とし、今年1月に発効した核禁条約は、現在50数カ国が批准しているものの、わが日本はアメリカの顔色を伺って条約に不参加。広島・長崎の被爆者団体から政府 へ抗議の声があがるなか、今月ウィリアム・ペリー元国防長官が「同条約は核兵器保有を不道徳としており、支持する」と発言。核大国の元国防トップの言葉は重みがある。 ペリー元国防長官「核保有国は核不拡散条約(NPT)で誠実な軍縮交渉が義務づけられているが、米露はその義務とは反対に、核兵器の近代化を進め強化している。米国は核禁条約に加わらなくても、その存在を尊重すべきだ」「日本は核兵器に反感を示す一方、米国の核の傘を受け入れており、発言が偽善的にとられる可能性がある」。ペリー氏は国防長官時代(クリントン政権)に、「核の先制不使用」宣言を検討したが同盟国の反対などで見送られたという。「日本政府の代表は反対し、米国は宣言すべきでないと述べた。間違った姿勢だったと思う」。 その後、オバマ政権でも先制不使用宣言を検討したが、再び日本などから反対され断念。 米国は(1)大陸間弾道ミサイル(ICBM)(2)潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)(3)戦略爆撃機による「核の三本柱」の近代化を進めている。ペリー氏は、ICBMは「危険で不必要であり退役させるべきだ」と主張。理由として、地上の発射場所が固定され攻撃を受けやすい点、敵から攻撃があったとの誤警報で数分で発射できる点、サイバー攻撃で誤警報のリスクがさらに高まって いる点を指摘。その上で、「バイデン大統領は、核兵器の目的を“抑止力に限る”とする宣言に意欲を示している。米国が主導し、ロシアが続けば、世界はより安全になる」と期待を示した。 /上記の話題でサイバー攻撃の懸念に触れているけど、これは「量子コンピューター」の登場で想像以上に深刻になっている。量子コンピューターは、既存のスーパーコンピューターがゴミになるような高速計算機。科学誌サイエンスに発表された論文によると、中国は76の光子を用いた量子コンピューターのプロトタイプ「九章」を構築、従来のスパコンが6億年かかる計算を200秒で成功させたという。事実なら異次元すぎる。一方、米国でもIBM社が2年後に高性能量子コンピューターを完 成させる予定だ。 何万年単位の時間がかかる計算を短時間でこなす桁違いの能力は、ビットコインなど金融会社の暗号も、政府機関の暗号も、ネット社会を支える現在の暗号をほとんど解読してしまう。核兵器発射のパスワードなど軍事機密まで解読されかねず「デジタル分野の核兵器」とも言われている。それゆえ、解読不可能な「量子暗号」の開発が必須であり、米中は自国での技術確立を急いでいる。 本気で世界の安全を考えるなら、量子コンピューターを独裁国や狂信的グループが手にする前に、核兵器と原発はなくしておかないといけない(大袈裟ではなく)。その2つに何かあると、人類史を終わらせかねないからだ。もはや社会はネットなしに成り立たなくなっており、暗号解読を禁止する国際的な枠組みを作るまで、量子コンピューターの開発を本当はストップするべきなのかも…。杞憂であることを願う。 ●5月25日…〔今日の良かった〕医療統計の第一人者、新潟大学の岡田正彦名誉教授の新聞コメントがわかりやすかった。「中国の武漢では、無症状の人や軽症の人のための施設をたくさん作りました。そして本当に重症の人だけを相応の病院に送った。そういった病院はたくさんあるわけではないので、そこには全国から応援の医師、看護師が駆けつけた。そういったバックアップをしっかり作ったために医療がほぼ破綻しないですみました。日本でも、無症状の人や軽症の人を収容する施設を作る必要があったんです。それなのに、現在まで動いてこなかったために、軽症の人まで入院させてしまったり、一方、病院に入れず自宅待機するしかなくなり、結果的に自宅で亡くなるということが起こった。医療機関がどうこうという話ではなくて、バックアップの発想が日本になかったということです」 ※ちなみに、厚労省は2007年に「ワクチン産業ビジョン」をまとめて国産ワクチン開発体制の再構築をうたったものの失速。政府も企業もお金を出し渋り、感染症対策の最前線に立つ保健所や国立感染症研究所の人員はむしろ減らされたという。 /先日の仏紙「リベラシオン」の特派員記事にも共感。以下に要約します。 「日本政府は、PCR検査数を増やすこともなく、ワクチンの提供を急ぐこともなく、医療体制を強化することもなく、必要な資金援助をすることもなく、1年以上もウイルスの蔓延を放置している。オリンピック期間中、3万人の選手団とその関係者へのPCR検査が毎日予定されているが、現在、東京都の人口1400万人に対し、1日のPCR検査の数が1万件を超えることはほとんどない。1人が4年に1度接種できる程度の割合に過ぎない。東京で1日3万回の検査が可能なのであれば、なぜ住人には提供しないのか。無料でPCR検査を受けるには処方箋が必要であり、自分の希望で受けるには検査に最大250ユーロ(約3万3000円)も払わなければならない。さらに、1億2700万人の国民がいるなか、抗原検査は1日5000件にも満たない」。問題点が浮き彫りに。 ●5月24日…〔今日の良かった〕「いかなる政府もミャンマー国軍に一発の銃弾も売るべきではない」「ミャンマー国軍が平和的なデモを暴力で弾圧することに対し、安保理は懸念を表明するだけであり、これは見て見ぬふりをしてその場を去るのと同じである」。2月に始まったミャンマー国軍の市民弾圧は今も続き、800人近くの市民が軍に殺害され約4千人が拘束されている。だが、中国とロシアが国軍と親しいため、国連安保理は動きが鈍い。そこで先日、世界200以上の非政府団体が安保理国に冒頭のように声明で訴えた。 「国連安保理が軍事政権への武器禁輸を協議さえしないことは、安保理がミャンマーの人びとに対して負う責任の著しい放棄である」「武器禁輸措置はミャンマーの人びとをこれ以上の残虐行為から守り、国際法を犯しても罪に問われていない状態を終わらせるための世界的な取り組みの目玉となるだろう」。 明確で力強いメッセージだ。ミャンマーに対する主な武器輸出国は、中国、ロシア、ウクライナ、インド。イスラエルは2017年、韓国はクーデター後に停止したという。国際社会は武器禁輸の他にも、軍政と国軍所有の複合企業の幹部の資産凍結を行うべきだし、制裁決議を協議しようとしない安保理は、行動を求める世界各地からの呼びかけを集団で無視していることになる。声明を受けて、国連が機能しますように。 ●5月23日…〔今日の良かった〕自ら命を絶ったプロレスラー木村花さん(当時22)がSNS上で中傷されたとして、母・響子さんが長野県の男性を訴えていた裁判で、19日に約130万円の支払いが命じられた。この判決が、匿名の影に隠れた中傷行為の抑制に繋がってほしい。 その男性はツイッター上で「あんたの死でみんな幸せになったよ、ありがとう」「地獄に落ちなよ」などと投稿。響子さんはほかの発信者についても提訴するという。響子さん「誹謗中傷は一生治らない心の傷を負う。NPO法人を立ち上げ相談窓口を作るなどして、中傷に苦しむ人を救いたい」。 //劇場版『鬼滅の刃』が米国に続いてフランスでも公開週の観客動員トップで凄い!って書こうと思ったら、国内でも史上初の400億円超えを達成したでござる。ほんと異次元すぎる! //高須院長が主導した愛知県大村知事のリコール運動疑惑、関係者の逮捕と家宅捜査で次々と新事実が。高須サイドで偽造された嘘の署名はなんと70万筆もあったとのこと。そして期限までに指印を押す作業が間に合わず(高須の秘書まで参加したのに)、43万筆だけ提出したことが判明。 佐賀県にて極右「日本会議」が所有するビルでバイトに偽造署名させ、その作業を業者に2回発注した費用は実に1500万円。そんな大金、誰がどこから出したんだろ(と言っておく)。愛知県警を全力で応援。民放はいつまで高須のCMを流すのだろうね。 ●5月22日…〔今日の良かった〕5月10日から始まったイスラエルとハマス(パレスチナ)が停戦に同意できたのは良かった。でも、この12日間で、パレスチナ側の犠牲は子ども66人を含む243人。約2000人が負傷し8万人が住む家を失った。また、イスラエル側も12が死亡した。 発端はイスラエルによる不当な東エルサレム占領。パレスチナ人の強制立ち退きが続き、イスラエルへの怒りが軍事衝突につながった。パレスチナ側ハマスはロケット弾を発射し、それに報復するイスラエル軍の空爆へ拡大した。なぜもっと早くに停戦がなされなかったのか。米国が露骨にイスラエルの味方をしたからだ。国連安保理は12日間に4度も双方に停戦を求める声明を出そうとしたが、アメリカ・バイデン政権がことごとく反対して最後まで一致した意見を述べることができなかった。 停戦要求に反対した理事国は、15カ国の中でアメリカただ一国だけだ。紛争10日目、沈黙を続ける安保理に憤った国が緊急会合を要請。総会議長(トルコ出身)は、「安保理は、目の前の悲劇についていまだに統一見解を示すことすらできていない」と怒った。 僕はこの件でバイデン氏に大きく失望した。バイデンはイスラエルにベッタリのトランプと違い、就任1カ月後までイスラエルのネタニヤフ首相と電話会談せず、対イラン政策でも核合意復帰の是非をめぐって意見が割れていた。イスラエルに物が言える大統領ではと期待した。なのにこの体たらく…。 アメリカ・ファーストをやめて国際協調を重視すると言っていたのは嘘だったのか。中国のウイグル弾圧はダメ、イスラエルのパレスチナ弾圧はOKというダブルスタンダードは通らない。こんなんじゃ中国やロシアの人権問題を批判しても説得力がない。米国は「水面下の交渉」を強調してきたが、結局、停戦を仲介したのはエジプト政府だった。 ※バイデンが人権や民主主義を掲げているだけに、今回は米民主党内からも抗議の声が出ている。オカシオコルテス下院議員は演説で「バイデン氏らはイスラエルに自衛の権利があると言っているが、パレスチナ人には自衛の権利はないのか」と訴え、ツイッターにイスラエル軍による空爆の動画を投稿し、「これが米国の支持のもとで行われていることだ。バイデン政権は人権のために闘うという主張をどうやって信用させるのか」と批判した。 ※1948年にイスラエルが建国されると、土地を追われた約70万人のアラブ系がパレスチナ難民となった。イスラエル国内にとどまったのは約16万人。