驚くべきは速さだけではない。充電器やウェブカメラ、OAサプライなど「ヨドバシらしい」製品だけではなく、ヘアコンディショナーや米、ドリンクなど日用品まで届けてくれる。守備範囲がスゴいのだ。
一時期、アマゾンも「Prime Now」という、対象エリアで2~3時間で配送するサービスを展開していた。現在はスーパーチェーン「ライフ」の生鮮宅配に取って替わられたが、あくまで食料品・生活用品の配達がメインになっている。
筆者もかつて「Prime Now」を利用していたが、たとえば数時間後のオンライン会議でマイク付きイヤフォンが必要になったとき、外出できないタイミングでもすぐに届けてくれるのが便利だった。単品だとどことなく申し訳ない気持ちも働き、つい別の商品もまとめ買いしてしまうので、単価も上がる。
ヨドバシのエクストリーム便は流石に2~3時間後というわけにはいかないが、それでもアマゾンのお急ぎ便よりは圧倒的に早い。あのスピード感を一度体験すれば、「同じ価格ならアマゾンじゃなくてヨドバシにしよう」と思う人は多いだろう。
GAFAの一角を担い、世界的な影響力を持つアマゾンが、日本のECにおいて競争力が低下したところで、いきなり「没落」するとまでは思えない。だが、我が国の消費者にとって「アマゾンでなければならない」理由は、徐々に少なくなってきている。
先に挙げた楽天やヨドバシにも、まだインターフェースや運輸の改善、運び手たる従業員の確保など課題はあるだろう。ただ、通販サイトにおける「アマゾン一強」の景色は、少しづつ替わろうとしているのは間違いない。
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