現在、イスラエル国内のアラブ系住民は約195万人で人口の2割を占める。 ●5月21日…〔今日の良かった〕新垣結衣さん(32)と星野源さん(40)の結婚、ガッキーファンからは「星野源なら許す」、星野ファンからは「ガッキーなら許す」と双方のファンから祝福されているのが素晴らしいですね。おめでとうございます! ※星野さんが身長168cmと知って一気に親近感(ほぼ同じ)。今なら少し小柄くらいの印象でしょうが、僕の青春時代はバブル真っ只中で「三高(高身長・高学歴・高収入)」という言葉が流行り、「175cm以上必須」という強迫観念が男子にありました。僕は周囲に秘密で、雑誌広告の「一ヶ月で5cm背が伸びる薬(個人差あり)」を貴重なお小遣いで密かに買ったり、脚を伸ばす器械や、秘伝の「背が伸びる運動(体操)」が記された通販専用の怪しげな本を購入、すべて試すも効果がなく絶句。内面がスカスカで失恋したのを身長のせいにして絶望したものです。今の青少年は「小柄でも中身を磨けばガッキーと結婚できる」という可能性を眼の当たりにし、呪いから解放されたのでは(ちなみにガッキーは169cm)。そういえば、あの脚を伸ばす器械、どこに行ったんだろ。(^^;) ※墓マイラーとして小柄で良かったのは、貧乏旅行なので夜行列車は寝台に乗れず座席で睡眠、バスの使用率も多く、そういうときに隣席があいていれば工夫して横になれたこと。今でもレンタカーの後部座席で車中泊をするので小柄は便利。小型テントでも狭いと感じたことはありません。あと、これは僕の気のせいかもしれませんが、海外巡礼ではアジア人がまったくいない土地もあるのですが、小柄というだけで初対面の人の警戒モードが少し下がり、会話に入りやすい気がします。威圧感ないですもんね(笑) 〔参考〕小柄の偉人、著名人 【音楽関係】モーツァルト(163)、ベートーヴェン(162)、シューベルト(156)、ワーグナー(166)、マーラー(163)、ドビュッシー(160)、グリーグ(152)、ラヴェル(161)、サティ(167)、カラヤン(約160)、バーンスタイン(約160) プリンス(157or160)、ボノ(168)、トム・ヨーク(166)、マイルス・デイビス(167)、チャーリー・パーカー(167)、ルイ・アームストロング(168)、西川貴教(161) 【俳優】チャップリン(165)、ブルース・リー(164)、マイケル・J・フォックス(163)、ダスティン・ホフマン(167)、アル・パチーノ(163or170)、ジェット・リー(165)、ダニー・デビート(147)、ウディ・アレン(160)、トム・クルーズ(170)、マーティン・スコセッシ(163)、ジョージ・ルーカス(168)、フランソワ・トリュフォー(168) 西田敏行(166)、星野源(168)、岡田准一(169)、濱田岳(160)、武田真治(165) 【思想家】ガンジー(165)、サルトル(153※孔子216)、レーニン(165)、カント(157) 【画家】ピカソ(163)、ロートレック(152)、ルノアール(168)、モディリアーニ(160)、岡本太郎(158) 【武人】曹操(155※関羽約210)、ナポレオン(168)、源義経(147※弁慶208)、秀吉(149※淀殿168、利休178)、家康(159※信長170)、石田三成(156)、伊達政宗(159)、上杉謙信(160)、武田信玄(153or162)、高杉晋作(158※西郷180)、勝海舟(158※龍馬173)、近藤勇(164※土方168)、徳川綱吉(124)、吉宗(155)、慶喜(157)、山本五十六(159) 【文学】ドストエフスキー(169)、バルザック(157)、夏目漱石(159)、石川啄木(159)、森鴎外(161)、中原中也(160)、島崎藤村(154)、有島武郎(160)、三島由紀夫(163※太宰173)、宮沢賢治(163)、谷崎潤一郎(155)、正岡子規(163)、芥川龍之介(167)、又吉直樹(164) 【政治家】チャーチル(167)、鄧小平(150)、フルシチョフ(160)、プーチン(168)、伊藤博文(154※リンカーン193)、 吉田茂(155)、田中角栄(164) 【危険人物】スターリン(163)、ムッソリーニ(169※ヒトラー175) 【その他】ガガーリン(157)、植村直己(162)、野口英世(153)、T・E・ロレンス(166)、タモリ(161)、ビートたけし(165)、高橋大輔(165)、舞の海(169) なんかもう、夢中で調べました。 //神奈川の脱走した巨大アミメニシキヘビ、無事に捕獲されてよかった。まさか逃げたアパートの屋根裏に潜んだままだったとは。灯台下暗しですね。 ●5月20日…〔今日の良かった〕先日の日記で触れた、「難民認定手続きのチャンスは事実上2回までに制限」「強制収容の期限なし」など問題点の多い入管法改正案について、政府・与党は今の国会の採決を見送り成立を断念、良かった!これでエリザベスさんの強制送還は当面なくなっ た。やっぱ声を上げるって大切だ。 //ダークファンタジー『ベルセルク』で知られる孤高の漫画家、三浦建太郎先生が54歳で急逝。大ショックです。緻密な魔物の描き込み、画面を埋め尽くす兵士の鎧が皆異なるなど圧巻の画力でした。台詞も刺さるものが多く、 他者の夢にすがらず己の足で立つ価値を胸に刻みました。「このままあいつの夢に埋もれるわけにはいかねえんだ。もうごめんなのさ。あいつの夢の中であいつを見上げているのは」。 そして連載コメントでは三浦先生の怒濤の漫画愛と、誠実なお人柄に触れました。 ・考えてみれば今年はまだ2日しか休んでない(1993・春) ・「綿の国星」にまたはまった。学生時代、学ランで映画も見に行った(1994) ・7月で30歳。振りかえれば金太郎飴の様に漫画ばかり描いてたな(1996) ・2年間着信ゼロ。携帯解約しよ。まずしい人間関係が私を机に向かわせる原動力(2002) ・30代もあとわずか。マンガ以外何もないイビツな人生だがもう取り返しがつかないのでこのままGO!(2006) ・休載の間もずっと兵隊を描いてました(2007) 特に印象に残るのは、02年の新聞インタビュー記事。漫画家としての矜持が語られていました。 「Gペンで描いた線には、念がこもる気がする。熱が伝わるんです。そんな力をこめた絵を、描き手が「どうだ!」と差し出し、読み手が「待ってました!」とこたえる。そんなマンガが好きだし、自分でも描いていきたい」 三浦先生、人生の糧(かて)となる、豊かな読書体験を本当に有難うございました。 ※32年を費やし40巻で未完となった『ベルセルク』。もしラストまでのプロットが残っているなら、何らかの形で公開してほしい…。 台詞のパワーもすごかった!!! //「古畑任三郎」「眠狂四郎」「パパはニュースキャスター」で知られる俳優・田村正和さんが心不全のため急逝。享年77。既に4月3日に他界されていたとのこと。哀悼の意を表します。※時代劇スターの故阪東妻三郎さんの三男 で、兄の故田村高廣さん、弟の田村亮さんは俳優。 ●5月19日…〔今日の良かった〕ウルトラジャンプ最新号の『ジョジョリオン』、まったく予想外の展開に友人たちと「さすがは荒木先生」と唸る。いつも発売日に翌月の展開を予想するんだけど、あらゆる想定がすべて外れた!いったい来月はどんな方向へ進むのだろう。 //来場者が静かな環境で鑑賞を行う映画館、美術館、博物館、クラシックコンサート等は飛沫による感染拡大のリスクは低く、コロナのクラスターが確認されていない。文化庁はGW後に都内の国立文化施設を再開させる方針だった。だが、小池知事から強い休業要請を受け、休業が続行された。その数時間後、文化庁の都倉長官が「文化芸術活動に関わるすべての皆様へ」と題し、メッセージを発信。これまでこういうのはなかったので、ちょっとグッと来た。 「(感染症対策が適切に講じられている公演や展示において、来場者間で感染が広がった事例は報告されておらず)感染拡大のリスクをできる限り抑えながら、文化芸術活動を続けていくことは、不可能なことでは決してありません。 したがって、文化芸術活動の休止を求めることは、あらゆる手段を尽くした上での最終的な手段であるべきと考えます。皆様におかれては、これからも文化芸術に関する活動を、可能な限りご継続ください。文化庁長官として私が先頭 に立って、そのための支援に全力を尽くしてまいります。」 「これまでの新型コロナウイルス感染症との過酷な闘いの中で明らかになったことは、このような未曽有の困難と不安の中、私たちに安らぎと勇気、明日への希望を与えてくれたのが、文化であり芸術であったということです。文化芸 術活動は、断じて不要でもなければ不急でもありません。このような状況であるからこそ、社会全体の健康や幸福を維持し、私たちが生きていく上で、必要不可欠なものであると確信しています。~文化庁長官・都倉俊一」 //功績のある芸術家が会員になれる「日本芸術院」は、戦前に設置されたために体質が古く、対象は「美術」「文芸」「音楽・演劇・舞踊」の三つしかない。マンガやアニメは入っておらず、映画でさえ演劇扱いであり、定員120人の うち映画関係者は山田洋次監督ただ1人だ。また、女性は17%しかいない。時代にそぐわないため、先日改革案がまとまった。同案では既に文化功労者らが多くいる「写真・映像」「マンガ」「映画」を新設し、ファッションやアニ メなども広く対象にするよう求めている。会員は非常勤の国家公務員であり毎年250万円の年金が支給&終身制のため老後の心配が少し減る。今は新会員を現会員の推薦をもとに内部で選んでいるが、文化庁が選んだ有識者も候補の 推薦や絞り込みに加わり、会員が選挙で選ぶとした。得票が同数の場合は「女性優先」になる。山田監督いわく「映画や写真は20世紀の芸術で、芸術院はそれよりも昔の伝統的な芸術家の集まりだった。ジャンルの拡充は遅きに失するぐらいだ」。 ●5月18日…〔今日の良かった〕1日あたり約40万人のコロナ感染が続くインドだが、陽性率は35%から25%程度に下がっているとのこと。ニューデリー最大級の私立病院では2回のワクチン接種を終えていた医師40人が変異株に感染したものの、感染した医師はワクチンのお陰で重症化しなかったという。インドの医師「人口13億人のうち9億~10億人に接種できれば、この闘いに勝利できるだろう。問題はワクチンの不足。増産を急ぐ必要がある」。 ワクチン増産のために、インドと南アフリカは先進国の大手製薬会社に特許権を一時放棄させる案を世界貿易機関(WTO)に提起している。ワクチンの「レシピ」である特許権を開放して、世界のワクチン供給量を増やすのが狙いだ。途上国ではワクチン格差の解消を期待して賛成の声が多いが、製薬会社を抱える欧州や日本は反対している。 WTOは加盟164カ国・地域の全会一致で物事を決める原則なので、欧州諸国が反対のままでは実現は厳しい。ところが意外にも米国バイデン政権が「賛成」を表明し、世界は仰天。最大の障壁と考えられていた米国が賛成に回ったことで特許権一時停止の可能性が見え、インドなどは先進国の理解を得られるよう提案を見直している。人道的問題であり、ワクチンの供給量を増やすことを優先すべきと思う。 //大リーグ、大谷翔平選手が13号ホームランを打ち、なんと両リーグを通じて単独トップに。すごすぎる。 //スギ薬局創業者の杉浦会長夫妻の秘書が「ワクチン接種を優先して会長夫妻へ」と、愛知県西尾市に何度も求めていた件。担当職員は断ったが再三の電話があり、部長が「特別扱いできない」と伝えると、「あなたでは話にならない」となり、副市長が便宜を図るよう指示、最終的には報道を受けその指示を撤回した。スギHDから圧力があったかどうかについて、中村市長は「通常の働きかけより重い圧力というかプレッシャーがあったという認識」、部長も「秘書の方の口調がかなりしつこかった。断るとまた電話がくるという繰り返しだった。要請の範囲をはるかに超えていた」と説明。スギHDの広報室は「便宜を依頼していない」としていることについて、市長「我々としては認識が異なっている」。その後のスギ側の説明は「会長は何も知らなかった、秘書が熱心で勇み足になった」。秘書のせいになったことまで、何もかも印象が悪すぎる。 //ライブハウスやミニシアターが潰れたという報道が跡を絶たない。特にライブハウスは、酒の売り上げが全体の約7割を占めるなど、酒の売り上げがあって初めてアーティストにお金を還元できることから、緊急事態宣言で酒類の提供ができなくなったのが決定的打撃に。頼みの綱は政府の補助金だけど、東京のあるライブハウスが昨夏文化庁の「文化芸術活動の継続支援事業」に申し込もうとすると、「まず経産省の小規模事業者持続化補助金に申し込み、不採択になった場合に申請可能になる」と説明を受けた。そこで持続化補助金の申請をしたが、不採択の通知が来たのは今年2月。文化庁の支援事業の申し込みは昨年12月で締め切られており、どちらの補助金も受け取れなかったという。悲惨すぎる…。 //ロシアのハッカー集団「ダークサイド」がサイバー攻撃で米石油パイプラインを操業停止にさせた問題。ガソリンなど東海岸で消費される燃料の45%を担っており、停止が長引けば生活や産業への影響が出る。犯人の目的はランサムウェア(身代金ウイルス)による金銭で、サーバーをウイルスに感染させ、データの復元や情報流出を防ぐためとして「身代金」を要求している。昨年、被害企業が支払った身代金は3.5億ドル(約400億円)に達し、前年の4倍以上。 そして今回はパイプラインという人命にかかわる基幹インフラを攻撃しており、一線を越えた。今後は原発が狙われる可能性もある。ランサムウェアは経済犯罪にとどまらず、国家安全保障のリスク。プーチンよ、国内のサイバーテロ犯をちゃんと逮捕してくれ。 (追記)その後、アメリカ政府が本気で怒った結果、「ダークサイド」はサーバーにログインできなくなり、活動停止を宣言。あとは逃がさず連中にお縄を。 ●5月17日…〔今日の良かった〕ユネスコの諮問機関が「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表(いりおもて)島」の4島を世界自然遺産へ「登録」するよう勧告!奄美大島はアマミノクロウサギ、アマミイシカワガエル、アマミスミレなど固有種が多く、「オン リーワンの島」とも呼ばれる。環境省レッドリスト(2018)に記載された絶滅危惧種は、維管束植物193、脊椎動物76、昆虫20にものぼる。 同島はかつてユーラシア大陸と陸続きだったが、地殻変動や海面上昇により島として孤立、古 いタイプの生物が固有種になった。温暖湿潤な気候が「命のゆりかご」となる豊かな森を育む。史跡として西郷の幽閉跡もあるし、僕もいつか訪れたいと思ってた。ほんと、早くコロナ収束せい。 ※YouTubeに奄美大島の貴重な生物を集めた1分半の動画あり。 ●5月16日…〔今日の良かった〕昨日、火星に中国の探査機「天問1号」が着陸成功!世界ではソ連と米国に続く3カ国目。火星は非常に着陸が難しく、欧州宇宙機関なども挑んだがほとんどが失敗してきた。日本も、火星軌道への投入を目指した探査機「のぞみ」が失敗 に終わっている。 火星の大気は地球の1%と薄いためパラシュートでは十分な減速ができず、ロケットの逆噴射が必須。そして、地球の3分の1の重力(月の2倍)があるため、減速には大きなエネルギーがいる。大気圏突入、パラシュート展開、ロケット 逆噴射、すべてがジャストタイミングでなければ地表に激突。地球と火星は通信に片道10分以上かかるため、何かトラブルが発生しても対応が間に合わず、NASAでは大気圏突入から着陸までを「恐怖の7分間」と呼んでいる。それを初回で成し遂げた。JAXA の的川名誉教授「三つのミッション(軌道へ探査機投入、着陸、探査車で走行)を同時に行うのは常識外れ。たいしたもんだ」。 /一方、中国は宇宙でトンデモないやらかしも。知らない人も多いけど、5月9日はすべての人間の命が危険に晒された1日だった。中国はいま独自の宇宙ステーションを建設しており、部品をどんどん宇宙へ運んでいる。4月末には大型ロケット「長征5号」で中核パーツを打ち上げたが、ロケットの残骸の落下をコントロールできなくなった。米国防総省は「ロケットはほぼ完全な形で落下してくる」と警告、どこに落ちるか分からないというのだ。地表の7割が海 面とはいえ、人口密集地に落下すれば、どれだけ死者が出たかわからない。最終的にはインド沖の海上に落下し、各国は胸を撫で下ろした(昨年も部品がアフリカに落下している)。NASAのネルソン長官は「中国が宇宙ごみ(スペースデブリ)の取り扱いについて、責任ある基 準を満たしていないのは明らかだ」と批判。 いやもう、小型コロニー落としは勘弁、マジで反省してほしい。防ぎようがない。 ●5月15日…〔今日の良かった〕鹿児島で大久保利通(1830-78)の慰霊祭が恩讐越えて初開催(9日)。他界から143年かかった。 大久保は明治維新の立役者の一人だけど、民衆から愛された親友・西郷隆盛を西南戦争で敗死させたことから憎しみを集め、大久保家は一族の大半の墓を東京に移した。 近年『西郷どん』などで大久保の苦悩が丁寧に描かれるようになり、少しずつイメージがアップ。大久保は私欲に走らず国家の舵取りに身を捧げ、暗殺時に借金しか残らなかったという。2度も島流しになった西郷を、薩摩に戻すよう尽力したのも大久保だ。 昨年発足した「大久保利通公顕彰会」と、4年前に発足した「西南之役恩讐を越えての会」が合同で慰霊祭を呼びかけ、先週「大久保利通公並びに維新先覚者慰霊祭」が鹿児島の大久保銅像前の広場で初めて催され、約100人が集まったとのこと。 大久保顕彰会の会長「恨みつらみを百何十年も持つというのはいいことではない」。慰霊祭では、小学生が大久保をたたえる作文を読み、中学生が大久保の座右の銘「為政清明」と、西郷の「敬天愛人」を書にしたためる催しもあった。僕は大久保も西郷も好きなので、大久保が故郷で慰霊祭を挙行してもらえて良かった。 //わが大阪、コロナ発症しても入院先がなく、自宅で待機中の人が17,000人に達している。人口当たりの死者数はインドやメキシコを抜き、都市では世界ワースト。府内は絶対に感染できない状況。もう「大阪モデル」という言葉はまったく聞かなくなった。 ●5月14日…〔今日の良かった〕EUはファイザーの工場がベルギーにあるなど、コロナワクチンの供給拠点になっている。先日、EUは45カ国に1億7800万回分の出荷を認めたけど、そのうち日本向けが全体の4割を占め、7200万回分が入ってくることに。ようやくワクチン確保に向けて光明が見えてきた。 //国会で審議中の入管法改正案が問題だらけであることを4/23の日記に書き、その後にいろいろ追記していたのですが、記事が後ろに流れて目立たないので、追記分を以下に貼り直します。 →国連によると戦争や迫害から逃れた2018年度の難民は7000万人を突破し、70年前に統計を取り始めて以来過去最多となった。冷戦が終了したにもかかわらず、過去20年間で2倍になっている。2019年、ドイツは53,973人の難民を受け入れ、米国も44,614人を受け入れたが、わが日本はたった「44人」。申請者10,375人のうち、44人だけが救済された。ドイツの「1226分の1」だ。 また、難民申請者の人数に対する認定率を比較すると、カナダが55.7%(過半数を認定)、イギリスが46.2%であるのに対し、日本はたった0.4%に留まっている。0.4%!! これは世界でも類を見ない極めて少ない認定数だ。 ★主要国と日本の難民認定人数と認定率(2019) 画像リンク /国内の外国人に対する処遇も酷い。今年3月、名古屋出入国在留管理局で収容中のスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん(当時33)が亡くなった。彼女は日本が好きで、日本語を学び、日本文化を母国に伝えたいという夢を持っていた。そしてスリランカの大学を卒業し、勉強のため学生ビザで来日。その後、事情があり学費が払えなくなって退学となった。 在りし日のサンダマリさん 昨年8月、コロナ禍の中で同居男性に暴力を振るわれ、警察にDVの悩みを相談に行ったところ、「不法滞在」として逮捕され、強制収容された。 昨年12月からに面会していた支援団体によると、彼女は重い食道炎を患い、1月以降、食べても嘔吐するようになり、面会の度に体調が悪化。「点滴を打ってほしい」と訴えていた。2月の面会時は自力で歩行できず、車いすに乗 り、頻繁に嘔吐するためバケツを持っていたという。入管によると、3月サンダマリさんは脈のない状態で発見され、搬送後に死亡が確認され、死因は「不明」となっている。 支援団体は「この問題は各地の入管でも同じこと。収容施設の処遇が改善されないと同じようなことが繰り返される」とし、彼女の死因や、点滴投与をしなかった理由を明らかにすることなどを求めている。野党やスリランカの遺族は、彼女の病状の経過 を記録した映像の開示を求めているが、上川法相は「保安上の問題」などを理由に応じていない。 入管法改正案の強行採決が迫っている。与党の改正案では、収容期間が無制限のままだ。これでは収容者が希望を見出せずノイローゼになったり自殺を試みる問題を解決できない。収容期間の上限を定め、難民認定部門を入管当局から独立させ、収容の可否を裁判所が判断するようにしてほしい。どうか人道的配慮を! ●5月13日…〔今日の良かった〕ラインなど文字による会話だけのテキストチャットが普及するなか、オンラインでも相手の存在をリアルに感じられるツールとして、早稲田大のドミニク・チェン准教授(フランス国籍)が「画面越しに、互いがテキストを入力してい るプロセスをリアルタイムで見えるチャット」を開発したという。つまり、送信前の打ち込んでいる途中の文字が見えるということ。これだと、考えている間があったり、文字を削除したりしている様子が可視化され、相手の思考の現 場に居合わせているような気持ちになれる。試験的に導入した結果、メールのように交互に送りあうより心理的な距離が縮まったという。暴言を書いてしまった場合、思い直して消しても伝わってしまうが、相手にプロセスが見える環 境では、逆に暴言を抑止する効果が出てくるとのこと。ツイッターのようなSNSでは、文字は確定した状態で共有され、書いたプロセスは分からない。それゆえに応酬になる面もあるので、思考の過程が見えることで、議論の一致点に 向けて会話しやすくなる。これ、僕も試してみたいな。 チェン准教授はメディアのインタビューで以下のようなことも語っていた。 「収益を最大限にするため、利用者の自社アプリに対する中毒状態をいかにつくるか。米国から中国まで数学や心理学の博士号を持つ世界の天才たちが、そんな仕事をしている。スマホのアプリは、利用者の特定の情報に対する飢餓感 を誘発するように設計されている。悪意はないが、倫理の要素が抜け落ちている」 「(9歳の娘には)注意を収奪されるものは使わせないようにしています。たとえば、ユーチューブは自動再生機能があるので、自分で選択したのではない情報に満足する状態に慣れてしまう。大人も中毒になりかねないものを無自覚 に子どもに与えるのは、危険だと思います」 「ネット中毒とは、自らの意思とは関係なく時間を奪われてしまうことです。リテラシー(見極める力)を高めるためには、日本でも広くプログラミングを教育に取り込むべきです。そうすれば、子どもはプログラムの設定を少し変 えるだけで情報の出方が違うことを体感できる。自分が企業の設計しだいで操作されてしまう世界で暮らしていることもわかります」 ●5月12日…〔今日の良かった〕私事ですが、本日で当サイトは1999年の開設以来、「22歳」になりました!大学時代にこの『文芸ジャンキー・パラダイス』と出会ったかたは、もう40代の中年ですね。僕も50代半ばに近づきつつあり、自分で自分の年齢が信じられません。「いつの間に!?」です。 「ノストラダムスの大予言で1999年7月に世界が滅ぶ前に、何か生きた爪跡を」と、冗談みたいな理由をつけて直前の5月に立ち上げたサイトですが、いざ始めてみると、墓巡礼のほかにも映画・音楽・美術・漫画と「あれも伝えたい、これも讃えたい」状態になり、キーを叩く指が止まらなくなりました。 この間、ネット世界は大きくかわり、ツイッターやインスタグラムその他SNSの台頭で、ウチのような化石スタイルの個人サイトはかなり減ってしまいました。実際、アクセス数もジョジョ立ちがブレイクした15年前より随分減っています。 それでも、いまこの日記を読んで下さっているあなた、そうあなたの存在が更新のモチベーションとなり、22年間、ずっと書き続けています!本当に有難うございます!今後とも、文芸ジャンキーをよろしくお願いしますッ! ※これまで元旦に書き始めては早い段階で中断していた「今日の良かった」も、初めて半年が見えてきました。大晦日まで完走すれば、「2021年はコロナ禍で大変な年だったけど、振り返って見れば、毎日のように良いことがある、たくさん救いもあった一年だったね」となるはず。 //福井県が「4月以降に県内でコロナに感染した人の85%が、マスクなしで他人との会話や接触をしていた」と調査結果を発表。こういうデータが出てきたのは初めてとのこと。マスクを軽視している人でも、感染者の85%が「マスクなし会話」と分かれば抵抗感が減るのでは。 ●5月11日…〔今日の良かった〕昨年のコミック市場は、25年ぶりに記録を更新し過去最大規模に。コミックの年間推定販売金額は前年より2割以上増えて6126億円に達した。娯楽の多様化でコミック市場は元気のない時期が続いたので嬉しい。 これまでコミック市場の過去最高額は、「スラムダンク」「ドラゴンボール」が連載されていたジャンプ黄金時代の1995年に弾き出した5864億円だった。 「鬼滅の刃」の累計1億5千万部も記録を後押ししたけど、減り続けていた紙のコミック市場は「鬼滅」を抜いても19年ぶりに増加に転じた。 電子コミックは前年より3割以上増えて3420億円。背景はステイホームで多くの人がコミックを読むようになったから。 ※紙の出版物の販売額は1兆2237億円で前年とほぼ同じだけど、紙と電子を合わせると5%増加。電子出版物の売り上げの9割がコミック。 //16日19時 FM ヨコハマ(神奈川/周波数84.7MHz)の『SUNSTAR WEEKEND JOURNEY』にゲスト出演し、30分ほど偉人の墓巡礼トークをします。生放送ではなく録音なので緊張から解放され、僕はリミッター解除で存分に語りました!DJ本村さんが音大・声楽科出身で盛り上がりました。お楽しみ頂ければ幸いです。 他県の人でもネットラジオの「ラジコ」を使えばリアルタイムで聞くことができます! 番組では僕がリクエストしたルイ・アームストロングの『この素晴らしき世界』もオンエアされます。 ※前夜には大阪のFM COCOROでもオンエアされます。 ●5月10日…〔今日の良かった〕ファイザー製のワクチンを横浜市立大学が研究、2回接種した人はイギリス型やインド型の変異ウイルスについても「9割を超える人にワクチンが働いている」と発表した。2回接種済みの医療従事者105人の血清で研究。ウイルスの働きを抑える「中和抗体」が産出された人は、従来型は99パーセント、イギリス型は94パーセント、インド型は97パーセントとなった。一方、1回目の接種だけでは「中和抗体」が産出された人は、イギリス型で18パーセント、インド型で37パーセントにとどまっており、やはり2回接種はマストのようだ。 /同様の調査はワシントン大学の保健指標評価研究所も行っており、この調査では英国のアストラゼネカ、ロシアのスプートニクなども含めて幅広く研究され「どのワクチンがどの変異株にどれだけ有効か」が一目でわかる。ファイザーとモデルナが実に優秀であり、いま日本に入ってきているワクチンがファイザーで良かった。 ※ロシアのスプートニクも有効性92%で悪くない数字。でも中国のシノファームと米国のジョンソン・エンド・ジョンソンは70%強で心もとない。 ●5月9日…〔今日の良かった〕四国での「太陽光発電」の発電出力は10年前に比べて20倍以上に増えており、供給量が初めて電力需要を上回った!今月3日の午前11時から正午にかけての四国での電力需要は、最大で229万キロワットだったのに対して、太陽光発電の供給量はこれを上回る232万キロワットに。 その際、火力発電からの供給を抑え、さらに関西に電力を送るなどの対応をとって需給バランスを維持し、安定供給を確保したとのこと。 オーストラリアは世界一のウラン埋蔵量なのに原発がない。ドイツ・韓国・ベルギー・台湾・スイス・イタリア・オーストリアも原発ゼロに政策転換。 夜間は昼間の蓄電を使って揚水発電していくことで、四国の伊方原発はもう必要ないのでは。 ●5月8日…〔今日の良かった〕危うくフィッシング詐欺に引っかかるところをギリセーフ。 今日、スマホに偽SMS(ショートメッセージ)が入った。 「佐川急便よりお荷物のお届けに上がりましたが宛先不明の為持ち帰りました」とあり、URLが貼られていた。ちょうど今日届く荷物が2つあったし、ケータイ番号を知っている人は少ないため、ガチの佐川からのメッセージと思い、フェイクと知らず貼られたURLをクリック。 するとApple IDを打ち込む画面になり、「ん?これで荷物の追跡ができるんだっけ?」とIDを入力。次にパスワードが求められ、送信ボタンを押す直前に「待て、待て!既にこのスマホで何度かアップルストアで買い物したやん。なんで自動でログインできない?」。 ヤバイ気がしてこの内容を検索したら佐川急便が4月30日付けでホームページに「佐川急便を装った迷惑メールにご注意ください」と注意喚起を出していた。いや、それ知らないって!(汗) あまりスマホで買い物しないのに、これが届くということは、かなり広範囲にこのフィッシング詐欺メールがばら撒かれていると予想。ニュース番組、新聞でもっと報道するべき。 まさか偽物とは! 添付画像はApple版だけど、これのアマゾン版もあるとのこと。パスワードを送ると個人情報を盗られる可能性があるので皆さんくれぐれもご注意を! ●5月7日…〔今日の良かった〕「運も実力のうち」はよく聞く言葉だけど、ハーバード大学のマイケル・サンデル教授(68/政治哲学)は「実力も運のうち」と主張、学歴に代表される能力(功績)主義に疑問を投げかけ話題を呼んでいる。 そのサンデル教授と日本の若者たちとの対話が先日の朝日に掲載され、思わずメモした言葉がたくさんあった。以下はサンデル教授の発言の要約。 「米国では名門大学の学生の3分の2が、所得上位20%の裕福な家庭出身。入学した者は、自ら達成した成果に誇りを感じ、自力で入学したのだと考える。だが、これはある意味で人を誤らせる考え方だ。彼らの入学が熱意と努力の賜物(たまもの)であるのは確かだとしても、彼らだけの手柄だとは言い切れない。入学へ至る努力を手助けしてくれた親や教師はどうなるのだろうか?才能を育て、報いを与えてくれる社会で“たまたま”暮らしている幸運についてはどう考えればいいだろうか?」 能力主義の勝者は、「努力が足りない」と敗者への謙虚さを失いがち。 「裕福な人と、資力の乏しい人は、日々の生活で交わることがほとんどない。それぞれが別々の場所で暮らし、働き、買い物をし、遊ぶ。子供たちは別々の学校へ行く。そして、能力主義の選別装置が作動したあと、最上層にいる人は、自分は自らの成功に値し、最下層の人たちもその階層に値するという考えにあらがえなくなる」 「誰もが自分自身を成長させ、満足のいく仕事に就くためのスキルを身につける機会を同じように得られるわけではない。ここ数十年の間に、不平等はどのような性質のものであれ、深まっている。仕事には二つのことが重要。それは、お金を稼ぐための生活の手段であると同時に、尊厳と尊敬と名誉の源泉でもあるということ。勝者が自分の成功は自分のおかげだと思ってしまうと自分より恵まれない人を見下す傾向がある。それは、勝者の間にある一種のプライド、一種の思い上がりを生み出す。そして、負けた人のやる気を失わせ、社会はバラバラになっていく。勝者と敗者の社会的分断につながる」 「各人が社会的な評価と尊敬を得るために、尊厳ある仕事をすることができるようにするためには、拡大する不平等を是正しなければならない」 「(米国でトランプ前政権が誕生したように)エリートに対する怒りが民主主義を崖っぷちに追いやっている時代には、能力の問題はとりわけ緊急に取り組むべきものだ」 「人種差別や性差別がよくないとされる時代にあって、学歴偏重主義は容認されている最後の偏見だ」 日本では、一流大学に入ろうと高校生は苦しみもがいている。サンデル教授は出身大学による差別をなくすため「大学入試は一定の基準をクリアした者に、くじ引きで入学先を決めてはどうか」と提案。 「適格性の基準を設けて、あとは偶然に任せれば、高校生活は健全さをいくらか取り戻すだろう。心を押し殺し、履歴を詰め込み、完璧性を追求することがすべてとなってしまった高校生活が、少なくともある程度は楽になるだろう。能力主義によって膨らんだ慢心をしぼませる効果もある。頂点に立つ者は自力で上り詰めたのではなく、家庭環境や生来の素質などに恵まれたおかげであり、それは道徳的に見れば、くじ運がよかったに等しいという普遍的真実がはっきり示される」 若者「(勉強した者だけが入学できる)能力主義は人のやる気を引き出し、機会平等の考え方は、やる気をそぐのでは?」 サンデル「他の人よりも上手に歌いたいと思って歌うことが、最高の音楽を作ると思いますか」 若者「いいえ。物事を測る基準が異なっているから、歌にも違う良さ、一つじゃ測れない良さがあると思います」 サンデル「素晴らしい。上手に歌うための唯一の、あるいは第一の動機が、歌の上手さを競い合ったり、他人と比較したりすることであるならば、それは、音楽を楽しむことから得られる喜びや幸せを、私たちから奪うことになるかもしれない。あなたが言及したのは、歌うことの本質的な愛です。もし私たちが歌う主な理由が、競争や比較のためなら、その愛は弱められるかもしれない。私が教育システム全般について言いたいのは、能力主義的な競争に変えてしまうと、本来の目的である学ぶことへの愛が薄れ、何を本当に勉強したいのか、何を学びたいのかを自問する能力が失われてしまうということです。競争に勝つためでもなく、他の生徒と比較するためでもない。学ぶことへの愛のために学ぶ。そういう教育方法であるべきです」 ●5月6日…〔今日の良かった〕コロナ封じ込めに成功している台湾と日本の対比や米国のワクチン戦略について、千葉大学大学院の神里教授(科学史)の新聞コラムがわかりやすかった。 「台湾は今現在も、ほぼ完全にこの病気を抑え込んでいる。人口は日本の約5分の1で、社会経済的な条件や市民の価値観、自然的・地理的条件も似通っている。しかし、死者の総数は11人である。日本では1万人に迫ろうとしている。 人口比で約200倍、日本は状況が悪い。しかも台湾は、経済を犠牲にして健康を守ったのではない。政府を中心とした合理的で非常に素早い対応が幅広い信頼を獲得し、総合的に奏功しているのである」 「米国は有望なワクチン候補に1兆円規模の支援を決定した。米政府によるワクチンの購入保証を製薬会社が得たことで、リスクを気にせずに開発に集中できた。同じ頃、日本政府は例の「Go To キャンペーン」に2兆7千億円という巨 額の予算を組んだ。そのお金は医療やワクチンのために使うべきではなかったのか。2億回分のワクチンの代金はいくらになるのだろうか」 「率直に言って、この国は大丈夫なのか、という気持ちが募る。最大の問題は、責任ある立場の人たちが、この危機をできるだけ「自然現象」として処理したいと考えていることではないか。つまり「仕方が無かった」と言いたいの だ。だが、第4波は予想し得たものだ。また、十分な国力があり、諸外国と比べても感染者数が顕著に多いわけでもないのに、発生から1年以上が経った今、医療崩壊が起こるというのは、国の総合的なマネジメントに問題があるとしか 言いようがない」 僕はこのコラムを読んで、以前にネットで見た次のブラックジョークを思い出した。「コロナを抑えている台湾、オーストラリア、ニュージーランドは島国だから、早期に飛行機止めて、その後、入国者全員を検査、数日隔離してから 入国させるだけでコロナは蔓延しないわけ。そんな感染対策が簡単な島国国家と日本を比べないでほしい。」 /日本のワクチン接種率は2%程度で、先進国OECD諸国で断トツの最下位。田村厚労相はワクチン国産化を「国としても支援しないといけない」と言うが、研究開発費を削ってきたのが安倍前政権。欧米では病原体に合わせて素早 く設計できる「RNAワクチン」の接種が進んでいる。かつて日本でもRNAワクチンの開発が治験直前まで進んでいたが、東大医科学研究所の石井健教授いわく「2018年に国の予算打ち切りで頓挫した」。 法大・五十嵐仁名誉教授(政治学)「安倍前政権は、ノーベル賞学者の山中伸弥教授のiPS細胞ストック事業に予算カットを迫ったほど基礎研究を軽視していた。科学技術や専門家の知見を尊重しない“反知性主義”がコロナ対策の迷 走にも表れている。学術を軽視する姿勢は菅政権にもしっかり引き継がれています」。政治が科学を軽視してきたツケが、ワクチンの遅れに。 ●5月5日…〔今日の良かった〕大河ドラマの名演に感じ入り、演技について個人的な意見を。 「熱演」というのは、やたら大声で叫んだり、最近よく見かける鼻水を垂らしたまま号泣することではないと思う。僕はそういう演技を見ると「役柄ではなく俳優さんが前面に出てきている」と感じ、急に現実に引き戻されてしまう。 アカデミー賞に俳優として史上最多21回もノミネートされている大女優メリル・ストリープは、他の俳優と何が違うのか。 それは、押し殺した感情の表現。セリフを言葉にするより先に思いが表情から伝わってくる。分かりやすい例は泣き方。メリルが泣くときは、目と鼻が赤くなる(泣きはらした感じの顔)。普通の俳優は、ただ大声でワーワー泣いて「自分は悲しいのだ」と周囲に知らせている。 何というか、台本に「ここで泣く」とあるから泣いているのではなく、本当に役柄と一体化して生理現象として泣き濡れている感じで、それが見る者を「もらい泣き」させてしまう。 ※メイクでも泣きはらした顔は作れるけど、それでは21回もオスカーの候補になれない。オスカーは映画関係者が投票するもの、本職の胸を動かす演技は誰でもできるものじゃない。 『クレイマー、クレイマー』から(当時30歳) 最近、大河『青天を衝け』で画面に見入った脇役の俳優さんが2人いる。 第11話(4/25)で水戸藩士・藤田小四郎(急進派の志士)を演じた藤原季節(きせつ)さん(28)と、第12話(5/2)で剣豪の志士・尾高長七郎を演じた満島真之介さん(31)で、以下のシーンが神がかっていた。 藤田小四郎は父である勤王家の藤田東湖が江戸の大地震で圧死、その後、外国の言いなりになっている幕府に失望して酒を飲んだくれる。小四郎は世の中を変えようと夢を語る主人公・渋沢栄一らを「田舎者が国を語っている」と小馬鹿にして笑い、怒った渋沢らは「世を正そうともせず酒に溺れ、それでも東湖先生の息子か」「なんたるざま!」と小四郎を糾弾。…その数秒後、小四郎は肩を振るわせ、片手で顔面を覆い、嗚咽を始めた。そして「お前の言うとおりだ…。だが、俺とて決してこのままで良いとは思っておらぬ」と、仲間を桜田門外などで失った水戸藩士の苦悩を語った。 藤原季節さんは小四郎の「男泣き」を、右手で横から顔半分を覆い、天を仰ぐことで表現した。
ついさっきまで高笑いしていた小四郎が、栄一に核心を突かれて感情を吐露し始めるシーン。しばらく手で顔を覆ったまま沈黙があり、最初に「はぁぁ…」と息がもれ、それから自分の想いを語り始める。間(ま)の取り方が素晴らしく、八方塞がりになった小四郎の気持ちが、ほんの数秒でこちらに伝わった。「なんていう俳優さんなんだろう」と放送直後に検索。“季節”という名前は本名とのこと、珍しい名前で覚えやすい。今後が楽しみです。 尾高長七郎は帝(みかど)の心が攘夷(じょうい、外国を追い払うこと)にあると信じ、弱腰な幕府にテロも必要という信念を持っていたが、「帝のため」と攘夷の先頭を走っていた長州藩を“帝自身”が京都から追いだした(文久三年八月十八日の政変)ことを都で見聞きし、「自分の道は果たして正しかったのか」と絶句する。分かったことは幕府要人をテロで暗殺しても何も変わらないし、そのために切腹したり死罪になるのは犬死にということ。 その頃、郷土では幼なじみの栄一たちが約70人で横浜の外国人居留区を焼討ちし、異人たちを斬り殺す計画を実行しようとしていた。長七郎は故郷へ戻ると、栄一たちの前に身を投げ出し「差し違えてでもお前らの暴挙を思いとどまらせる。決行するならまず俺を斬れ!」「お前たちの尊い命を犬死にで終わらせたくねぇんだ!」と慟哭する。
この長七郎を演じた満島真之介さんの迫真の演技がすごいの何の。台詞と台詞の間は、感情が高まって下顎がガクガクと小刻みに震えており、途切れ途切れに絞り出される言葉は、前後に「嗚呼」という上ずった小声の嘆きがあり、それが速く浅い呼吸音から漏れ聞こえてくる。 日本には素晴らしい俳優がたくさんいるけど、このシーンの満島真之介さんのような演技を出来るのは、ほんの一握りと思う。満島ひかりさんの弟とのこと、姉弟ともに凄味がハンパない。 冒頭にも書いたけど、思わずテレビドラマを見ていることを忘れる、まるでその時代その場に居合わせたように感じさせる演技、それこそが真の熱演であり、大袈裟な振る舞いとは似て非なるもの、それを教えてくれた2人の役者さんです。脱帽! ●5月4日…〔今日の良かった〕今年のアカデミー長編ドキュメンタリー賞を受賞して話題の海洋ドキュメント『オクトパスの神秘:海の賢者は語る』を鑑賞(Netflixで追加料金なしで見られる)。 この作品は、同じタコに毎日会いに行ったらどんな変化が起きるかを記録したもの。場所は南アフリカ沖。最初は警戒して逃げ惑うタコ。でもタコは知性が犬なみにあるといい、好奇心も旺盛。危害を加えない相手と認識すると次第に“心”を開いていく。 タコの寿命は短く1年しかない。最初から1年後には別れが運命づけられている交流だ。だけど、たとえ短い間であっても、とても濃密な時間が主人公とタコの間に流れていたのは容易に見てとれる。 登場するタコの天敵はサメ。撮影者は自然界の掟に介入することを自ら禁じている。タコをサメから助けると生態系を崩してしまう。だから、サメが近づくとヒヤヒヤ。 うちの子いわく「人間とタコは違う種類なのに友情が生まれた。じゃあ人間同士だと、もっと簡単に友だちになれるよね」。 勇気をくれる映画だし、原題が「私のタコ先生」である意味もそこにあると思う。 ※『オクトパスの神秘:海の賢者は語る』(予告編) ●5月3日…〔今日の良かった〕芸能事務所「アミューズ」が公式サイトで、昨年亡くなった三浦春馬さんに関する「事実ではない事柄に基づく書籍の販売やSNS等を利用した発信」を批判するとともに、ファンに購入や拡散をしないよう呼びかける異例の声明。 故人の名誉を守るため、事務所が立ち上がった。しかも、「デマ情報」として具体的にウェブサイトや本を名指ししており、かなり踏み込んだもの。 僕も三浦春馬さんや竹内結子さんに関する「真相」と称した文章を読み、「あり得ない」と思いつつも、やたら詳しく書かれていることに「ガチの関係者?」と少し戸惑ったのも事実。 2つの意味でアミューズの今回の「名指し」対応を高く評価したい。ひとつは安易なデマ拡散への警鐘。もうひとつは、デマを信じかけている人の迷いを解くことにも繋がること。つまり、「もし、アミューズにとって都合の悪い情報なら、公式サイトに情報元のリンクを貼らないはず。できるだけ人目に触れないよう必死に隠すだろう。あえて自分からURLを出すのは、書かれている疑惑がすべてデマと言い切る自信がるから」となる。 アミューズは定期的に警察に相談のうえ、発信者らへの削除要請などを重ねており、既に複数の裁判も抱えているという。 ●5月2日…〔今日の良かった〕宇宙飛行士の星出(ほしで)彰彦さんら4人を乗せた民間宇宙船「クルードラゴン」(スペースX社)の打ち上げが成功、再利用された機体の有人宇宙飛行は史上初とのこと。 宇宙ステーションの基本定員は6名だけど、いま一時的に11人も滞在している!野口さんと星出さん、複数の日本人が同時に長期滞在するのは初めて。本日、野口さんは帰還し、星出さんは宇宙ステーションの船長に就任する予定。 漫画『11人いる!』を彷彿 //原発の運転は安全面から原則40年とされてきた。だが、福井県の杉本達治知事が国内で初めて40年オーバーの老朽原発3基(関電)の再稼働を認めるという。大問題だ。この3基は震災前後に停止しており再稼働すれば10年ぶりの運転になる。僕は以前からずっと吠え続けている…安全性やエネルギー政策を論じる前の第一前提として、原発を動かせば生まれる、猛毒の使用済み核燃料をどこに保管するかまず決めろと!フィンランドの場合、原発を運用できるのは使用済み核燃料を10万年安全に保管できる施設を持っている企業だけ。そして地震大国の日本には、地下のどこにも10万年安全な場所はない。電力会社も杉本知事も、子孫に対して無責任すぎる。今さえよければいいのか。うんざり。 //5日13時から超久々にNHK-BSで映画『大脱走』の放送!スティーブ・マックィーン、チャールズ・ブロンソンら豪華キャストが共演。ナチの捕虜収容所から連合軍兵士たちが決死の脱走、物語は一転、二転、手に汗握る3時間。 昔はしょっちゅう『日曜洋画劇場』などで前編・後編形式(懐かしい)で放送されていましたが、最近は滅多にオンエアされず。アマゾンプライムにないし、Netflixにもないし、DVDは廃盤中古1万円超えの鬼畜価格。も~う、待ってました!! パンフレットはカジポン家末代までの家宝 ●5月1日…〔今日の良かった〕ミケランジェロの巨大彫刻「ダビデ像」(高さ5.2メートル/フィレンツェ・アカデミア美術館蔵)の3Dプリンター複製に成功!従来の型を用いる複製作業とは違い、3Dプリンターでは実際に像に触れる必要がなく、作業中の損傷リスクがほぼゼロ。500年前の作品が、過去に作られた全ての複製よりも正確に再現できたとのこと。複製はオリジナルと同じ大きさだけど、重量は10分の1に。5トン以上あるダビデ像が550キロになっており運搬が少し容易になった。彫刻は地震が天敵。この先、何が起きるかあるか分からず、こうして光学機器を用いて像を数値化しておくと保険になる。ぜひ、日本の運慶仏も複製を作ってほしい。 ※可能なら徳島の大塚国際美術館(膨大な複製画を展示)に、ミケランジェロのピエタやロダンの地獄の門、ヴァチカンのラオコーンなど世界の傑作彫刻を集めた“彫刻の森”を! 3Dプリンターでダビデ像! //育児ブログの方に、最近見た映画の感想をいくつかアップしています。今年のアカデミー賞で長編ドキュメンタリー賞に輝いた『オクトパスの神秘』、とても良かったです! ●4月30日…〔今日の良かった〕日本学術会議が踏ん張っておりエールを送りたい。政府との対立は半年を超えたが、まだ心は折れていなかった。同会議は去年10月に就任する新しい会員の候補として、定数の半分にあたる105人のリストを法律に基づいて提出した が、菅総理大臣はこのうち6人を任命せず、理由も非公開とした。 そのなか、今月下旬に開かれた日本学術会議の定例総会において、「総理大臣は学術会議の推薦に基づいて任命し、法律が定めた会員数を満たす責務を負っている」「いまだ任命されていない6人の候補者を即時任命するよう要求する」と声明を出した。 任命拒否された6名は、政権に批判的な態度をとったことが原因とみられている。 国が何かを政策決定する過程で、反対意見を検討することで短所を補い、より優れた内容にできる、それが民主国家の強みだ。独裁者の周囲をイエスマ ンだけで固めた政権では、非科学的なデータに基づいた思い込みによる政策をストップできなくなってしまう。アジアの某国では民主国家であるにもかかわらず、殆ど誰も使用しない小さな布マスクに260億円も血税を注ぎ込んでし まった例がある。政府中枢に対して学術的な見地から直言できる人材を絶対に排除してはだめだ。多様な意見に日頃から接していれば、「この方法ではうまくいかない」と分かったときに柔軟に対応できるし、それが国を発展させる力になる。 //う~む、『クラシックTV』のレ・ミゼラブル特集、なんであんなことに…。曲はどれも素晴らしく、登場するミュージカル俳優さんの歌唱は圧巻。なのに司会者の清塚さん、台本作家の指示で無理に言わされているだけと思うけど、ずっとゲストのトレンディエンジェル斎藤さんに酷いこと言い続けてた。真面目な話でも常に揚げ足取り…。相手が芸人さんだから何を言ってもいいわけじゃないし、あれでは清塚さんのイメージまで悪くなりかねない。Eテレのスタッフはどうしてあの映像をそのまま流しても問題ないと判断したのだろう。 むろん、いじり・いじられから生じる笑いもあるでしょう。でも全ての人間の魂の輝き&他者へのリスペクトを描く『レ・ミゼラブル』紹介に毒舌や意地悪な笑いは不要だった。特集を見る前に期待していた人間讃歌体験と全く違う し、僕は笑えなかった…。 ※次回のタンゴ音楽のピアソラ特集、期待してます。前番組の『ららら♪クラシック』でもタンゴ音楽編は神回だったので。 ●4月29日…〔今日の良かった〕「米国が戻ってきてくれてうれしい」(メルケル独首相)。「米国をパリ協定に戻してくれてありがとう」(ブータンのツェリン首相)。気候変動を軽視してパリ協定から離脱したトランプ氏と対照的に、バイデン大統領は温室効果ガ スの削減について非常に積極的。先日閉幕した気候変動サミットは米国主導で進み、米国は2030年の削減目標を05年比で50~52%とし、オバマ政権時に掲げた目標値を「ほぼ倍増」させた。英国もまた2035年までに1990年比で78%削減するという世界が驚く目標を発表した。日本は30年度に13年度比で46%削減する目標を公表、ブラジルのボルソナーロ大統領はアマゾンの違法な森林伐採を2030年までになくすと約束した。 現在、世界全体の二酸化炭素排出量の4割以上を中国とアメリカが占め(中国が全体の28%、アメリカが15%)、ぶっちゃけ気候変動対策成功の可否は米中にかかってるといっても過言ではない。先月、バイデン政権の閣僚級高官が初めて訪中し、両国は共同声明で温室効果ガスの排出削減に向けた対策を協力して進めていくと宣言。軍事面や人権問題などで対立する両国が、この問題では手を結ぶと非常にはっきりしたメッセージを出した。 ケリー特使「中国とはいくつかの主要な問題ですれ違っている。それは確かだ。だが気候については別問題だ」。中国の気候変動担当特使「大きな前進だ。中米両国が気候変動問題で共闘することで合意した」。 ちなみに中国は昨秋の国連総会で、二酸化炭素の排出量について「2030年までにピークに達し、2060年までに実質ゼロを実現できるよう努力する」と表明している。中国の最近の電気自動車普及、太陽光・風力発電施設の大幅増設はその一環だろう。世界の石炭火力発電所は半分以上に当たる1058カ所が中国に集中しており、公約実現のためには588カ所を閉鎖しなければならず、平坦な道ではない。この面では政治問題を超えた各国の協力が不可欠だ。 マーシャル諸島のカブア大統領「私たちの国はかろうじて海面からの高さを保っている。気候変動への行動は太平洋の国々の将来と安全保障に直結している」。 ●4月28日…〔今日の良かった〕Eテレ『日曜美術館』で紹介された浮世絵師・喜多川歌麿(1753-1806)の言葉がカッコ良すぎて思わずメモ! 「近ごろ蟻のように湧き出した“木っ端絵師”どもが、ただ色彩を頼りに下手くそな絵を描き、異国にまで恥をさらしているのが嘆かわしい。私が美人画の神髄を見せてやる」 ※歌麿は幕府や武士階級の風刺画なども描き、晩年に手鎖50日の刑をくらうほどの反骨者。墓所は世田谷区の専光寺。 //YouTubeの『もの凄い作業をしている気分になれる作業用BGM』のコメント欄が楽しすぎる!
日本だけ労働者は涙目。富裕層にしか目を向けない保守政権ではこの構造を変えることは出来ない。固定化してしまっている。戦後1000兆円も借金を作ったうえに(同じ敗戦国のドイツは借金ゼロ)、少子化問題を放置、タックスヘイブンも野放し、過労死多発でもサービス残業を取り締まらない(独仏の労働者は残業なし、夏4週間・冬2週間の休み。日本も本気で変革のとき。 ★YouTube『新型学問 はまる!ツボ学/ジョジョ立ち学』(12分) //ルイ・アームストロングが歌いあげる『ホワット・ア・ワンダフル・ワールド』(2分15秒)を聴きまくり。この全てを包み込む優しい笑顔がたまらない。目を見てるだけでウルウルくる。歌詞も最高!『♪僕は緑の木々や赤いバラを見る/それは僕らのために花開く/僕はしみじみ思うんだ/なんて素晴らしい世界かと/僕は青い空や白い雲を眺める/明るく喜びに満ちた昼、暗く神聖な夜/そして僕はしみじみ思うんだ、なんて素晴らしい世界なのかと/七色の虹が空にかかり、行き交う人々の顔を染めている/僕は友人たちが「ご機嫌いかが」と挨拶しながら握手を交わす姿を見る/彼らは心から告げる「アイ・ラヴ・ユー」と/赤ん坊の泣き声が聞こえる。僕はあの子らが僕よりも多くのことを学び成長していくのを見守ろう/思わず感動してしまう/なんと素晴らしい世界じゃないか/そうさ、僕はしみじみ思うんだ/嗚呼、この世はなんて素晴らしい世界なのかと!」。2分チョイの短い曲なのに、胸がジワ~と温まり、歩き続ける力をくれる素晴らしい作品っすね。※影絵とのコラボ『Amazing Hand Shadow』(2分21秒)も泣かせます! ●特選レポ&動画…命の環の話//普天間基地は国外へ//チェ・ゲバラ巡礼レポ//アフガン伊藤和也さんを悼む//暴力団について//2008 南極・スコット巡礼 //チベット問題について//障害者自立支援法の問題点//ボブ・マーリィ巡礼レポ//人体の免疫効果を調べている阪大の研究チームによると、「1日に8回以上笑うことでガンに対する免疫があがる」とのこと。
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【 各種リンク 】※クラシックは「ユング君」 PART1(71個) お笑いフラッシュ他(44個) ★2014年のお薦め展覧会&美術館リンク集 文芸ジャンキー版・東京探訪MAPを作成! 北海道 東北 愛知・岐阜 四国 奈良 九州 東京2 静岡 北陸 北関東 大阪・三重 京都・滋賀 山陽・山陰 神奈川 ヨーロッパ アメリカ アジア |
●サイトで自分の思いを語るということ HPで意見を発表すると、自分の「間違った知識」や「一方的な思い込み」を指摘され、初めて誤りに気づけます。これは本当に有難いことです。勘違いしたまま一生を終えるところを、真実に気づくことが出来るからです。自分が独りよがりな誤った考え方をしていないかを確認する為にも、勇気を出して積極的に意見を発表していきますネ!!(*^v^*) 僕は過去の反省と愛国心は両立すると考えている。 むしろ、過ちを反省できぬ国なら情けなくて愛せない。 歴史認識問題に決着!…日本と韓国 /中国 /台湾 / 東南アジア / 米国 ・昭和天皇かく語りき / 靖国問題 / 愛国心 ・二次加害者にならないために~日本人慰安婦の話(美輪明宏)と元日本軍慰安婦に関する正確な知識 ・加害者としての日本軍 https://youtu.be/vh64udZTUTs (16分) ・南京大虐殺の証拠~当時の記録映像と生存者の確実な証言(32分40秒) ・「CGで再現された南京大虐殺」 https://youtu.be/QJ38Hg7Vdw8 (7分43秒) ・日本軍の記録に残る南京大虐殺(軍命令により実施) http://urx3.nu/ouPU (7分) ●残業問題…日本には過労死するほど仕事があり、自殺するほど仕事がない。野党は小異を捨てリベラル大連合を作り、EU、北欧のように残業ゼロの社会を!EU、北欧に可能なら日本でも可能なはず。日本人に人間らしい生活を! ※一般市民が他人の財布からお金を盗めば、すぐ警察に捕まる。だけど、経営者が従業員の財布からお金を盗んでも処罰されない。これが「残業代未払い」。他国では許されない。 ●『アイヌ、琉球は縄文系=本土は弥生人との混血』…国立遺伝学研究所(遺伝研)や東大などの研究チームが過去最大規模の細胞核DNA解析を行った結果、日本人を北海道のアイヌ、本土人、沖縄の琉球人の3集団に分けた場合、“本物の日本人”は縄文人に起源があるアイヌと琉球人が近く、本土人は中国大陸から朝鮮半島経由で渡来した弥生人と縄文人との混血(弥生人7~8割、縄文人2~3割の混血)と判明。国籍や人種にこだわる人はこれで冷静になるだろう。 「多くの人が、今度の戦争でだまされていたという。みながみな口を揃えてだまされていたという。(略)だますものだけでは戦争は起らない。だまされたものの罪は、ただ単にだまされたという事実そのものの中にあるのではなく、あんなにも造作なくだまされるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己の一切をゆだねるようになってしまっていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任などが悪の本体なのである。そして、このことはまた、同時にあのような専横と圧制を支配者にゆるした国民の奴隷根性とも密接につながるものである。「だまされていた」といって平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でもだまされるだろう。いや、現在でも既に別の嘘によって、騙され始めているに違いないのである」(伊丹万作/1946年8月「映画春秋・創刊号」) 民主主義は「最大多数の幸福を目指す」で思考が止まってはいけない。「最大多数の幸福によって救われない可能性のある少数派をいかに救うか」、そこまで考えるのが真の民主主義。 |
●『戦争絶滅受合法案』 (原案は第一次世界大戦の終結後、1928年にデンマークの冒険家フリッツ・ホルムが起草したもの。彼は詐欺師の悪党でもあり、皮肉屋ならではの妙案となっている)※長谷川如是閑の創作説もあるけど、ウィキに原文=1928年11/16発表があり、やはり本物のようだ。
戦争開始後、10時間以内に次の行動をとること。以下の者を順番に“最下級”の兵士として召集し、できるだけ早くこれを最前線に送り、敵の砲火の下で戦わせること。 1.国家元首。君主も大統領もこれに該当。ただし男子に限る。 2.国家元首の男性親族で16歳以上の者。 3.総理大臣、及び各国務大臣、並びに次官。 4.国会の男性議員。ただし戦争反対の投票をした者は除く。 5.キリスト教や仏教のほか、あらゆる宗教関係者の高僧で、公然と戦争に反対しなかった者。 付記.該当者の妻、娘、姉妹等は、戦争継続中、看護婦または使役婦として召集し、最も砲火が接近した野戦病院に勤務すること。 (後年の妙案) ※有権者の責任…戦争に賛成した議員を選んだ選挙区の有権者から順番に徴兵せよ。
※戦費について…戦費は戦争に賛成した議員の資産、及びその議員を選んだ選挙区の財政でまかなうべし。
●「もともと普通の人々は戦争したいと思っていない。運がよくてもせいぜい無傷で帰って来る位しかない戦争に、貧しい農民が命を賭けようと思うはずがない。だが、国の政策を決めるのは結局指導者であり、反対の声があろうがなかろうが、人々を指導者の望むようにするのは簡単だ。民主主義であろうと、ファシストの独裁であろうと、共産主義であろうとそれは同じだ。『我々の国が攻撃されている。愛国心のない反戦・平和主義者が国を危険にさらそうとしている』と非難しさえすればいい。この方法はすべての国で同じように上手くいく」(ヘルマン・ゲーリング)元ナチス最高幹部/秘密警察創設者 ●「(終戦翌年に記す)多くの人が、今度の戦争で騙されていたという。みながみな、口を揃えて騙されてたという。私の知ってる範囲では、“俺が騙したのだ”と言った人間はまだ1人もいない。(略)“騙されていた”といって、平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でも騙されるだろう。いや、現在でもすでに別の嘘によって騙され始めているに違いないのである」(伊丹万作)※伊丹十三監督の父 ●「最初にナチスが共産主義者を弾圧した時、不安に駆られたが、私は共産主義者でなかったので、何の行動も起こさなかった。次にナチスは社会主義者を弾圧した。私はさらに不安を感じたが、社会主義者ではなかったので何の抗議もしなかった。それからナチスは学校、新聞、ユダヤ人等をどんどん攻撃し、その度に私の不安は増したが、それでもまだ行動に出なかった。ある日、ついにナチスは教会を弾圧してきた。そして私は牧師だった。だから立ち上がって行動に出たが、その時はもうすべてが遅かった」(マルチン・ニーメラー牧師) ※結局のところ、武器に頼ろうとする弱虫より、他人を信じて武器を捨てる勇気を持つ人間に、全人類がなれるかどうかということ。たとえ非武装の結果、信じた相手に裏切られようと、僕は弱虫として死ぬより、勇気ある人間として死にたい。これは名誉やプライドの問題でもある。僕はどの戦争であろうと、「侵略」かどうかを決めるのは、「軍隊を送った側ではなく、送られた側」だと思ってマス。これは自虐的云々ではなく当たり前のこと。 「重要なのは行為そのものであり結果ではない。行為が実を結ぶかどうかは、生きているうちに分かるとは限らない。正しいと信ずることを行いなさい。結果がどう出るにせよ、何もしなければ何の結果もないのだ」(ガンジー) 「闇は闇を追い払えない。ただ光だけがそれをなし遂げる。憎しみはヘイトを駆逐できない。ただ愛だけがそれを叶える」(マーティン・L・キングJr) 「生まれながらに肌の色のせいで他者を憎む者などいない。人は憎むことを覚える。ならば、愛することを学べるはずだ。なぜなら、愛というものは人の心にとって、ずっと自然なことだから」(ネルソン・マンデラ/獄中27年) |
“時代に合わない”から憲法を変えるのではなく、憲法がうたう理想の方に時代を変えていかなくちゃならない。非戦を誓った憲法は国民が目指すべき旗。旗を降ろしたときに理想は遠ざかる。誇るべき旗! ※「人に無理強いされた憲法だと云うが、拙者は戦争はいたしません、というのはこの一条に限って全く世界一の憲法さ」(坂口安吾/作家1906-1955) |
高畑勲監督(79)といえば『かぐや姫の物語』の他にも、戦争の悲劇を描いた『火垂るの墓』で知られている。監督は9歳の時に岡山で空襲に遭い、焼夷弾の中を家族とはぐれな
がらも逃げのびた。東大卒業後、東映動画で「ハイジ」「三千里」などを演出し、宮崎駿さんとジブリを設立した。2015年の元旦、神奈川新聞に載った高畑監督の
メッセージが素晴らしかったので以下に紹介。 →(高畑)原爆をテーマにした「はだしのゲン」もそうですが、日本では平和教育にアニメが用いられた。もちろん大きな意義があったが、こうした作品が反戦 につながり得るかというと、私は懐疑的です。攻め込まれてひどい目に遭った経験をいくら伝えても、これからの戦争を止める力にはなりにくいのではないか。 なぜか。為政者が次なる戦争を始める時は「そういう目に遭わないために戦争をするのだ」と言うに決まっているからです。自衛のための戦争だ、と。惨禍を繰り返したくないという切実な思いを利用し、感情に訴えかけてくる。 「戦争をしたとしても、あのような失敗はしない。われわれはもっと賢くやる。70年前とは時代が違う」とも言うでしょう。本当でしょうか。私たちは戦争中 の人と比べて進歩したでしょうか。3.11で安全神話が崩れた後の原発をめぐる為政者の対応をみても、そうは思えません。成り行きでずるずるいくだけで、 人々が仕方がないと諦めるところへいつの間にかもっていく。あの戦争の負け方と同じです。 再び戦争をしないためには、あの戦争がどのように進んでいったかを学ばなければならないと思うのです。私が戦争中のことをどれだけ知っているかと聞かれれば、大したことはない。でも、安倍晋三首相よりは知っています。 集団的自衛権の行使を認めるということは、海外では戦争ができない国だった日本が、どこでも戦争できるようになるということです。政府は「歯止めをかける」と言うが、あの戦争を知っている者にとっては信じられません。ひとたび戦争が始まれば歯止めなどかかるものではありません。そもそも 日本人は戦前から米国が好きだった。ジャズや野球、映画といった文化に親しんでいた。その国と戦争をするとは誰も思わなかった。やっても勝てないと思っていた。 ところが、真珠湾の奇襲作戦が成功して戦争になってしまったら、あとは日本が勝ってくれることだけを皆が願い始めた。それはそうでしょう。負けたら悲惨なことになるに決まっているんですから。 息子の兵役を逃れさせたり、戦争に反対して逮捕されたりした人もいたが、ごく少数。始まってから反対の声を上げるのは難しい。いやいや戦争に協力させられたのだと思っている人も多いけれど、大多数が戦勝を祝うちょうちん行列に進んで参加した。非国民という言葉は、一般人が自分たちに同調しない一般人に向けて使った言葉です。 「空気を読む」と若者が言うでしょう。私はこの言葉を聞いて絶望的な気持ちになります。私たち日本人は昔と全然変わっていないんじゃな いか、と。周りと協調することは良いことですが、この言葉は協調ではなくて同調を求めるものです。歩調を合わせることが絶対の価値になっている。 日本人は昔から意見の対立を好まない。皆を仲間内にして、和気あいあいとして争いを避ける。寄り合いも全員一致主義で、どうしても駄目なら村八分にする。 個を確立し、意見が異なっている人との違いを認め、その上でうまくやっていくという努力を好まない。議論を戦わせない。古くからあるこの体質によって日本 は泥沼の戦争に踏み込んでいったのです。私はこれを「ズルズル体質」と呼んでいますが、「空気を読む」なんて聞くと、これからもそうなる危うさを感じずに はいられません。 だからこそ憲法9条の存在が大事だと思うのです。これこそが「ズルズル体質」を食い止める最後の歯止めです。 戦後の平和をつくってきたものは何かといえば、9条です。基地の負担を押し付けられている沖縄の犠牲を忘れてはなりませんが、米国が戦争を繰り返す中、9条のおかげで日本人は戦争で命を落とすことも人の命を奪うこともなかった。政権の手足を縛ってきたのです。 これを完全にひっくり返すのが安倍政権です。それも憲法改正を国民に問うことなく、憲法解釈の変更という手法で、です。 隣国との対立が深まり、不穏になっているからといって不戦の理想の方を変えるのはどうかしています。9条を大事にしているということは、武力で解決するつ もりはない、というメッセージになる。東アジアに戦争の記憶が残る中、戦争をしないというスタンスはイニシアチブになるはずです。「普通の国」なんかにな る必要はない。ユニークな国であり続けるべきです。戦争ができる国になったら、必ず戦争をする国になってしまう。閣議決定で集団的自衛権の行使を認めることによって9条は突如、突破された。私たちはかつてない驚くべき危機に直面しているのではないでしょうか。 あの戦争を知っている人なら分かる。戦争が始まる前、つまり、いまが大事です。始めてしまえば、私たちは流されてしまう。だから小さな歯止めではなく、絶対的な歯止めが必要なのです。それが9条だった。「最小限の武力行使」「戦争をやるとしてもうまくコントロールしてやる」なんて、そんな能力を私たち日本人が持っていると思わない方がいい。安倍首相だけが特別無自覚というわけではないと思います。私たちはこの70年で基本的な体質が変わることはなかったのです。(神奈川新聞2015.1.1より) |
奴隷は、奴隷の境遇に慣れ過ぎると、驚いた事に自分の足を繋いでいる鎖の自慢をお互いに始める。
どっちの鎖が光ってて重そうで高価か、などと。そして鎖に繋がれていない自由人を嘲笑さえする。
だが奴隷達を繋いでいるのは実は同じたった1本の鎖に過ぎない。そして奴隷はどこまでも奴隷に過ぎない。
過去の奴隷は、自由人が力によって征服され、やむなく奴隷に身を落とした。
彼らは、一部の甘やかされた特権者を除けば、奴隷になっても決してその精神の自由までをも譲り渡すことはなかった。
その血族の誇り、父祖の文明の偉大さを忘れず、隙あらば逃亡し、あるいは反乱を起こして、労働に鍛え抜かれた肉体によって、肥え太った主人を血祭りにあげた。
現代の奴隷は、自ら進んで奴隷の衣服を着、首に屈辱のヒモを巻き付ける。
そして、何より驚くべきことに、現代の奴隷は、自らが奴隷であることに気付いてすらいない。
それどころか彼らは、奴隷であることの中に自らの唯一の誇りを見い出しさえしている。
(リロイ・ジョーンズ 1968年、NYハーレムにて)
※ニュージャージー出身、1934年生。詩人、脚本家、小説家(イスラム名/アミリ・バラカ)
格差拡大・福祉削減路線の政治ではなく、所得再分配・社会福祉拡充路線の政治を切望!! |
《最後に、これだけは言わせて欲しいッ!》 ~他人と自分の中に“違うところ”を見るのが「戦争」、“同じところ”を見るのが「芸術」~ 人間は国籍、人種、宗教など、自分と「違うもの」を理由に戦争するけど、芸術を味わうことは他人の中に自分と「同じもの」を見つけることだ。相手(作者)の気持ちに心を重ね共感した時、人は初めて“感動”できる。 僕は確信している、人類は絶対に分かり合えると。そうでなければ、こんなにも多くの作品が、時代や国境を越え残っているはずがない。ここまで世界が芸術で溢れ返っているはずがない。芸術の存在が、国家、民族、文化を越えて人々が分かり合うことが可能だと証明している! 芸術は生き続ける力をくれる。もう人生の選択肢がなくなった、行き詰まって打つ手がない、そう思ったときに文学や映画を通して違う価値観、別の生き方の存在を知ることはいくらでもある。僕は何度もそうやって救われてきた。 こんな時代だからこそ“あえて”叫びたい。この世界は断固生きるに価するとーッ!! ※やたらと「日本人は他民族と違う」と強調している人には「日本人は他民族と異なる部分が多い。ただし共通点はさらに多い」と付け加えて欲しい。 ※愛国心とは他国を憎むことではなく、自国の文化を愛すること。 ※言葉や口先だけの“人間は素晴らしい”では、僕は納得できない。僕だって“素晴らしい”という証拠が欲しいんです。だからこそ、手当たり次第に音楽を聴き、映画や絵画を見、文学を読み漁るのです。確かな証拠が欲しくて!そして「見つけた!」と思ったものを、このサイトで報告しているのです。 |
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『ある芸術作品に関する意見がまちまちであることは、とりもなおさず、その作品が 斬新かつ複雑で、生命力に溢れていることを意味している』 by オスカー・ワイルド |